株主報告書・スターク・インダストリーズ
セクション15.6.8b - 株主各位に特別通達
トニー・スターク。君がこれを読んでいるのはわかっている。
僕は自分に問いかけた。トニー・スタークが手放せないと確実に言えるものは何か?金はまた稼げばいい。派手なスーツも、毎月新調しているからあまりこだわっていないだろう。友人?違う。君本人以上に素早く友人関係を壊せる者はいない。
答えは、名声だ。君自身の、父親の、そして会社の名声。全て僕がいただく。
君は偽名を使ってこの株主報告書を手に入れたのだろう。それができるのは、僕がわざと見逃しているからだ。その傷口に塩を塗り込んでやるためにな。知っているだろうが、AIMはこの会社を二束三文で僕に譲ってくれた。どれだけ価値が低いかは124ページを読めばわかる。もちろん僕にとっては、金で買えないほど貴重なものだ。
よく聞け、トニー。自ら逃げ込んだ小さな穴から黙って見ているがいい。君が作ったすべてのものがバラバラにされ、僕の名のもとに再建されるところをな。