注意:このページはサンプルシナリオの内容が含まれています。ゲームマスター以外は読まないようにしてください。
メーラレン諸島に嵐が来ようとしている。地下深くで、パンドラの預言者たちはすべてを変える機械を作っている。預言者の一人が身を隠し始めると、彼の娘は突然自分がターゲットになったことに気づく。ティーンたちは、手遅れになる前に、ひどい危険に立ち向かい、ヘパイステウムを見つけなければならない。
「永遠の灰」は長めのミステリーであり、「パンドラの預言者」キャンペーンの4番目、そして最後の章になります。もし最初の3つのパートを遊ばずに最初にプレイしたい場合は、ミーア・ヤーネーク[ケイト・コリンズ]がティーンたちに助けを求める理由を説明する必要があります。もしかしたら彼女は、グループによって解決されたかつてミステリーについて聞いたことがあるのでしょうか?
真相
「トラベラー」での出来事の後、エリサベス[エリザベス]は消えたヘパイステウムを見つけられないことに気づきました。また彼女は、たったひとつの絵空事のような発明が人類のすべての問題を解決するわけではないことに気づきました。人類は単に怠惰で、現状に甘んじており、戦争や汚染や病気を永久に終わらせるために必要な変化を起こそうとしたがりません。
彼女はかつての同僚のスヴェン[ジョン]とリヴ[デスティニー]を呼び、自分たちのかつての業績、かつての夢を再興するよう説得しました。彼女は人類に変化を強いるのに十分な力、富、そして影響力を彼らに与える計画を温めていました。計画の最初のステップは、古いヘパイステウムがあった場所に、新しいヘパイステウムを建設することでした。 リヴは、ロボットや機械に生物学的感染の影響を受けやすくさせる、いわゆる「機械ガン(machine cancer)」の封じ込めと制御を任されていました。ガンの制御は、預言者たちが肉と鋼を用いてヘパイステウムを再建するために必要な手段となりました。
次なるステップは、避難区域[砂漠区域]にX線タワーを建てて、機械のガンを広めるのに役立つ電波を送信することでした。タワーによって、リヴとエリザベスは感染したロボットを制御します。エリザベスは、ヘパイステウムを守り、避難区域から人々を追い払う、サンダーボルトと呼ばれるロボット機動部隊をまとめました。エリザベスの将来の計画の中には、ロボットの兵士と労働者による総合軍隊があります。
エリザベスはまた、彼女が未来が見られるようになる機械を発明することを自分に課しました。彼女は現在、未来望遠鏡(フューチュラム・テレスコープ)を組み立てています。これにより、将来の可能性を予測できるようになり、最善の結果を達成するために現在何をすべきかを判断するのに役立ちます。完成すれば、エリザベスはそのマシンで世界を支配できるでしょう。しかし、建設は遅く、それを起動するには膨大な量のエネルギーが必要です。彼女にとって残念なことですが、エリザベスが作っているものが実際にはタイムマシンであり、ただの技術的な水晶玉ではないということを、彼女はまだ理解していません。
計画のステップ4は、Krafta社 [AEP]と大学のリソースにアクセスするために、自分たちの評判と職を取り戻すことでした。エリザベスはスヴェンに島の水道に危険な伝染病を流し、その後で皆が彼を英雄扱いする治療法を発明するように命じました。スヴェンは当初、エリザベスの魅力と力に揺さぶられていましたが、罪のない人々に危害を加えるための行動を取ることを拒否しました。彼はヘパイステウムからこっそりと抜け出し、アデルセー島の北西にある島、バストラングエー[リバーマウンテン]の離れた小屋に隠れました。スヴェンは娘のミーア[ケイト]に危害を加えることを恐れ、彼女と連絡を取りませんでした。代わりに、ルイーズ・タンネンバウム[ケリー・タンネンバウム]に偽名で連絡しました。彼はルイーズに、彼女の母の仕事を完結させ、預言者たちの違法な実験を一般に公開するように頼みました。
