Jagdpanzer 38(t) Hetzer

Last-modified: 2024-04-05 (金) 20:07:37

Tier4 ドイツ 駆逐戦車 / 略称:Hetzer / 日本語表記:38(t)型駆逐戦車ヘッツァー

Hetzer_7.5cm_Neumodell.PNG
↑ 7,5 cm Stu.K. 40 L/43
初期状態。7,5 cm Pak 39 L/48はマズルブレーキが付いていないので判別は容易である。

 

Hetzer_10.5cm_Neumodell.PNG
↑ 10,5 cm Stu.H. 42 L/28
最終状態。低~中Tierで猛威を振るう通称"10榴"。

v0.9.15まで

hetzer.jpg

スペック(v1.23.1)

車体

耐久値415
車体装甲厚(mm)60/20/8
最高速度(前/後)(km/h)42/11
重量(初期/最終)(t)16.17/17.02
実用出力重量比(hp/t)12.93
主砲旋回速度(°/s)44
視界範囲(m)260
本体価格(Cr)127,000
修理費(Cr)
超信地旋回
 

武装

名称発射速度(rpm)弾種平均貫通力(mm)平均攻撃力AP弾DPM精度(m)照準時間(s)弾速(m/s)総弾数弾薬費(Cr)重量(kg)俯仰角
7,5 cm Stu.K. 40 L/4315.38AP
APCR
HE
103
139
38
110
110
175
1,6920.391.7740
925
7400
6070
2,800
38
1,437-8°/+15°
7,5 cm Pak 39 L/4815.38AP
APCR
HE
110
158
38
110
110
175
1,6920.371.7790
988
790
6070
2,800
38
1,520
10,5 cm Stu.H. 42 L/286.12AP
HEAT
HE
64
104
53
350
350
410
2,4420.532.3470
376
470
30120
4,000
128
2,100-7°/+15°
 

エンジン

名称馬力(hp)引火確率(%)重量(kg)
Praga TN 10010020340
Praga TNPS12020350
Scania Vabis 166416515400
Tatra Typ 10322015500
 

履帯

名称積載量(t)旋回速度(°/s)重量(kg)
Jagdpanzer 38 (t)16.8282,500
Jagdpanzer 38 (t) verstärkteketten18.5302,500
 

無線機

名称通信範囲(m)重量(kg)
FuG 3729040
FuG 10455100
FuG 1161570
 

乗員

1Commander(Radio Operator)2Gunner3Driver4Loader
 

拡張パーツ

改良型換気装置Class3装填棒×砲垂直安定装置×改良型旋回機構×改良型照準器×追加グローサーClass3
改良型無線機×車長用視覚システム×改良型モジュール構造×改良型装甲材Class3内張り装甲×
 

隠蔽性

非発砲発砲時
静止時24%5.02%
移動時14.42%3.01%
 

射界

射界左5°/右15°
 

開発ツリー

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7,5 cm Stu.K. 40 L/43
(初期/25,000)

10,5 cm Stu.H. 42 L/28
(3,800/28,000)

7,5 cm Pak 39 L/48
(3,400/27,380)
FuG 37
(初期/180)
FuG 10
(3,600/21,600)
FuG 11
(5,600/33,600)
Praga TN 100
(初期/800)
Praga TNPS
(120/1,150)
Scania Vabis 1664
(400/4,980)
Tatra Typ 103
(850/9,120)
Jagdpanzer 38 (t)
(初期/1,950)
Jagdpanzer 38 (t) verstärkteketten
(1,025/4,370)
 

車両に関する変更履歴

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v0.9.15.1HDモデル化
車両名称をHetzerからJagdpanzer 38(t) Hetzerに変更
v1.9.07,5 cm Stu.K. 40 L/43の総弾数を40発から60発に変更
7,5 cm Pak 39 L/48の総弾数を40発から60発に変更
10,5 cm Stu.H. 42 L/28の総弾数を20発から30発に変更
修理費用を35%ダウン
収益性を12%ダウン
HPを270から415に変更
コレクション車輌に移行
v1.23.1車体装甲が改善され、下部甲板の厚さが減少しました。(60mm→35mm)*1
10.5 cm Stu.H. 42 L/28砲の装填時間を8.6秒から9.8秒に変更しました。10.5 cm Stu.H. 42 L/28砲の照準時間を1.7秒から2.3秒に変更しました。

解説

  • 概要
    Tier4のドイツ駆逐戦車。(コレクション車輌
    大戦末期、Pz.38 nAの車体をベースに開発・量産された小型駆逐戦車である。
    v0.9.15.1で車両名称が HetzerからJagdpanzer 38(t) Hetzerに変更された。
     
