Tier 7 イギリス 重戦車
スペック
HP | 1,450 |
---|---|
車体装甲厚(mm) | 152/95/51 |
最高速度(km/h) | 20 |
重量/最大積載量(t) | 50,65/51 |
本体価格(シルバー) | 1,400,000 |
修理費(シルバー) |
詳細
パッケージ名 | エンジン | 主砲 | 履帯 | 砲塔 | HP | 通信機 | |
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出力 | 下記参照 | 車体旋回速度 | 砲塔装甲 | 通信範囲 | |||
出力重量比 | 地形抵抗 | 旋回速度 | 視認範囲 | ||||
初期状態 | Bedford Twin-Six | OQF 77 mm Gun Mk. II | Black Prince | Black Prince | 1,450 | WS No. 19 Mk. II | |
350 | 20 | 240/95/102 | 450 | ||||
6.91 | 1.3/1.6/2.5 | 30 | 370 | ||||
OQF 17-pdr Gun Mk. VII開発時 | Rolls-Royce Meteor | OQF 17-pdr Gun Mk. VII | Black Prince Mk. II | Black Prince | 1,450 | WS No. 22 | |
600 | 20 | 240/95/102 | 700 | ||||
12.00 | 1.2/1.4/2.3 | 30 | 370 |
主砲性能 | |||||||||||
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名称 | 弾種 | 弾代 | 貫通 | ダメージ | 発射速度 | AP弾 DPM | 照準時間 | 精度 | 総弾数 | 最高角 最伏角 | |
OQF 77 mm Gun Mk. II | AP APCR HE | 150 7G 75 | 148 208 38 | 140 140 190 | 14.29 | 2,001 | 2.30 | 0.34 1.22 1.43 | 140 | +20 -8 | |
OQF 17-pdr Gun Mk. VII | AP APCR HE | 175 8G 75 | 200 244 44 | 150 150 190 | 13.95 | 2,093 | 2.30 | 0.34 1.09 2.04 | 84 | +20 -8 |
※先頭のセルの色は対応するパッケージの色となります。
解説
- 概要
Tier7イギリス重戦車。
イギリス伝統の歩兵戦車の完成形もしくはどん詰まりである。
そして最良の昼飯豚飯練習マシーンでもある。 - 火力
- OQF 77 mm Gun Mk. II
初期砲。
同格MTCometの最終砲であり、コンパクト版の17ポンド砲である。
HTたる本車には当然だが力不足。 - OQF 17-pdr Gun Mk. VII
最終砲。
FireflyやArcherの最終砲と同じ。
アップデートによりAPの貫通力が200㎜、APCRが244㎜へと強化された。
発射速度も13.95に強化され、単純なダメージ以外はティア7戦車中屈指の高性能な砲へと化けた。
ちなみに次のCaernarvonの初期砲にもこの貫通力は引き継がれる。
また、鈍足で重心が安定しているからか走行中でもレティクルがあまり広がらないという特性を持っているため、弱点狙いは無理にしても命中は期待出来る。
ただ低単発はどうしても気になる部分。なにせマッチング範囲で最も低いTier5のMTを撃破するのにさえ4~5発撃たなければいけない。
- OQF 77 mm Gun Mk. II
- 装甲
- 車体
前面152mn、側面95mmと据え置きだが、履帯裏の悪魔が140mmに強化されており履帯20mmと合わせて160mmと最早弱点ではなくなった。
そのため正面から狙える分かりやすい弱点は円形のハッチと機銃装備部、車体下部の三つであるが、それでも140mmあるため格下では全く歯が立たないこともある。 - 砲塔