スヴェンが最初エリザベスとリヴの元に再び加わったとき、彼はミアと事業者にイギリスへの研究旅行に行くと伝えたのですが、ミーアは簡単には騙されませセん。彼女は、父親が困っていたり、もしくは愚かなことをするよう説得されているのではないかと心配し、父を探し始めました。彼女は自分が駆けずり回っているのが監視されているように感じるのですが、しかしながら、それは真実です。エリザベスは、ミーアを誘拐して彼女を使ってスヴェンを戻ってこさせるよう、サンダーボルトに命じました。
ミステリーは、ミーアがティーンたちに父親を見つける手助けを求めることから始まります。その後、彼女はサンダーボルトに誘拐され、スヴェンはヘパイステウムに戻ってしまい、ティーンたちはエリザベスの計画を止めるために両者を救い出し、実験室を破壊しなければなりません。
- カウントダウン
- X線タワーは、機械ガンをますます、急速に拡大させます。初めのうちは、あちこちにある奇妙な物体だけが影響を受けますが、しばらくすると、感染したトラックが高速道路を横切って旋回し、感染したロボットが、レジの中から肉の腫瘍のこぼれる地元のショッピングモールを破壊します。第2章に機械ガンに関する詳細情報が含まれています。
サンダーボルトは、ヘパイステウムとX線タワーを安全かつ秘密に保つために、人々を避難区域から遠ざけるように命じられました。彼らは避難区に入る人や車を攻撃し、その南の国境に住む人々にも嫌がらせをします。ティーンたちにはこれにまつわる噂を聞いてもらうか、もしくは攻撃が起こったときに立ち会わせてください。
機械がんのカウントダウン
- 少数のロボットが感染し、使用が停止されます。テレビが有機的などろどろでいっぱいになり、シャットダウンするという噂が広まり始めています。学校の教室の時計が逆回転していて、血のようなものが漏れ出ています。
- 警察は、島に広がる森を歩き回る、大量の感染したロボットを回収するよう求められています。噂によると、避難区に入った人々は、感染したボットたちに攻撃されるようです。社会全体でますます多くのオブジェクトが感染します。疾病管理本部は、ステンハムラに臨時事務所を設置しました。全国メディアのジャーナリストが島に到着し始めます。
- 社会全体は、癌によって広がる急速な技術的衰退によって不自由になっています。多くの島民は、嵐を乗り切るために本土へと向かいます。ますます多くの事故や事件が報告されています。たとえば、野生のロボットが道路を塞いでいる、ボートが腫瘍で腫れ上がっている、コンピューターやファックスから瞼のない目が成長するなど。最終的にアデルスエー上空に滞在するマグネトリン船全体が、脈動する有機的な腸のようなツタで覆われるようになります。
サンダーボルトのカウントダウン
- 避難区に入った子供たちは、敵対的なロボットに追い出されたと主張します。国境で犬が殺害されているのが発見されます。ロボットが近隣の家族の農場や家の近くを隠れて歩き回っています。いくつかの小屋や納屋が灰燼に帰し、家畜は追い払われるか持ち去られます。赤いレーザー照準器が、避難区に近づきすぎる夜間のジョギング・ランナーの顔をさっと横切ります。噂によると、避難区にネオナチが移り住んできて、主権国家である「ウルティマツーレ」を宣言したといいます。攻撃的なスキンヘッドが昼夜を問わず国境をパトロールしていると言われています。
