【精霊】

Last-modified: 2024-03-10 (日) 22:45:00

概要

いわゆる原始宗教(アニミズム)において万物に宿るとされる超自然的な存在。英語で言うとスピリット(spirit)もしくはエレメンタル(elemental)。
【妖精】も精霊の一種とされる場合もあり、概念としては近い存在である。
【シャーマン】は基本的に精霊信仰である。
 
ドラクエ世界では、しばしば神様同然に人々の信仰対象となっている。
DQ7の【ほのおのせいれい】のように、精霊が神様として信じられている例もある。
シリーズでゲーム中に初めて「精霊(せいれい)」の語が登場したのはDQ2の【精霊ルビス】の自己紹介の台詞。
以降の作品でも、精霊を名乗るキャラがたびたび登場している。
また、【ダークドリアード】(DQ4)、【きりかぶこぞう】(DQ6)など精霊という設定のモンスターもしばしば登場する。
 
細かい演出・理由付けを求められる漫画・小説作品では、特に【呪文】効果の由来として存在に触れる場面が多い。これはFC版の時代からの伝統だが、当時から「剣と魔法のファンタジー」全般が、精霊由来の魔法という世界観を好んだ影響が大きいと思われる。
 
大地を創造するような神のごとき力を持つ大精霊がいれば、上記のように精霊の一般モンスターや味方側の特技で頻繁に召喚できる精霊もいて格はさまざま。
またDQ7以降は、精霊に近い存在として【幻魔】(げんま)が登場している。
大体において、幻魔のほうが格上という扱いらしく、DQ7では戦闘中に精霊を呼び出す【しょうかん】の上位特技として【げんま召喚】がある。
DQ9以降では【まほうのよろい】【まほうのほうい】などの装備が「まほうの○○」→「せいれいの○○」→「げんまの○○」とランクアップしていくのが通例になりつつある。
また、精霊の加護を受けた【せいれいせき】よりも幻魔の加護を受けた【げんませき】の方が強い魔力が込められているようである。

DQ2

上記の通り、ゲーム内で精霊ルビスが初登場する。
海上に人知れずポツンと存在する【精霊のほこら】【紋章】を揃えた王子たちを待ち受け、「大地の精霊」を名乗る。
【ハーゴンの神殿】【ルビスのまもり】を使用した際にも

せいれいの こえが きこえる

というメッセージが出る。

リメイク版

教会で蘇生してもらうときの神父の台詞が、次のようになっている。

おお 神よ! わが主よ! 大地の精霊たちよ!
さまよえる ○○○○の みたまを 今 ここに! 呼びもどしたまえっ!

このことから、死者を生き返らせるのに精霊のチカラをかりているようである。

DQ3

前作に引き続き、精霊ルビスが登場。
【アレフガルド】の大地は自身が創造したものであることを明かす。
また、この地に住む妖精たちとの強い関係性が示唆されている。

SFC版・GBC版

【上の世界】【アープの塔】の北方に【精霊の泉】があり、精霊【オルレラ】が登場するが、特になんの意味もないイベントとなっている。
ガラケー版以降ではあえなく削除されてしまった。
 
また、アレフガルドで【あまぐものつえ】をくれる妖精のいるほこらに【精霊のほこら】という名前がついた。

DQ6

【ライフコッド】では山の精霊が信仰されており、開始時のイベントでは【せいれいのかんむり】を手に入れてくることが目的となっている。
村祭りでは、冠を教会の女神像に捧げる「精霊の儀式」の主役が、「神の使い」とも「精霊の使い」とも呼ばれている。
この儀式の最中、精霊の使い役をしていた妹【ターニア】を介した精霊のお告げがあったことで、【主人公】は大いなる旅に出ることになる。
このお告げの主は、実は【ルビス】である。
シナリオが少し進行すると、ライフコッドの武器屋で【せいれいのよろい】が販売されるようになる。
 
特技の【しょうかん】で戦闘中に精霊(【タッツウ】【デアゴ】【サムシン】【バズウ】)を呼び出せる。
詳細は当該項目を参照。
また、【せいれいのうた】という特技もある。
こちらはモンスターズシリーズの方でほぼ常連の特技になっている。

