白銀に煌く天彗龍の弓。
放たれた矢は、奔星の如く空間を裂き、すべてを射抜く。
(銀翼の大弓)
古文書は記す。
「恐れ見よ。星羅を通貫する冷徹の一矢を」
銀翼の大弓、最終強化形態。
(龍星弓ヘルバ)
目次
概要
- MHXXで登場した、天彗龍バルファルクの素材で作られた弓。
銀色のシャープなデザインで、弓幹の上部はバルファルクの翼を小型化したような形状となっている。
MHXX
- LV2で最終形の龍星弓ヘルバ、LV6で究極強化形の赫醒弓ヘヴンゲイトとなる。
LV1の時点で攻撃力210、龍属性14と上位としては即戦力レベル。
バルファルク武器の最大の特徴といえば白と赤しかない斬れ味だが、
弓において斬れ味に相当する溜めレベルはというと、貫通2-連射2-貫通3-(連射4)と案外普通。
貫通弓というのは超高速で飛行するバルファルクのイメージそのままといえる。
さらに、MHXXではMH4から弓使いの頭を悩ませ続けていた貫通弓のモーション値が上方修正された事もあり、
実用面でのハードルもだいぶ下がっている。 - そして、究極強化形の赫醒弓ヘヴンゲイトの性能はというと、
- 攻撃力320、龍属性18
- 曲射タイプは集中型
- 溜めレベルは貫通2-連射3-貫通4-(連射5)
- 装填可能なビンはLV2強撃ビン、LV1&2属性強化ビン、接撃ビン、ペイントビン
- 便利なスロット2
あえてこの武器に難があるとすれば、強力なライバルの存在であろう。
というのも、本作の龍属性貫通弓は、- 前作までの低モーション値という逆風すら押しのけて存在感を放っていた神滅弓アル・カニア
- ミラボレアス素材により大幅なパワーアップを遂げたブラックボウ究極強化形、黒龍弓
- 前作とは打って変わって高い攻撃力を得た極星武器、極星呵弓アヴィガロア
上二つとは性能面で属性寄りのアル・カニア、バランス型の黒龍弓という形で住み分けができているが、
アヴィガロアとは攻撃力、属性値、溜め3、スロット数の多くが被っており、差別化が他より難しい。- ヘヴンゲイトとアヴィガロアの大きな違いは射撃タイプの違う溜め4が解放されているか否かであり、
ヘヴンゲイトは基本に忠実に溜め3主体の戦法で戦うのがセオリーで、
アヴィガロアは貫通矢運用の場合、溜め2からの剛射・剛連射で攻めることで真価を発揮する。
DPSは溜め3剛射より溜め2剛射の方が高いが、一方で溜め4を極力使わないPSが求められるため、
万人向けのヘヴンゲイト、玄人向けのアヴィガロアという形での住み分けができるか。 - また、過去作のラスボス勢に挑めるのはHR解放後なので、他3つはそれまで戦力にならないが*1、
G級バルファルクは最短でHR9から挑める上、緊急部屋も多く建っているので、
龍星弓ヘルバは龍属性貫通弓の中で最も早くG級の性能を手に入れられる。
赫翼の大弓
天彗龍の翼を軸に作り上げた
巨大な弓。龍気を纏った矢は
音速を超えるとも言われる。
(赫翼の大弓)
広大な空を駆る星にとって、
大地はあまりに狭かった。目に
映るは矢が残す赫き残像のみ。
(龍天弓ヘルバネズ/赫絶の飛翼アガステヤ)
- MHRiseで登場した奇しき赫耀のバルファルクの弓。
デザインは通常種武器の色違い。
MHRise
- 最終系の龍天弓ヘルバネズは、
- 攻撃力180、龍属性39
- 貫通2-拡散3-拡散4(-拡散5)
- 強撃ビン使用可、ただし状態異常ビンは全滅
- Lv2スロット×1
- 攻撃力強化III or 竜種特効 or 天彗龍の魂
- 曲射は会心型
他の赫耀武器は通常種を踏襲した性能なのに弓だけは属性くらいしか共通点がない。
むしろ、通常種の弓の方がバルク武器全体として異質な性能だったので
リメイクにあたって全体に寄せられたのだろうか。
- さて、この武器の評価はというと文句なしの高性能武器である。
なんといってもRiseの弓で実質トップのぶっ飛んだ属性値*2が魅力。
それでいて矢レベルは百竜弓を上回り、属性偏重とはいえ物理面も決して低くはない。
故に、龍属性が第二弱点のモンスターであっても最適解となるほど。- 百竜弓には攻撃力で劣るが属性値には倍近い差があり、実際に溜め4のダメージは同程度。
溜め3で拡散4が撃てることと、スロットの拡張性を加味すれば基本的に龍天弓が優勢と言える。
まぁ、百竜弓なら攻撃力を-10して麻痺ビン追加するだけで簡単に差別化できるのがずるいところだが…。
- 百竜弓には攻撃力で劣るが属性値には倍近い差があり、実際に溜め4のダメージは同程度。
- 百竜強化の『天彗龍の魂』は、龍属性やられ発症中に属性値が1.2倍になるというもの。
