1935年 大日本帝国 戦艦 扶桑型
日本ツリーの高ティア戦艦。
扶桑(1914)を近代化改装した姿がこちら。全く別の船に見えるかもしれないが時代が違うだけで同じ船である。 主砲塔は変わらず六基搭載可能だが、三番主砲が改装前と異なり前方を向いていることに注意。
特徴的な艦橋は見るからに不安定だが、被弾してもポッキリ折れるという事態にはならないので安心して戦ってほしい。
海上の動く違法建築
Ver.2.00.033にてグラフィックが少し手直しされた。元々細かく出来ていたので激変というほどではないが、細部がさらに美しくなっている。
主砲で三式弾を発砲する扶桑。敵機を爆風の危害半径に巻き込めれば強力な制圧力を発揮する。
空母実装後からVer.2.00.032までのモデリング。
空母実装前、ゲームリリース当初のモデリング。やや色味が薄く、機銃なども設置されていなかった。
基本性能
※括弧がある欄は【改修後の数値(初期値)】
年代 | 1935 | 国家 | 大日本帝国 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
艦種 | 戦艦 | 対潜 | △ | ||||
耐久値 | 30750 | 戦闘成績(BR) | 385 | ||||
無装甲排水量(t) | 19400 | 無装甲速力(kt/h) | 29.5(25.8) | ||||
基準排水量(t) | 34706 | 最大速力(kt/h) | 24.0(21.0) | ||||
最大排水量(t) | 39154 | 最大舵角 | 30.0 | ||||
可視距離(km) | 27.1(24.0) | 絶対視認距離(km) | - | ||||
アンロック費 | 785000S | 購入費用 | 1000S | ||||
1375G |
装甲防御
※単位はインチ(in)表示
※史実準拠の場合。購入時は無装甲状態
防御区画 | 前部 | 中部 | 後部 | 装甲重量(t/0.1in) | ||
---|---|---|---|---|---|---|
甲板部 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 30 | ||
舷側部 | 12.0 | 12.0 | 12.0 | 30 |
搭載武装
※購入時は非武装状態
主砲(1~6) | 名称 | 火力 | 射程 距離 (km) | 装填 速度(s) | 旋回 速度(°/s) | 重量(t) | 貫通力 | 基本弾数(HE/AP) | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
45口径 四一年式 三五糎六 連装砲 (近代化改装後) | 1400 | 31.5 | 30 | 3 | 968 | 80 | 200(AA)/200 | |||
副砲(1~14) | 名称 | 火力 | 射程 距離 (km) | 装填 速度(s) | 旋回 速度(°/s) | 重量(t) | 貫通力 | 基本弾数(HE/AP) | ||
50口径 四一年式 十五糎二 単装砲 | 600 | 9.14 | 9.5 | 7 | 50 | 55 | 150/150 | |||
50口径 三年式 十四糎 単装砲 | 550 | 15.8 | 10 | 9 | 45 | 60 | 150/150 | |||
40口径 十五糎二 単装速射砲 | 600 | 8.5 | 8.5 | 7 | 39 | 50 | 150/150 | |||
45口径 四一年式 十五糎二 単装砲 | 600 | 13.7 | 6.5 | 7 | 45 | 50 | 175/175 | |||
45口径 四一年式 十五糎二 単装砲 (ケースメイト砲) | 600 | 14.8 | 12 | 7 | 48 | 60 | 150/150 | |||
副砲(15~18) | 40口径 八九式 一二糎七 連装高角砲 | 280 | 14.8 | 4.3 | 7 | 60 | 10 | 425(AA)/425 | ||
