用語集

Last-modified: 2024-04-28 (日) 12:31:47
  • ルール無用JCJC特有の単語や、ミニ四駆など関連深い用語の解説です。
  • 各用語は読み仮名の五十音順で並んでいます。

目次

アルファベット略称の読み対応リスト

 

あ行

ABS
【ミニ四駆】
Absolute Braking Systemの略。(参考)
フロントの上部にレーンチェンジでのみ当たる高さ、かつコース全幅を少し超える幅にローラーを搭載するセッティング。
こうすることでコース壁面に突っ張り棒のようにローラーを押し当て、高速でレーンチェンジを通過してもコースアウトしなくなる。
コースを高速で押し広げることになるのでコースに負担がかかり、コースが破損してしまう恐れのある改造でもある。
なので店舗のコースで使うのはご法度。やるなら自前のコースで。
全幅をオーバーしてしまうので、公式レギュレーションでは使用できない。

【実車】
Anti-lock Breake Systemの略。
急ブレーキをかけた際、ブレーキを素早くオンオフを繰り返すようにすることで、タイヤがロックしてそのまま滑って進んでしまう事態を防ぐための機構。

【素材】
本家ミニ四駆でもシャーシその他色々なパーツに使われている一般的なプラスチック素材。
ルール無用界隈でも3Dプリンターで使用する合成樹脂の一種として使われる。合成元素材(Acrylonitrile/Butadiene/Styrene)の頭文字を合わせてABSと呼ばれる。
「ABS樹脂」「素材はABS」という言葉が出た場合はこちらを指す。
イタリアンローラー
右サイドに立てたポールとフロントから伸ばしたステーで高い位置に鬼スラストのローラーを取り付ける。
レーンチェンジだけ側壁が若干高いため、レーンチェンジでのみ壁に接触する。

コーナーの曲率の違いを利用してレーンチェンジ(LC)のみで効かせるローラーセッティングのこと。
LCは通常のコーナーに比べてカーブがゆるい事を利用し、右のサイドローラー(高さ4cm位)にスラスト強めのローラーを装着、右のリヤローラーの幅を調整することでLC通過時にサイドローラーを強く効かせるセッティング。*1
ちなみに名前の由来は「高い位置に搭載されたローラーがピザ職人が回すピザ生地に見えるから」というデマを広めたいと思っている
実物はえのもとサーキットに展示されている。yu-Ray氏の動画のイタリアマシンはそれをコピーしたもの。(参考1) (参考2)
ウイングパーツ
車体に取り付ける空力用パーツの一種。車体前面下部に取り付けるフロントウイングと、車体後部上面に取り付けるリアウイングがある。
実車においては、ダウンフォースを発生させ車体を路面に押さえつける効果があるが、通常のミニ四駆では車体が重すぎるためダウンフォースが発生せず、デザイン以上の意味はない。
しかし某氏の検証により、サイズの大きいウイングであればジャンプした後の姿勢制御に効果があることが判明しており、ルール無用JCJCではこれを利用してLCを攻略しているマシンも存在する。
ウェーブセクション
LCの丁度反対側に位置する、波型の壁のあるセクション。どのレーンの壁も同じ形をしているため、コース幅はどの部分もストレートセクションと同じ(左右114mm、中央115mm)である。しかしこのセクションを通過する際にマシンが斜めを向く関係で、ローラー幅を約110mm以下にしないと通過できない。このセクションの存在がLC攻略の手段を制限している。また、左右の切り返しが極短時間で起こる(LC下も同様)ため、高速になる程難易度が高くなるセクションである。実際に、コーナー安定性の低いマシンが次のコーナーでコースアウトする原因になっている場面がいくつかの動画で見られる。
押しスタート
マシンを手で押してスタートさせること。超四駆やフェンスカーで、タイヤの空転による熱でコースを痛めるのを避ける等の理由で行われているスタート方法。投げスタート、投げ込みスタートとも言う。ミニ四駆公認競技会規則【3】1.に「手で進行方向に押しながらのスタートは認められません。」との記述があるため、反則ではないかという意見が出ることがあるが、もちろんそのようなルールは無い。