- 無人のマグネトリン船がX線タワーの近くで姿を消します。サンダーボルトが撃墜したのです。避難区に行くと機械が壊れることや、その上を飛ぶ船はすべて墜落することなどについての噂が広まります。ジャーナリストは、有名なバミューダ・トライアングルと比較します。
- 避難区で歩いていた人が殺されます。彼の犬だけがステンハムラの彼の家に帰ってきます。人々はモンスターが避難区で狩りをしていると言い、両親は子供がブラックレイクランドの北部に行くことを禁じます。夜の間に、サンダーボルトは国境沿いに大混乱を引き起こし、家を取り壊し、農機具を破壊します。遊び場が脅かされます。青少年のグループがロボットに追われ、穀物貯蔵用サイロの中に閉じ込められます。
モンスターと機械ガン
GMとして、あなたは機械ガンが預言者たちによって作成されたのか、それとも他の場所から来たのかを決定し、このミステリー以前のティーンたちの生活の一部にします。避難区に実際のモンスターがいるのか、それとも噂や鮮やかな想像の中にしか存在しないのかを判断するのもあなた次第です。 第6章に、機械ガンの原因となる可能性のある提案と、モンスターの噂が含まれています。
- 災害
- ティーンたちがミーアを解放してヘパイステウムを破壊しない限り、スヴェンは水道に危険な病気を流し込みます。この病気はヒョウタン病と呼ばれ、感染者は厚い筋肉の結び目や、皮膚の上から見える腫れたしこりをを発達させます。それは非常に痛みを伴い、数人の死をもたらします。 数ヶ月後、預言者は治療法を提示し、国民的英雄と喧伝されます。 彼らはクラフタ社に雇われ、ストックホルム大学で上級職に就きます。 エリザベスはますます多くのロボットを制御し、未来の望遠鏡を使用して国を支配し、彼女の実験的発明を使用して世界に変化をもたらし、二酸化炭素排出量を削減し、軍隊を解散させ、抗生物質の不必要な使用を止め、世界人口爆発の減少のために生殖能力の劣った人類を作ることなどを計画しています 。
ティーン導入フェイズ
トラブルの有無にかかわらず、各ティーンに日常のシーンを与えましょう。プレイヤーたちは自分のシーンを設定するか、GMにどうするか訪ねてもよいでしょう。機械ガンに感染したオブジェクトを少なくとも1つ組み込みましょう。ティーンたちが学校に通っている場合、スヴェン[ジョン]が「勉強旅行」で不在であるのを疑っていることについて教師が話しているのを耳にするかもしれません。彼は病気なのか、もしくはスヴェンが辞めたという事実を郡[ネバダ州]が代わりを探している間隠しているのだろうか? もしキャンペーンの最終部としてミステリーをプレイする場合は、新しいNPCや対立を導入するのではなく、すでにアクティブな日常生活のストーリーを解決してください。
ミステリー導入フェイズ
ミア[ケイト]はティーンたちに助けを求めて接触してきます。彼女は、父親が数週間前にイギリスのマンチェスターに、現地のパブリック・スクールを研究するための出張と呼ぶものに出発したと言います。スヴェンが発つ前の夜、彼はミアを座らせ、彼女と長い会話をしました。世界をより良い場所にしたいこと、そしてより大きな利益のためには犠牲が必要かもしれないということ。ミーアはマンチェスターのいくつかの学校に電話をかけましたが、誰もスヴェン・ヤーネック[ジョン・コリンズ]のことを聞いたことがなく、彼はとにかくトラブルに巻き込まれていると思っています。誰かが彼をだまして愚かなことをさせようとしているのか?
