はじめて「さとりすと」を使うという方は、まずは「さとりすとで1からはじめるゴーストの作り方」からはじめると良いでしょう。
この記事は、「さとりすとで1からはじめるゴーストの作り方」の次のステップという位置づけで、里々wikiの「もう少し詳しい調理方法」をもとにさとりすと向けに書き換えたものです。
このステップから「里々wiki」へのリンクをしている箇所が登場します。里々wikiはこのさとりすとwikiよりも里々について詳しく説明してあるので、とても参考になるはずです。
ただし、里々wikiにはさとりすとを使った編集方法には対応していないため、さとりすとユーザのための「里々wiki」の読み方の記事を参考にしながら必要に応じて読み替えてください。
トーク
ランダムトーク
ランダムトークは名前を空欄にした文を作成しておくと、その中よりランダムで選択され一定時間ごとにトークします。
「ファイルイベントツリー」では名前の無い項目を分かりやすいように「<ランダムトーク>」と表示しています。
「<ランダムトーク>」という「名前」の項目ではありません。
[種類]<*(文)> [名前] <空欄> [条件] <空欄> :ランダムトークです。
[種類]<*(文)> [名前] <空欄> [条件] <空欄> :(2)隣の客はよく柿食う客だ! :へー
詳しくは→ランダムトーク(里々wiki)
イベントトーク
イベントトークは、ゴーストが起動した時や、マウスでクリックした時などなんらかのイベントが発生した時に呼び出されるトークで、文の名前にイベント名を記述して置くとイベント発生時に呼ばれてトークします。
[種類]<*(文)> [名前]OnBoot [条件] <空欄> :起動しました。
[種類]<*(文)> [名前]OnGhostChanged [条件] <空欄> :(R0)さんから交代したよ~。 #別なゴーストさんから切り替わって起動した時のトーク
上記例の(R0)はリファレンスと呼び、イベントの情報を参照出来ます、参照出来る情報が複数ある場合はR1、R2…と続きます。
イベント及びリファレンスの種類については下記リンクを参照して下さい。
SHIORI(栞)イベントについては里々の仕様に含まれないので、里々wikiやさとりすとwikiでは全てに触れていません。
- SHIORI(栞)イベント→Ukadoc SHIORI Eventリスト(外部サイト)
アイコンのあるベースウェアでのみそのイベントが利用できます。
Reference0、Reference1、Reference2…がそのイベントで参照できるリファレンスで里々ではR0、R1、R2…と省略して書くことが出来ます。
さとりすとではファイルイベントツリーではSHIORIイベントは青文字で表示され、編集中はSHIORIイベントリファレンスに情報が表示されます。 - 里々独自イベント→独自イベント(里々wiki)
里々でのみ発生するイベント
喋るキャラクターを切り替える(スコープの切り替え)
通常メインキャラ側から喋り始める時は次の様に書きます。
:おはよう
サブキャラ側から喋り始める場合は次の様に書きます。
こんばんわ。
喋るキャラを途中で切り替える場合
:おはよう :こんばんわ。 :なんでやねん!
詳しくは→スコープ切り替え(里々wiki)
ゴーストの絵を切り替える(サーフェス指定)
()内に表示したいサーフェス番号を入れて指定します。
サーフェス番号はサーフェスビューワやサーフェスパレットを確認するとわかりやすいかもしれません。
:(5)おはよう!(7)って昼だよ!! :(13)ねむねむ。
詳しくは→サーフェス(里々wiki)
ウェイトを入れる
ウェイトとはトーク中に入れる"間"の事、長文を読みやすくしたり、抑揚をつけたりします。
- 里々では句読点等でウェイトが自動的に入るようになっています。(初期設定だとあまり実感できません)
関連設定→自動挿入ウェイトタイプ(里々wiki),自動挿入ウェイトの倍率(里々wiki) - テンプレート「ポストと狛犬とテンプレート」では、文字置換リストによる設定で、トークに「・」「‥」「…」を記述するとウェイトが入り、「w1」「w2」...「w9」を記述するとウェイトに置き換わるようになっています。
- 任意にウェイトを入れるにはさくらスクリプト「¥w9」「¥_w[300]」などを使用します。
- トークの本文中に数値を入力して「Ctrl+P」を押すと数値を簡単にさくらスクリプトのウェイトに変換できます。
:お、\w3は、\w3よ、\w3う
詳しくは→ウェイト(里々wiki)
さくらスクリプト
さくらスクリプトとは、ゴーストのトークを修飾したりゴーストを制御するコマンドで¥から始まる英数字で記述します。
他の栞等でさくらスクリプトを使ってトークを書くと次のようになります。
\0\s[0]\1\s[10]\0普通のポストで終わりたくないなぁ…\w2…\w2\n\_w[126]\n[half] \1…\w2…\w2っていうかお前、\_w[78]自分を普通だと思ってたのか。\_w[84]\n\n[half]\0え?\e
これを里々で書く場合、次のように書くだけで同等の表現になります。
:普通のポストで終わりたくないなぁ…… :……っていうかお前、自分を普通だと思ってたのか。 :え?
