概要
ライムタンセットを利用したビルド例が無かった、かつ筆者も使ったことが無かったため試しに組んだところ、思いの外良好な使用感だったため紹介。
メイン火力にシャドウストライクを主攻撃スキルに据え、豊富なCCと複合的な防御手段で耐久力を補う立ち回り重視型のビルドです。
Infiltrator インフィルトレイター
常駐バフon (左) デッドリーエイムon (右)
長所・短所
長所:
- 足回りが軽くトレハンが快適
- 最大-132%の耐性デバフと驚異の-40%DAデバフにより高ダメージクリティカルを連発できる
- 高い物理耐性と回避率、ダメージ減少、ダメージ吸収(実数)によるそれなりの耐久力
- 2種類のアクティブ回復スキル
短所:
- 捕縛が通らない敵や状況(突然変異等)には火力が落ちる
- 火力がクリティカルの有無で上下するためムラが激しい
- 回避不能な攻撃(ダメージ床等)には注意を要する
- 操作量が多く、バフの維持が非常に面倒臭い
立ち回り等
シャドウストライクで敵集団に突っ込み、ブレイドトラップで拘束したら悪口を言う、角笛を吹くなどして心身にダメージを与えていきます。
インクイジターシールは憤怒の刃を接射する攻撃スキルでもあるので、敵の足元に敷いて自分が乗りに行くような使い方がベストです。
一応ボス・ネメシスを2体同時に相手できる程度の耐久力はありますが過信は禁物。
特にヒーローが5体以上混ざるような集団戦では真っ向から打ち合うのではなく、捕縛と機動力を活かして有利な位置取りをしていくSHINOBIスタイルを心がけましょう。
動画
シャッタードレルム 75-76
敵刺突耐性upの突然変異を引く・刺突耐性の高い敵や捕縛できない敵が多数登場するなど、そこそこ面倒なシチュエーションが多いですが支障なくクリアできるという例。
仮に制止不能化の突然変異が加わったとしても、クリア自体は問題なく可能です(時間はもう少し伸びますが…)。
見所(ハイライト):0:18 vsカイザン 1:19 3タコ部屋 4:00 ボス部屋1 7:42 vsヴァルダラン+ヒーローパック 8:33 ボス部屋2(異様に硬いグリフォン)
属性値
アクセサリーに必要なだけ精神へ。
残りはお好きなOA/DA比になるよう体格と狡猾に割り振り(本ビルド例では装備要求分のみ体格を振って残りは狡猾としています)。
マスタリー
ナイトブレイド
スキル名 | ポイント | 目的 | コメント |
ベール オブ シャドウ | 補正込み10 | OAデバフ | NBといえばコレ |
└ ナイツ チル | 補正込み10 | 刺突耐性デバフ | 全体で十分な耐性下げがあるため、ULvまでは振らず他に回した |
デュアル ブレイズ | MAX | 刺突フラット&物理耐性 | 火力・耐久力の両取り |
ニューマチック バースト | 補正込み12 | 回復&バフ | NBといえばコレ その2 |
├ シャドウ ダンス | 補正込み12 | DA&回避率上昇 | |
├ ブレス オブ ベルゴシアン | 1 | CD短縮 | |
└ エレメンタル アウェイクニング | 1 | エレメンタル耐性 | |
ファンタズマル アーマー | 1 | 装甲&耐性 | 本当はもっと振りたいけどSPが足りない |
シャドウ ストライク | MAX | メイン火力 | 本ビルドのキー。武器の冷気→刺突変換によりほぼ刺突属性に纏められる |
├ ニダラのジャストファイアブル エンズ | MAX | CD短縮 | これのおかげでビュンビュン飛べる |
アナトミー オブ マーダー | 1 | 狡猾&人間特攻 | とりあえず、で取っておける汎用パッシブ |
ブレイド バリア | 1 | 緊急回避 | |
リング オブ スチール | 1 | 後続用 | |
├ サークル オブ スローター | 1 | ファンブル付与 | NBの生存性向上における縁の下の力持ちだと思う |