無駄骨ですが、ミーアはムンゼーの別荘(「ブサイク病」を参照)や、と彼女がスヴェンのために考え得る他のすべての場所を探しました。しかし、彼女は後を追けられているという奇妙な感じを覚えており、誰かが自分を襲おうとしているのではないかと心配しています。彼女はスヴェンを探すためにティーンたちに助けを求めます。彼女は、ストックホルム[ラスベガス]にいる母親のスザンヌ・クラップ[サマンサ・ヒックス]を訪ねることから始めるのが良いと考えています。ミーアとスザンヌは何年も話していません。そのため、彼女は自分の代わりに行くようにティーンたちに頼みます。ルイーズ・タンネンバウム[ケリー・タンネンバウム]という女性も何か知っているかもしれません。ミーアは自分の家の周りで何度か彼女を目撃し、近所の人にスヴェンが80年代に仕事で何をしたか、そして彼がどのようにしてベルグゴーデン高校に勤めるようになったのかを尋ねていました。 ティーンが手がかりを見つけていない間は、ミーアはオフィスにあるスヴェンのメモとバインダーを調べ、彼の友人や同僚と話しています。 ティーンがスヴェンの居場所を見つけて彼に会いに行く準備をするとき、ミーアを連れて行こうと家の周辺まで来ても、家に姿はありません。サンダーボルトはその時までにすでに彼女を誘拐しています。
機械がんの研究
ティーンたちは、感染した技術を調べるためのラボを建造したり、科学者やその郡の担当者、またはストックホルムの政府機関に連絡をとったりできます。いずれにせよ、彼らは、感染した細胞が急速な分裂を起こしたため、この病気が突然により速く広がり始めたことを発見します。 この病気は島の外に広がったり、アデルセーの西部まで到達することはできないようです。まるでブラックレイクランド北部[砂漠地帯の北部]のどこかから送信された電波の影響を受けているかのようです。この病気は生物学的ですが、金属やプラスチックと相互作用します。感染したロボットとマシンは、シャットダウンする前に、一見でたらめな行動を起こし始めます。感染した物体は、水を介して癌を広げます。GMとして、あなたは癌の背後にあるものを決定しましょう。――エイリアンのプランクトンや水、人工神経用の新しい形の油脂、または全く別のものなどです。
ロケーション1:スザンヌ・クラップ [サマンサ・ヒックス]
スザンヌは、ストックホルム[ラスベガス]の12の垂直都市ビルの1つであるヘーゲシュタルン・タワーの賃貸マンションに住んでいます。ティーンたちはミーアから彼女の住所をもらい、そこに着くためにバスや地下鉄に乗ってもよいでしょう。タワーは天高くそびえ、輝いており、主に住宅でいっぱいですが、保育園や、ショップ、映画館もあります。かつてスウェーデンの社会工学と建築の最前線に立っていたこのタワーは、今日では、メンテナンスの怠慢に悩まされており、汚れていて落書きでいっぱいで、ほとんどの住民は不遇な目に遭っています。
スザンヌの部屋は33階の、薄暗く照らされて、狭く、カビのようなにおいのするカーペットの、廊下の突き当たりにあります。スザンヌの部屋の隣のドアは冒とく的な言葉が刻まれており、反対側では子供たちが泣いているのが聞こえ、漏れたゴミ袋が廊下を甘く刺激的な匂いで満たします。彼らがドアをノックすると、スザンヌは彼らを彼女の家に入れます。家は新聞の山と、床の上から天井までのゴミでいっぱいになっています。ゴミ山の間の狭い通路によって、キッチン、リビングルーム、ベッドルーム、バスルームの間の通路が可能になっています。ブラインドは閉まっており、部屋は暗く空気も澱んでいます。スザンヌはティーンたちにコーヒーとクッキーをすすめ、クッキーの包み紙とコーヒーかすを、彼女の収集品に丁寧に追加します。彼女は何年もスヴェンと会っていませんが、ミーアと連絡を非常に取りたがっており、娘から訪ねてくるようティーンたちに約束させようとします。
- トラブル
