ピアノ調律技能士

Last-modified: 2014-10-23 (木) 13:17:21

ピアノ調律技能士とは

ピアノ調律技能士(ピアノちょうりつぎのうし)は、日本の国家資格である技能検定制度の一種で、職業能力開発促進法第47条第1項による指定試験機関、一般社団法人日本ピアノ調律師協会が実施するピアノ調律に関する学科及び実技試験(ピアノ調律技能検定)に合格した者をいう。
職業としての名称はピアノ調律師 (pianotuner) が一般的であり、ピアノ調律技能士は、 「職業能力開発促進法施行令の一部を改正する政令」において技能検定制度の充実を図るためにピアノ調律職種として追加された。技能検定試験の実施は、一般社団法人日本ピアノ調律師協会において行われる。ピアノ調律技能士は、名称独占資格であるとともに、ピアノ調律業界で唯一の国家資格である。

受験資格条件

•1級学科試験:7年以上の実務経験、又はピアノ調律に関する各種養成機関・学校を卒業・修了後5年以上の実務経験を有する者。
•2級学科試験:2年以上の実務経験、又はピアノ調律に関する各種養成機関・学校を卒業・修了後1年以上の実務経験を有する者。
•3級学科試験:1年以上の実務経験を有する、又はピアノ調律に関する各種養成機関・学校を卒業・修了した者。
※実技試験は各級とも学科試験に合格した者(合格日から2年を経過する日の属する年度の末日以内である場合に限る)。

科目免除条件

・1級の技能検定において学科試験のみに合格した者※1は、1級の学科試験の
 全部が免除。
・1級又は2級の技能検定において学科試験のみに合格した者※1は、2級の学科
 試験の全部が免除。
・1級、2級又は3級の技能検定において学科試験のみに合格した者※1は、3級の学科試験の全部が免除。
・社団法人日本ピアノ調律師協会(以下「協会」という。)が実施した技術審査に合格した者又は協会が技術審 査と同等以上のものと認めた検定を合格したものであって、協会が実施する試験免除特例講習(詳細ページ) を修了した者。※2は、2級及び3級の学科試験及び実技試験の全部が免除。
・ピアノ調律職種の指定試験機関技能検定委員であって、試験問題作成に係る
 職務に2年以上携わった者は、1級、2級及び3級の学科試験及び実技試験の
 全部が免除。
・ピアノ調律職種の指定試験機関技能検定委員を5年以上務めた者は、1級の実技試験の全部と2級及び3級の学科 試験及び実技試験の全部が免除。
・ピアノ調律職種の指定試験機関技能検定委員を2年以上務めた者は、2級の実技試験の全部と3級の学科試験及 び実技試験の全部が免除。

※1
学科試験の免除を受けることのできる期間は、当該学科試験に合格した日の翌日から起算して2年を経過する日の属する年度の末日までに限る。
※2
3月31日までに技術審査に合格した者又は協会が技術審査と同等以上のものと認めた検定を合格した者に限る。
また、これらの者が試験の免除を受けることのできる期問は、試験免除特例講習の終了日が3年後の3月31日までのものに限る。

年齢 

未設定
*ただし訓練校によって年齢制限がある。

実務経験

受験資格による

学歴

未指定

資格の取り方

学科試験と実技試験があり、それぞれの試験を合格する。

合格率1級学科:65%、1級実技:20%、
2級学科:65%、2級実技:28%、
3級学科:91%、3級実技:43%ほど。
難易度の目安1級:★★★☆☆(普通)2級、3級:★★☆☆☆(やや易しい)
勉強期間の目安1年~

試験内容

ピアノ調律技能検定試験は実技および学科試験で実施され、ピアノ全般に関する知識及びピアノ調律・整調・修理に関する技能、実務能力等が問われ、一般社団法人日本ピアノ調律師協会が定めた日によって試験が開催される。等級は技能の内容に応じて1級から3級に区分され、各級ともに学科試験の合格者が実技試験を受験できる。
1 試験の科目と試験時間
  

級別実施形式科目試験時間
1級作業試験GP調律80分
UP調律80分
GP整調20分
UP整調10分
修理30分
2級作業試験UP調律90分
GPアクションモデル整調15分
UP整調10分
修理30分
3級作業試験UP調律100分
UPアクションモデル整調15分
修理25分

   GP : グランドピアノ  UP : アップライトピアノ

学科試験

出題形式
• 筆記試験(マーク方式):「真偽問題」「択一問題」
合格基準
• 各級70点以上(100 点満点)
試験時間
• 各級60分
試験範囲
• 1.音楽一般
o 1-1.音楽の基礎
 1-1-1.音名の種類
 1-1-2.鍵盤と音名
 1-1-3.音程
 1-1-4.調
 1-1-5.音楽の歴史
 1-1-6.楽曲
o 1-2.音の性質
• 2.ピアノ概論
o 2-1.歴史
 2-1-1.発達史
 2-1-2.名称(ブランド)
 2-1-3.生産国
o 2-2.使用と保守管理
o 2-3.機構と材料
 2-1-1.発音機構
 2-1-2.打弦機構
 2-1-3.ペダル機構
 2-1-4.外装
• 3.ピアノ調律
o 3-1.ピッチ
o 3-2.平均律と各種音律
o 3-3.検査方法
o 3-4.張力計算
o 3-5.カーブ
o 3-6.調律音程
• 4.ピアノ整調
o 4-1.手順及び寸度
o 4-2.関連工程
o 4-3.症状別対処方法
o 4-4.機能点検
• 5.ピアノ整音 (※1級のみ)
• 6.ピアノ修理
o 6-1.発音機構
o 6-2.打弦機構
o 6-3.ペダル機構
• 7.ハイブリッドピアノのメンテナンス
o 7-1.消音ピアノ
 7-1-1.機能点検
 7-1-2.調整方法
 7-1-3.故障時の処置
o 7-2.自動演奏ピアノ
 7-2-1.機能点検
 7-2-2.調整方法
 7-2-3.故障時の処置

