Tier3 アメリカ 中戦車 / 略称:M2 Medium
↑ M2M19 + 37 mm Gun M5
初期状態。傾斜装甲の採用された背の高い車体が特徴。左右には菱形戦車の如く機銃スポンソンが配置されている。
↑ M2M7 + 75 mm Howitzer M3
改良砲塔では天板が取り払われオープントップになる。オープントップの中戦車は非常に珍しい。
スペック(v1.10.0)
車体
耐久値 | 355⇒375 |
---|---|
車体装甲厚(mm) | 32/18/13 |
最高速度(前/後)(km/h) | 43/18 |
重量(初期/最終)(t) | 20.47/20.96 |
実用出力重量比(hp/t) | 19.08 |
本体価格(Cr) | 31,000 |
修理費(Cr) | |
超信地旋回 | 不可 |
武装
名称 | 発射速度(rpm) | 弾種 | 平均貫通力(mm) | 平均攻撃力 | AP弾DPM | 精度(m) | 照準時間(s) | 弾速(m/s) | 総弾数 | 弾薬費(Cr) | 重量(kg) | 俯仰角 |
37 mm Gun M5 | 24 | AP APCR HE | 48 70 19 | 40 40 50 | 960 | 0.46 | 2.1 | 782 978 782 | 240 | 18 800 10 | 78 | -10°/+25° ⇒ -20°/+40° |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
37 mm Gun M6 | 26.09 | AP APCR HE | 56 78 19 | 40 40 50 | 1,043 | 0.42 | 1.7 | 792 990 792 | 210 | 18 800 10 | 82 | |
75 mm Howitzer M3 | 13.04 | HE HEAT | 38 92 | 175 110 | 1,435 (HEAT) | 0.55 | 2.3 | 620 496 | 80 | 56 2,800 | 138 | -20°/+40° |
砲塔
名称 | 装甲厚(mm) | 旋回速度(°/s) | 視界範囲(m) | 重量(kg) |
M2M19 | 25/25/25 | 40 | 280 | 950 |
---|---|---|---|---|
M2M7 | 38/25/25 | 39 | 370 | 1,350 |
エンジン
名称 | 馬力(hp) | 引火確率(%) | 重量(kg) |
Wright Continental R-975C2 | 340 | 20 | 549 |
---|---|---|---|
Wright R-975EC2 | 400 | 20 | 515 |
履帯
名称 | 積載量(t) | 旋回速度(°/s) | 重量(kg) |
T48 | 21.5 | 35 | 4,800 |
---|---|---|---|
T49 | 23.5 | 40 | 4,800 |
無線機
名称 | 通信範囲(m) | 重量(kg) |
SCR 200 | 265 | 40 |
---|---|---|
SCR 210 | 325 | 80 |
SCR 506 | 615 | 110 |
乗員
1 | Commander | 2 | Gunner | 3 | Driver | 4 | Radio Operator | 5 | Radio Operator | 6 | Loader |
---|
拡張パーツ
Class3 | × | × | × | × | Class3 | ||||||
× | × | × | Class3 | × |
隠蔽性
非発砲 | 発砲時 | |
---|---|---|
静止時 | 11.12%⇒12.22% | 3.18% |
移動時 | 8.32%⇒9.15% | 2.38% |
開発ツリー
37 mm Gun M5 (初期/2,000) | ━ | 37 mm Gun M6 (350/8,350) | ||
M2M19 (初期/730) | ━ | M2M7 (295/1,580) | ━ | 75 mm Howitzer M3 (700/5,400) |
SCR 200 (初期/0) | ━ | SCR 210 (330/1,980) | ━ | SCR 506 (5,600/33,600) |
Wright Continental R-975C2 (初期/9,200) | ━ | Wright R-975EC2 (850/11,600) | ||
T48 (初期/670) | ━ | T49 (400/2,100) |
車両に関する変更履歴
v0.9.12 | HDモデル化 |
v1.5.1 | 75 mm Howitzer M3のHEAT弾の貫通力を91.4mmから92mmに変更*1 |
v1.9.0 | 37 mm Gun M5の総弾数を120発から240発に変更 37 mm Gun M6の総弾数を120発から210発に変更 75 mm Howitzer M3の総弾数を46発から80発に変更 修理費用を44%ダウン 収益性を24%ダウン M2M7砲塔時のHPを210から375に変更 M2M19砲塔時のHPを180から355に変更 コレクション車輌に移行 |
解説
- 概要
Tier3のアメリカ中戦車。(コレクション車輌)
1940年頃、M2 Light Tankをベースにロック・アイランド造兵廠で開発・量産された訓練用の中戦車である。
- 火力
俯角-20°という驚異的な地形適応力を有するが、正面の左右100°までは-13~-14°へ制限される。それでも並の戦車より遥かに地形を活用しやすいのは大きな長所と言える。- 37 mm Gun M5 / M6