50口径 三式 一二糎七 連装 | 500 | 18.26 | 12 | 9 | 30 | 65 | 300/300 | |||
50口径 三年式 一二糎七 連装砲 | 500 | 18.38 | 6 | 6 | 64 | 89 | 320(AA)/320 | |||
45口径 三年式 一二糎 単装砲 | 670 | 15.0 | 7 | 10 | 19 | 65 | 250/250 | |||
50口径 三年式 一四糎 単装砲 | 550 | 19.1 | 6.8 | 9 | 36 | 65 | 160/160 |
艦載機
機種 | 名称 | 耐久 | 攻/防 | 航続時間 (sec.) | 巡航速度 (km/h) | 海面視界 (km) | 空中視界 (km) | 機体重量 (t) | 格納庫容量 | 装備 | 火力 | 装備重量 (kg) | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
水偵 | F1M 零式観測機 | 530 | 50/450 | 1251 | 370 | 11.5 | 8.7 | 2 | 90 | 三番通常爆弾二型 | 300×2 | 30×2 | ||
九五式 160kg 対潜爆弾 | 1250×2 | 191×2 |
※最大搭載数3機、パイロット数3名。
部品改修
改修段階 | 火力 | 索敵 | 速度 | 装甲 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
Ⅰ | 副砲射撃管制装置(副砲射程距離+10%) | 新型望遠レンズ(望遠鏡拡大倍率+20%) | ビルジキール(安定速+18%) | 応急修理班(スキル『応急修理』アンロック) | ||
Ⅱ | 照準システム(主砲射撃精度+5%) | 電波探信儀(理想発見距離+6%) | ボイラー(速度+5%) | 対空自動計算(自動距離計算) | ||
Ⅲ | 主砲装填装置(主砲装填時間-5%) | 電波探信儀(理想発見距離+7%) | 方向舵(転舵反応時間-15%) | 防護装甲帯(入射角の低い徹甲弾被弾時の貫通・ダメージ・乗員死傷率-5%) | ||
Ⅳ | 射撃管制装置(主砲射程距離+10%) | 水中聴音機(パッシブソナー開放+2.1km) | 新型艦首(旋回抵抗-12%) | 耐火コーティング(自艦火災発生率-5%) | ||
Ⅴ | 新式徹甲榴弾(徹甲弾ダメージ+5%) | 精密探信儀(強制発見距離+6%) | 変速機(加速性能+10%) | 傾斜装甲(装甲HP+5%) |
立ち回り方
立ち回り次第では格上戦艦にも撃ち勝てる火力を持っているが、防御面に関しては御世辞にも優秀とは言えない為、まともに撃ち合っていると直ぐ装甲を抜かれてしまう。動き方には特に気を付けよう。
また、速力が遅いため一旦孤立すると逃げられず、敵の的になってしまう。自分がいる場所と味方艦との距離・位置関係はしっかり把握しておく必要がある。
その鈍足さから潜水艦と航空機にも狙われやすいため、極力味方から離れない行動を心掛けよう。
主砲
かつては搭載可能な主砲のバリエーションが極めて多くややこしかったが、アップデートにより14インチ砲一択となった。
- 45口径 四一年式 三五糎六 連装砲
高ティア帯の戦艦としては標準的な14インチ砲。
このクラスの主砲としては貫通力もリロード時間も平均的、とやや力不足気味である。しかし搭載数は連装六基十二門と、数だけならばモンタナやアルザスと並んで高ティア随一。集弾率も優秀であり、実際に砲戦を行うと額面以上の破壊力を発揮する。中~近距離戦闘では複数の弾が同箇所に命中して敵艦の装甲に大ダメージを負わせることも少なくない(ただし当然ながら自分の被弾率も跳ね上がる)。
さすがに最高ランクの戦艦である大和やH級後期型、前述のモンタナ、アルザスと正面切って戦うのは無理があるものの、年代的に言えば格上に相当する長門やキング・ジョージⅤ世、ノースカロライナなどが相手ならば撃ち合いで返り討ちに出来るくらいのポテンシャルはある。
