国連出席時のスピーチ

Last-modified: 2022-09-26 (月) 00:42:41

国連出席時のスピーチ

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ご臨席の皆さん。本日は重大な決定をお伝えしたい。熟慮の末の決断であることをご理解いただければと思う。皆さんの中には、ご存じの方もいるだろう。ワカンダがあのA-Dayの悲劇よりも前に、アベンジャーズと交渉を行っていたことを。あるいは、我が国の貴重な資源を用いた盾が、故キャプテン・ロジャースに贈られたことを。そのキャプテン・ロジャースの命を奪い、アベンジャーズを解体に至らしめ、アメリカ有数の大都市を壊滅させた悲劇を踏まえ、ワカンダは国の安全を守るために一定の妥協を余儀なくされてきた。

その妥協を終わりにしようと思う。今日を境に、ワカンダは再び国境を封鎖する。全ての輸出入を停止し、教育目的、あるいは企業での交流プログラムを中止し、各国に置いた大使館を閉鎖する。完全な孤立と中立への回帰こそ、国民の安全を確保する唯一の方策であるというのが、我々の結論だ。

亡き父はよく言っていた。「偉大な指導者とは、最良の時代ではなく、最悪の時代にどう民を導いたかによって評価させる」と。今はまさに、その最悪の時代ではないだろうか。それにどう立ち向かい、どう民を導いていくかに、指導者は資質は現れる。ワカンダの王にはひとつの使命がある。民を守ることだ。私が決めたこの選択に賛同なさらない向きも多いだろう。せめて尊重していただけることを切に願う。

ご清聴に感謝します。


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