- スザンヌは、80年代にスヴェンと離婚したのは、自分たちが常に戦っていたためと言います。 何についなのかて、彼女は言わないでしょうし、スヴェンが仕事のために何をしたかについても詳しく説明しません。 彼女はティーンたちに、一瞬一瞬を大切に生きること、自分たちの人生を思い切り楽しむことを頼みます。【感受性】判定に成功すると、スザンヌはスヴェン、そして自分自身の両方に対して、辛く当たり、失望していることがわかります。彼女の過去は苦しいものであり、彼女はそれについて考えることを避けています。彼女が知っていることを共有するための最良の方法は、スヴェンが危険にさらされていることを彼女に納得させるか、スザンヌが自分たちを助ければ、ミーアが彼女に会いたがるだろうと彼女に約束することです。【魅了】判定に成功すると、彼女は話をします。失敗すると、彼女は神経質になってしまい、その後、彼女は熱を上げて収集品の整理を始め、ティーンたちに去るように頼みます。
- 手がかり
- スザンヌは、スヴェンが1980年代にリクスエナジー[DART]で研究グループの一員として、他の2人の医師――エリザベス・サンドグレンとナターシャ・リントフと共に、科学者として働いたと、ティーンたちに伝えます。3人の仕事は、スヴェンを傲慢に、支配的に、そして自己中心的にしました。彼は人類を救うつもりだと主張し、スザンヌは、最初は夫のことを支援していましたが、その後、スヴェンが無防備な島民に危険物質を与えるといった秘密の実験に参加していたことを知りました。彼女は警察に行くべきだと知っていましたが、家族を引き裂くのに耐えられませんでした。その秘密は彼女を惨めな気持ちにし、やがてうつ病になりました。
ミカエラ・タンネンバウム[ミシェル・タンネンバウム]というジャーナリストが、リクスエナジーに潜入して研究室の写真を撮ったとスヴェンに知らせたとき、スザンヌは回復の途上にありました。3人のことが暴露され、リクスエナジーから解雇され、おそらく刑務所に入れられる羽目になるのは時間の問題でした。スヴェンはスザンヌに助言を求めました。彼女は病から回復する間の長い期間に、スヴェンがミアの唯一の本当の親となっていたことを知っていたので、ミーアが父親を失わないためにやるべきことをするよう、彼に促しました。ミカエラは翌日、脳卒中で亡くなりました。それはスヴェンがミカエラの元を訪ね、そして泣きながら家に帰ってきてから、わずか数時間後のことでした。彼は自分がなぜ泣いているのかは言いませんでしたが、スザンヌはそれがミカエラを殺害したためだと正しく推測しました。
スザンヌは暗に殺人の幇助をしていたということに耐えられず、スヴェンを見るだけでパニック発作に苦しみ始めました。彼女は彼の元を去らなければならないと気づき、娘に一緒に来させようとしたが、ミーアはそれを拒否しました。スザンヌは仕事を辞め、家族から離れ、ストックホルムに引っ越しました。
スザンヌは、スヴェンが全能感にあふれているとき、自分のことをプロメテウスに例えていたことを覚えています。エリザベスやナターシャが彼の最も悪い部分を引き出していたため、彼がその二人との接触を再確立していないように願っています。
ロケーション2:ルイーズ・タンネンバウム[ケリー・タンネンバウム]
ルイーズと彼女の家は「ブサイク病」で説明されています。ここ数日、ルイーズはプロメテウスと名乗る謎の人物からの謎めいたメールを受信し、それはひどい病気が諸島に放たれる前に、3人の「預言者」に対する母親の調査を続けるように勧めるものでした。 この電子メールはスヴェンの仕業であり、メールにはタイプミス、奇妙な文章、多すぎる感嘆符でいっぱいで、それは彼はこれを書いているときに酔っていたためです。
ルイーズは死んだ母親の復讐を果たすことを切望しています。彼女は3人の預言者を見つけようとし、そのためスヴェンとミーアの家に目を光らせていました。母親のメモに従って、80年代にヘパイステウムがあった場所を訪問するために、彼女は避難区域[砂漠地帯]に入ろうとしましたが、感染したロボットが彼女を追い払いました。