さらに本砲は榴弾が対空弾扱いとなっているため、手動対空ボタンを選択している時に主砲に榴弾が装填されていた場合、主砲でも敵航空機に砲撃が可能である(逆に言うと、榴弾を使用しての砲戦中にうっかり手動対空を実行してしまうと主砲を無駄撃ちすることになってしまう)。扶桑が装備できる高角砲は賑やかし程度の威力しかなくお粗末の極みなので、敵観測機や攻撃機などを見つけた場合は主砲で狙った方が簡単に排除できることもある。
- 60口径 三年式 一五糎五 三連装砲
擬似防空巡洋艦仕様とでも言うべき、かなり外連味溢れる運用。
最上型軽巡の主砲である本砲を搭載した場合、最大18門を10秒間隔で撃ちまくることが可能となり、接近してくる駆逐艦や巡洋艦を文字通り蜂の巣にして蹴散らす事ができる。対空面でもほぼ途切れることのない弾幕を延々と張り続けることで敵機に対して無視できない圧力を掛けられる。
また、15.5cm砲は本来の14インチ砲と比較すると圧倒的に軽量なので、装甲を積み増しすればかなり硬くすることもできる。
弾幕に物を言わせて戦艦との砲戦をする事も可能ではあるが、流石に中口径砲ではまともにやって撃ち勝てる可能性は低い。味方戦艦と協力するなり、観測機を使って遠方から敵の甲板に榴弾の雨を降らせるなりして頑張ろう。
Ver.2.00.050で取り上げられてしまった。
後述するように扶桑は防御面と速度に不安を抱えている。遠距離からの観測射撃では未来位置が読まれやすく、逆に中~近距離戦では装甲が損傷した際の退避行動が困難であることには留意しよう。
副砲
1番~14番スロットまではケースメイト式。スペック上の集弾率はそれなりに高いものの、実際にはあまり当てにすることは出来ない。牽制・放火用と割り切ろう。射程・重量・装填速度のバランスが取れている14cm単装砲が取り回しやすい。ここには砲を積まず、そのぶん浮いた重量を装甲に回すのも一つの手。
15番~18番スロットまでは高角砲や小口径砲系列が搭載可能だが、八九式連装高角砲ほぼ一択である。数の少なさと性能面での貧弱さから頼れるようなものではないが、主砲と違って装填時間が短く連射できる高角砲はあって損はない。
対空
主砲・高角砲が手動対空に対応しているが、再三繰り返すように高角砲は数が少なく威力も低い。
一方14インチ主砲での対空砲撃が命中した場合、観測機程度ならほぼ一撃で撃墜可能。ただし30秒間の装填中は発砲不能となって隙だらけになる。編隊を組んで襲ってくる攻撃機に対してもうまく当てられれば大損害を与えられるが、基本的には牽制程度に考えておこう。
甲板上には自動対空機銃が並んではいるが、こちらはご多分に漏れず近距離でしか発砲してくれない上に威力も低いのでほぼ役に立たない。無いよりマシ程度に考え、敵航空機の挙動には最大限の注意を払おう。
特に雷撃機の集団に襲われると鈍足の本艦はひとたまりもないので、まずいと思ったら迷わず味方艦の支援を要請すること。
航空兵装
零式観測機を3機搭載可能だが、1機ずつしか発艦できない。
性能は観測機の中ではトップクラスだが、武蔵や伊勢などのように敵観測機に対して積極的に制空戦を行えるほどの機数の余裕がないので、おとなしく本来の弾着観測射撃用として慎重に運用した方がいい。
対潜爆雷も搭載可能なので、一応潜水艦相手の牽制もできる。もっとも扶桑本体のパッシブソナーの範囲は2キロしかないので、積極的な対潜戦闘は自殺行為。
装甲
巡洋艦にスパスパ抜かれるほど紙とまでは言わないが、装甲耐久が低めに設定されているようで砲戦になると脆い。
とにかく排水量目一杯まで舷側装甲を中心に水増しするべし。そうすれば多少撃ち合った程度では致命傷は負わなくなる。
現環境では遠距離観測射撃による砲戦も生起しやすいので、甲板部もきっちり張っておこう。
また、扶桑に限らずどんな戦艦にも言えることだが、余計な搭載弾数を減らして浮いた重量を装甲に回すなどの工夫を怠らないようにしよう。
機動
さすがにニューメキシコほどではないが、旧式戦艦の宿命で速力ははっきり言って遅い。ボイラーを開発した満載状態では23.5ノットが限界である。
