資料/アニメージュ2005年2月号 今こそファフナーを語ろう! STAFF編

Last-modified: 2014-03-14 (金) 01:47:50

羽原信義(監督) 「誰も後ろを向かないで終われた作品だと思います」

──『ファフナー』の終わり方は、監督から見てどう思われますか?
羽原 僕としては、先のある終わり方だと思います。総士はフェストゥムの側に行ってしまって、一騎もボロボロですが、全てが前進するための一歩ですから。
──最終回に向けて、大勢の人が死んでいきましたね。
羽原 そうですね。亡くなった方は不運ではありましたけど、彼らも決して諦めて死んでいったわけではなく、最後まで先を見つめながら生きたと思います。最終的に、誰も後ろを向かずに終われた作品なんじゃないかという感じがします。
── 一騎と総士のドラマとして捉えた時の、最終回の印象は?
羽原 やっぱり強い絆を感じました。16話以降の二人は、対話しつつも、対話を越えた気持ちの繋がりがすごく強くなってきていて、相手の立場になってモノを考えることができるようになったじゃないですか。今の若い人たちに、そういう部分をきちんと受け止めてもらえたら、嬉しいですね。親との対話とか友達との会話とか、そういうものをもっと大切にすると、楽しく大人になれるんじゃないかと思うんです。
──今後の竜宮島の行方は?
羽原 どうなるんでしょうね。でもフェストゥムとの共存という方向に向かっていくのは確かだと思います。

BEST EPISODE

羽原監督の印象深い話数は、一騎が成長して島に戻って来た16話。
また、20話の灯籠流しのエンディングは能戸PDのアイディアで、シナリオの感動を映像化できて嬉しかったと語る

鷲尾直広(メカニックデザイン) 「ファフナーは最初、重量感のあるメカでした」

──『ファフナー』のメカデザインはどういうふうに始めたんですか?
鷲尾 どんな形をしたロボットなのか、何も決まっていないところからデザインに入りました。誰からも指示がなくて、好きに描いていいと言われて(笑)。最初の頃はボリューム感があるロボットで、今みたいに巨大じゃなかったと思います。せいぜい7,8メートルくらいで。
──それがどのようにして、細身になっていったんでしょう?
鷲尾 どうしてなのかな?僕にもよく分からないです。マークザインに関してはすっきりさせてくれという注文が冲方さんからありましたが、それは他のファフナーが出来た後だし。監督からは、普通は関節がないようなところに、関節を付けてくれと言われたのを覚えています。変な動きをさせたかったらしくて。
──最初に一騎が乗ったマークエルフは黒かったですが、主人公メカが黒いって珍しいですよね。
鷲尾 黒は監督のリクエストです。僕はライトブルーのような感じの色を想像していました。でも黒は黒で、強そうだからいいかも、と。マークエルフは最初にデザインしたファフナーなので、苦労しました。
──ファフナー以外のメカで苦労されたものは?
鷲尾 アルヴィスのCDCはけっこう時間がかかりました。すごくたくさんデザイン画を描いて、その中の一つが第2CDCとして採用されています。戦闘機や兵器も点数が多くて、今回は大変でした。

BEST EPISODE

鷲尾さんがお気に入りの話数として挙げてくれたのは20話。
甲洋を守ろうとする一騎たちのドラマにグッと来たと言う。また、24話の紅音と史彦の対面も感動的だったとのこと