戦国ランス/MOD作成/基本

概要

戦国ランスのMOD作成の基本的な情報を解説する。各ファイルの機能解説、ツールの紹介もこのページ。
原則として、日本語パッケージ版ver1.04を例とする。

ファイル解説

英語版では「戦国ランス」の部分が「Rance7」となっている。

戦国ランス.ain

ゲームバランスを決定する諸変数と、ゲーム内の全テキストを収納。
AinDecompilerで編集可能。

戦国ランスGA.ald

キャラクターの顔画像、イベントCGなど各種画像を収納。
ALDExplorer2でエクスポート・インポート可能。

画像番号00001-64003を収納。多数の欠番アリ。
欠番および、65000まで追加の番号として使用できる。
65000を超えて保存すると(cg65001以上のファイル名)、ALDExplorer2で読み込んだ際にファイル順がおかしくなっており、修復できなくなるので要注意。

他にも保存に時間がかかる場合があり、保存実行中は戦国ランスGA.$$$というファイル名が出力されている。
このときにゲームを起動してしまうと、ファイルが正しく読み込めていないのでエラーが発生する。

戦国ランスGB.ald

ver1.03追加キャラ（魔想志津香・月光・しのぶ）の各種画像のみ収納。
ALDExplorer2でエクスポート・インポート可能。

画像番号04501-04600を収納。多数の欠番アリ。
欠番を追加の番号として使用できるが、04601以降も認識される。

なお、英語版ではGAとGBが「Rance7GM.ald」に統合されている。

戦国ランスBA.ald

BGMを収納。
ALDExplorer2でエクスポート・インポート可能。

戦国ランスWA.ald

効果音を収納。
ALDExplorer2でエクスポート・インポート可能。

AliceLogo2.alk

起動時のアリスソフトのロゴアニメーション画像を収納。
ALDExplorer2でエクスポート・インポート可能。

ツール解説

AinDecompiler

DLリンク
ver2.0.4
作者：SomeLoliCatgirl
ainを編集できる。

改造例解説

ここではAinDecompilerの初歩の初歩として、ランスの初期兵数を150から300に変更する実例を解説する。

1. AinDecompilerを起動。
2. 「File」→「Open AIN File」→「戦国ランス.ain」で開く。
3. 改造箇所を見つけるため「Tools」→「Find」→「Find Functions」で、「固有武将登録」で「Search」すると検索結果が表示される。
   結果を右クリックし「Show in Exploer」で該当箇所が開く。
4. 変更を加えようとすると「Edit Code」のポップアップが出るので「はい」を選ぶ。
   画像の赤線の150の値を300に書き換える。
   
5. 「File」→「Save Document」で、「戦国ランス.ain」と同フォルダに「CodePatches」フォルダが生成され、「固有武将登録.jaf」が保存される。
6. 「Quick Compile Code Patch」で「固有武将登録.jaf」を選び、続いて「戦国ランス.ain」を選び上書き保存で作業完了。
7. ゲームを起動し「はじめから」→「通常モード」で開始。ランスの兵数が300になっていれば改造成功。
   

ainのサイズ削減

「Quick Compile Code Patch」はainに含まれている元の関数を書き換えず、同じ名前の新しい関数として追記する。
System4では、関数が重複している場合は最後のものを使うため問題なく動くのだが、追記を繰り返すとainのサイズが肥大化していく。対処法が以下。

1. 「File」→「Decomplie to ASM」でウインドウを開く
2. 「Remove leftovers from earlier translation projects」にチェックを入れる
3. 任意のフォルダを選択し「main.jam」を生成
4. 「File」→「Compile ASM」で、jamをainに書き戻す

ちなみに、元からある関数にはソースファイル名（例: シナリオ\Ｍ／プロローグ.JAF）の情報が含まれているが、
パッチとして追記された関数には情報がないため、それらはremaining.jafというソースファイルに書かれていたかのように表示される仕組み。

検索のためのmain.jam生成

改造箇所を探すのに役立つ。

1. 「File」→「Decomplie to ASM」でウインドウを開く
2. 任意のフォルダを選択し「main.jam」などの複数ファイルを生成
3. 生成される.jamはテキストエディタで開けるので、必要に応じてgrep検索など