    強力な榴弾砲・強く傾斜した前面装甲による防御力・速い車体旋回・小柄な車体に高隠蔽率と、高い性能バランスを誇る車両。
 
  • 火力
    初期装備の7,5 cm Stu.K. 40 L/43とその正統進化版の7,5 cm Pak 39 L/48、大口径榴弾砲の10,5 cm Stu.H. 42 L/28の3種類になっている。
    俯角はそこそこ取れるが、左射界が5度しかないので片寄った射界に慣れる必要があるだろう。
    • 7,5 cm Pak 39 L/48
      貫通力、威力ともにMarder IIの最終砲とほぼ変わらないが装填&照準速度と精度に優れバランスが良い。長距離からの狙撃運用が向いているが、自身の視界が僅か260mと劣悪なため上手く視界を取ってくれる味方が居ないと性能を生かしきれないという難点がある。
       
    • 10,5 cm Stu.H. 42 L/28
      典型的な短砲身榴弾砲で、装填速度と精度こそ劣悪だが、やや貫通力が高めで攻撃力の大きい榴弾が特徴であり、装甲の薄い場所を直撃できればTier5戦車に致命傷を負わすことも出来る攻撃力を持っている。そのため通常の戦車砲と違い榴弾(HE)がメインで使用する砲弾になる。ただ他の車両で同様の砲を使用したことが無い場合は、弾速が遅く装填の隙も大きい本砲を扱い難く感じるかもしれない。
      精度の悪さと弾速の遅さをカバーするために敵の近距離で立ち回ることが多く自らの危険も大きいが、精度と装填時間の問題を補う装備・スキル・立ち回りが出来れば、7,5cm砲の徹甲弾では対処できない戦車にも安定してダメージを与えることが出来るので、この車両で運用方法を覚えてみるのも良いだろう。
       
      10.5cm榴弾砲で使用する弾種について

      初心者がよく質問する「10,5cm砲がよく弾かれる」はAPを使っているのが主な原因。HEを使おう
      この砲にはAPが存在するもののその貫通力は僅か64mmである。装甲の厚い相手には弾かれ、貫通可能な薄い装甲にはHEを当てた方が大ダメージを与えられるため使用するシチュエーションは無いに等しい。HEメインであとは好みに応じてHEATを数発搭載で良く、APは不要と言ってもいいだろう。
      デフォルト設定ではAPを自動購入して戦闘開始時初弾からAPが装填されてしまう。砲弾の自動購入をする場合はAPを購入しないように設定を変更して、さらに弾の表示順並べ替えなどを行って初弾から自動的にHEかHEATを装填するように設定するほうが良いだろう。
      ちなみにHEATに関しては貫通力104mmであるが、照準時間や精度の問題から弱点狙撃には不向きで、例えばKV-1の装甲75mm部分に撃っても逸れて固い部分に当たったり昼飯の角度を取られると簡単に弾かれる。HEATが真価を発揮する相手は、むしろ実装甲50~60mm程度の装甲の薄い敵だ。丁度105mmHEが非貫通になる程度の装甲を持つ敵に対してHEを撃つと非貫通で乱数ダメージが下に振れ、殺しきれると思っても一発耐えられてしまうことがある。そのような危険を伴うときにこそHEATを使えば着実に350ダメージを叩き込むことが出来る。APで代用しクレジット消費を安くあげる、という考え方もあるが50mmを超える装甲に対しては着弾角度によって容易に弾かれかねず、それよりも薄い装甲には貫通できるHEの方がダメージを出せるため、結局は中途半端なAPは使いどころが見いだせない。基本はHE、HE非貫通・HEAT貫通確実な敵に確実に大ダメージを与えたいときのみHEATを使う、といった運用の方が安定する。

       
  • 装甲
    良好な角度の傾斜が印象的な正面装甲は60mm厚を誇り、上部は60°傾斜により実質110mm程度の圧倒的防御力を発揮する。主砲付近は急角度の60mm防盾+裏装甲60mmで実質合計150~200mmクラスとさらに硬い。
    やや傾斜の甘い車体下部も60mmの傾斜40°弱で実質75mmほど。
    側背面は正面とは打って変わって薄く、機関砲にすら簡単に貫通を許してしまう。車体下部も含め、建物や地形で極力隠したり、十字砲火を受けるような形にならないよう布陣には十分注意しよう。
     
  • 機動性
    出力不足気味で加速が鈍く、平地では34km/h程度が限界で好条件が揃わないと最高速度は発揮できない。傾斜を登るのは酷く苦手なので注意が必要である。
    対して旋回速度は駆逐戦車としては非常に速く軽快。側面への回り込みを仕掛けられても40km/h程度の速度ならば追従できる強みを持つ。
    ただしこれは最上位エンジンを搭載した際の話であり、初期エンジン・第2エンジンは完全に力不足。フリー経験値を払ってでも上位エンジンの研究を早期に済ませておくことをお勧めする。
     
  • その他
    視認範囲の狭さ(260m)は際立った欠点の一つで、Tie3のMarder IIと比べても50mも短くなる。
    右側に偏った主砲の可動範囲の狭さと合わせて最初は戸惑うかもしれない。
    このため通信機を介して味方と視界を共有しなければ満足に敵を捕捉できないが、肝心の通信機の性能も2つ目までは決して高くない。
    最高位のFuG 11まで強化すればかなり優秀(615m)。
     