DQ7

本作でもシナリオに大きく関係する精霊が登場する。
詳細は【四精霊】を参照。
関連して、【エンゴウ】【ほむら祭り】をはじめ、各地に精霊信仰がある。
 
また、前作に引き続きしょうかんで精霊を呼び出せる。

DQ9

【パラディン】の職業クエストで【ズーボー】【ラーミー】といった精霊が登場する。
詳細は【導かれし精霊たち】を参照。
 
錬金用アイテムとして【せいれいせき】が初登場。

DQ10オフライン

【世界樹】【暗黒大樹】)の精霊として【若葉の精霊】【暗黒大樹の番人】【モリナラ大森林】の森の精霊として【スピル】【憎悪の精霊樹】が登場。
スピルはレンジャーに転職するためのクエストで【精霊の実】を食べることで、主人公の身に宿すことになる。
 
アイテムとして【せいれいの杖】【せいれいの霊薬】が登場する。

Ver.2

【ザンクローネ】メルサンディの地の精霊が【クレル】の願いにより具現化したという設定。

DQ10オンライン

アスフェルド学園に【願いの精霊】、レベル解放クエストに五声を体現する精霊が登場。

DQ11

【神の岩】には大地の精霊が宿るとされ、【イシの村】で信仰の対象となっている。
 
また【ガイアのハンマー】の説明文や、これに関する【ファーリス】のセリフにその名が登場する。
ガイアのハンマーには大地の精霊の力が宿っているとされているため、今作における【ガイア】とは大地の精霊のことを指していると思われるが、作中で詳細が語られることはない。
神の岩との関連性も不明。

モンスターズシリーズ

【わたぼう】および【ワルぼう】はそれぞれ【タイジュの国】【マルタの国】を守護する精霊である。

DQM1、テリワン3D

【格闘場左のとびら】(PS版、テリワン3Dでは「真実の扉」)の最下層でDQ3の精霊の泉のパロディイベントがある。

DQM2、イルルカ

【雪と氷の世界】に精霊の泉があり、大地に恵みを与える精霊がいる。
 
DQM2には、連携特技として【せいれいのまつり】が登場する。

キャラバンハート

下記の通り、各種精霊のモンスターが登場する。
【ひのせいれい】【みずのせいれい】【かぜのせいれい】【ちのせいれい】【ひかりのせいれい】【やみのせいれい】

トレジャーズ

【ミューシャ】【トンブー】が登場。

モンパレ

【闇の王】と対をなす【精霊王】が登場する。

モンスター物語

モンスター分類図において、【ブリザード】【フレイム】がスモッグ系の精霊族とされている。
位は低いようで、「呪いのブラックメイル」のエピソードでは、【りゅうおう】に仕える【だいまどう】のカトゥサによって魔界より何匹もまとめて召喚され、使役されている。

アイテム物語

本書では、アレフガルドの大地を創造したルビスが「精霊神」や「ルビス神」と呼ばれている。
 
千年、二千年と生き続けた妖精が大地と同化して精霊となり、その地に生きるものを見守るとされている。
 
【おうじゃのけん】の素材である【オリハルコン】【ひかりのよろい】の素材である【ブルーメタル】は、それぞれ大気と大地の精霊に共鳴して特別な力を持つとされている。

ダイの大冒険

精霊そのものは登場しないが、呪文の詠唱の際に「精霊たち」の力をかりるというくだりがあり、本作の魔法の多くは精霊の力を利用しているという設定になっているようだ。

ロトの紋章

【ロトシリーズ】を土台としているため、【精霊ルビス】が登場する。

余談

精霊を「せいれい」ではなく「しょうりょう」と読む場合は死者の霊魂としての意味合いが強くなるため、本項目の「せいれい」とはやや異なる意味となる。
また、同じ読みで「聖霊」と書く場合はキリスト教用語であり、英語のHoly Spiritに当てられる邦訳なので、精霊とは全く異なる存在である。
「父と子と聖霊の御名によってアーメン」という場合の「せいれい」はこっちの意味である。