【洗礼のほこら】

Last-modified: 2023-12-28 (木) 21:52:58

DQ6

代々【ホルストック】で15歳になった王子が試練と洗礼を受けてきた祠。
DQ2の【精霊のほこら】とよく似た名称で混同しそうだがあちらは【ダンジョン】ではない。というより本来【ほこら】というのは神聖なイメージがあって普通モンスターが巣食うようなスポットではなく、ダンジョンでありながら他にほこらという単語が付くのはDQ4の【海鳴りのほこら】ぐらいか。
本作でも祠というより洞窟であり、DS版では「洗礼の洞窟」という名前に変更されている。もちろんBGMも【神に祈りを】ではなく【暗闇にひびく足音】が流れる。
主人公達は国王の【ホルテン】に頼まれ、彼の嫡嗣【ホルス】の試練に同行する。
 
初回ではダンジョンに入ってしばらく進むと一瞬画面が固まり、ホルスがさり気なくメンバーから外れて洞窟外に逃げるというイベントがある。
SFC版ではこの離脱がほぼ一瞬の出来事であるため、「なんと! ホルス王子が いない!」のメッセージが現れるまで逃げられていたことに気付かなかったというプレイヤーも少なくないはず。
DS版は離脱のラグがSFC版よりほんの少し長めになったため気づきやすくなった。
逃走直後に仲間に話しかけると、仲間達もホルスが逃げ出したことに気付いていることが確認できる。
ちなみにこのとき逃げた先は【ホルコッタ】【ルーラ】登録もされない村なのでかなり面倒くさい。連れ戻しに行く道中に【ヘルゼーエン】の群れに襲われたりするとストレスが溜まること請け合い。
 
改めてホルスを連れて進んでいくと、奥の洗礼の滝までには【しれんその1】【しれんその2】【しれんその3】という3体のモンスターが1体ずつ「試練」の名目で奥へ続く扉を守っている。3体のモンスターは戦闘前の自己紹介と口上、戦闘後の試練を越えたことを認める台詞が共通している。
特にしれんその3は恐らく【ジャミラス】より強いのだが、こんなモンスターを歴代の王子は倒していたのだろうか……。
試練名目のボスはいずれも、単純な正攻法だと無茶と言えるスペックや戦法を駆使してくるが、知恵を使えば大きく難度が下がる仕組みになっているので、どんな攻撃の傾向かをまず知った上で適切な対策を考えるべし。
しかも奥に進んでいる最中、戦闘終了時に何度もホルスがパーティーから逃げ出す。
途中にある扉は【まほうのかぎ】対応であるため鍵を手に入れる前はホルスがいないと開けられず、その都度彼を探して連れ戻さなければならない。
ザコ敵も中々に鬱陶しいので非常にストレスが溜まる。
洗礼というよりはプレイヤーにとってもまさに厳しい試練であり、前作に登場するダンジョンと同じ「試練の洞窟」という名称でも良かったかも知れない。だが本作では序盤に登場するダンジョンに既に「試練の塔」という名称が使われているため、同じ作品内でのほぼ同じネーミングになるのを避ける意図もあってこの名になったのかも知れない。
 
道中に落ちている宝箱の中身はホルストックの宝物とのことであり、イベント後にホルテンは【王家の宝に 手を つけては……おらぬな?】と尋ねてくる。
結論から言えば手をつけていても功労者に対する褒美代わりとして事後承認で不問にしてくれるのだが、やはり話の流れとしては認めてもらってから改めてくるのが礼儀。(普通は何も気にせず回収済みだろうが…。)
ホルコッタ王家の血を引く者が呼びかけないと開かない扉は魔法の鍵で開けられるため、うっかり取り残した場合に来ても自由に探索できるようになる。
 
ザコ敵は【ムドーの城】と同じメンツが多く、これらは時期的に楽に倒せるが、新顔の【ヘルゼーエン】が集団【ベギラマ】使いの強敵として立ちはだかる。
逆に【地底魔城】から延々出てきたベギラマ使いの【ストーンビースト】とは、ここでようやくのお別れとなる。
 
SFCの公式ガイドブックでは、扉の前でオドオドしているホルス、そして彼を取り囲んでいる主人公、ハッサン、ミレーユ、チャモロの挿絵がある。
男性3人衆は全員厳しい顔で王子を見つめ、ミレーユだけはちょっと悲しげな表情をしている。
何回も連れ戻すことになりイライラしていたのだろうか……。
そして挿絵のスペースの都合か、登場人物(特にチャモロ)が小柄に描かれている。