Churchill VIIから大きく強化された。
前面はほぼ均一な240mmで、同格にはラッキーヒット以外では貫通されなくなった。
- 車体
- 機動性
最高速度こそ落ちたもののロールス・ロイス社のミーティアエンジンが追加され、加速が良くなっている。
最高速度を維持して走り続けるのは容易で案外キビキビ動く、しかし所詮は20km/hである。
致命的なルート選択ミスをすれば取り返しが付かないのは今までと変わりはない。
熟練を要する為、頻繁にマップを見てある程度展開を予測して動けるようになろう。
それが出来ないと決して妨害が間に合わない位置で自軍基地占領のサイレンを何度も何度も何度も聞く羽目になる。
遅いからこそ無駄の無い洗練された立ち回りを要求されるのである。 - 総論
昼飯と豚飯がこの車輌の唯一にして最大の武器である。
95mmというTier7HT最厚の側面装甲から、豚飯が決まったブラックプリンスはハルダウン中のT29にも引けを取らないバケモノ鉄壁と化す。
KV-2の152mm砲を持ってしても空間装甲に吸われたりして100~200程度しか与えられない可能性が高く、まさしく難攻不落の要塞、内張り装甲を積まれた日にはもう囲んで殴る位しか有効な対処法がなくなってしまう。
本車は長い車体の中央に砲塔があり、豚飯と射撃を両立した姿勢を維持しやすい構造をしている。
だが、突然障害物を使えない方向から奇襲を受けたときの為に昼飯も上手く使えるようになっていた方が良い。
史実
チャーチル歩兵戦車に強力な主砲を載せるプロジェクトは、まず1941年9月にチャーチル3インチ砲搭載型として実を結んだのですが、主砲が6ポンド砲へとシフトできるようなったため、すぐ用を為さなくなってしまいました。
1941年以降、ヨーロッパ反攻時にドイツ戦車の重装甲化に対して、イギリス軍が開発した強力な17ポンド対戦車砲搭載の戦車を多数計画してきました。
まずは、クロムウェル巡航戦車に17ポンド砲を積んだチャレンジャー巡航戦車を開発しましたが、欠陥が多発して1943年9月には早くもオーバーロード作戦に間に合わなくなる可能性が出てきました。
(ノルマンディー上陸からパリ開放までを統合的に見据えた大規模作戦名、ノルマンディ上陸作戦も正式名称はオーバーロード作戦とされたそうです)
とはいえ、17ポンド砲搭載新型戦車のセンチュリオンも設計が始まったばかりで、これに間に合わせるのには無理があり、既存戦車から改造する計画が持ち上がりました。
そこで、チャーチル歩兵戦車に17ポンド砲を搭載してはどうかと、ヴォクスホール社(Vauxhall:英自動車メーカー、現GM系列)が提案した結果、その候補として白羽の矢が立ち陸軍固体識別番号のA43が与えられました。
初期試作名称はスーパーチャーチル、または、ブラックプリンスの名称でイギリス陸軍最後の歩兵戦車として開発が進められました。
実は既にこの改造案は2年前に真剣に検討されたものの、チャーチルの車体幅ではターレットリングが狭く搭載不能として諦められた案だったのです。
ベースはチャーチルではありますが、チャーチルMk.VIIのコンポーネントを極力流用しつつ、車幅を0.70m、全長を1.37m拡大して解決を図りサスペンションも強化、履帯も250mm広げて24インチの幅広となり転輪が1つずつ追加されました。
装甲も152mm厚と強化されましたが、車重が50tにもなる重量増加に対しエンジンは350馬力のままだったため時速17km/hに低下してしまいました。
エンジンのエアインテイクは車体上面、排気口は車体後面に移されているのも変更点の1つです。
全高は0.5m低くして被発見率を低下させた砲塔は溶接構造で角ばった六角形をしており、この大型砲塔にオードナンスQF17ポンド砲と同軸に7.92機銃を備えていましたが、従来と逆の配置で右側に砲手、左側に装填手に改められ、この配置が以後のイギリス戦車において全てこの配置となりました。