ブレイド トラップ | MAX | 捕縛&DAデバフ | 本ビルドのキー(その2)。DAデバフが非常に強力 |
└ デヴァウリング ブレイズ | 1 | 回復 | これがあると集団戦の安定感が段違いに増す |
インクィジター
スキル名 | ポイント | 目的 | コメント |
ワード オブ ペイン | 1 | 後続用 | 星座スキルのトリガーとしても優秀 |
├ ワード オブ アゴニー | 1 | 範囲拡大 | |
└ デス センテンス | 補正込み12 | 刺突耐性デバフ | ナイツチルと同様、ULvまでは振らない |
ワード オブ リニューアル | 余った分 | 回復&バフ | 本当は12まで振りたいがSPが足りない |
├ ヴィガー | 補正込み10 | ヘルス&CC耐性 | WoRはこっちが本体だと思っている |
└ スチール リゾルブ | 補正込み10 | 耐性&種族特攻 | これのおかげで耐性パズルが随分楽 |
デッドリー エイム | 補正込み12 | OA&物理耐性 | スキル変化で発動中は物理耐性+12% |
インクィジター シール | MAX | ダメージ吸収 | 防御と攻撃の要 |
├ ヌル フィールド | 1 | 回避率上昇 | 火力が速度に依存しないビルドなので実質デメリット無し |
└ アルケイン エンパワーメント | 1 | 刺突ダメージ(実数・割合)) | 火力向上のオトモに |
ホーン オブ ガンダール | 補正込み12 | ダメージ減少&CC | アイテムスキルの混乱耐性デバフによりCC手段としてもそこそこ信頼できる |
信念のオーラ | 補正込み12 | 刺突ダメージ(実数・割合)&OA&物理耐性 | 欲しいプロパティが全て詰まったよくばりセット |
星座
キーパーツ
- アサシンの刃:刺突耐性デバフ
- ナダーンの刃:装甲貫通強化
- 無名戦士:実質回復スキル
- 永遠の砂 アズラカー:OAデバフ
アレンジ候補
- ウルカマの天秤:耐性デバフと回復を兼ねた優良星座ですが、いずれも不自由しない程度に足りているため必須ではありません。
- アサシン:憤怒の刃の接射は弱体化されてなお非常に強力ですが、星座として親和性のコスパは最悪の部類。
- 吟遊詩人のハープ:星座として刺突属性をサポートしてくれる上、スキルでOAも伸びてくれるため本ビルドとの相性はかなり良いです。
- コルヴァークの伝令 ウルザード:星座本体では刺突属性をサポートしませんが、スキルでは大きな一時バフを得られます。
装備
詳細はGrimToolsを参照してください。
以下、装備選定の基準など。
- 武器:CDR・OA・刺突フラット等、見るべきポイントは多いですが最優先は冷気→刺突変換。ほぼ全スキルの火力に関与します。
- アミュレット:可能な限り装甲貫通が上振れしているものを選ぶのがベスト。本構成ではどうやっても装甲貫通100%には届きませんが、少しでも高くすることで武器攻撃力が大きく変わります。
- 胴・腰:それぞれにOA/DAの割合上昇プロパティが付いているので、上振れを狙っていきたいところ。
- メダル:ブレイドトラップの持続延長(4.5秒→6.5秒)。接辞は何でも良いですが、シャドウストライク+2が付いていると嬉しいです。
- レリック:本ビルドは所謂メレーキャスターなので、アイテムスキルの実数CDRとシナジーが高いです。狙って出すのは困難ですが、ブレイドトラップがタイミング良くCD短縮されると俗に言う2連フラッシュフリーズと同様の現象を発生させられます*1。
所感
正直ライムタン舐めてました。
筆者はこれまで、類似タイプのビルド(メイジスレイヤー)と比較した場合に捕縛が凍結に勝っている点はないだろうと考え、ライムタンには手を出していませんでした。
実際、単純に状態異常として比較すると凍結は捕縛の上位互換に相当するため、“CCを目的とする場合”には敢えて捕縛を選ぶメリットは薄いように思われます。
