【しれんその1】

Last-modified: 2023-09-23 (土) 23:56:36

DQ11に登場する同音異モンスターは【試練その1】を参照。

DQ6

【洗礼のほこら】で戦う【ボス級モンスター】
この後【しれんその2】【しれんその3】と続く試練軍団の技の1号。
同種に【フレイムマン】【バーニングブレス】【じごくのほのお】がいるが、体色はバーニングブレスと同じ。
英語版での名前はFirst Test。
 
かつて【ホラービースト】戦で多くの人にトラウマを植えつけた特技、【メダパニダンス】を使いまくり、あのときの悪夢を再び見舞う鬼畜モンスター。
メダパニダンス以外では【ギラ】【メラ】【バギ】【イオ】という舐めプに近い呪文攻撃も行うが、ホラービーストと異なり物理攻撃を一切しないため、打撃による混乱解除に期待できないという悪質な戦術を仕掛けてくる。
 
このことからとにかく相手を自滅させることに全てをかけていると言ってもいい。
普通に戦っていれば全員混乱させられて、制御不能になったところを初級攻撃呪文でじわじわと全滅に追い込まれたプレイヤーが多いことだろう。
 
ホラービースト戦同様、唯一混乱に完全耐性を持つ【ミレーユ】が鍵を握るが、この時期は潤沢に仲間に恵まれているため、【チャモロ】【アモス】【スミス】【ホイミン】等に居場所を奪われていることも多い。
そんな訳でミレーユを外している場合はあっさり全滅しかねない凶悪な初見殺しとも言える。
 
ところが、コイツには重大な弱点がある。【おどりふうじ】に耐性を持っていないのだ。
「厄介な攻撃に対してはきちんと対策を取らないとダメ」という、さっそく試練らしい相手。
【踊り子】の★6で習得するので、できれば最初に誰か一人を踊り子として育てておきたい。
主人公をスーパースタールートで育てていれば、必然的に踊り子を経由するので効率良く戦うことができるだろう。
メダパニダンスさえ封じればあとに残るのは威力不足の初級呪文のみ。もはや敵ではないだろう。
 
踊り子として育てているキャラがいない場合、混乱完全耐性を持つミレーユに頼ることになる。
ミレーユ以外のメンバー全員の武器を外しておき、スクルト1~2回かけておけば混乱した仲間の打撃は怖くなくなる。
敵の守備力は序盤モンスター並に低いので、武器を外していてもそれなりにダメージが通るが、【かまいたち】を習得していればこれがよく効く。また、【せいけんづき】も必中なので積極的に使っていこう。
【まほうのたて】をスタメン全員に買い与えておけば頻度の低いバギ以外の呪文は大幅に軽減できるのでほぼダメージを受けなくなり回復の必要性もほとんどない。
ミレーユには【せいれいのよろい】を与えればほぼ死ぬことはなくなる。
最終的にはミレーユ以外は全員混乱することになるが、運悪く1ターン目に全員混乱させられるような事態にでもならない限りはなんとかなるだろう。
混乱させられる前に蓄積したダメージがあれば、あとはミレーユの打撃だけでも十分に倒せる。
また、洞窟内の道中がややリスキーだがミレーユ1人で突入しても、時間はかかるが犠牲ゼロで倒すこともできる。
 
熟練度上げの労力を惜しまないのであれば、ここからでも踊り子を育てるという選択肢もある。
ここから踊り子を育て直すとすると、誰か(たいていは【ハッサン】)が熟練度の上がる上限レベルに引っかかることになりがちだが、気になるなら【魔術師の塔】へ行けばよい。やり方が分かっていればルーラ登録も可能。
 
さて、ここで悪知恵の働く人はこう思うハズだ。
「踊り封じが効いたのだから、【マホトーン】も効けば完封できるんじゃないか」と。
そしておあつらえ向きにコイツはマホトーン耐性も持っていない。
そんな訳でコイツにマホトーンも掛けると……なんと普段は滅多に使わない【はげしいほのお】を吐きまくってくるのである。しかも確実に毎ターン。
 
このモンスターの行動パターンは

メダパニダンス>ギラ>メラ>イオ>バギ>はげしいほのお

で設定されており、ランダム行動(偏向型)で1スロット目を極端に優先するようにプログラムされている。
また、【判断力】も最高の2のため、
「踊りが使えないのでパス→呪文も使えないのでパス→激しい炎だけが使えるのでこれを選択」
となって毎ターン激しい炎が確定するのだ。
超火力のこんなものを連発されれば、当然回復が間に合わず全滅へ一直線。
少し前に【ムドー】【いなずま】【こおりのいき】がキツいと感じていた頃のパーティに対して、激しい炎とはあまりに酷い。
 