    なお、主砲以外の共通モジュールがPz. 38 (t)のエンジンしかないため、基本的に一から開発していく事になる。
    主砲は他車で開発するにしても、乗り出しの状態での戦闘はやや厳しめ。
     
  • 総論
    本車は強力な榴弾砲と高隠蔽率を持ち後方での狙撃はもちろん、前面装甲と旋回性能を活かして前線での味方援護までできる頼もしい車両になれるだろう。
     
    車体が小さいので小さな茂みにも容易に隠れることが出来る。
    もし狙撃ポイントに隠れる茂みがない場合は、周囲の木を倒して隠れ場所を作ろう。
    隠蔽率がかなり高いため、上手く隠れれば見つかること無く一方的に砲撃が可能になる。
     
    反面、極度の近視で自力での索敵は難しい。孤立したり戦闘終盤で視界を得られないと一方的に撃たれる危険性がある。機動力も高くは無いので戦況の変化を早めに読み取り、移動が必要な場面で味方から離れ過ぎないように気をつけよう。
    前線に出る場合は、最前線よりやや後ろで車体正面左側と下部を隠して布陣するとよい。
     

史実

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Hetzer.jpg

1943年3月、グデーリアン機甲兵総監により「防御力を十分に持たせた低姿勢な軽駆逐戦車を必要とす」との要求を満たすものとして、III号突撃砲の生産が行われていたが、1943年11月26日、アルケット社の工場が連合軍の爆撃により破壊され、生産停止状態に陥った。
この為、急遽チェコスロバキアのBMM社が同突撃砲の生産を打診されるが、生産施設の違いにより、BMM社の軽戦車設備では24トンのIII号突撃砲の生産は不可能との返答を得る。
これを知ったヒトラーは戦闘重量13tを限度とし装甲は薄くとも可、路上最大速度60km/hの軽駆逐戦車という要求での開発を命じた。
そこでBMM社はII号戦車 L型 ルクスとの軽偵察戦車採用競争で不採用になった38(t)戦車の発展型である38(t)n.A.の車体を流用し、1943年12月に設計を、1944年1月24日に木製モックアップを、1944年3月には試作車3両を完成させる。

 

戦闘室は機関室まで一体となる完全密閉式の固定戦闘室であったが傾斜した装甲の為、乗員4名が配置されるには非常に狭い戦闘室であった。
主砲には口径7.5cmのPaK39 L/48が採用され、戦闘室容積の妨げとならぬよう前面装甲板に張り出しを設けて、この中に砲架を収容するという方式が採られた。
これは同時期、既に開発が進んでいたIV号駆逐戦車と同じ方式である。
だが、戦闘室容積の都合上、主砲は大きく右側にオフセットして装備されており、右側のサスペンションには850kg余分に重量が加わり車体前部が10cm程、常に沈んでいた事からバランスが悪く、加えて視界の妨げにもなり、乗員からは不評であった。
また、主砲は右から装填するように設計されているにも関わらず、レイアウトの都合上、左から装填しなければならなかった。
武装は主砲の他に、戦闘室上部に車内から操作するMG34又はMG42が設置されている。

 

エンジンはプラガAE 4ストローク直列6気筒液冷ガソリンエンジンであり、160馬力の出力は低く履帯の幅が狭いこともあり、重量の割には路外機動性は良くなかった。
しかしIV号駆逐戦車に比べ8トン軽くわずかに高速であった。

 

当然だが、生産中に各部に改良が盛り込まれ簡略化も図られたので、生産時期により細部は変化している。
本車は当初、Jagdpanzer 38(t) (Sd.Kfz.138/2)と呼ばれたが、1944年12月に制式名称として「Hetzer」(ヘッツァー、勢子)の名称が、ヒトラーにより与えられた。

 

悪い事ばかりの本車の様ではあるが、生産性はとても良好で稼働率も大変高く、1944年4月生産型の引き渡しから、1945年5月までにBMM社とシュコダ社で合計2,827両が生産され、1944年7月からWH戦車駆逐大隊をはじめ、主に歩兵・猟兵・騎兵、国民擲弾兵師団の戦車駆逐中隊、SS装甲擲弾兵師団に配備されたほか、75輌がハンガリー軍に供与されている。

 

派生型として火焔放射戦車も生産され、1944年12月のアルデンヌ攻勢時に約20両が投入されている。

 

終戦後もチェコ陸軍ではST-Iとして採用、シュコダ社により1950年までに158輌が作られ使用されたほか、1946年にはスイス陸軍が主砲の7.5cm StuK40 L/43への換装や車内構成の変更を行い、G-13の名で採用、使用した。

 

実車解説動画(英語)
「Inside the Chieftain's Hatch: Jgdpz 38(t) Pt 1. 」
「Inside the Tanks: The Hetzer - World of Tanks」

情報提供

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*1 パッチノートに改善とあるのは誤訳で弱体化である