しかし、スキルとしてフラッシュフリーズ(以下FF)とブレイドトラップ(以下BT)を比較した場合、後者は実戦上多くの利点がありました。
- 効果時間/CD比
- 行動阻害頻度の高さ
- CDの差に関連して、FFとBTでは敵の行動阻害頻度においても違いが現れます。
捕縛や凍結など何らかの行動阻害効果を持つ状態異常は一瞬でも効果を発揮できる場合、発動時に敵の行動をキャンセルする効果を持ちます。
これは移動のみを阻害する捕縛であっても同様で、敵が実行中のモーションを一度完全にキャンセルしてから改めて行動開始する挙動を取ります*4。
この事象を利用すると、例えば溜めの長い危険行動*5の出掛かりにFFやBTを使用することで攻撃の発動を防ぐことができます。
もちろん危険行動を狙ってスキルの出し惜しみをするのは無駄が大きいためオススメはしませんが、BTであれば高頻度で撃てることから意図せずとも偶発的にこの事象を起こせる確率が高くなります。
その点で、BTはFFよりも(特殊な)自衛手段として利点があると言えます。 - なお、この行動阻害がマイナスに働くケースがあることも言及しておきます。
例えばブレイドバリアのような、一定時間モーションと効果が持続するような行動も状態異常によりモーションキャンセル可能ですが、その場合にも効果は持続するという問題があります。
つまりブレイドバリア中のファビウスにBTを刺してしまった場合、「なぜか棒立ちなんだけど殴ると痛いファビウス」と化します。
モーションに基づく攻撃中止の判断ができず思わぬ反射ダメージを受けてしまうので、ファビウスを相手にする際にはヘルスバーから目を離さない等の注意が必要です。
- CDの差に関連して、FFとBTでは敵の行動阻害頻度においても違いが現れます。
- デバフ効果の差
- これについては一概にどちらが上と断ずるのは難しいですが、1つの大きな差としてBTには30~100%のライフスティールが付いてくるという点は注目に値します。
BTを撒いておくだけで集団戦における安定性が大きく増す上、捕縛の通じない強敵を相手にする際にも捕縛耐性の低い取り巻きがいれば、そこに回復薬があるのと同じ効果が得られます。
また-40%という非常に大きなDAデバフも数字のインパクト以上の効果があり、特にクリダメ補正を稼ぎやすいインクイジターや高クリダメ補正の攻撃スキルを持つデモリッショニスト・ナイトブレイドと相性が良い点でライムタンセットと噛み合っていると言えるでしょう。 - 一方で、そもそも捕縛ではなく凍結をかけ続けられるのであればダメージを受けない=回復の必要がない点や、クリティカルよりも安定した高火力を提供する火炎耐性-125%の効果において、FFメイジスレイヤーも同様に高いポテンシャルを持っているため、一長一短ですね。
- これについては一概にどちらが上と断ずるのは難しいですが、1つの大きな差としてBTには30~100%のライフスティールが付いてくるという点は注目に値します。
以上の通り、ライムタン+BTを利用するメリットは大いにある(というか根本的に異なる思想のビルドとして成立する)というのが、本ビルドを組んでみての発見でした。
余談
本ビルド例では
- 装備のCDRを活用したかった
- NINJA感を出したかった
- 筆者がシャドスト大好きマン
という理由から二刀流の近接ビルドとして紹介しましたが、「遠隔の方が好き」「CD中の手持ち無沙汰が気になる」という方には投げナイフバーションも大変良好でしたので、是非お試しあれ*6。
コメント
- FFとBTの比較考察とても参考になり申した -- 2022-01-30 (日) 01:00:53
- これは凄い BTをここまで掘り下げた文章は初めて見た ナイフ投げの方もGood 遠隔でブレイドトラップ投げて捕縛後ナイフ連射する絵面が良さそう -- 2022-01-30 (日) 11:30:17