モンハン用語/風属性

Last-modified: 2023-10-31 (火) 23:09:47

呼んで字の如く、風の属性。RPGやカードゲームなどでよく見られる属性である。

目次

概要

  • モンハンシリーズにおいて一般的にイメージされる「風」といえば、
    モンスターが巻き起こす気流ないし暴風による攻撃だろう。
    クシャルダオラやアマツマガツチやイブシマキヒコが発生させる巨大竜巻、
    ベリオロス亜種やパオウルムーが繰り出す旋風ブレスなどは他作品における「風属性」のイメージそのものと言える。
  • しかし、これらの攻撃はモンハンにおいて「無属性攻撃」として扱われる。
    モンスターの属性やフィールドの影響によって属性を纏うことはあるが、風属性として扱われることはない。
    というかご存知の通り、そもそもメインシリーズに「風属性」などという属性は存在しない
  • 不採用の理由が公式に語られたことはないが、モンハン世界における「属性」は魔法や精霊などではなく、
    モンスターが生物としての機能で物理現象として生み出す熱や電気などに由来するものなので、
    もともと風圧や衝撃で破壊をもたらすだけの「風」に特殊性が無いのも頷ける話ではある。
    • 火、雷、水、氷はいずれも熱変化や通電による特徴的な損傷を起こすし、
      属性ダメージとして演出するにしても、火で燃える、電気で痺れる、
      水がまとわりつき自由を奪う、低温で凍えるなど、それぞれの特徴や状態異常を表現しやすい。
      モンハンオリジナルの龍属性に関しても、他の四属性と同じような
      概念的なものとして扱われている節があるため、1つの独立した属性であるのも頷ける。
      対して風はとなると、竜巻のような破壊であれば肉弾攻撃を叩きつけるのとダメージ原理は同じだし、
      爆風のような衝撃力カマイタチ的なイメージあたりを推すとしても、
      それなら殴打や斬撃と同じということになってしまう。
    • その点、風は無印の時点で風圧という、
      物理的な影響と演出を起こす独立したカテゴリーの攻撃方法として登場しているので、
      むしろこの「風圧」こそが、魔法的な概念の登場しないモンハンにおける
      風属性というか「風特有の性質を持った攻撃」だとも言える。
      直接的に風を武器にする存在として登場したクシャルダオラにしても、
      龍風圧でハンターを押し退ける、竜巻で巻き上げてふっとばすなど、
      風圧による強大な運動エネルギーの利用を大いに盛り込まれたモンスターであった。
  • くどくどと「風属性」が存在しない理由を述べてはきたが、
    これではモンハン大辞典におけるこの記事の存在意義が危うい。
    ならば何故この記事があるかというと、派生作品において「風属性」と称される属性が登場するためである。

派生作品における「風属性」

モンスターハンター オラージュ

  • モンハンにおける初登場は、モンスターハンター オラージュのオリジナル設定であった。
    輝龍ミオガルナの鱗と思われる素材と「風属性の精製理論」の元に作りだされ、
    劇中においても、この属性を宿す武器は双剣、双風刃【颪】【嵐】【神嵐】のみ。
    鬼人化の構えを取ると周囲に風が生じると言う。
    しかし使いこなすには、クシャルダオラの発生させる暴風を読みきるほどの才能が要求され、
    事実上の完成はしていても使い手は極めて限られた武器であるとされている。
    こちらは上述した「自然現象の風」に極めて近い「風属性」である。
  • なお「オラージュ」内において風属性を持つ武器は主人公が持つ双剣のみであり
    前述の通り、その素材は輝龍ミオガルナの鱗である。
    当のミオガルナは「オラージュ」劇中で討伐されており、
    それに伴い、封印のハンターの制度も廃止されている。
    そのため、ミオガルナかそれに近い能力を持つモンスターが発見され、
    「風属性の精製理論」が再び日の目を見ない限り、同様の機構を持つ武器が開発される事は無いのかもしれない。
  • 当のミオガルナは、口から龍風圧を伴う竜巻を巻き起こすブレスを吐くことが確認されている。
    現在はクシャルダオラが同様のブレスを放つほか、咆哮によって大竜巻を発生させる能力を披露しており、
    双風刃の精製過程で培われた理論とクシャルダオラの素材を利用すれば、
    あるいは(オラージュの世界で)「風属性」を再び発現させることは可能かもしれない。

