再びの時
親愛なるペギー
戻ってきてからも、まだ僕を検査する必要があるそうだ。頭を整理するいい機会だと、ブルースは言う。僕の記憶は、あちこち撃たれて穴だらけになったかのような状態だ。でも最後の記憶は、まるで 昨日のことのように思い出せる。
湾の下から現れたものを見た。深い底から何かが現れ、その高熱はキメラのスコープを光で満たし、暴走するリアクターに波動を送っていた。地震計が激しく鳴り、大地震がくることを知らせていた。
そのとき、はっきりわかったんだ。2度目のチャンスを活かすのは、今だと。迷いはなかった。僕はリアクターを破壊した。生きて出られないのは承知の上だったが、それで数百万人の命を救えると思った。
その後のことは、うまく思い出せない。モニカがいた気がする。彼女は僕やジョージに投薬しているのだろうと思った。でも注射器は何かで満ちていて、そして僕は闇の中へ落ちていった…
似たような状況が起これば、僕はまた同じことをするだろう。多くの命を救うためには、正しい判断だった。
なぜあんなことになってしまったのかを知るためには、それまでの過ちの連続について考えなければならない。僕たちに責任があるのだから。
スティーブ