国鉄・JRの車番付与基準

Last-modified: 2022-03-18 (金) 17:36:05

このページでは国鉄・JRの車番付与基準をまとめている

国鉄の車番付与基準

車両称号規定制定(1911年)

1911年に車両称号規定が制定された
この時に客車が二等車・三等車に分けられ二軸車は950~999、ボギー車は6100~6499が割り当てられた
形式は一連で付される同一形式車の最初の番号を取るとされ「車両の重量を表す換算記号+電車を表す『デ』」という表記が原則となった
この時期に車両の等級を表す「イ・ロ・ハ」もでき緩急車を表す「フ」は電車には使用しないこととなった

換算両数算出法の変更に伴う重量記号の変更

1913年に換算両数算出法が変更され重量記号の規定が変更になった
重量が25tを超えるボギー車は重量記号が「ナ」に変更され「ホデ」から「ナデ」になった

付随車の記号の追加と記号付与方式変更

1914年4月に付随車を表す「トデ」が追加された、ここでいう付随車は今でいうところの制御車を表す
同年8月に記号付与方式が変更され電動車を「デ」付随車を「ク」に変更となった

制御車と付随車の分離

1917年に付随車が制御車と付随車に分離され制御車は「ク」、付随車は「サ」に変更となった
これによりクロハ6190~クロハ6199はサロハ6190~6199に、クハ6410・クハ6420・クハ6421・クハ6422・クハ6423はサハに変更となっている

車両称号規定改正(1928年)

1928年に車両称号規定が改正された
電車と客車が分離され電動車を表す記号は「デ」から「モ」に変更となった、事業用車は職用車の「ヤ」と試験車の「ケン」が「ヤ」に統合された
番号は1001~39999(後に99999)になり形式は万・千の位をつかって表すとし製造番号は1から付けられるようになった

制御代用車・電動代用車の特別措置

1939年から電動車や制御車がモーターや運転台を付けないで営業運転するようになり63形電車は未電装車が大量発生するようになった
在来車も戦時中や戦後の酷使により修繕できないまま転用することになり1948年に電動車だが主電動機を装備していない車両を「クモハ」さらに主幹制御器のないものを「サモハ」
制御車で主幹制御器のない物を「サクハ」とした

車両称号規定改正(1953年)

1928年に制定された車両称号規定は早くも詰まりかけていた
私鉄の国有化で形式が一気に増え戦時買収私鉄に関しては私鉄時代の車番をそのまま使用しており車番の重複が発生していた
在籍車がほとんどなくなった木製車は私鉄買収車輌と同じ雑形電車に組み込まれ1000~9999の車番を使用した
車体長17mの標準型電車は空きができた10000~29999に編入された
車体長20mの標準型電車は30000~99999に編入とし形式の整理を行った
事業用車は4000~4999・9000~9999になった
事業用車の記号に「エ」と「ル」が追加された

新性能電車の登場

1959年に新性能電車が登場し車番付与基準が改定された

ABC製造番号形式
485-96モハ485形
E231-21クハE231形
EVE301-1EV-E301形
  • ●:車両の種類
    ク:制御車
    モ:電動車
    サ:付随車
    クモ:制御電動車
  • 〇:車両の設備
    イ:一等車(お召し列車など)
    ロ:グリーン車
    ハ:普通車
    イネ:特別A寝台
    ロネ:A寝台
    ハネ:B寝台
    シ:食堂車(ビュッフェ含む)
    ユ:郵便車
    二:荷物車
    ヤ:職用車
    ル:配給車
    エ:救援車
  • A:電気方式
    1・2・3:直流型
    4・5・6:交直流型
    7・8:交流型
    9:試作車
  • B:用途
    0・1・2・3:一般形
    5・6・7・8:特急・急行型
    4・9:事業用車
  • Cについて
    • Cは基本的に奇数
      • 系列の登場した順に若い奇数が使われる
    • 電動車の場合MM'ユニットは主制御装置があるもの(MまたはMc)に形式の奇数、ないもの(M')に形式の奇数-1の偶数を付番する
      原則として奇数形式が奇数向き(例:東海道線東京寄りに奇数)に配置される
      1M方式の電動車の場合原則として奇数が付番される
      JR化後には編成組み換えなどで奇数形式同士がユニットを組んだり1M方式の電動車に偶数が付番されたりと例外もある
    • 制御車は原則として奇数が付番される
      この場合奇数向き(東海道線東京寄)と偶数向き(東海道線神戸寄)を車両番号の偶数・奇数や番台区分で区別している
      向きが限定している場合奇数向きを形式の奇数、偶数向きを形式の奇数-1とする場合が多い
    • 付随車は原則として奇数が付番される
      設備や搭載機器の違いから形式の奇数-1の偶数を付番することも

【番外編】JR四国の車番付与方式

実はJR四国だけ車番付与方式が他のJRと異なっており私鉄のような4桁の数字で形式を表している

ABCD
1502
7201

付与基準

  • A:種類
    1・2・3:気動車
    5・6・7・8:電車
    4と9は欠番(関西私鉄同様忌み数にしている?)
  • B:車種
    じつはBは形式ごとに異なっている
    • 8000系
      0:Thsc(半室グリーン制御車)
      1:M(電動車)
      2:Mc(制御電動車)
      3:T(付随車)
      4・5:Tc(制御車)
    • 8600系
      6:Mc(制御電動車)
      7:Tc/Tsc(制御車/制御グリーン車)
      8:T(付随車)
    • 一般形電車(7200系除く)
      0:Mc(制御電動車)
      1:Tc(制御車)
      2:T(付随車)
    • 7200系
      2:Mc(制御電動車)
      3:Tc(制御車)
    • 2000系(TSE)
      ←下り
      2001-2201-2101
    • 2000系(量産車)
      ←下り
      2000/2150-2200-2100
    • N2000系
      ←下り
      2450-2500-2050
    • 2600系
      ←下り
      2650-2600
    • 2700系
      ←下り
      2750/2800-2700
    • 一般形気動車
    • 1000系
      1000(cMc)
    • 1200系
      1200(cMc)
    • 1500系
      1500(cMc)
  • CとDは製造番号です

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