か行

カツフラ
チューン系モーター縛りで、フラットコースを走る競技のこと。外形の大きいタイヤを使用するのが特徴。
壁走り
マシン側面に駆動輪を配置し、コースの壁に押し当てて推進力を得る方法。
マシンが壁から離れてしまうと推進力が得られなくなるので、壁走り一本でコースを完走するためには何らかの方法で駆動輪が常にコースの壁に当たるような構造が必要になる。
ルール無用JCJCタイムアタック界隈ではkorori氏がこのタイプの駆動方法を採用したマシンを数多く作っている。
偶蹄目 (ぐうていもく)
アズパカ氏のこと。氏が肖像としているアルパカが偶蹄目に含まれるためこう呼ばれる。
ちなみにカバ、イノシシ、ラクダ、キリン、ヤギ、シカなどが含まれるグループ。
駆動輪
動力源からのエネルギーを地面に伝えるタイヤのこと。
四駆とは駆動輪が四つあること(4 Wheel Drive=4WD)であり、ミニ四駆でも、モーターの回転をギアとシャフトで四つのタイヤに伝えて駆動させている。
が、ルール無用JCJCタイムアタックでは、軽量化や構造の簡略化、コーナーやLC攻略のため、駆動輪は二輪の場合が多く、一輪な事すらある。
そもそも駆動輪以外はタイヤすらなく、ローラーやベアリングなこともある。
計測地点
ルールで唯一決められているのが計測地点である。計測地点がこの位置にあるので、LCの後のコーナーをコースアウトせずに曲がりきることで記録が残るため、LC攻略が勝負所となる。仮に計測地点を任意の位置で良いとすると、例えば計測地点をLCの直前にすれば、計測地点とLCを通過した直後から加速し始め、次のLCを超えられない前提で最後まで加速し続ければ最速となり、実質LC攻略勝負ではなくなってしまう。
ゴム動力
Tsukasa-3D氏が使用する、ゴムの弾性力を利用する動力源。モーターや電池等に比べてかなり軽い上、ゴムの種類や束ねる本数、巻き数などで出力の調整が容易に行える。ゴム動力飛行機用のゴムは持続力、一般的な家庭用輪ゴムは瞬発力に優れる。

さ行

塩ダンパー
ためおじ氏の動画醤油でミニ四駆を何とかしたいに登場したマスダンパーのこと。
より効果的なマスダンパーを模索し"液体"に着目、そこから"砂状"にも白羽の矢が立ってしまった結果生まれた。
意外にも高い効果を発揮していたため、着地姿勢の話になると「塩を使え」というコメントがなされることも。
スラスト角
ミニ四駆に取り付けるローラーの角度のこと。実車では進行方向と車体中心との角度差のこと。
進行方向に対して上向きの力が生まれるものは"アッパースラスト"、逆に下向きの力が生まれるものは"ダウンスラスト"とも呼ばれる。
繊細バカシリーズ
超会議2024での繊細な設計とパワーでゴリ押す豪快さを兼ね備えたマシンの呼称。

た行

ダイレクトドライブ
【ミニ四駆】
プロペラシャフトを使用しない駆動方式のこと。MSシャーシやMAシャーシなどで採用されている。
モーターの両側からシャフトが伸びている両軸モーターを車体中央に縦に配置し、
両側のシャフトで前後の車軸を直接駆動させる。

【魔改造】
ギアを介さず、モーターのシャフトに直接タイヤをつけて駆動輪にする手法。
モーターの力を直接タイヤに伝えるため、ギアでのトルク調整によるパワーロスがない。
しかし、タイヤに加わる衝撃がそのままモーターに伝わるため、モーターの寿命を急激に縮めてしまうデメリットがある。

なお、ダイレクトドライブの本来の意味には後者の方が近い。(参考:Wikipedia
ダウンフォース
【魔改造】
風力や磁力など種類を問わず、下向きに発生する力全般を指すことが多い。またトライピオの代名詞としても有名。

【ミニ四駆】
実車と比べると大きさに対して重すぎるため「レギュレーションを順守したマシンではダウンフォースは発生しない」が通説である。
しかしルール無用JCJCタイムアタックではファン・カーのような改造も可能な為か、ユウタ氏の空力マシンが確かな実績を残している。

【実車】
空力によって発生する負の揚力、つまり地面に押さえつけられる向きに発生する力のこと。
車体重量を抑えつつタイヤのグリップ力を確保するために用いられる。

ためになるバッテリー
GNB 380mAh Lipoバッテリーのこと。"親の顔より見たバッテリー"とも言われる。
ユウタ氏いわく「重量・放電能力・価格など考えてもかなり良い品」らしい。
それを何故かためおじが最初に採用し、以降他の技術勢たちも使い始めた。
超速 (ちょうそく)
スマホゲームミニ四駆超速グランプリのこと。
アプリ内でJCJCを作って走らせることが出来る。ゲームアプリの競技はゲームアプリ用の場所で競って欲しい。
トルク
回転する力のこと。
ダウンフォースや上り坂などでタイヤが押さえつけられるような形になった際、トルクが十分でないと押さえつける力に負けて減速してしまう。
ミニ四駆においてトルクはモーターとギア比によって調節できるが、トルクを重視するとスピードが犠牲になってしまうケースも多く、参加者の個性と腕前が見えるポイントでもある。
トレッド幅
左右にあるタイヤ同士の距離のこと。
これを広げるとカーブで減速する一因となるが、それにより走行の安定性は増す。

な行

ニコニコ超会議
2023年からルール無用JCJCタイムアタックを超ルール無用JCJCと題してミニ四駆企画の一部門として採用したイベント。ベアリング大手NSK社の提供。

