Tier4 ドイツ 軽戦車 / 略称: Luchs / 日本語表記: II号戦車L型(愛称:ルクス)
↑ Luchs 2 cm + 2 cm Kw.K. 38
初期状態。Pz.Kpfw. II Luchsの史実装備。
これまでの車両で2 cm Flak 38を開発しているはずなので、この砲を戦場で見かけることは無いだろう。
HD化で初期砲塔両側面にジェリカンが付いた事で印象が変わった。
↑ Luchs 5 cm + 3 cm M.K. 103
最終状態。
スペック(v1.23.1)
車体
耐久値 | 495⇒520 |
---|---|
車体装甲厚(mm) | 30/20/20 |
最高速度(前/後)(km/h) | 60/22 |
重量(初期/最終)(t) | 11.7/12.92 |
実用出力重量比(hp/t) | 27.86 |
本体価格(Cr) | 155,000 |
修理費(Cr) | 1,700~ |
超信地旋回 | 可 |
武装
名称(通常砲) | 発射速度(rpm) | 弾種 | 平均貫通力(mm) | 平均攻撃力 | AP弾DPM | 精度(m) | 照準時間(s) | 弾速(m/s) | 総弾数 | 弾薬費(Cr) | 重量(kg) | 俯仰角 | |
3,7 cm Kw.K. 36 L/46.5 | 26.09 | AP APCR HE | 52 80 18 | 45 45 60 | 1,174 | 0.46 | 1.7 | 750 938 750 | 175 | 0 800 6 | 100 | -8°/+16° ⇒ -10°/+20° | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
5 cm Kw.K. 38 L/42 | 24 | AP APCR HE | 60 96 25 | 70 70 90 | 1,680 | 0.48 | 2.3 | 685 856 685 | 90 | 30 2,000 18 | 700 | -10°/+20° | |
5 cm Kw.K. 39 L/60 | 24 | AP APCR HE | 67 130 25 | 70 70 90 | 1,680 | 0.4 | 2.3 | 835 1,044 835 | 75 | 30 2,000 18 | 700 | ||
名称(機関砲) | 連射弾数/間隔(s) | 弾倉交換時間(s) | 弾種 | 平均貫通力(mm) | 平均攻撃力 | 弾倉合計攻撃力 | 精度(m) | 照準時間(s) | 弾速(m/s) | 弾倉/総弾数 | 弾薬費(Cr) | 重量(kg) | 俯仰角 |
2 cm Kw.K. 38 | 2/0.13 | 3⇒ 2.7 | AP APCR | 23 46 | 11 11 | 110 | 0.57 | 1.5⇒ 1.4 | 780 975 | 10/660 | 3 400 | 70 | -10°/+20° |
2 cm Flak 38 | 2/0.13 | 3⇒ 2.7 | AP APCR | 39 51 | 11 11 | 110 | 0.45 | 1.5⇒ 1.4 | 900 1,125 | 10/660 | 3 400 | 110 | |
3 cm M.K. 103 | 2/0.17 | 16⇒ 18 | AP APCR HE | 95 110 15 | 30 30 40 | 240⇒ 300 | 0.5 | 2.3⇒ 2.2 | 940 960 940 | 8/420⇒ 10/424 | 32 1,200 6 | 141 | -8°/+16° ⇒ -10°/+20° |
砲塔
名称 | 装甲厚(mm) | 旋回速度(°/s) | 視界範囲(m) | 重量(kg) |
Luchs 2 cm | 30/20/20 | 42 | 330 | 950 |
---|---|---|---|---|
Luchs 5 cm | 50/30/30 | 38 | 360 | 2,000 |
エンジン
名称 | 馬力(hp) | 引火確率(%) | 重量(kg) |
Maybach HL 62 TR | 140 | 20 | 550 |
---|---|---|---|
Maybach HL 66 P | 180 | 20 | 550 |