検索のためのDecompile code

フラグなどの改造箇所を探すのに役立つ。

1. 「File」→「Decompile code」で、指定したフォルダに複数のファイルが整理される
2. 「多田」フォルダにバニラ、「remaining.jaf」に改造箇所が入る
3. ＧＦ[数字]などで、必要に応じてgrep検索など

ALDExplorer2

DLリンク
ver1.0.1
作者：SomeLoliCatgirl
ald・afaを編集できる。
本wiki内の解説は、ALDExplorer3ではなくALDExplorer2に準拠する。
日本語ダウンロード版＆パッケージ廉価版でもALDを認識でき画像の取り出しはできるが、データ番号などの情報が失われる。

出力解説

1. ALDExplorer2を起動。
2. 「File」→「Open」→「対象ファイル（例：戦国ランスGA.ald）」を開くとqntの画像一覧が表示される。
   対象を選択（複数選択可）して「Export Files」で出力先のフォルダを選択すると、pngに自動変換され出力される。
   なお、「Import/Export」→「Do not convert images file」にチェックを付けていると、変換されずqntのまま出力される。

改造例解説

ここではALDExplorer2の初歩の初歩として、ランスの鎧立ち絵を裸立ち絵に変更する実例を解説する。

1. ALDExplorer2を起動。
2. 「File」→「Open」→「戦国ランスGA.ald」で開く。
3. 左のファイル一覧の「cg00002.QNT（裸立ち絵）」を右クリックし「Export files」で任意のフォルダに画像出力する。
   このとき出力される画像は、自動でqntからpngに変換される。
4. 出力された「cg00002.png」を「cg00001.png」にファイル名を変更。
5. 「Import/Export」→「Import all」で「cg00001.png」が存在するフォルダを選ぶと、自動でpngからqntに変換されて画像入力される。
   「cg00001」は同名の既存ファイル（鎧立ち絵）が存在するので、そこに上書きされる。仮に既存ファイルが無い場合は新規に追加される。
   また、同フォルダ内に他の画像ファイルがあると、それらもまとめて入力される点に注意。
6. cg00001を左クリックすると、鎧立ち絵が裸立ち絵に変わっていることを確認できる。
7. 「File」→「Save as」で「戦国ランスGA.ald」選び上書き保存で作業完了。
8. ゲームを起動し「はじめから」→「通常モード」で開始。
   

System4SDK

（DLリンク切れ）

作者：アリスソフト公式
複数のツールが同梱されている。
利用方法はSystem4SDKまとめWikiが詳しい。

NL5

日本語ダウンロード版＆パッケージ廉価版ではALDExplorer2が正常に動作しない不具合があるため、代替手段として用いる。

NL5を活用して再圧縮をかけるとファイルを追加できる。
原因不明だがLINK.HEDが原因でエラーが起きる場合があるため、正常に機能するLINK.HEDを参考資料として以下に添付する。
LINK.HED

その他

ALDExplorer3

DLリンク
ver3.0.4
作者：不明
拡張子ALD・AFAを編集できる。
日本語ダウンロード＆パッケージ廉価版ではALDが認識されない。
ALDExplorer2に比べ処理が重くなる場合がある。

alice-tools

DLリンク
ver0.12.0
作者：nunuhara

xsystem4

DLリンク
解説リンク
ver alpha-4.2
作者：nunuhara
解説：KichikuouWeb
デバッグ機能が付いており、呼び出し中の関数/変数を逐一確認できる。

SR code reading kit

DLリンク
作者：FixSRwiki
厳密にはツールではなく、グローバルフラグ一覧などの「MOD資料集」。

Garbro

DLリンク
ver1.5.44
作者：morkt
アリスゲー専用ではなく、エロゲー全般に使える出力ツール。しかも軽い。
画像・音声なんでも出力できれるが、自動変換機能はないので別の変換ツールが必要。
Microsoft Framework4.6以上が必須。

System4 VSCode拡張

戦国ランス/MOD作成/VSCode拡張 を参照。

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