資料/アニメージュ2005年12月号 羽原信義監督インタビュー

Last-modified: 2014-03-14 (金) 02:03:54

島を守る使命を果たす中で紡がれる、僚と祐未の"大きな想い"を見てください

──今月はいよいよストーリーのヒントを教えていただきたいな、と。
羽原 TVシリーズの前に、いったい何が起こったのか。TVシリーズでは出てこなかった一騎たちの一つ上の先輩たちが、どういう道をたどったか、という物語です。それに加えて、1話でいなくなった蔵前とか6話で死んだ翔子の気持ちも、クローズアップしました。
──蔵前は1話の段階でファフナーのパイロットだったということは、一騎たちより一足早くアルヴィスの存在を知っていたわけですよね。
羽原 そうですね。彼女が1話以前に知っていた秘密をはじめ、TVシリーズでは語られなかった謎解き満載でお送りしようと思っています。
──年は一つしか違わないですが、僚や祐未が体験することは、一騎たちとの体験とはかなり違うのではないですか?
羽原 もちろんです。島の状況も違うし、子供たちに与えられた使命も違いますから。
──「使命の違い」というのをもう少し詳しく教えていただけませんか?
羽原 うーん、僚も祐未も島を守るということでは、一騎たちと一緒ですが、要は「先行く者たちの権利」ということで。
──何かはぐらかされた感じがしますが(笑)、1話で初めて島がフェストゥムに襲われたということは、僚たちの世代はフェストゥムとは戦わないということなのでしょうか?
羽原 逆に、なぜ1話以前に、島にフェストゥムが来なかったか、ということです。そこに僚たちの努力があったわけです。
──僚と祐未という二人のドラマの見どころは?
羽原 僚は翔子と同じように体が弱いということで、自分自身がここにいるという証を求めています。体は弱いけど精神力は強い少年なので、彼のたくましさを見ていただきたいですね。祐未は、最初は一騎たちと同じく何も知らなかったところから、少しずつ状況を理解して、葛藤していきます。それを最終的には「あなたがいてくれてよかった」という想いに結実させていきたいと思います。
──僚と祐未には恋愛的な展開があるのでしょうか?
羽原 そこは直接見て、確かめていただければ、と。ただ一つ言えるのは、『ファフナー』は好きとか嫌いとかだけではない、深い人間関係が物語の大きな要素になっている作品なので、二人のドラマを見終わった時には恋愛以上の"大きな想い"を感じていただけると思います。
──一騎や総士ら、おなじみのメンバーの活躍は?
羽原 もちろん登場します。一騎も総士も、僚たちと関わることになるので、彼らの出番も楽しみにしていてください。