これはあくまで試練であり、踊り封じを使った時点で対策は済んでいるのだから、優勢に立てたからといって必要以上のちょっかいを出すべきではないのだ。
「しれん」の名にふさわしいよくできたボスだ。
ちなみに激しい炎に対する警告なのか、公式ガイドには「踊りを封じるのは良いが、呪文は封じない方が良い」と書かれている。
なお、1スロット目の踊りを封じるだけでもその他の行動の選択率が全体的に上がるため、激しい炎を使用する確率も約5倍に跳ね上がる。
しかし、元が1/256の超低確率なため、5倍に上がっても使用率は約1/51と十分に低く、炎を吐かれるまえに容易に倒せるだろう。
まぁ2%ほどの確率はあるので運が悪いと1回は吐かれるかも知れないが、よしんば1回ならよほどHPが低い職業でなければ即死亡に繋がるわけでもなく、十分に回復は間に合うはずである。
余計なリスクを減らすためにも、HPは常に91以上を保ちつつ、できるだけ速やかに倒そう。
 
踊り封じを使わなければ激しい炎の確率も上がらないが、ミレーユ単独でちまちま攻撃していると、ターン数が嵩む分だけ激しい炎を吐かれるリスクも多少ながら上がってくるので、若干確率が増えてもミレーユ以外のメンバーがまともに戦えるように踊り封じを使った方が安全かつ楽。
 
ちなみに「マホトーンを掛けたくなるように仕向け、いざマホトーンが掛かるとかえって強くなる敵」は古くからおり、早くもDQ2に【グール】という先輩が存在する。
呪文は弱く、弱いんだから放っておけばいいのであり、余計なちょっかいを出すとたちまち一大事になる。
 
ちなみに使用する呪文が貧弱なためか、戦闘をAIに任せていたとしても適正レベル帯なら味方が勝手にマホトーンを使うようなこともほぼないが、不安なら【めいれいさせろ】で戦った方が無難だろう。
こうしてホルストック王子は「障害には過不足のない適切な対策をたてる」「適度に自ら現場に梃入れする」ことを学ぶのである。
 
戦闘後は「なんじ 試練を こえたり。」と試練突破を認め消える。

リメイク版

仲間モンスター廃止に伴い、ミレーユが二軍落ちすることは減った。
……が、ミレーユの混乱耐性が消滅したため、難易度は遥かに増加した。
さっさと踊り封じを仕掛けるのが吉。一応メダパニダンスの命中率がダウンしている上、時間経過で混乱が解けるようになっているので、封じなくてもなんとかなることもあるが。
ちなみに【ドラゴラム】を使えば混乱に完全耐性を得られるが、ドラゴラムを覚えるのは踊り封じを覚えるのと同じくらい時間がかかるので意味はない。

補足

なおこのボスとは【ホルス】をNPCとして同行させて試練に連れて行く最中で戦うことになるのだが、彼が不在でも話しかければ戦闘になる。しかしその状態だと、倒しても画面切り替えでまた復活してしまう。
1/64の確率で【すばやさのたね】を落とすため、こいつを何度も狩るプレイヤーも存在するが、【盗賊】職のメンバーがいないならば狙うのはそこそこ厳しい。
 
ちなみに、判断力が最高のモンスターは「生存キャラの30%以上が跳ね返し状態である場合、全体攻撃特技・呪文を使わない」という思考ルーチンもあるため、こちらの4人中2人(または3人中1人)以上が【おいかぜ】を使っている状態だとはげしいほのおを吐いてこなくなる。
そしておどりふうじ、マホトーン、おいかぜで踊り・呪文・息の全てを封じられいずれもできなくなった場合は、「何もできない場合は通常攻撃を行う」という仕様により、しれんその1は本来設定されていない通常攻撃を始める。ちなみに攻撃力は90(参考までにいうとホルストック地方に出てくる【ウインドマージ】ですら92である)とかなり低い。
興味のある人はぜひやってみようと言いたいところだが、おいかぜを習得するのはレンジャー★8。まっとうな稼ぎ方では適正レベルを超過してしまうため、あくまでもシステムの穴をついた暇つぶし程度に考えよう。
 
なお、「通常攻撃しない奴が通常攻撃」をする例はこれが初めてというわけではなく、例えば前作のDQ5の【オーガヘッド】などのように、【制限行動】が絡めばしばしば起こる。