通常の龍属性やられでは属性が消えるため無意味だが、龍気活性を用いた場合のみ効果がある。
属性重視の弓には恩恵が大きい…のだが、当該スキルが赫耀シリーズにしかないので
必須スキルが多い弓では高レベルの龍気活性を発動させるのが困難。
胴と腕なら装備しやすいので、常にHP50%以下で戦う覚悟があるなら有用である。
味方から粉塵が飛んできても文句は言わないように。
MHR:S
- MRの奇しき赫耀のバルファルクの素材を用いることで赫絶の飛翼アガステヤに強化可能。
その性能だが、- 攻撃力310、龍属性48
- 貫通2-拡散3-拡散5(-拡散5)
- 使用可能なビンは変わらず強撃ビンのみ
- Lv2スロット×1、百竜装飾品スロットはLv2
特徴だった高い属性値も健在で、属性値48は弓の中ではトップクラス。
メル・ゼナをはじめ龍弱点のモンスターも追加されたため、活躍の場はさらに増えた。
しかし、ラスボスには今回も貫通弓の方が適性が高い。
- 溜め3も拡散5になったが、属性重視のこの弓では属性補正による差が他の弓より大きいので、
弓溜め段階解放は発動することを推奨する。
この弓を強化出来るMR70の時点なら強弓珠も作成出来ているだろう。物欲センサーが発動していなければだが……
- 龍属性拡散弓としてのライバルはシャガルマガラの弓、「THEイノセンス」。
あちらは攻撃力310の龍属性30だが、会心率40%という非常に高い会心率に加え、デフォで溜め4が解放されている。
スロットは無いが、強弓珠が不要なのであまり気にならない。
一見THEイノセンスのほうが火力は高そうだが、今作の龍弱点モンスターは全体的に龍属性の通りが良いので、
属性値が高いアガステヤは属性ダメージを稼ぎやすく、THEイノセンスの溜め3が拡散レベル3なのもあり、
結果的にこの2つの弓に大きな火力差は生じにくい。バランス調整で属性補正がアップしたのが大きいと言える。
加えてあちらは百竜スロットが1なので、各種特効を付けられるこちらが火力面ではやや有利といったところだろう。
ただし、あちらは麻痺ビンを使えるのとこちらより作成可能時期がほんの少しだが早い。
スキル構成や相手の肉質を考えて、適している方を選ぶべし。
- Ver.11では何故か月穿ちセレーネが物理寄りの龍属性拡散弓に転向してきたが、
大抵の龍属性弱点の相手には属性値と強撃ビンで勝てるのであまり気にしなくていいだろう。
あちらの乗りかえ先が窮屈すぎたのだ…
余談
- 龍星弓ヘルバの名は、1995年に観測された彗星「ヘール・ボップ彗星」を捩ったものと考えられる。
- この彗星は97年になると肉眼でも見える程に明るくなったが、同時に世界各国で彗星にまつわるパニックも頻発。
中でも、アメリカでは「ヘヴンズ・ゲート」なるカルト教団の信者達が
彗星の接近に触発され集団自殺したという事件も発生し話題となった。
……銀翼の大弓の究極強化後の銘は正に「ヘヴンゲイト」であるが、
もしやこの一連の事件が武器名の由来なのだろうか…。
- 大人の事情があったのか海外版では訳が変更されており、
Silverwing Bow → Dragonstar Huber → Magna star Wilという武器銘になっている。
海外版のバルク武器は最終強化も究極強化も彗星や命名者の名前から取られており、
バルク弓はウィルソン・ハバード彗星が由来だと思われる。
- 赫耀武器の名前は上記の”ヘルバ+梅鼠”が由来と思われる。
「梅鼠」とは簡単に言えば赤と灰色の中間のような色。
本来は「うめねずみ」と読むのだが、梅を"バイ"と音読みして無理やり合体させたのかもしれない。
”バ”から始まる赤系の色を探すのに苦労したんだろう、きっと。
- MHR:Sの最終強化「アガステヤ」の由来はりゅうこつ座α星であるカノープスだと思われる。
名前が全然違うと思われるかもしれないが、カノープスは地域ごとに様々な名称で呼ばれており、
この星が良く見えるインドでは、ヒンドゥー教のリシ*3の一人である「アガスティア」の名前で呼ばれている。
「アガステヤ」という名はこの「アガスティア」を捩ったものであると推察される。
- この彗星は97年になると肉眼でも見える程に明るくなったが、同時に世界各国で彗星にまつわるパニックも頻発。
- バルファルク武器といえば、剣士は紅白極端な斬れ味、ボウガンはLV3の弾が装填できないと
良くも悪くも極端な性能であったが、
この武器だけは矢レベルに癖があるわけでもなく、溜め4が解放されているわけでもなく、
攻撃や会心率が極端に低いわけでもないと、
特に突出した特徴が見当たらない無難な性能の龍属性弓となっている。