現地調査 N.ロマノフ

現地調査
N.ロマノフ

チームの仲間に鋭い刃を向ければ、お互いを傷つける。チームは強いけど、ときに自分を犠牲にすることもあるわ。私はそれをわかっていながら、何度も自分を犠牲にしてきた。一緒に何かを成し遂げていたから。そう思ってただけなのかもしれないけど。

私は1人の方が上手くやれた。昔の感覚に戻ると、家に帰ってきたような気持ちになる。好きなだけ鋭くなって、好きなときに切りつけることができる。

組織内に捜査官が侵入したって、AIMは警戒してるみたい。でも奴らはスパイの存在しか警戒してない。私は身元を偽装して求人に応募しただけ。セキュリティの穴を見つけたのはその後よ。新規採用者は厳密なチェックを何度も受けるから。今さら私を締め出しても手遅れ。ジョージやモニカにバレない限りは、組織にいられる。

これが実を結ぶまでにはかなり時間がかかるでしょう。でも私がいるべき場所はまさにここなの。指令を確認する者も、周囲を警戒してくれる者も、もういない。仲間に会いたくなるときもあるけど、1人の方が、もっといい仕事ができる。

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