ルイーズの家のいくつかの物体が機械ガンに感染しています。エレベーターの壁を貫いていくつもの目が成長し、エレベーターが機能停止し、彼女が2階煮上がったりガレージに降りたりできなくなっています。羽音を立てる虫でいっぱいの膨らんだ繭がボート[車]を覆い、その全体に墨が滴って、使用できなくさせています。
- トラブル
- ルイーズはティーンたちを危険にさらしたくないので、家に帰るように頼みます。【魅了】を使って、自分たちの面倒を見ることができると彼女に納得させるか、ボート[車]やエレベーターを【技術】を使って修理し、もう子供ではないと証明してもよいでしょう。そうするとルイーズは自分の知っていることを彼らに話し、彼女のボート[車]を貸すでしょう。
- 手がかり
- ルイーズは、プロメテウスと名乗る何者かがEメールを送ってきていると言います。そのメールは、ルイーズの母親が始めたことを終わらせて、3人の預言者たちを逮捕できなければ、まもなくこの島を疫病が襲う、と警告しています。彼女はまた、スヴェン、リヴ、エリザベスが姿を消したことに気づいており、彼らが研究室に集まって仕事を再開したと思うようになりました。
ルイーズは、母親が1980年代に秘密のヘパイステウム研究所に潜入したことを知っています。ミカエラの記事とそれについての証言は、預言者たちを長く刑務所に入れるものでしたが、その作品が出版される前に彼女は脳卒中で亡くなりました。ミカエラはヘパイステウムがどこにあるかをルイーズに示し、それを恐ろしいが素晴らしい、夢に出るような場所であると説明しました。ミカエラの死後、ルイーズは自転車に乗ってその場所に行きましたが、見つかったのは壁から避けたケーブルが垂れ下がる空っぽのトンネルだけでした。彼女は数日後に再びそこに戻ったのですが、感染した武装ロボットに追い払われました。
ルイーズは、ミカエラが撮影したヘパイステウムの内部からの写真をティーンたちに見せることができます。それらは暗くぼやけており、節くれ立った生体組織の膜で覆われた、奇妙な金属とコンクリートの壁が写っています。1枚の写真は金属の厚板の上にある裸の肉体を写しています。奇妙な装置と汚れたバケツが厚板を囲んでいます。別の写真は、真下の床に暗い汚れがある、大きな金属製の檻を示しています。いくつかの写真の中には、バイオハザードと放射能の警告サインが付いた箱が見つかり、隣には化学防護服と防毒マスクのスタックがあります。 写真の1枚は、3つの椅子とテーブルのある部屋を示しており、この部屋には、空気中に浮遊する胞子や小さな昆虫でいっぱいのように見えます。横から明るい光が差し込んでいますが、光源は写っていません。
ルイーズは、プロメテウスのEメールを、アデルセー島の北西、バストラングエー[リバーマウンテン]まで追跡しましたが、ボートが機能しなくなったため、そこに行くことができませんでした。ティーンたちがその修理を手伝うならば、彼女はそれを彼らに貸すことを申し出るか、プロメテウスに会いに行くために自分と同行したいかどうかティーンたちに尋ねます。
ティーンたちが以前のミステリーで預言者たちについての重要な事実を見逃した場合、ルイーズは空白を埋めることができます(以下を参照)。彼女はヘパイステウムの元の場所に、地図で印を付けることができます。
ルイーズの知識
ルイーズは次のことを知っています。
- 3人の預言者は、スヴェン・ヤーネーク、エリサベス・サンドクレン、およびリヴ・ヒーメルセッドである。
- 彼らはリクスエナジーで働いていたが、ヘパイステウムと呼ばれる地下研究所で、独自の研究を行った。これはギリシャ神話でヘパイストスが所有していた工房にちなんだものである。
- 彼らの実験は非倫理的かつ危険で、3人は島の住民たちを、疑いを持たない試験対象として使用した。
- エリサベスと研究室は、1980年代に消え去った。
- ルイーズの母親ミカエラは、預言者たちのことを暴こうとして、脳卒中で亡くなった。ミカエラは病気ではなかったので、ルイーズはそれが殺人だと確信したのだが、その証拠は掴んでいない。
- スヴェン・ヤーネークは、ベルクゴーデン高校[ボルダーシティ高校]の現在の校長である。彼はかつて免疫学者だった。