かと言って装甲を可能な限り落としたところで大して最高速度は上がらない。鈍足さは割り切って装甲にリソースを割いた方が生存性は上がり活躍出来るだろう。
舵の反応自体は悪くないものの効きは今ひとつ良くない。部品改良のリストに「舵輪」が無いため、最大舵角が30°から増加しないのも困り物で、特に20ノット以下の速度領域では満足に曲がってくれなくなる。
航空母艦ともマッチングするようになるので、天敵である雷撃機への警戒を怠らないようにし、速めの回避運動を行うようにしよう。日本艦は一部の艦を除き対空砲の数が少なく貧弱なので、油断=沈没である。潜水艦も天敵だが、こちらは単艦ではどうにも対処しようがない。味方駆逐艦に任せるか、危険そうな場所は避けて航行するようにしよう。
総評
旧式艦ゆえの低い機動性や装甲耐久には悩まされるものの、基本的には史実を知っていると信じ難いレベルで扱いやすい戦艦である。
スペック的には特段優秀な船ではないのだが、対空砲撃可能な主砲や優秀な性能を誇る観測機など装備に恵まれているのがその主要因。部品改修で補強される能力も攻撃的な船の性能と噛み合っていて無駄が少ない。戦闘成績も低めに設定されており、味方側に強力な艦艇を引きやすいのも地味ながらありがたい要素である。
主砲搭の多さから格上喰いは勿論のこと、戦艦が苦手とする対小型艦戦闘においてもある程度対応が可能。鈍足なため積極的な駆逐艦・巡洋艦狩りは困難だが、こちらを獲物と見て近寄ってきた相手に榴弾を浴びせる、中距離から主力戦艦部隊への雷撃の機会を伺う最上・高雄などを牽制するなど働き場は多い。
ただし出来ることが幅広いと言うことは、動き方を間違えると中途半端になるということでもある。敵に巡洋・駆逐艦が多い場合は榴弾でそれらの掃討、戦艦が多い場合は徹甲弾で相手と撃ち合うなど、どういった状況でどう動くかを決めておこう。
装甲配分を研究し、しっかり役割を心得て動けば多人数戦でのMVPも夢ではない。
歴史背景
扶桑型戦艦(ふそうがたせんかん)は、大日本帝国海軍の戦艦。金剛型巡洋戦艦と同時期に計画され、建造された日本初の純国産の超弩級戦艦である。同型艦は扶桑、山城の2隻。
当初同型艦として予定された伊勢、日向は、予算の都合上起工が遅れたため設計を変更、改良された伊勢型となっている。
本型は国産設計の弩級戦艦河内?などの主力艦の船体設計を雛形に、サーストン卿の設計である金剛型の船体設計を参考にして、一部にその最新設計を導入して建造された。また、船体形状については日本戦艦では初となる、大型模型を利用した水槽試験を経て決定されている。艦体は長船首楼型船体で、艦首は凌波性の良好なクリッパー型とされた。 ただし艦形及び舵の配置に不適切な点があったようで、本型の操艦は日本戦艦で最も難しいとされ、直進を維持するだけで一苦労とか前進一杯から急転舵すると180度旋回したあたりで行き足が止まったという証言も残されている。
山城では扶桑の建造中より指摘されていた主砲配置による爆風問題などの諸問題の修正が試みられ、扶桑では接続されていなかった艦橋基部と艦橋甲板が第2砲塔に接続され、司令塔が扶桑では楕円状となっていたものを改め、円形に変更しただけでは無く、扶桑では第2砲塔上に設置していた3.7m測距儀を司令塔の前方に1基設ける形に変更し、司令塔の後方にも2.7m測距儀が新たに設けられることとなった。また、砲塔上に設置されている測距儀を扶桑の4.5mから6mへと改め、前檣トップの観測所を拡大し、新たに方位盤照準装置が設置されるなどの変更も行われた。この他に、扶桑では竣工時に撤去されたスターンウォークが補強用のアームを新たに設けた上で残されただけでなく、竣工直後に8cm(40口径)高角砲4基が前檣両側と第2煙突の両側に装備された。上記のような設計変更や改装後の外観や装備が扶桑と異なるためか、山城については扶桑型ではなく特に山城型と呼ばれる事もあった。 更に船体外板の張り方が性能比較のために扶桑と山城で異なっており扶桑は従来型、山城は山城以降の戦艦で採用される方式が採用されている。
1944年のスリガオ海峡海戦で扶桑・山城2隻共に戦没。