Renown(1942)

1942年 大英帝国 巡洋戦艦 レナウン

2018年4月9日のアップデートにて実装された、イギリスツリー高ティア巡洋戦艦。
竣工は第一次大戦中に遡る旧型艦ではあったものの、他の巡洋戦艦が次々と戦没・建造中止・艦種変更などにより消えてゆく中でレナウンは現役に留まり続け、第二次世界大戦を戦い抜いた唯一の巡洋戦艦となった。
Ver.2.00.033にて主砲のグラフィックが変更され、結果として艦の外観も微妙に変化した。

基本性能

※括弧がある欄は【改修後の数値(初期値)】

装甲防御

※単位はインチ(in)表示

搭載武装

艦載機

※最大搭載数4機、パイロット数3名。

部品改修

立ち回り

巡洋戦艦としては異常なほど重装甲にすることが可能だが、これはレナウンの排水量設定ミス(初期値で1万トン程度しかない)に由来すると思われる。Ver.2.00.019にて修正された。
弾受け前提での立ち回りが出来なくなったため、速度と視界の優位を活かした遠距離砲戦を心掛けるようにしよう。格下相手ならばある程度距離を詰めても良いが、近付き過ぎると巡洋艦相手でも弾量に圧倒される危険性があるので舐めてかからないこと。
幸い15インチ砲の旋回性能がバフされたため、砲撃に関しては前バージョンまでのように艦体ごと回して無理矢理撃てるようにするというストレスフルな機動をしなくて済むようになった。

主砲

意外にも主砲選択の幅は広い。
技術ツリーで参照できる性能は『15インチMk.Ⅰ/N RP12連装砲』を搭載した場合のもの。かつては連装砲としては異常な重さ（1700トンオーバー）で使いづらいことこの上ない問題児だったが、Ver.2.00.029にて史実に準じた重量になった。イギリスの15インチ砲としては最高の性能を誇っている。
装填時間と散布界が気になるなら、フッドの主砲である『15インチMk.Ⅱ 連装砲』を搭載しても良い。貫通力と射程距離はやや控えめではあるが、それ以外の性能はバランス良くまとまっている。
上記2種類の史実砲は連装ゆえの総合主砲門数の少なさ（6門）が欠点となるが、そのぶん軽量なので装甲や速度にリソースを割り振ることができる。

逆に速度や装甲を妥協してでも手数と攻撃力を稼ぎたい場合はネルソン、もしくはライオンの主砲である16インチ砲の搭載も視野に入れることが出来る。
ライオン砲もとい『16インチMk.Ⅱ 三連装砲』は、一基あたりの重量が1800トンオーバーと凄まじい重さ。弾数にもあまり余裕がないので、排水量のやり繰りには苦労するかもしれない。それだけに高性能ではあるので、攻撃面だけを見れば最新鋭戦艦級の火力を手にすることができる。
一方のネルソン砲『16インチMk.Ⅰ 三連装砲』は、重量は軽いものの高ティア戦艦相手では貫通力が心許ない……というより完全に不足している。しかし対巡洋艦・駆逐艦であれば装填時間の短さも相まって充分以上の破壊力を発揮できるので、一考の余地はあるだろう。

ちなみにラインナップには中ティアイギリス戦艦の主砲である『15インチMk.Ⅰ』も存在するが、高ティア帯では射程・貫通力ともに能力不足が甚だしいためおすすめは出来ない。ネタ装備である。

副砲・対空

弾速が速く装填時間も短い優秀な4インチ連装砲を片舷五基ずつ搭載しており、稀に射程距離外でも命中する場合がある。
もう一つの選択肢として、装填は長いものの重量が軽く射程距離に優れる5.3インチ連装砲も搭載可能。航空機追従能力はこちらが上。
どちらも手動対空に対応しているため、敵の航空隊を発見することさえできれば比較的濃密な対空砲火を構築することができる。好みによって決めよう。
観測機程度ならば叩き落とすのに苦労しないが、単艦で敵機の大編隊を撃退ないし大被害を与えられるほどの弾幕を張ることは不可能なので、基本的にはあまり味方のエアカバーの下から離れすぎない方が良いだろう。

対空については自動迎撃の機銃も相応の量は装備してはいるものの、賑やかしが良いところであまり当てにならない。
ただ本艦は流石に『巡洋戦艦』というだけあり、大柄ながら巡洋艦に近い機敏な動きが可能である。航空機に狙われたらまず逃げられない低速戦艦群とは違って、しっかり回避行動を取れば多少の無理押しは効く。

魚雷

射程が短く射角が極めて狭い水中魚雷を片舷一基ずつ装備している。
接近戦になったらひとたまりもない本艦が魚雷を使う機会は殆ど無いだろうが、重量は軽いので持っておいても良いだろう。

