概要
ソ連軍側で初期から使用可能な車両である。
使用可能キャンペーン
モスクワ | ノルマンディー | ベルリン | チュニジア | スターリングラード | 太平洋戦争 |
〇 | - | - | - | - | - |
車両性能
項目 | 数値 |
---|---|
乗員(人) | 2 |
砲塔旋回速度(°/C) | 15/ C |
俯角/仰角(°) | -7 / +25 |
リロード速度(秒) | 10 |
車体装甲厚 (前/側/後/底)(mm) | 35 / 15 / 25 / 10 |
砲塔装甲厚 (前/側/上)(mm) | 25 / 25 / 10 |
馬力 | 65hp at 3400rpm |
重量(t) | 5.8t |
視界(%) | △△ |
速度(km/h) | 43.22 |
武装
名称 | 搭載数 | 弾薬数 | 貫徹力 (前/側/後)(mm) | |
---|---|---|---|---|
機関砲 | 20 mm TNSh 砲 | 1 | 754 | △△ / △△ / △△ |
同軸機銃 | 7.62 mm DK 機関銃 | 1 | 945 | △△ / △△ / △△ |
解説
ソ連軍側で初期から使用可能なソ連軍軽戦車である。
特徴
【火力】
武装は20mm TNSh機関砲と7.62mm DT機関銃をそれぞれ1門づつ砲塔正面に装備している。
20mm TNShは航空用機関砲のShVAKを車両用にしたもので、高い発射レートと近距離での優秀な貫通力を誇る。特に、II号戦車であれば正面装甲も簡単に貫通可能である。ただし、注意点としてリロード時間がドイツの20mm機関砲などと比べるとかなり長くなっている。なるべくDT機関銃のリロードと重ならないよう気を付けよう。
弾種はAPとHEの2種類が用意されているが、リロードが長く切り替えに時間がかかることに加え、HE弾が小口径で破片効果などもないため、対人・対戦車共に利用可能なAP弾ベルトを主として利用するとよいだろう。
DT機関銃は今後のソ連戦車でもお世話になる一般的な同軸機関銃である。性能はごく普通だが、対人用としては十分な性能を持つ。
ーー加筆求むーー
【装甲】
前面装甲はかなり優秀であり、比較的よく遭遇するII号戦車相手には優位に戦うことができるだろう。車体は35mm傾斜装甲を備えるため20mm機関砲で貫通されることはほぼないうえ、比較的薄い砲塔正面は被弾面積がかなり小さくなっている。
ただし、車体側面は15mm程度とかなり薄く傾斜もほとんどないためにほとんどの対戦車兵器で簡単に貫通されうる。乗員が2名と少なく簡単に戦闘能力を失いうるため、なるべく車体側面を見せない立ち回りが求められる。
また、格上のIII号戦車等などは正面も貫通できるため、装甲を過信せず遮蔽物を利用して上手く戦おう。
ーー加筆求むーー
【機動性】
トップスピードはそれなりに早いが、馬力があまり高くないのか加速はかなり鈍い。歩兵にあまり接近されすぎないよう注意したほうがいいだろう。
後退速度もそれほど早くはないので、とっさに退避する場合は後退するのではなく前進して急加速したほうが効果的ということもある。基本的に懐に入られないようにすべきではあるが、いざとなれば履帯で踏み潰すという手もあるので頭の片隅に入れておこう。
ーー加筆求むーー
【総論】
初期戦車ながら比較的高い防御力と優秀な対人・対戦車火力を兼ね備えた扱いやすい軽戦車である。丁寧な立ち回りを心がければ一気に友軍を優勢にすることができるだろう。
史実
TNSh 20mm機関砲を装備した本車は1941年10月、T-60として採用された。
モスクワ前面にドイツ軍が迫る危急の時であり、またより高性能のT-50を量産する余裕も無く、T-60には当初から1万輌という大量生産の命令が出された。疎開により遅れつつも4つの工場で順に量産に入り、12月半ばには量産第一号が完成した。より強化されたT-70の生産開始から半年後の1942年の秋までに6,045輌が生産された。
という感じで大量生産された本車両だが、搭乗員からはあまり気に入られていなかった模様。元々T-60は偵察車両として開発されたが、実際前線には余裕がなく、歩兵と共に攻撃に用いられることが多かった。
しかし、装甲はあるものの、他戦車同様に軽く撃破されるため、"Братская могила на двоих"(「二人兄弟の墓」の意)というあだ名まで付けられた。本車両を捕獲したドイツ軍からの評価は低く、"Panzerkampfwagen T-60 743(r)."の名称が与えられたが、調査報告では「華奢で戦力価値なし」「捕獲しても使い道が限られる」とされ、武装や砲塔を撤去して、大砲を牽引する装甲トラクターとして用いられた。それでも投入され続けれたのは、開戦からT-34シリーズをはじめとする高性能戦車本格投入まで、赤軍の戦車事情が切羽詰まっていたことがうかがえる。
小ネタ
ーー加筆求むーー