さくらスクリプトはプログラミングの経験のない人にはとっつきにくい面もあり、里々はより簡単にトークを記述するための仕組みとして独自の記法を使ったり自動化しています。主にスコープやサーフェス指定などが里々によって最終的にさくらスクリプトへ変換や自動挿入が行われています。
里々の記法や自動化ですべてのさくらスクリプトがフォローされている訳ではありません。また里々の記法で省略したり自動化している物も直接さくらスクリプトで記述することも出来ます。少し難しくなりますがさくらスクリプトを使用するとトークの表現やゴーストで出来る事を広げることが出来ます。
どんなスクリプトがあるのかは下記の外部サイト(Ukadoc:SSPの公式仕様書)を参照してください。
名前について
里々では、変数(里々wiki)やトーク(里々wiki)などを呼び出しや展開をする時() (里々wiki)を使用しますが、なんでもかんでも()を使うので、あとで辞書を見返した時にそれがトーク・関数なのか、変数なのか、単語群なのか、この変数名はトーク名と重複していないかとが解らなくなる事があります。
なので変数なら"~変数"の名前にするとか英数で命名するとか、トークなら"~トーク"とか日本語で命名するとかのルールを予め作っておいたほうがよいかもしれません。
…ただし里々や栞のイベント・リソースの予約名とか、「ポストと狛犬とテンプレート」で使ってるトークの名前とかが既にフリーダムなので完全にどうこう出来るわけではありません。
バルーンに表示された文章を消す
バルーン中をリセットする時にはさくらスクリプト「¥c」を使います。
[種類]<*(文)> [名前] <空欄> [条件] <空欄> :今日のあなたの運勢は\w8・\w8・\w8・\w8 \c大吉です!よかったねー
「今日のあなたの運勢は・・・」と表示されたあと、バルーンがリセットされて「大吉です!よかったねー」と表示されます。
ウェイトとかを考えておかないと、前の文章を読み終わらないうちに消えてしまったりするので注意。
トークを何往復もさせる場合、バルーンにスクロールが出ないよう適宜\cを使うゴーストは多いです。
反面、¥cを使わずにすべてを表示させておくゴーストもいるので、そのあたりは好みによるでしょう。
終了する
さくらスクリプト「¥-」を使うと、そこで即時終了します。
¥0と¥1を同時にしゃべらせる
さくらスクリプト「¥_s」を使う。
:\_sいっしょにしゃべるよ。\e
¥_sか¥eで閉じ。
前に出たランダム単語と同じものを使う
[種類]<@(単語群)> [名前]あれ [条件] <空欄> えー びー しー
[種類]<*(文)> [名前] <空欄> [条件] <空欄> :(あれ)がほしいなー。 :(H1)ですか。 :(あれ)もほしいんだけどねー。 :(H3)もですか。
これで、
「えーがほしいなー。」
「えーですか。」
「しーもほしいんだけどねー。」
「しーもですか。」
になるはず。
Hの後にはトーク中にその変数が現れた順番を入れます。この時(0)(1)(2)・・・や(H○)(R○)なども変数としてカウントされます。
(R○)や(A○)などは「0」からはじまりますが、(H○)には「0」がなく「1」からはじまるのに気をつけてください。
[種類]<*(文)> [名前] <空欄> [条件] <空欄> :(1)(あれ)がほしいなー。 :(H2)ですか。 :(1)(あれ)もほしいんだけどねー。 :(H5)もですか。
イベントトークやジャンプ先をランダムに入れ替える
「*OnBoot」や「*OnGhostChanging」などのイベントを複数用意すると、そのイベントが発生した時に、そのうちどれか1つをランダムにトークします。
ご自身で用意したジャンプ先についても同様です。
[種類]<*(文)> [名前]OnBoot [条件] <空欄> :起動しました!
[種類]<*(文)> [名前]OnBoot [条件] <空欄> :呼ばれました!
[種類]<*(文)> [名前]OnGhostChanging [条件] <空欄> :次の方へ交代しますね。
[種類]<*(文)> [名前]OnGhostChanging [条件] <空欄> :え~、交代ですか~?
[種類]<*(文)> [名前]選択肢1 [条件] <空欄> :正解です!
[種類]<*(文)> [名前]選択肢1 [条件] <空欄> :おめでとうございます。
参考)イベント発生時にゴーストが喋るパターンを多数用意したいだけならば、次のようにすると記述を簡素・短く出来ます。
つつき反応など、短い反応をたくさん用意したいときなどに有効です。
[種類]<*(文)> [名前]OnBoot [条件] <空欄> :(OnBoot時台詞集)
[種類]<@(単語群)> [名前]OnBoot時台詞集 [条件] <空欄> (5)呼ばれました! (5)起動しました! (4)……うぃー。 (5)起動してしまいました!
真偽とは
さとりすと特有の操作が少ないのでさとりすとwikiでは省略しています。
しかし、ゴーストを作るときにはかなり大切な要素なので、里々wikiの「真偽とは」を確認することを強くおすすめします。
あわせてさとりすとユーザのための「里々wiki」の読み方も確認するとわかりやすいでしょう。
narアーカイブの上書き時、全ファイルを入れなおす
インストール設定で、
refreshを「ON」に、refreshundeletemaskに「satori_savedata.txt」と設定すれば、
元からあるファイルを全て削除したあと、改めてインストールします。refreshundeletemaskで設定したファイルは削除されません。(この例なら、里々のセーブデータを削除せずに残します。)
追加シェルのあるゴーストの場合追加シェルまで消えてしまうケースがあるためrefreshは「OFF」のほうが良いです。
(消去したいファイルは更新除外設定で指定。)