航空兵装

格納庫があるにも関わらず実装されてからずっと艦載機無しという悲惨な境遇だったが、Ver.2.00.026のアップデートにおいてようやくウォーラスを4機運用出来るようになった。速度は遅いものの空中・海上両面で広い視界を持ち、爆撃能力も高い。
観測射撃が可能となり攻撃範囲が大きく広がったのもさることながら、ウォーラスを上空に上げておくだけでも今までレナウンを苦しめてきた対空視野の狭さが一気に改善されるため、遠距離からこちらの状況を偵察してくる敵観測機を対空砲で狙いやすくなった。

装甲

デフォルト状態では甲板2インチ・側面6インチと巡洋艦並みの装甲しか装備していない。
この紙装甲の代償に32ノットオーバーという快速を発揮できる訳だが、これでは戦艦主砲を一発でも浴びてしまえばたちどころに装甲を破られてしまう。それどころか、軽巡洋艦にすら撃ち負ける
機動力を損なわない程度に強化しておくのが吉だろう。

機動性

デフォルト29ノット、ボイラー搭載で32ノットという高速を誇る。旋回性能もかなり高く、魚雷回避には苦労しない。
特筆すべきは加速能力だろう。部品の伸び率が非常に高く、開発を終えると巡洋艦顔負けの猛烈な加速を見せてくれる。
上述のようにそのぶん装甲や主砲が割を食っているわけであるが、満載すると26ノット台まで落ち込んでしまい、低速戦艦にすら捕捉されかねない。速度・防御力・攻撃力のバランスをどう取るか微妙な兼ね合いであり、難しいところである。
速度を向上させられるイギリス専用船員のクインを所有しているなら、1人は乗せておきたいところ。

総評

巡洋戦艦という艦種そのものが元々マゾ艦長上級者向きなのだが、本艦はその中でも一際癖の強い船である。
攻撃力を取れば防御と速度が犧性になり、防御力を高めれば速度と攻撃力が悲惨なレベルにまで落ち込み、速度を追い求めれば攻防能力が欠落する。あちらを立てればこちらが立たずの典型であり、どのような配分がベストかは戦闘スタイルにも大きく左右される。自分に合ったカスタマイズを見つけるまでは時間がかかる上に連戦連敗も覚悟する必要がある。また、見つけたからと言ってアイオワなどのように勝ちやすい艦艇になるわけではない。
対戦での勝利を目指すだけなら本艦を使っているとストレスが溜まる一方なので、選択肢から外した方が無難だろう。

だが、それでもなお大戦を生き抜いた偉大な巡洋戦艦に乗ってみたいという英国紳士は、艱難辛苦にめげずとにかく訓練を積むべし。
レナウンの扱いは難しいが、うまくハマればダークホースとなれるだけのポテンシャルは有している。
飛び切りのじゃじゃ馬なだけに、苦労の果てに本艦で活躍できた時の感慨はひとしおである筈だ。

歴史背景

[添付]
そもそも巡洋戦艦とは、機関技術が未発達だった第一次世界大戦前夜、フィッシャーが提唱した「速力の速さは最大の防御なり」の発想に基づく「戦艦と同等の火力を備え、戦艦よりも速いが、速くするための軽量化手段として装甲防御力を抑えた」艦種のことである。ところが、第一次大戦最大の海戦となったユトランド沖海戦でイギリス巡洋戦艦が1度に3隻も戦没し、その脆弱性が大問題となった。そしてネイヴァル・ホリデー明けに各国で建造されたいわゆる新戦艦は、技術進歩により機関出力が向上し「巡洋戦艦と同じ速力が出せる戦艦」となったため、以降、巡洋戦艦という艦種は消滅した。
本級はこのユトランド沖海戦前の時点で、フィッシャーによる巡洋戦艦増強の要望を受けてリヴェンジ級6番艦以降の資材及び予算を流用し、ネームシップのレナウンとレパルスの2艦の建造が進められていた。そのため、第一次大戦には後半に参加しただけで終わった。
戦間期には、まずレパルスが改修され、レナウンも同様の改修を施されるはずだったが、大改修へと変更された。ゆえに改修後の両艦は、元は同型艦にも関わらず、まったく異なる外観となっている。
レパルスはプリンス・オブ・ウェールズとともに武運つたなくマレー沖海戦で日本の陸攻に撃沈されたが、レナウンの方はシャルンホルスト級戦艦と砲火を交わし撃退したり護衛任務に従事したりと大戦期間を通じて活発に作戦行動を続け、第二次大戦を生き残った世界唯一の巡洋戦艦となった。

【同型艦(全2隻)】
●ネームシップ:レナウン
1916年9月竣工
1948年3月退役 スクラップ
●2番艦:レパルス
1916年8月竣工
1941年12月10日戦没

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