- リヴ・ヒーメルセッドは、かつてナターシャ・リントフと呼ばれる外科医だった。彼女は新しい名前を名乗り、セラピストとライフコーチとして働いているが、これに関する正式な指導は受けていない。
- エリサベス・サンドグレンは放射線科医である。
- 3人の科学者は、自らの仕事で人類は絶滅から救われると信じていたようだ。スヴェンは、世界的なパンデミックや多くの耐性を持つ細菌と戦うための新しい方法を見つけようとした。リヴはすべての戦争の集結させたかった。エリサベスは、自然災害を防ぐために地球を癒す必要があると思い込んでいた。
ロケーション3:バストラングエーのスヴェン・ヤーネーク
ヘパイステウムを訪れる
ティーンたちが、X線タワーを破壊したりサンダーボルト(後述)を排除する前にヘパイステウムを見つけようとする場合、ロボット部隊は彼らを避難区域[砂漠地帯]から追い払おうとします。もしグループが続けるなら、ロボットたちは攻撃するでしょう。
ボールダーシティ:山の上のジョン
ジョンは山小屋に隠れており、狭い峡谷からしか近づけません。彼は道に沿って実験化学物質を散布し、道を塞ぎました。
スヴェン[ジョン]は、エリザベスは彼なしでも継続するだろうという愚かな希望を持って、アデルセーはバストラングエー北西にある小屋に隠れています。バストラングエーは白樺、茂み、羊の牧草で覆われています。島の北側には、小さな桟橋のある2階建てのキャビンがあります。キャビンには水道が通っておらず、裏には離れ家があります。スヴェンは中に入るためにカギを壊しています。彼は、キッチンにあるコンピューターのそばで下着姿で座りながらほとんどの日を過ごし、ボトルから直接酒を飲み、クラッカーを食べています。
エリザベスとリヴが彼を見つけられないようにするために、スヴェンは1980年代に開発した実験用肥料を使用して、桟橋の周りのブラックベリーの茂みを通常の10倍の大きさに成長させ、短剣のようなとげを付けました。肥料は農業会社のために開発されましたが、それが生み出した巨大な成長が必然的に突然変異と壊死を引き起こしたため、商業的に使用することができませんでした。またこの化学物質は、ハエ、蚊、マダニ、夜の毒蛇のサイズを10倍に増やし、大きな動物と人間の両方を攻撃します。巨大なヒキガエルとトンボが桟橋を守っており、葦は非常に高くて太いために通り抜けることはほとんど不可能です。
- トラブル
- ティーンたちが桟橋に停泊し、小道を通って山小屋に行こうとした場合、彼らは各自【筋力】判定に成功するか、ブラックベリーのとげに引っかかって怪我をしなければなりません。巨大な蚊やヘビが攻撃し、ティーンたちは逃げるために【筋力】、【隠密】、または【運動】判定をする必要があります。【理解力】判定に成功したティーンは、化学混合物がここの植物や動物の細胞構造を変化させており、腫瘍や壊死のリスクが大幅に増加することで、寿命が非常に短い可能性が高いことに気付きます。雨などの、通常の水は、その化学物質をすばやく希釈し、そうすることでこの島は元の状態に戻る可能性があります。 ティーンたちが水筒を持ってきている場合、植物や動物にその水をかけるなら、これらは+2アイテムとしてカウントされ、すぐに動植物のサイズが小さくなります。ティーンたちがとげにはまって動けなくなった場合、酔ったスヴェンがしばらくしてから千鳥足で家からよろめきながら出てきて、彼らを連れ出します。もし島のどこかの土地の場合、ボートを適切に固定するために【運動】判定に成功する必要があります。彼らがスヴェンまでたどり着くと、彼は知っていることをすべて話します。
- 手がかり
