UDES 03

Last-modified: 2024-04-27 (土) 23:05:57

Tier 8 スウェーデン 駆逐戦車

UDES 03_0-min.PNG
↑ 9 cm kan m/F
初期状態。ここからTier10までのスウェーデン駆逐戦車には油気圧サスペンションが搭載される。
Ikv 90 Typ Bに存在した戦闘室正面の垂直部分が撤廃された結果、やたらとシンプルな外観に。

UDES 03_1-min.PNG
↑ 10,5 cm kan UDES 03
最終状態。UDES 03の史実装備。
車体右後方に機関砲(対空か対人、軽装甲車輌用だろう)が備え付けられおり、主砲の上下動に合わせて可動する。カワイイ

スペック(v1.10.0)

括弧外は移動モード時、[括弧内]は射撃モード時の性能

車体

耐久値1,000
車体装甲厚(mm)20/20/20
最高速度(前/後)(km/h)70/50
[5/5]
重量(初期/最終)(t)20.04/20.86
実用出力重量比(hp/t)26.37
主砲旋回速度(°/s)28
[35]
視界範囲(m)350
モード切替時間(s)
(移動→射撃/射撃→移動)
2/2
本体価格(Cr)2,620,000
修理費(Cr)
超信地旋回
ロール狙撃型駆逐戦車
 

武装

名称発射速度(rpm)弾種平均貫通力(mm)平均攻撃力AP弾DPM精度(m)照準時間(s)弾速(m/s)総弾数弾薬費(Cr)重量(kg)俯仰角
9 cm kan m/F8.45
[9.38]
AP
HEAT
HE
210
250
45
240
240
320
2,028
[2,250]
0.35
[0.25]
3
[1.5]
1,275
950
750
48390
4,400
210
1,030-0°/+20°
[-14°/+20]
10,5 cm kan UDES 035.13
[5.83]
APCR
APCR
HE
288
330
53
390
390
480
2,000
[2,272]
0.35
[0.25]
3
[1.5]
1,385
1,560
640
401,160
4,800
810
1,670
 

エンジン

名称馬力(hp)引火確率(%)重量(kg)
Saab-Scania DS14500121,230
Leyland L60550101,400
 

履帯

名称積載量(t)旋回速度(°/s)重量(kg)
Projekt 2013A2126
[35]
6,000
UDES 032428
[35]
6,000
 

無線機

名称通信範囲(m)重量(kg)
Ra 14661512
Ra 40071045
Ra 42185027
 

乗員

1Commander(Gunner)2Driver(Gunner)3Radio Operator(Loader)
 

拡張パーツ

改良型換気装置Class2装填棒Class2砲垂直安定装置×改良型旋回機構Class1改良型照準器Class1追加グローサーClass1
改良型無線機×車長用視覚システム×改良型モジュール構造Class1改良型装甲材Class2内張り装甲Medium
 

隠蔽性

非発砲発砲時
静止時26.11%5.87⇒5.17%
移動時15.68%3.53⇒3.10%
 

派生車両

派生元Ikv 90 Typ B(TD/104,500)
派生先Strv 103-0(TD/154,900)
 

射界

射界左0°/右0°
 

開発ツリー

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9 cm kan m/F
(初期/124,000)
10,5 cm kan UDES 03
(52,000/230,000)
Strv 103-0
(154,900/3,600,000)
Ra 146
(初期/33,600)
Ra 400
(7,250/44,200)
Ra 421
(9,400/57,200)
Saab-Scania DS14
(初期/42,500)
Leyland L60
(17,100/52,000)
Projekt 2013A
(初期/18,000)
UDES 03
(18,500/35,900)
 

車両に関する変更履歴

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v0.9.17新規実装

解説(v1.4.1)

  • 概要
    v0.9.17で追加されたTier8のスウェーデン駆逐戦車
    1970年代、ボフォース社とへグルント社から提案されたStrv 103の軽量版である。
     
    油気圧サスペンションについて

    この車両以降のスウェーデン駆逐戦車には、油気圧サスペンションという独特かつ癖の強いシステムが搭載される。
    このシステムを搭載した車両は、射撃モードと移動モードの2つの形態を駆使して戦う事になる。

     

    モードの切り替えはXキーで行う事ができ、切り替え及び解除時間は車両ごとに異なっている。
    なお、サスペンションの稼働を制御しているモジュールはエンジンであり、エンジンが損傷すると切り替え時間が倍化し、大破すると切り替え不能になる。
    また、履帯を破壊されると車体の旋回ができなくなるため左右方向の照準ができなくなる。

