武器攻撃力

Last-modified: 2010-10-20 (水) 16:49:26

ダメージシステム

武器によるダメージは、以下の計算式に従って算出されます。

(基本ダメージ) × (距離補正,ランダム補正) × (爆風補正) × (自爆補正)

但し、クリティカルヒットには特別に以下の式を適用します。

(基本ダメージ) × (爆風補正) × (クリティカル補正)

基本ダメージ

基本ダメージとは、武器それぞれに設定されているダメージの定数です。最終的なダメージは、この基本ダメージを元に様々な補正を加えて算出されます。

なお、一部の武器のクリティカルヒットを除き、部位によるダメージの補正はありません。

距離補正とランダム補正

図:距離とダメージの関係[クリックで拡大]

距離補正値は通常、プレイヤーとターゲット間の距離に応じて、50%~150%までの値がsin波状に設定されています(右図「ダメージ曲線」)。距離は0~1024unit*1までの間で計算され、512unitの距離で距離補正値100%(=補正なし)、1024unit以上の距離で最小ダメージとなります。

 

よく「距離減衰」という言葉を使いますが、内部的には「最高ダメージから減衰してゆく」のではなく、「基本ダメージを中心にしてダメージが増加/減少する」という計算をしているわけです。各武器ごとのダメージ表記においてもこのダメージシステムに従い「基本ダメージ」及び「距離補正値」を掲載していますので、注意してください。(→武器能力表の読み方)

 

【例外】

  1. ロケットランチャー / 注射銃 / 発射後5秒以内の粘着爆弾
    これらの武器では、距離補正の最高値が150%より低く設定されています。また、0~512unitの間ではsin波ではなく、補正最高値から100%までの一次関数になっています(右図「特殊武器ダメージ」)
    実際にグラフにして見てみると、512unitを境目にして急激に威力が落ちてゆくラインを描きます。このために、これらの武器は「距離減衰が激しい」と感じられるわけです。
  2. 近接武器 / 火炎放射器 / フレアガン / グレネード / スナイパーライフル / 弓矢
    これらの武器では、いかなる距離でも内部的には512unit(=距離補正値100%)として計算されます。いわゆる「距離減衰がない」武器ということになります。
    • 但し、火炎放射器の直撃ダメージは、基礎ダメージが距離によって変動するという形で変則的な距離補正が行われています。
 

ランダム補正値はいわゆる「ランダムダメージ」と呼ばれるもので、その実体はプレーヤーとターゲット間の距離を実際の数値から±102.4unitランダムに補正する変数です。つまり、敵に102.4unit以内まで接近されると、ゼロ距離の場合と同じダメージを受ける可能性があるということになります。

 

過去に『ランダムダメージは通常のダメージに±10%の補正がかかる』といった話が広まったことがありますが、これは誤りです*2

補足

  • ランダム補正の結果、最終的な計算に用いる距離値が0~1024unitの範囲を超えることはありません(ディスタンス・キャップ)。
  • 競技性を確保するため、サーバ側の設定でランダム補正を無効化できます。無効化するには tf_damage_disablespread 1 を設定してください。
    • On servers where random variation is disabled (with use of the server cvar "tf_damage_disablespread"), the effective distance used is 102.4 units less than the farthest possible random distance (that is, after being capped at 1024 units). This means that being farther than 921.6 units away is treated as being 921.6 units away; the normal cap is 1024, and 102.4 less than that is 921.6 units. (?? ランダムダメージ無効サーバでは、ディスタンス・キャップが1024unitではなく921.6unit?)
  • ロケットランチャー系の武器では、ロケットの飛翔距離ではなく、命中した瞬間のプレイヤーとターゲット間の距離に基づいてダメージ計算が行われます。つまりロケットランチャーは、前進しながら撃てば若干威力が増加し、後退しながら撃つとわずかに損をすることになります。
  • 最終的にダメージが適用される際、小数点以下は四捨五入されます。
    • 散弾銃など複数の弾丸を一度に発射する武器では、小数点以下を保持したままヒットした弾丸数を掛け算し、最後に四捨五入します。
  • The ±102.4-unit variation takes place after scaling for rocket launchers and other distance-modifying weapons. (?)

爆風補正

爆風補正値とは、爆発属性を持つ武器(ロケットランチャー/粘着爆弾/グレネード)において、弾に直接接触していないターゲットへの爆風ダメージを算出するための値です。Valveは爆風補正値を公表しておらず、現在のところ詳細は不明です。

自爆補正

自爆補正値とは、自分の武器による爆風が自分にヒットした際のダメージ計算に用いる値です。
詳細は、該当する各武器の項を参照してください。

クリティカル補正

クリティカル及びミニクリティカルは、それぞれ2つの効果を持ちます。

  • クリティカル
    1. 距離補正値とランダム補正値を100%にする(=補正値を取り除く)
    2. 算出されたダメージを3倍する

つまり、爆風補正のある武器を除けば、クリティカルで発生するダメージは距離に関係なく基本ダメージ*3で固定されます。

  • ミニクリティカル
    1. 距離が512unit以上離れている場合は距離補正を512unitの値で固定し(上図「ミニクリッツ補正」)、その後にランダム補正を行う
    2. 算出されたダメージを1.35倍する

ミニクリティカルではクリティカルと異なり、より接近することでダメージを増幅できます。また512unit以上の距離であれば、それ以上の威力減衰はありません。

 

クリティカルとミニクリティカルの効果は重複せず、常にクリティカルが優先されます。

 
 

原文: TF2 Official Wiki「Damage」項,2010年9月10日20:56版 ―2010年10月3日参照, 翻訳 +再構成/補足/画像改訂

コメント


*1 unitはゲーム内部での距離単位。このwiki内では代わりに「インチ」と表示されていることもある
*2 ±102.4unitという数字が1024unitの10%から来ているため、単純にダメージが±10%になると誤解したものと思われます。また前述の通り、武器によって補正値が異なるため、最終的なダメージを一律何%の誤差と言い切ることはできません。