個人的研究：新たなデータ

個人的研究：新たなデータ

酔わないように心がけている。見世物になる必要も時にはあるが、見返りなしに自制心を放棄する趣味はない。

しかし、今夜はそのことを忘れよう。さきほど、考古学の研究チームから最終レポートを受け取った。インヒューマンの起源に関係があるとされる発掘現場には、共通の痕跡があった。それは地球外のものであり、私たちにとっての大発見だ。地球外のものがかつて、ここにいたとなれば…

扉に鍵をかけ、セキュリティ・システムを停止させ、ボトルを開けて忘却のふちに沈む。たまにはいいだろう。

私は孤独だ。仲間意識のような、あさましく陳腐なものはいらない。私が欲しいのは、頼れる存在だ。1人で研究するのには疲れた。私のような存在がもっと必要だ。

人々がAIMに抵抗するのも無理はない。誰しも未来は不安なものだろう。彼らが私の考えを理解していれば、崇拝してくれたに違いない。しかし理解はされないだろう。彼らは引きずられ、蹴られ、泣き叫び、救済されるしかない。仕方のないことだ。

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