実技試験

合格基準
• 各級各科目70点以上(100 点満点)
試験科目
• 1級
o 1.アップライトピアノ調律:調律工具を使用し、指定ピッチ及び平均律による 全音域の調律を行う。ピッチは試験当日に指定(440Hz又は442Hz)するものとし、音叉を使用するものとする。(80分)
o 2.グランドピアノ調律:調律工具を使用し、指定ピッチ及び平均律による 全音域の調律を行う。ピッチは試験当日に指定(440Hz又は442Hz)するものとし、音叉を使用するものとする。(80分)
o 3.アップライトピアノ整調:整調工具を使用し、アップライトピアノの一部(指定された13鍵)の整調を行う。(10分)
o 4.グランドピアノ整調:整調工具を使用し、グランドピアノの一部(指定された13鍵)の整調を行う。(20分)
o 5.ピアノ修理(30分)
 ① 修理工具を使用し、グランドピアノの張弦(玉造りを含む)、の修理を行う。
 ② 修理工具を使用し、グランドピアノハンマーシャンクフレンジセンターピン交換の修理を行う。
 ③ 修理工具を使用し、グランドピアノダンパーワイヤー交換の修理を行う。
• 2級
o 1.アップライトピアノ調律:調律工具を使用し、指定ピッチ及び平均律による 全音域の調律を行う。ピッチは試験当日に指定(440Hz又は442Hz)するものとし、音叉を使用するものとする。(90分)
o 2.アップライトピアノ整調:整調工具を使用し、アップライトピアノの一部(指定された13鍵)の整調を行う。(10分)
o 3.グランドピアノ整調:整調工具を使用し、グランドピアノアクションモデルの整調を行う。(15分)
o 4.ピアノ修理(30分)
 ① 修理工具を使用し、張弦用キットでの張弦(玉造りを含む)、の修理を行う。
 ② 修理工具を使用し、アップライトピアノのアクションパーツでのセンターピン(木部合わせ)交換の修理を行う。
 ③ 修理工具を使用し、アップライトピアノのアクションパーツでのスプリングとコード交換の修理を行う。
• 3級
o 1.アップライトピアノ調律:調律工具を使用し、指定ピッチ及び平均律による 全音域の調律を行う。ピッチは試験当日に指定(440Hz又は442Hz)するものとし、音叉を使用するものとする。(100分)
o 2.アップライトピアノ整調: 整調工具を使用し、アップライトアクションモデルの整調を行う。(15分)
o 3.ピアノ修理(25分)
 ① 修理工具を使用し、張弦用キットでの張弦(玉造りを含まない)、の修理を行う。
 ② 修理工具を使用し、アップライトピアノのアクションパーツでのバットスプリングコードの修理を行う。

受験地 

一般社団法人日本ピアノ調律師協会
●1級
□学科試験
北海道、宮城、新潟、東京、静岡、愛知、石川、大阪、広島、香川、福岡
□実技試験・・・・静岡
●2級、3級
□学科試験
北海道、宮城、新潟、東京、静岡、愛知、石川、大阪、広島、香川、福岡
□実技試験
北海道、宮城、東京、静岡、愛知、京都、福岡

受験料

学科・・・・8,500円(各級)
実技
1級・・・・29,500円
2級・・・・26,500円
3級・・・・23,500円

願書申込み受付期間

4月上旬~5月下旬頃

受験日程

□学科・・・・7月上旬頃
□実技・・・・8月下旬~

合格発表日

□学科試験・・・・試験終了約3週間後
□実技試験・・・・翌年3月末頃

参考リンク

一般社団法人日本ピアノ調律師協会
http://www.jpta.org/2014/

•QandA

就職は? ・・・
ピアノメーカー、調律センター、中古ピアノ取扱店、ピアノ教室のメンテナンススタッフなど。 調律料金はグランドピアノであれば、1万5千円前後。アップライトピアノ(縦型)であれば、1万2千円前後。定期的に調律する場合は上記から1割くらい安くなります。コンサート用・グランドピアノであれば、2万円前後。独立も可能ですが、少子化や音による騒音などによるピアノ離れが多い現在では、少ない顧客の取り合いをするため、稼げるかどうかは本人の技術力や営業努力に期するところが多く、調律だけで生計を立てるのは厳しいです。また福利厚生も期待しない方がいいです。

仕事内容は?・・・
ピアノの置かれている環境によって伸び縮みする金属弦を、音叉やチューナー等を使用して正しい音程、音階にするための調律や、鍵盤タッチを整える整調、ピアノの修理を行います。

勉強時間は?・・・
1年~。
ピアノ調律養成専門学校で学ぶことにより、ピアノ調律に関する業務(職業)に携わった期間と認められるため、2級ならびに3級に関しては、在学中に取得することが可能。また1級に関しては、通常の実務経験年数より2年短縮しての受験が可能のため、専門学校に通うことが取得への一番の近道です。