は行

フェンスカー
ルール無用ミニ四駆のこと。超四駆、フリースタイルとも呼ばれる。(参考)
本企画はJCJCの特定位置を計測地点としているが、フェンスカーはJCJC以外のコースも対象となる。
ルール無用の定めか四駆ですら無くなり「フェンスに沿って走る車」と化した為にこの呼び名が生まれたらしい。
厳密には以下の違いがある。
超四駆:タミヤの3レーンコースを使用し、基本的にJCJCのLCとウェーブがあるためLC対策が必要となる。単三電池2本と130型モーターの制限がある場合が多い。
フェンスカー:3レーンとも115mm幅の専用のコースを使用するか、タミヤのコースの場合はセンターレーンを使用する。レーンチェンジはバーニングかループ。単三電池2本(公称3Vまで)と130型モーターの制限で平面最速を競う。
フリースタイル:フェンスカーの呼称が提唱される前に使用されていた。フェンスカーと同義。
不審車セッティング
LC攻略用の、ローラーセッティングの一種。(参考)
カーブでのみ当たるプラローラーと、LCでのみ当たるゴムリングローラーを、右フロントと右リヤにそれぞれ設置する。
カーブとLC付近の小さな曲率の違いを利用している為、気温や湿度によるLCの硬さや食いつきに左右される難しいセッティング。
物理演算 (ぶつりえんざん)
物理法則に基づいて演算しシミュレートすること。
JCJCの3Dデータが作成され、物理演算でミニ四駆を走らせてみたで実行された。
ブラシレスモーター
名前通りブラシがないモーターのこと。(参考)
ミニ四駆のモーターなどで軸を挟むように着けられている電極が「ブラシ」と呼ばれており、軸を挟む構造上どうしても摩耗してしまう。
ブラシと整流子を使用せず、代わりに電子回路を使用して回転を制御することで摩耗する心配もなく、おまけに安定性も得られるのがブラシレスモーターの利点。
しかし、車体が軽い方が望ましいミニ四駆のタイムアタックでは、制御装置の分重量がかさむというデメリットがある。
ホイールベース
前輪・後輪の車軸間の長さのこと。
ホイールベースが短ければカーブ時の減速を抑えられる。逆に長くすれば直線での安定性を得られる。
リムジンは曲がりにくいことを想像すれば概ね間違いない。

ま行

魔王 (まおう)
ユウタ氏のこと。古くからの投稿者で、ガトリングゴム銃ラジコン自転車に乗る初音ミク食品加工用の長いゆで卵など、
やたらと幅の広い制作範囲と高い技術力に畏敬の念からこう呼ばれる。
マスダンパー
立てた支柱にドーナツ型の重りが付いたパーツのこと。
装着位置や重量で着地時のバウンドを制御でき、スムーズな着地によって素早く再加速させる為のパーツ。
ルール無用では空力で強引に押さえつけることも可能なためか、あまり注目されていない。
マルスケカイリュー
①特性がマルチスケイル(自分の残りHPが最大値の時、受けるダメージが半減される)のカイリューを指す略称。
 上記の効果に加え、カイリュー自身の能力値も高いため一発目の攻撃を耐えやすく、硬さに定評がある。
 ちなみに通常は特性せいしんりょく(ひるまない/特性いかくを無効化)なのでこのように呼び分けされている。
②手やミニ四駆を傷めずに走行中のミニ四駆を止める道具の代名詞。一言で言えばクッション
 アズパカ氏が高速周回する”ダブルボウ”をカイリューのぬいぐるみでいとも簡単に止めたことから。
 「あのカイリュー、高速のミニ四駆の受け止めたぞ! さすがは特性マルチスケイルだな!」という具合。
 また圧倒的な速度を叩き出すフェンスカー界隈でも洗車用スポンジやぬいぐるみがキャッチャーとして使用される。
ミニ四駆キャッチャー
接着剤やビスを使わずに簡単に組み立てられ、コースを走行しているミニ四駆を安全にキャッチできるツールです。(TAMIYA公式ホームページより)
公式HPの当該ページを見ると、これを手に持った状態で走行中のミニ四駆を受け止める事を想定した商品のよう。
しかし本タイムアタックではこれを手にしたところで安全にキャッチできる速度ではないため、
もっぱらコースに置いておき、そこに滑り込ませるといった使い方をされる。
一方でこれを弾き飛ばすほどに速い場合も多く、この場合は先述のマルスケカイリューの出番となる。

や行

ら行

レーンチェンジ
走行レーンが切り替わる箇所のこと。実車では車線変更とほぼ同義。
JCJCにおいては3レーンの中でも坂道となっている部分を指すことが多く、高速走行したまま突入すれば坂道がそのままジャンプ台となってしまう鬼門でもある。
ここをいかに減速せずに突破するか、もしくは最低限の減速で突破できるかがJCJCにおける見所の一つ。

わ行

Y (ワイ)
車体の質量を示す単位。1990mg。ユウタ氏の超軽量ミニ四駆で公開された車体の重量であり、そのあまりの軽量さに驚嘆した者が「アレの何倍か」を示すのに用いたのが起源。
ちなみに正式な国際単位系では人名由来の単位は大文字で記し、アルファベット読みではなく人名で読むので、厳密には「Y」表記で(ユウタ)と読むのが正しいようだ。

*1 2023/02/07:アズパカ氏より訂正が入りました。出展:ニコ