特別停車とは名鉄のお得意芸であり名鉄をカオスにしている元凶である
概要
世間一般に特別停車と聞くと多くの人は臨時停車と同じだと答えるかもしれないが名鉄の場合特別停車≠臨時停車である
また大手私鉄路線では一部時間帯に限って優等種別が停車する駅がある(例:阪神武庫川と今津は平日朝ラッシュ以外と土日、芦屋は平日朝ラッシュのみ停車)が名鉄は違う、名鉄は列車ごとに特別停車駅を設定している。もう一度言う、列車ごとに特別停車駅を設定している
急行や準急はともかく看板列車である特急・快速特急・ミュースカイですら特別停車がある列車が存在している始末
逆に他の列車が止まる駅を通過する特別通過も存在するが2023年3月のダイヤ改正で全ての特急・快速特急が笠松と新木曽川に停車するようになり名鉄から特別通過が消滅した
また同ダイヤ改正前は豊川線全駅が急行標準停車駅で豊川稲荷含むすべての駅が特別停車扱いというカオスが発生していたが同改正で特急・快速特急停車駅に格上げされた
なぜ特別停車を行うのか?
なぜ名鉄が特別停車を行うのかという理由は以下のとおりである
1.駅に停車する列車の本数を増やし利用者の乗車チャンスを増やすため
2.運用の都合
3.もともと下位種別で運転されていた列車を格上げした名残
1はまだ理解できる。通勤通学の需要が多い駅に優等列車を止めれば便利になる、しかし駅によっては準急や急行を止めないと数十分以上普通列車が来ないという理由で特別停車を行うところもある
3は1が分かれば大体わかる。かつて高速と準急を廃止し特急・急行・普通の3本体制で運転していた時代によく使われていた理由である
2が一番わかりづらい。どう頑張っても緩急接続できないからが緩急接続出来る駅に特別停車、始発駅が特別停車、後ろを走っている優等種別を先に行かせるため特別停車とやりたい放題
それではここからは迷な列車を挙げていく
迷な停車駅の列車
- 中部国際空港7:03・7:26・8:33発ミュースカイ新鵜沼行、8:00発ミュースカイ岐阜行
通称「カオスカイ」、本来ミュースカイは中部国際空港~神宮前ノンストップだがこの4列車は常滑・新舞子・朝倉・尾張横須賀・太田川の5駅に特別停車する。朝倉と尾張横須賀はホーム有効長が6両までのため8両で運転する際後ろ2両はドアカットされる
かつては新舞子でもドアカットが行われていたがホーム有効長が8両へ伸びたためドアカットが解消された
- 吉良吉田7:30発・豊橋7:58発特急須ヶ口行
須ヶ口は特急通過駅*1だが朝の岐阜方面行1本とこの列車たちは須ヶ口に特別停車する。そうこの列車たちは終着駅が特別停車という初見殺しな運用をやっているのだ
- 豊川稲荷発着の特急・快速特急
豊川線へ直通する特急・快速特急は名鉄特急の中で一番狂っている列車で全列車本宿と美合に特別停車し快速特急は分割併合があるため国府にも特別停車、国府はホーム有効長が6両のため特別車のドアが開かないという罠も存在する
2023年3月の改正までは豊川線全駅が特別停車扱いというカオスっぷりを発揮していた。これは余談だが全車特別車の特急がラッシュ時に毎時1本運転されていた時期があり正月の参拝客輸送で豊川線の線路容量限界まで臨時特急が運転されていたこともあった
普通列車でも特別通過!?
現行ダイヤでは存在しないが2006年までは普通列車でも特別通過する駅があった*2
有名なのは広見線の学校前と河和線の椋岡で学校前は広見線普通のうち半分が通過、椋岡は朝5時~9時の9本と夕方16時~19時毎時1本が停車でそれ以外は全て通過という停車する列車の方が少ない駅だった
かつては江吉良や徳重・名古屋芸大、上ゲや西尾口でも普通列車の特別通過が存在していた、1974年9月改正までは普通の特別通過駅が50個あったが改正後からは29駅と半分近くまで減少した
1990年に廃止された谷汲線結城駅は廃止直前、停車する列車が朝夕数本のみで利用者も高校生1人が通学に使うだけ*3だった
特別停車がある駅(特急・快速特急・ミュースカイ編)
本線系統
- 伊奈
平日は朝の名古屋方面行特急・快速特急、朝と深夜の豊橋行2本。休日は朝の名古屋方面行特急と深夜の豊橋行特急2本が止まる - 国府
特急は標準停車駅、快速特急で特別停車がある列車は朝の名古屋方面行3本と深夜の豊橋行2本が止まる
7:20発の快速特急岐阜行は豊川稲荷始発、8両で運転する場合は特別車のドアカットが行われる - 本宿
名古屋方面行の特急と快速特急が1本ずつ止まる、豊橋方面行の停車はない - 美合
名古屋方面行特急・快速特急が1本ずつ止まり豊橋方面行は深夜に2本止まる - 鳴海
朝の豊橋方面行特急2本が止まる - 須ヶ口
岐阜方面行特急1本に加えて須ヶ口止まりの特急がある
津島線の特急は全列車が止まる
この6駅に加えて中京競馬場で競馬が行われる日に中京競馬場前に臨時停車する列車がある
ミュースカイ
- 太田川・新舞子・尾張横須賀・朝倉・常滑
朝のカオスカイが止まる、8両で運転している場合朝倉と尾張横須賀では後ろ2両のドアが開かない罠があるため注意
河和・内海系統
- 南加木屋・巽ヶ丘
朝の名古屋方面特急と朝1本・15時以降の河和・内海方面特急が停まる - 住吉町
河和・内海方面特急が1本のみ止まる