Maybach HL 90 | 360 | 20 | 550 |
履帯
名称 | 積載量(t) | 旋回速度(°/s) | 重量(kg) |
Luchs | 12.5 | 30 | 3,000 |
---|---|---|---|
Luchs verstärkteketten | 15.5 | 33 | 3,000 |
無線機
名称 | 通信範囲(m) | 重量(kg) |
FuG 5 | 310 | 50 |
---|---|---|
FuG 7 | 415 | 70 |
FuG Spr. 1 | 455 | 150 |
乗員
1 | Commander(Gunner) | 2 | Driver | 3 | Radio Operator | 4 | Loader |
---|
拡張パーツ
Class3 | × | × | × | × | Class3 | ||||||
× | × | × | Class3 | × |
隠蔽性
非発砲 | 発砲時 | |
---|---|---|
静止時 | 17.33%⇒17.07% | 3.58% |
移動時 | 17.33%⇒17.07% | 3.58% |
派生車両
派生元 | Pz.Kpfw. II Ausf. G(LT/4,400) |
---|---|
派生先 | VK 16.02 Leopard(LT/13,500) |
開発ツリー
2 cm Kw.K. 38 (初期/1,920) | ┳ ┃ | 2 cm Flak 38 (160/3,160) | ━ | 3 cm M.K. 103 (3,150/33,500) | ┏ ┃ | VK 16.02 Leopard (13,500/355,000) | ||
Luchs 2 cm (初期/1,580) | ┃ ┗ | 3,7 cm Kw.K. 36 L/46.5 (30/0) | ━ | Luchs 5 cm (1,980/10,500) | ┃ ┻ | 5 cm Kw.K. 38 L/42 (500/8,570) | ━ | 5 cm Kw.K. 39 L/60 (1,350/13,970) |
FuG 5 (初期/630) | ━ | FuG 7 (1,360/8,160) | ━ | FuG Spr. 1 (3,600/21,600) | ||||
Maybach HL 62 TR (初期/4,220) | ━ | Maybach HL 66 P (700/8,650) | ━ | Maybach HL 90 (1,150/16,400) | ||||
Luchs (初期/1,840) | ━ | Luchs verstärkteketten (1,950/9,650) |
車両に関する変更履歴
v0.8.4 | 車両Tierを3から4に変更 |
v0.9.13 | HDモデル化 |
v1.9.0 | 3 cm M.K. 103(Luchs 5 cm砲塔時)の砲塔旋回に伴う照準拡散を12%アップ 3 cm M.K. 103(Luchs 5 cm砲塔時)の射撃後の照準拡散を25%アップ 3 cm M.K. 103(Luchs 5 cm砲塔時)の照準時間を2.1秒から2.2秒に変更 3 cm M.K. 103の弾倉内での次弾装填時間を14%増加 2 cm Flak 38の総弾数を330発から660発に変更 2 cm Kw.K. 38の総弾数を330発から660発に変更 3 cm M.K. 103(Luchs 5 cm砲塔時)の総弾数を240発から420発に変更 3,7 cm Kw.K. 36 L/46.5の総弾数を77発から175発に変更 5 cm Kw.K. 38 L/42の総弾数を50発から90発に変更 5 cm Kw.K. 39 L/60の総弾数を50発から75発に変更 Luchs 2 cm砲塔時の3 cm M.K. 103の総弾数を240発から424発に変更 修理費用を35%ダウン 収益性を10%ダウン Luchs 5 cm砲塔時のHPを340から520に変更 Luchs 2 cm砲塔時のHPを310から495に変更 派生元車輌からPz.Kpfw. I Ausf. Cを削除 |
