被死球が多い打者のこと。あるいは印象に残る死球を受けた打者のこと。ただし自分から当たりに行く打者は含まない。
鷹野史寿(元近鉄→楽天)の死球数の多さから「ボールが磁石によって打者に引き寄せられているのではないか」と言われたことが初出とされるが確証はない。
挙げられやすい現役選手
- 青木宣親(ヤクルト→MLB→ヤクルト)
2022シーズン終了時点で日米通算死球は歴代2位の167*1を記録。バッターボックスに向かって上体を屈ませる独特な打撃フォームのせいで死球をほぼ避けられない上に、身長もあって高めのすっぽ抜けが頭部死球になりやすい*2。特にMLBのミルウォーキー・ブルワーズ時代には2012年に13、2013年には11死球を喰らっており、痛さで悲鳴が変わる事から死球ソムリエとも呼ばれた。
- 會澤翼(広島)
2018年にセ・リーグ4位の14死球、2020年には11死球でセリーグ被死球王。2007年5月2日の二軍デビュー戦では、自身初の頭部死球でオリックス・近藤一樹の完全試合を阻止*3。また、特にこの人からは顔面死球・2打席連続死球などで因縁が深い。
- 田中広輔(広島)
2018年にセ・リーグ2位の17死球。2016・17年のセリーグ被死球王。
- 石垣雅海(中日)
2017年にファームの試合で藤浪晋太郎(当時阪神、現ボルチモア・オリオールズ)から頭部死球を受け、フレッシュオールスター出場を辞退。2018年も岩下大輝(ロッテ)から頭部死球を受け秋季キャンプに参加できなくなる。また2019年10月15日のフェニックス・リーグでは頭部死球を食らうも再出場で安打を放ち、その後のインタビューでは「慣れました」というある意味衝撃のコメントを残した。
- 宗佑磨(オリックス)
2019年にたった54試合出場ながら11死球。143試合換算では29死球ペース。
- 中島宏之(西武→米マイナー→オリックス→巨人→中日)
2004-11年の8年連続を含め通算9度の2桁死球を記録。死球に起因する乱闘騒ぎも話題に。2020年の日本シリーズでは3試合連続死球*4を受け、ヒット数(2安打)より死球数(3死球)の方が多かった。
- 中村奨吾(ロッテ)
2017年にリーグトップとなる18死球、2018年もリーグトップの22死球。2020年には6月13日の西武との練習試合で頭部死球を受けると、わずか8日後の6月21日のソフトバンクとの公式戦でも頭部死球を受けた。
- 清田育宏(ロッテ→独立リーグ)
2015年から被頭部死球が急増しており、以降毎年のように頭部死球を受けていた。オーソドックスなフォームだった清田がなぜ頻繁に頭部死球を受けたのかは不明。
なお、3度目の不倫によって2021年5月を以ってロッテから契約解除されているが、2度目・3度目の不倫では「頭部死球を受けすぎておかしくなった」と揶揄されることもあった。
- 山川穂高(西武→ソフトバンク)
2018年にリーグ3位の13死球、翌2019年にも同じく3位の16死球*5、さらに翌2020年にはリーグ2位の13死球。加えて四球も多いため、2017年から4年連続で出塁率が打率を1割以上上回っている。
- 森下翔太(阪神)
中央大学時代から死球の多い選手として知られ、プロ入り後も1年目の交流戦終了時点で規定打席の半分以下しか打席に立っていないにもかかわらず死球数リーグトップに立つ。
そこからやや吸い込み力が落ちたものの、それでも2023年リーグ2位の11死球を浴びた。同僚でリーグトップの吸引力を見せることになった近本光司と1差であり、阪神における新人最多被死球記録を更新。
- 澤井廉(ヤクルト)
プロ1年目は1軍で37打席ながら5死球を受ける。後述のガイエルの後継者とも言われることがある。
挙げられやすいOB選手
- 鷹野史寿(元近鉄→楽天)
元ネタと目される選手。ルーキーイヤーの2000年、225打席しか立っていないにもかかわらずリーグ最多の12死球を記録。現役時代を通じて対左要員の外野手兼右の代打の準レギュラーという立ち位置で、2桁死球も2000年のみだが、通算死球率(=打席/死球)は33.1と清原の48.1を超えるペースである。
- マイク・キンケード(元阪神)
2004年に在籍した阪神の助っ人で一応シドニー五輪のアメリカ代表金メダルメンバー。5月初旬に12死球と圧倒的ペースで死球を重ねて当時の2chのスレでも話題になるが、死球で左手薬指を骨折して二軍落ち。復帰後も即故障してそのまま退団したため死球の印象が強く残った選手となる。
- グレッグ・ラロッカ(元広島→ヤクルト→オリックス)
シーズン20死球を3度記録。2007年の28死球はNPBシーズン記録で、そのオフには出来高に死球数が計上される契約が盛り込まれた。
- 村田修一(元横浜→巨人→BC栃木)
2012年に15、2014年に13の被死球でそれぞれシーズン1位。歴代で6位の150死球を記録し、2桁死球は実に9度というマグネットぶりを誇る。一方で他の選手と異なり、「体ではなく大きめのサイズのユニフォームに掠れる」タイプの死球が多いのが特徴。
- 渡辺直人(元楽天→横浜→西武→楽天)
シーズン2桁死球を6度記録し、特に2008年にはシーズン歴代5位タイの22死球*7を記録。2019年にはシーズン初ヒットより先にシーズン初死球を受ける。長距離砲タイプではない打者ながら通算99死球も受けている。
- 上本博紀(元阪神)
被死球自体は少ないが、頭部死球は通算5回。頭部死球の多さは独特のフォームのせいとも言われる。なお、2塁に滑り込んだ際にも頭にボールが当たる被害を受けている。
- 杉谷拳士(元日本ハム)
これまでも死球になる度ネタになっていた杉谷であるが、2021年に入り5月23日の西武戦で2度の死球を喰らうなど26試合経過時点で4死球となっており、メディアにすら「磁石のように」とネタにされている。