キーライト

Last-modified: 2009-08-05 (水) 10:28:07

三点照明のライト

キーライトとは

三点照明の3つのライトの中でも特に強い光を放つ為、極めて目立つ、はっきりとした"明暗"を作り出すライト

・想定光源のタイプや位置、アングル、強さ、ソフトネスといった要素を持つ
・太陽光を表す場合、シーンの時間帯を示す効果を持つ
  • キーライトのアングルと配置
    一般的な三点照明では、まずカメラの位置を決めてから、カメラの"すぐ後ろ"にキーライトを配置する。
    ※同じシーンでショットによってカメラアングルが変わる場合、ライトの配置も少しずつ変えていく必要がある
    • 実世界の一般的な光
      被写体の下にシャドウが落ちるように被写体の"やや上方"に配置する。
      ※ただし、ライトをあまり高い位置に置くと、シャドウがぼやけてしまう
    • 表現したい時間帯や季節に合わせた配置
      "低い位置"から"温かな光"のライトを当てて、"長く柔らかいシャドウ"を作り出す事で
      ⇒早朝あるいは夕方の雰囲気を表現する事ができる。
    • 被写体の正面に限らない配置
      後方の窓がメインの光源位置であるシーンの場合、被写体の"後方"に配置する。
      ⇒被写体のシルエットがドラマチックに浮かび上がる
      "アップステージキーライト(upstage key light)"
      上記の配置を舞台照明ではアップステージキーライトと呼ぶ
  • キーライトのシャドウ
    フィルライトが強いほど目立たなくなる。
    "キーライト"と"フィルライト"の強度の比率を"キーツーフィル比"と呼ぶ。
    ⇒シーンの雰囲気に大きく影響する
    • キーツーフィル比
      比率が低い ⇒ 明るく楽しい雰囲気
      比率が高い ⇒ 暗い印象の雰囲気
    • シーンの雰囲気
      キーライトの位置を低くする。
      ⇒不気味なライティング。キャラクターを恐ろしく見せる効果
      "キャンプファイヤーの炎"、"薄気味悪いキャラクター"に最適
    • キーライトのセットアップ
      標準的なライティングの場合
      ・ライト
      ・被写体
      ・カメラのなす角度
      が横方向及び上方どちらにも10~50度になるように配置する
    • 人物を引き立てるセットアップ
      ポートレートの写真家の使用するポートレートセットアップと同様。
      人物の鼻の下の影が、鼻の真下か鼻の左右どちらかから口角に向かって落ちるようにキーライトを配置する。
      人物の横顔を撮影する際は、キーライトをカメラに垂直な位置から10~50度動かした位置に配置する。