v1.23.1 | 3,7 cm Kw.K. 36 L/46.5砲用のPzgr 36砲弾とPzgr 40砲弾の与ダメージ量が36 HPから45 HPに変更されました。 3,7 cm Kw.K. 36 L/46.5砲用のSprgr 18砲弾の与ダメージ量が42 HPから60 HPに変更されました。 3,7 cm Kw.K. 36 L/46.5砲用のPzgr 36砲弾の貫通力が40 mmから52 mmに変更されました。 3,7 cm Kw.K. 36 L/46.5砲用のPzgr 40砲弾の貫通力が74 mmから80 mmに変更されました。 |
解説
- 概要
Tier4のドイツ軽戦車。
大戦後期、Pz.Kpfw. IIを大幅に改良して開発・量産された偵察戦車である。
軽戦車に求められる性能が高いレベルでまとまっているため非常に使いやすいが、反面生存性が低く機動戦に持ち込めないとあっさり駆除される。
Luchs(ルクス)は「ヤマネコ」の意。
v0.9.18より偵察枠が廃止され、マッチングするTier上限が6までに変更された。
- 火力
Pz. I Cから来た場合、およびPz.II Gから直で来た場合、搭載できる主砲がTier2のままなため性能不足である。エンジンの次に開発しよう。
一部主砲および砲塔構成では俯仰角-8°/+16°となるが、基本的に-10°/+20°と地形適性は優秀。
なお、どの主砲にも共通する欠点として劣悪な照準拡散がある。高速移動から急停車すると照準に手間取ってしまうので注意。
初期砲は2 cm Kw.K. 38だが、開発ツリーの関係上2 cm Flak 38は確実に開発しているので初期はこれで凌ごう。最終砲候補は以下の通り。- 5 cm Kw.K. 39 L/60
多くのドイツ車輌で搭載できる、性能バランスの良好な通常砲。改良砲塔のみ搭載可能。
後述の3cm機関砲と比べると、瞬間火力・貫通力で水を開けられているが、DPM・精度が優れており、軽装甲の相手や遠距離狙撃に利がある。機関砲のLuchsとのタイマン戦闘が発生した場合、フルHP同士ならほぼ確実にこちらが撃ち勝てるという強みもある。
通常弾のAPは貫通力67mmとかなり厳しいが、課金弾APCRは貫通力130mmとかなり優秀な数値である。対重装甲用に課金弾を多めに携行しておきたい。
一方、こちら独自の欠点として、3cm機関砲より重量があるので機動性に影響が出る事、課金弾を常用しがちになるので収支が悪い等が挙げられる。
加えて精度・照準時間は並の域を出ないため、遠距離狙撃は可能というだけで得意ではない。頼みのAPCRも貫通力の距離減衰が大きいので注意が必要だ。 - 3 cm M.K. 103
Pz. II Gで開発すれば引き継げる1セット10発の強力な機関砲。
単発火力30×2連射を5回に分けて射撃でき、弾倉合計攻撃力は300となる。
最大の長所は通常弾APの貫通力にあり、機関砲でありながら平均貫通力95mmと同格軽戦車の通常砲の平均を軽く上回り、近距離であれば同格駆逐戦車にも迫る破格の貫通性能を有する。
相手が重装甲であっても問題なくダメージを通す事ができ、被弾判定の回数が多い事からモジュール・搭乗員への被害も高確率で期待できるため、瞬間火力においては間違いなくTier4最強クラスと言えるだろう。
しかし、弾倉交換時間は18秒と非常に長く、残HP300前後の敵は倒し切れない場合が多いため、事前に攻撃・離脱ルートを想定しておく必要がある。相手次第ではNDKで時間を稼ぐ手もあるが、基本的には掃射したら迅速に離脱するか障害物に隠れよう。
課金弾APCRは貫通力115mmとTier水準ではあるものの、1弾倉単位ゆえにクレジット収支への負担が大きい事、弾倉交換時間が長い事から今一つ魅力に欠ける。通常弾のAPが優秀なため無くても困らないが、総弾数は420発と豊富なので、絶対に競り負けたく無い場面で使うために携行だけはしておくと良いだろう。
なお、初期砲塔では1弾倉が8発(単発火力30×2連射×4=弾倉合計攻撃力240)と一回り劣化するが、初期状態からでも最低限の戦力として使えるのも利点である。
- 5 cm Kw.K. 39 L/60
- 装甲
自走砲よりはマシという程度の紙装甲であり、榴弾にも貫通されかねない。
偵察車両の例に漏れず、敵に見つからないよう立ち回りには一層気を付ける必要がある。
なお、HD化に伴い車体下部の予備履帯は+5mmの装甲扱いとなり、その部分は35mmとなっている。
- 機動性
