再びワカンダへ
心配はしてない。ラパチーニは所詮目的のための手段。あの女が喜ぶだけのヴィブラニウムをくれてやる。そして残りはもちろん俺たちのものだ。なあ、親父?
親父がくれた石はいつもポケットに入れてる。その重みを忘れないように。そして流れた血を忘れないように。
大学の連中は能なしだ…成果が出るのが遅いからって研究資金を止めやがって!何がノロマだ!科学は急激に進歩するものじゃない。だが俺達は違う。そうだろ、親父?耐え忍ぶのも肝心だったな。
おかげでついに見つかった。あの憎き国が頼り切っているヴィブラニウムのシールド。そしてそれを通り抜ける手段をもたらす音波のエネルギーを。奴らが気づいた頃には、俺はあらゆるシステムに入り込んでいる。
軍隊など別にいらなかった。だが、新たな支配者を迎えたその時、ワカンダの全員の顔から喜びの色が失せる様子は、さぞ美しいことだろう。その瞬間が楽しみだ。
復讐は甘い。だが完膚なきまでの破壊はさらに甘美だ。
そう、なにも心配はない。