    • 移動モード
      スペック通りの機動性を発揮できるモード。
      このモードでは砲が殆ど可動せず、ほぼ密着に近い状態でなければ命中は期待できない。
      戦うのは非常に難しく、基本的に移動のみのモードだと考えよう。
    • 射撃モード
      射撃性能が向上するモード。旋回してもカモネットや蟹眼鏡の効果が消失しない。
      射界は0°/0°のままだが照準を動かすと車体が追従して動き向きを調整する。射界の制限を意識せずに自由な射撃ができるが、実際に砲塔がある訳ではないので砲を横に向けたまま前後移動したりといった動きはできない。
      また、車両の投影面積や傾斜角を調整でき、状況や相手によっては高い回避・防御効果を期待できる。
      ただし、このモードでは機動性が大幅に悪化し、どの車両も5~10km/hの最高速度しか出せなくなる。
      もちろん履帯・エンジンを破壊されると一切動けなくなる。
      拡張パーツのターボチャージャーの効果は射撃モード時でも適用されるため、移動速度が極端に遅い射撃モードにおいては特に効果が大きい。
     
  • 火力
    この車両は油気圧サスペンションを搭載する駆逐戦車でありながら、移動モードでも仰角は取ることができる。
    その為、移動モードでも多少は狙い撃つ事も可能であり、地形を駆使すれば強引に俯角も作れる。
    とはいえ、移動モードでは俯角を全く取れず、発射速度、精度、照準速度も下がってしまう。あくまで緊急時などに限った用法だろう。
    ちなみに、射撃モード時に俯角を最大に取った後で仰角を取ると、車体は前傾したまま主砲だけを持ち上げる形になる。この姿勢を取ると視界がわずかに高くなり、稜線などから晒す車体の投影面積も小さくなるといった効果がある。車高が足りない時や、稜線の裏側で停止してカモネットなどを発動させてから主砲を持ち上げて顔を出し砲撃するなど、稀に役立つ場面があるので覚えておくと良いだろう。
    精度及び照準速度は射撃モードであれば極めて高水準であり、弾速にも優れているため、車体と同じく狙撃に極端に特化した特性を持つ。
    • 9 cm kan m/F
      Ikv 90 Typ Bから引き継いだ9cm砲。
      Tier8駆逐戦車の砲としては全体的に力不足。
       
    • 10,5 cm kan UDES 03
      UDES 03の史実砲。
      弾種は通常弾、課金弾共にAPCRで、弾速が速く扱いやすい。(通常弾1,385m/s 課金弾1,560m/s)
      通常弾の貫通力は288mmを誇り、これは同格駆逐戦車の中ではトップの数値である。課金弾の貫通力も上位(APCR弾でとしては1位)なので貫通力に不満を覚えることはないだろう。
      一方、平凡な単発火力の割に発射速度は遅く、DPMは同格駆逐戦車と比べて低い部類に入る。
       
  • 装甲
    正面装甲には極めて鋭利な傾斜が付けられているが、そもそもの装甲厚が20mmしかないため、3倍ルールと貫通力の関係により遭遇する敵のAP/APCR弾を跳弾するのはまず不可能。防ぐ可能性があるとすれば、榴弾砲の低貫通HEATと、口径57mm以下のAP/APCRのみであろう。
    一応正面の予備履帯が張ってある2箇所、及び左上方の観測機の周辺のみ30mm厚になっており、ここに当たれば強制跳弾で口径90mmまでなら弾いてくれる可能性があるが、狙って防御に使えるようなものではない。
    素の装甲厚が低いためHE弾に対しても分が悪く、更にこの傾斜部分はエンジンルームの天板であるため、(エンジンの発火率はバランス調整のためかかなり抑えられてはいるものの)損傷による火災の危険性が高い。エンジンは砲の右側にあるので右側を隠せば多少はエンジン破損率は下がる。
    一方車体下部は垂直に近く、上手く隠さなければ小口径砲のHE弾にさえ容易く貫通されてしまう。更にここには燃料タンクがほぼ全域にわたりでかでかと設置されており、破壊されると炎上する。
    側面の履帯上にはみ出た部分は15mmの空間装甲扱いとなっており、HEAT弾などを防いでくれることがある。
     
    基本的には頼れないペラペラ装甲。隠蔽率は見た目どおりトップクラスであるので被弾は極力慎むことが先決である。
     
  • 機動性
    • 移動モード
      なんと前進70km/h、後退50km/h、そのうえ出力重量比26.37という駆逐戦車にあるまじき機動性をもつ。
      後退が非常に素早く、射撃モードを解除した後にすぐ遮蔽物や稜線に隠れることができる。
      ただし履帯性能がかなり悪いので旋回性は悪い。180度旋回して移動したい場合、一度旋回してから前進ではなく、旋回せず後進で移動し始めるときが良いこともある(長時間移動するときはこの限りではない)。
      また、不整地での速度低下などが激しい点には要注意。
       
    • 射撃モード
      最高速度は5km/hへと低下し、全車両中最低の機動性になる。
      非常に無防備な状態であり、敵に発見されるととても危険。
      他の射撃モード搭載車輛と比べ、移動モードへの切り替え時間が2秒とやや長く、史実欄の写真のように車体後部を極端に持ち上げる姿勢をするため投影面積が増えがち。
      第六感が発動する前にも見つかったと思ったらすぐさま解除→退避しなければ、あっさり撃破されてしまうことも珍しくない。
       