初期および前Tierで研究できる中間エンジンは馬力が(軽戦車としては)貧弱極まりないので、フリー経験値などで早急に最終エンジンを搭載しよう。
最終エンジンであれば、最高速度こそ60km/hとPz. 38 nAに劣るが、出力重量比27.86と加速力が段違いである。
加えて旋回性能は極めて優秀であり、Pz. 38 nAの倍近い性能*1があるので小回りの利いた動きがしやすい。
総合的な機動性は同格トップクラスであり、開幕偵察・陣地転換・迂回侵攻・強襲時など、あらゆる局面で本車の生命線となる。
一方、フルスロットルでの高速走行時には少々のキー入力でかなり角度が変わるため、前進キーを押しっぱなしだと落下や衝突が起きやすい。
またその速度ゆえ少しの起伏や障害物でも跳ね上がりやすいという欠点がある。衝撃によって履帯どころか他のモジュールまで破損する事もあり、場所が悪いと横転してしまう事も。地形や自車のスピードに応じて慎重に運転する必要もあるだろう。
- 視界・隠蔽・無線
視界は初期砲塔で330mと劣悪だが、改良砲塔では360mと同格軽戦車2位となる。Pz. 38 nAより10m劣るが、加速力や旋回速度がその差を補って余りあるだろう。
隠蔽性能はTier4軽戦車としての水準を保持しており、置き偵察も十分こなせる性能だ。
一方、通信範囲は最終無線でも455mと同格内ではかなり悪い*2。広域のマップでは逆側の戦闘状況が分からなくなる可能性があるものの、連携を意識した運用を心掛ければ不便を感じる事はないだろう。
- 総論
一撃離脱用の高火力と高い機動性、軽戦車として合格範囲の偵察力を併せ持った、まさに猫まっしぐら電撃戦用の攻撃寄り万能型軽戦車である。
その高い機動力ゆえ独特な操作感を持つ本車両だが、総合的に見て軽戦車としての完成度が非常に高い。
攻撃から偵察まで幅広く運用できるため、稜線を使った走り偵察、茂みでの置き偵察、敵重戦車への裏取り、孤立した敵や自走砲への強襲など、できる仕事は非常に多い。臨機応変な立ち回りを覚えるにも向いており、様々なシーンでも慌てない様に対応する事で高い戦果を挙げられるだろう。
また、一撃離脱に適した性質から終盤の競り合いにかなり強く、最後まで生存しているだけで敵にプレッシャーを与える事が可能な点は覚えておきたい。
終始攻撃的な運用も間違いではないが、特に格上戦場では目の前の敵だけでなく、味方の動向を逐一注視したい。その優れた性能を臨機応変かつ長期的に提供し、チームを勝利に導いていこう。
史実
(Bovington 戦車博物館にて)
機甲部隊の先鋒として偵察を行う二号戦車偵察型の集大成として、1939年よりMAN社などが参加してVK.13.01の開発が開始された。
開発中に改良が重ねられ、VK13.03となった試作車を用いてT-15やPz.Kpfw. 38 (t) n.A.などとともに1942年に行われた試験では軍を満足させ、VK13.03は二号戦車L型「ルクス(山猫)」として制式化された。
VK.13.01は当時進められていた二号戦車の改良を設計段階から取り入れたため、トーションバーサスペンションと挟み込み転輪を採用した足回りやより高出力のMaybach HL 66Pをはじめ、車体・砲塔とも既存の二号戦車とは大きく異なるものとなった。
1942年には生産が開始される予定だったが武装の変更などにより生産開始が遅延し、結局1943年末から2cm KwK38 L/55を搭載する車両が100両生産されたのみで、700両生産される予定だった5cm KwK39 L/60を搭載したタイプは、当時同じ武装を持ち路上機動力に優れた装輪装甲車(Sd.Kfz.234/2「プーマ」)が完成していたことや、戦場における火力、装甲の著しい強化に既に対抗できないと判断されたことで生産されなかった。
参考資料
「ドイツ2号戦車シリーズ」『GROUND POWER』2011年6月号
『ジャーマン・タンクス』ピーター・チェンバレン著 大日本絵画
http://combat1.sakura.ne.jp/2GOUL.htm
なお完全に余談であるが、本車の愛称Luchsは、戦後の軽戦車の後継の装輪装甲車ルクス(Wikipedia)に引き継がれている。
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