- スヴェンはティーンたちに、彼、リヴ、エリザベスが1980年代にリクスエナジーで科学者として働いていましたが、注目に値する発見をすることができず、解雇されると脅されたと話します。ある日、彼らはブラックレイクランドの北部で、偶然にもある地下研究所を発見しました。建物は金属、コンクリート、そして生きている肉にも似た有機組織でできていました。この研究所について知っている者は他にいないようで、誰がこれを作ったかの記録もありませんでした。しかし、その研究所は、その3人のために特別に建設されたかのようでした。内部の機器は、彼らがこれまで夢見ていたよりも、彼らをすばらしく賢く、大胆に、そしてより優秀にさせました。彼らは、ギリシャ神話のヘパイストスの工房にちなんで、研究所をヘパイステウムと名付け、戦争、病気、汚染から世界を取り除くためにそれを使用することにしました。スヴェンは過去の日々を美化しており、研究室を「神々からの贈り物」と表現しています。
彼らは自分自身の能力で、次第に自分たちを神と見なし始め、他の人々を危険にさらす実験を行いました。ミカエラ・タンネンバウムというジャーナリストがリクスエナジーに潜入し、エリザベスにヘパイステウムを見せてもらうことに成功しました。ミカエラが3人をだまし、彼らを暴露するつもりだということが明らかになったとき、彼らはすべてが終わったと気づきました。しかし、ミカエラは、預言者たちに関する記事が発表される前に脳卒中で亡くなり、エリザベスは捕まらないように自分とヘパイステウムを未来に送ることにしました。彼女はなんとか助かりましたが、その過程でヘパイステウムを失ってしまいました。
エリザベスは努力の末に、研究に戻るためにようやく現代に戻ってきました。力を合わせ、3人の預言者は彼らがかつてそれを見つけた場所にヘパイステウムを再建しました。年月を経て、スヴェンは自分のかつての実用主義的なやり方から離れました。世界を救うというエリザベスの計画は、あまりにも多くの死と苦しみにつながるでしょう。スヴェンはティーンたちに、彼女が自分に広げさせようとしている病気について語ります。そして、それが彼が隠れている理由です。彼は、エリザベスとリヴがX線タワーを使用して機械ガンを制御しており、エリザベスが未来を制御するのに役立つデバイス、フューチュラム・テレスコープを建造していると言います。彼女は、世界を乗っ取り、人類に自分の新しい技術を強制することを計画しています。
揺さぶり
ティーンたちがスヴェンの小屋をちょうど出ようとしたとき、彼のコンピューターからビープ音が鳴ります。エリザベスは、スヴェンにミーアの写真を添付したEメールを送りました。ミーアは睡眠薬を飲まされ、暗い部屋の厚板に縛り付けられています。サンダーボルトが彼女を誘拐し、ヘパイステウムへと連れて行ったのです。スヴェンは服を着て、娘の命を危険にさらすことはできないと言います。彼はヘパイステウムに戻り、言われたとおりに行動しますが、ティーンたちにミアを救い、実験室を破壊するように頼みます。スヴェンはティーンたちに研究室の場所を地図で示します。
訳注:スヴェンの話
「永遠の灰」はキャンペーンの最終話であり、スヴェンの家にてキャンペーン全体を通しての謎が明らかにされるのですが、スヴェンから一度にすべてを語らせるのは、あまり得策ではありません。
預言者たちの目的、ヘパイステウムの存在、今この島々に起きていること……など、あまりに多くのことが一度に判明するため、プレイヤーが混乱してしまうためです。また、たとえ元からスヴェンと関係を持っているかいないかに関わらず、スヴェンはルイーズと同様に、ティーンたちを危険に晒そうとせず、1人だけでヘパイステウムへ向かおうとするはずです。
ですから、スヴェンには、自分はエリサベスから隠れるためにこの山小屋にいた、という事と、そのほか必要最小限のこと以外は、しゃべらせないほうが良いかもしれません。
その場合、スヴェンが残した手記や資料という形で、後からティーンたちに知りたい情報を自由に閲覧できるようにさせると良いでしょう。
「揺さぶり」フェイズが終わったら、GMはティーンたちを一度街に戻らせ、「よりどころ」などと話をさせたり、カウントダウンを進めたりすることで、ティーンたち自身の「問題」や「動機」を見つめ直させ、自然にヘパイステウムへと向かうような理由を見つけさせましょう。例えばそれは街全体の危機だったり、大事な仲間や、大切な人物に迫る危機だったりするかもしれません。