  • その他
    搭乗員構成がIkv 90 typ Bから変わり、車長と操縦手がそれぞれ砲手を兼任し、無線手が装填手を兼任するという特殊な構成になる。
    特に無線手はTier1軽戦車Strv fm/21以来の久々の登場であり、戦友を獲得していた場合などは、無線手が育つまで不満を覚えることになるかもしれない。また、本車以降の無線手は全て装填手を兼任しているため、負傷時のデメリットが大きい点には注意しよう。
    なお、独特な搭乗員構成になる都合上、それまでの専任砲手・装填手は余剰となってしまう。現状、砲手は中戦車・重戦車ルートへ転用できるが、装填手はPrimo VictoriaLansen C、低中Tier戦車でなければ使い道が無い。ゴールドが有るならば、無線手へ役職変更すると能力的に無駄がない。
     
  • 総論
    油気圧サスペンションの入門編的な駆逐戦車である。
    2つのモードを切り替える独特な戦闘スタイルにより、攻勢よりも迎撃を得意としている。
    高貫通・高機動・高隠蔽を活かし、常に有利な狙撃ポジションを確保しながら前線への火力支援や侵攻する敵に対し迎撃を行っていこう。
    一方でこの車両の欠点は、攻勢時にも退避時にもモード切り替えを挟む為、一刻を争うタイミングでワンテンポの遅れが発生する事だ。
    特に射撃モード中に敵に発見されると、最低レベルの機動性で紙装甲を晒す事になり、最悪一瞬で撃破される事も有り得る。
    また、遅い旋回速度や控えめの単発火力・DPMから、敵に接近を許してしまうと単独での対処は非常に難しい。
    待ち伏せは大の得意だが自分から攻めに行くのは大の苦手という極端な特性を持っており、総じてモード切り替えの癖を理解しつつ、あらゆる要素を柔軟に使いこなせる上級者向けの車両である。
     

史実

詳細

UDES_03_history4.jpg
↑ゲーム内とはやや形状が異なる。ゲーム内のモデルは計画時点でのイラストを再現したのだろう。

 

Underlagsgrupp Direkt Eld Stridsfordon 03
(ウンダーラグスグルップ ディレクト エルド ストリッツフォードン ノルトレ)
とは、UDESという研究グループが試作した装甲戦闘車両である。

 

1970年代初頭、スウェーデン軍は軽装甲戦闘車両開発のために800万ドルの予算を投じた。
これは次世代装甲車両の研究を目的としたプロジェクトであり、軍は多数の研究グループを設立した。
これらの研究グループで最も重要な役割を担ったのが防衛資材管理局(FMV)を中心としたUDES(Underlagsgrupp Direkt Eld Stridsfordon = 意訳:直射装甲戦闘車輌研究グループ)であり、それを率いたのはStridsvagn 103の開発者スヴェン・ベルゲだった。

 

UDESの初期の研究では、重量20トン以内で低コストの装甲戦闘車両の開発に焦点を当てた。
コストを抑えるために使用する部品の大部分は既存のものを用いた。
UDES_03_history2.jpg
↑完成イラスト
UDES_03_history.jpg
↑設計図。乗員配置がよく分かる図である。

 

1970年初頭から無砲塔の軽装甲戦闘車両Objekt 2013 A(本ゲームの初期履帯がProjakt 2013 Aである事から、参考元が誤読している可能性有り)を開発していたが、これは小型軽量版Stridsvagn 103であった。
ただし、元のStridsvagn 103と違って砲が上方向へ可動し、仰角が若干取れるという大きな違いがあった。
この車両はのちに研究グループの名前を取ってUDES 03と改名された。
これには兵員輸送車Pbv 302のパーツが多く用いられ、主砲の10.5cm砲も試験の為に短い砲に換装されていたが、実戦仕様の完成品とは程遠い簡素な実験車両であった。
UDES_03_history3.jpg
↑下方への油気圧サスペンション作動時の最大仰角。

 

なお、UDES 03自体はボフォース社・へグルント社から複数の計画案が提案されており、ゲーム内で再現されているのはボフォース社のデザインの一つと思われる。
何はともあれ、このUDES 03の試験結果を踏まえて、研究グループは有砲塔戦車や頭上砲戦車などの多様なコンセプトを追究していく事になった。
udes_03_PBV302_history.jpg
↑PBV 302の横に取り付けて試験される初期のUDES 03。
UDES_03_history5.jpg
↑現在のUDES 03。

 

参考1参考2参考3

情報提供

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マスター(M)バッジ報告専用スレができましたのでそちらへお願いします
使用感や装備など、アーカイブスペック解説に表記されています。

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