1944年9月にモックアップが完成し、6両の試作車が発注され1945年1月に初号車が完成、1945年5月~6月までに6両の試作車が完成して、6月(先に生産されたものが5月からとも)からテストされましたが、ヨーロッパ戦線での戦いが終わってしまい、同時に開発されていた同じ17ポンド砲搭載のセンチュリオンの性能が統合的に勝っていたため、ブラックプリンスの正式化は見送られてしまいました。
やはり、同じ17ポンド砲を使用したTOG II*も正式化には至らず、歩兵重戦車の歴史はこれにて幕を閉じ、巡航戦車と歩兵戦車の統合が行われた主力戦車センチュリオンへと主役の座を譲ることになったのでした。
イギリスRAC(王立機甲師団:Royal Armourd Corps)博物館のタミヤホールに、TOG II重戦車、トータス重駆逐戦車と共に展示されています。
(このホールは、プラモメーカーのタミヤが建築費を寄贈した事に由来しています。)
ブラックプリンス(黒太子)の名は、エドワード黒太子(こくたいし)(Edward, the Black Prince)に起因していて、イングランド王エドワード3世とフィリッパ・オブ・エノーの長子にして太子、エドゥアール4世を指しました。
彼は優秀な軍人で、黒っぽい鎧を着ていたために後に黒太子と呼ばれたそうですが、諸説が多くあり実際のところは分かっていないようです。
多くの戦争(主にフランスとの100年戦争など)に参加し、勝利し続けましたが後年は病に罹りながらも無理を押して戦争に参加、そのためか王になることなくこの世を去りました。
なんとなく、戦車のブラックプリンスにも重なる部分もあるという数奇な運命が見て取れます。
太子の身分で、王に匹敵する豪遊生活を送ったり「自分のしたいときに大軍を率いて戦争する」と言ったり、占領したフランスの領土が奪還された時、フランスに対して無血開城した領地の住民3,000人を虐殺したりという、強烈な性格でもあったようで敵側のフランスからNoir(ノワール・黒)とも呼ばれていたようです。
彼を蝕んだ病が当時はまだ不治の病であるペスト(黒死病)であり、彼の歴史は黒にまつわる事には欠かなかったようでした。
一部の資料で、ヨーロッパ戦線を行軍するブラックプリンスの写真が掲載されていますが、チャーチルVIIと誤認していると思われます。
コメント
- ぶっちゃけ潜水艦みたいなフォルムに魅せられて購入。追い抜く味方を見送りながらステージ観光もたまには良し。 -- 2020-06-02 (火) 20:52:39
- チャーチル7までは貫通も不足してて辛かったけど、最終砲200mmで装填も速いからバシバシ撃ち合いできるの楽しい!ただ、足が遅いから別ルートへのフォローが全くできないのが辛い。 -- 2021-05-07 (金) 20:12:25
- チャーチルⅦからの進化っぷりに嬉しくて泣きそう -- 2021-09-03 (金) 22:01:17
- Tierトップだと無双できうる性能あるんだけど足が遅くて前線崩壊からの袋叩きが辛い。そして豚飯決めるとだいたい敵に逃げられるが追えないから悲しい。 -- 2022-03-06 (日) 16:30:14
- チャーチル7までなら敵から突っ込んで来てくれたし味方の速度も遅かったからよかったけど、こいつになってから戦場に間に合わないことが増えて結構苦行。ティア9に放り込まれることも多いし全然戦火上がらないわ。 -- 2022-11-12 (土) 14:56:11
- 着いたときには味方が全滅しててタコ殴りにされるか敵が全滅してさらに置いてかれるか…。でも完全にルート防衛に成功した時の達成感もなかなかいいゾォ -- 2022-11-12 (土) 22:45:06
- 逆にティア9の連中からしてティア7の雑魚だと思って撃ってきた通常弾が甘い狙い方で弾けたときは心の中で「ざまぁみろ!」って毒づいてやってもいいと思う。直接的な戦果には繋がりにくいかもしれないけどボトムが格上やトップを遅滞出来るってのはチームの勝敗においてムチャクチャデカい意味を持つからな。まあ今のWoTにそこまで自己犠牲をする価値のある人間とどれだけの確率で同チームにいるかだけど・・・ -- 2022-11-13 (日) 23:45:35