MHF

  • MHFでは複属性の1種として「風属性」と呼称される属性が実装されていた。
    こちらもオリジナル設定の一種ではあるが、実装時点ではオラージュの風属性とは全く異なるものとされていた。
  • MHFにおける風属性は「雷属性エネルギーと氷属性エネルギーを複合したもの」と定義される。
    全く風に関係ない属性二つが複合したにもかかわらず「風属性」とは珍妙に見えるが、
    理屈としては金塵龍ガルバダオラが用いる「金色で彩られる風」にこのような特性がみられたためであるとされている。
  • しかし、後に氷属性と雷属性を扱う素材を用いないにもかかわらず「風属性」が発現する武器が多数登場。
    上述した定義は形骸化しており、RPGで言う「風属性」を表す属性へと変容しつつある
    (イメージとしてはやはりオラージュのそれに近い)。
    • 当初は雷属性と氷属性を扱うガルバダオラの素材を用いた武器にのみこの特性がみられた。
      しかし後に儀礼用の武器をベースにした武器で風属性が登場したのを皮切りに、
      G級ヒプノック繁殖期、G級クシャルダオラの素材から作成される武器、
      果ては遷悠武器としてメインシリーズから輸入されたウインドイーターまでもが
      メインシリーズには存在しない風属性武器として実装されるなど、
      完全に「風」のネーミングやイメージが先行した属性の割り当てが行われるに至った。
    • 現時点で風属性武器の作成素材となるガルバダオラ、G級クシャルダオラは、
      いずれも風属性に含まれる雷属性が弱点となっており、
      G級ヒプノック繁殖期に至っては氷属性と雷属性どちらも有効である。
      このようなから実情しても、雷と氷が複合した代物という理屈はほぼ破綻していると言ってよい。
  • 「風属性」の命名は運営動画レポートによれば、ガルバダオラの元となったモンスター、
    鋼龍クシャルダオラが風を操るモンスターであるからだという。
    こじつければ雷属性と氷属性はどちらも天候に関わる属性と言えるほか、
    現実世界の雷発生メカニズムの有力説では氷と気流が関わるとされる*1
    • ただ、流石に「雷と氷のエネルギーが結集したもの」を「風」と称するのは些か無理があると言わざるを得ず、
      上述の実態も踏まえると、どちらかと言えば複属性のバリエーションとしての機能を優先させたのだと思われる。
  • MHF-G5で実装された属性だが、実際はその1つ前のMHF-GGアップデートで、
    武器検索に「風属性」が用意されていたことでその存在が明るみになっていた。
    • また、同時期にPSVita版MHF-Gのパッケージも公開され、
      そこに登場する「クシャルダオラによく似たモンスター」が風属性を用いるのではという予想も上がっていた。
      このモンスターこそ上述したガルバダオラである。

余談

  • オラージュにおいて風属性が既に登場していたこともあり、
    MHFで「風属性」が登場することが判明した際にはそれなりに話題になった。
    無論、内容としては全くの別物どころか後者は通常の属性ですらなかったため、
    元祖であるオラージュが再注目されたのはごく僅かな期間だけだったのだが…。

関連項目

イベント・メディア展開/モンスターハンター オラージュ
モンスター/ミオガルナ
モンスター/ガルバダオラ
システム/複属性 - MHFの風属性について、システム面の説明有
アクション/風圧 - 「風属性」は持たないが、風を使った攻撃手段
アクション/ブレス - 同上


*1 科学的な仮説は立っているが、雷雲の中を直接観察して証明できたわけではないため確定と見なされていない。