シャドウの重要性
一般的に、シャドウ(影)は物体を隠したり、見えなくさせたりする要素と考えられている。
実世界のシャドウと人間の目
シャドウから手がかりを得て
- ”光源の位置”
- ”オブジェクトの素材”
- ”オブジェクトまでの距離”
- ”オブジェクトと周囲の間の位置関係”
を判断する。
CGにリアルさをもたらすシャドウ
シャドウは環境の照明に応じて様々な形状や形態に変化する。
→これを再現することでリアルさをもたらす事ができる。
シャドウの視覚的役割
シャドウは、
- 構図
- ディテール ⇒ において存在自体が視覚的効果をもたらす。
- 階調範囲
- 奥行き
- 位置関係 ⇒ これらを把握するための視覚的手がかりを提供する存在でもある。
構図
シャドウはフレーム内にある物に限る情報だけでなく、
レンダリングイメージの外側に”何かが存在”している、推測させる為の手がかりを与えてくれたりする。
ショットの外部空間は、”シーンの空気感”、”雰囲気”を作り出す要素である。
階調範囲
大部分が同系色で構成された環境を扱う際には、特に重要なポイントとなる。
シャドウがもたらすコントラストによって、
”空間を構築して空間内の要素が定義される”
ディテール
- シャドウはディテールが不足している大きな領域に対してディテールを追加できる要素である。
- 主要な要素を構成する為に必要な要素である。
- 観客の注目をイメージの特定の領域に引き付ける効果をもたらす。
- イメージの焦点(フォーカルポイント)の周囲の領域を目立たなくさせる効果をもたらせる。
- シーン内で目立たせたい部分をすばやく引き立たせることも可能。
シャドウは異種の要素を統合させて視覚的に一体化させることのできる要素である。