単発火力は低く、APCRを用いても貫通力が今一つであり、お世辞にも使いやすいとは言えない。
どちらも同格軽戦車M3 Stuartと互換性があり、差別化のためにも敢えて搭載する必要は無いだろう。 - 75 mm Howitzer M3
75mm榴弾砲。
これまでの戦車砲や機関砲とは異なり、使用砲弾はHEとHEATの2択になる。
貫通力38mmのHEは単発火力175とかなり高く、貫通できる紙装甲の相手なら大打撃を与え、非貫通であってもそれなりのダメージが期待できる。格上の重装甲車輌でも履帯切りでアシストしつつ、多少のダメージを狙えるのも魅力的と言える。
一方で金弾の貫通力92mmのHEATは、単発火力110と一回り低下するものの、HEで貫通が見込めない相手には安定したダメージを出すことができる。ただし、HEのような非貫通ダメージが無くなることに加え、履帯などの空間装甲や傾斜装甲に弱いといった欠点もある為、使う相手は慎重に選ばなければならない。
また、この榴弾砲自体の欠点として弾速がやや遅く、精度・照準拡散も悪いので遠距離狙撃がしづらいといった問題がある。
- 37 mm Gun M5 / M6
- 装甲
車体正面は傾斜しており、改良砲塔の防盾部分には一部裏にも砲塔装甲があるため数値以上に防御は堅い。
垂直で薄い部分も正面から見えているため全幅の信頼をおけるほどではないが、機関砲弾などはそれなりの割合で被害を軽減してくれるだろう。
防盾の形状が丸みをおびており、加えて裏の砲塔装甲も避弾経始に優れた角度であるため、稜線ハルダウンの際には格上のAPを跳弾で耐えることも多い。
- 機動性
出力重量比は高めで加速は良い。
最高速度は43km/hと速くはないが、中戦車としての運用に不足はしない。
また、Tier3中戦車の中では後退が素早く行える方である。
- その他
本車の強みのひとつとして、改良砲塔の視認範囲が370mと異様に長いことがある。
これはTier5・6中戦車に匹敵し、マッチング範囲内*2ではレアな課金駆逐戦車FCM 36 Pak 40(400m)に次ぎ、Tier4軽戦車Pz.Kpfw. 38 (t) n.A.(370m)と同等という優秀さを誇る。
もっとも最高速度や隠蔽性能が微妙である為、積極的な偵察はやや難しく、無理な行動は禁物である。
可能ならば拡張パーツのレンズ皮膜や双眼鏡などで強化したい。
ちなみに優れた視認範囲に隠れがちだが、無線機もこのTier帯では最も長い通信範囲を有する。最終無線はTier7中戦車T20まで使い続ける為、ここで開発しておくと後が楽になるだろう。
- 総論
走攻守いずれもそれなりに整った性能を持つ中戦車らしい中戦車である。
バランスの取れた性能でありながら、榴弾砲の優れた火力・俯角、抜きん出た視程・無線といった明確な強みを獲得している。
一方で初期状態や37mm砲装備では器用貧乏な印象が強く、癖の強い榴弾砲が合わない場合、辛い戦車になってしまう可能性がある。
地形の活用法・榴弾砲の扱い・視界の有効活用といった基本をマスターしつつ、中戦車らしい臨機応変な立ち回りで活躍していこう。
史実
(車体前面の2つの穴と側面の張り出しは機関銃用)
第一次世界大戦直後、アメリカ軍は戦車の所属を歩兵科と決定したため、20年代から30年代にかけての戦車はいずれも歩兵支援用として開発されていた。この間T2中戦車など様々な戦車が開発されたが、M2中戦車以前にまがりなりにも量産されたのは1935年から36年にかけて生産された、クリスティー式サスペンションを持つT4中戦車のみだった。
1938年、ロック・アイランド工廠はT5中戦車を開発した。予算や共通化の都合上、同時期に開発されていたM2軽戦車の構成や部品を流用した本車は、クリスティー式サスペンションを装備せず、M2軽戦車と同じVVSSを装備していたため機動性は低下していたが、堅実な設計で価格も安かった。その後エンジンが強化されたT5 フェーズ3が1939年6月に完成、制式化されてM2中戦車となった。
M2中戦車の主砲は37mm Gun M-6で、M2軽戦車と大きな差はなかったものの、車体前面、車体左右の張り出し、砲塔側面で計8挺もの機銃を装備していた。これにより全方向への機銃掃射が可能で、強力な歩兵支援ができるとされたが、実用性は低かった。
1940年には車体と砲塔を大型化するとともに装甲厚を最大25mmから32mmに増大させ、エンジンを強化した改良型のM2A1が登場した。1940年5月にはドイツ軍のフランスと低地諸国への侵攻が始まり、6月末にはフランスが降伏してしまったため、M2A1は戦争に備えて1000両の大量生産が計画され、新たにデトロイト戦車工廠が建設されてクライスラー社が生産を行うことになった。
ところがドイツ軍の戦車が37mm砲や50mm砲を装備する3号戦車や75mm砲を装備する4号戦車だと判明すると、M2中戦車はこれらの敵に対して火力不足であると判定され、75mm砲クラスの武装が必要であるとされたが、全周旋回式の砲塔に大口径の75mm砲を搭載するには経験が不足していたことから、1939年に試作されていたM2の車体に75mm榴弾砲を搭載した車両を参考にしてM3中戦車が開発された。M3中戦車が完成するまでのつなぎとしてM2A1は生産され続けたが、その生産開始と同時にM2A1の生産は打ち切られ、二百数十両量産されたM2中戦車シリーズは戦争には参加せず、国内で訓練用として使用された。
参考資料
『British and American tanks of World War Two』Peter Chamberlain, Chris Ellis
http://combat1.sakura.ne.jp/M2-M.htm
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