【インパス】

Last-modified: 2024-03-10 (日) 05:10:57

概要

DQ3~DQ7とDQ11で登場する鑑定呪文。【宝箱】【壷】の中身や道具を調べることができる。
中身が青く光ればアイテムが、赤く光れば【トラップモンスター】が潜んでいる。稀に黄色く光ることもあるが、その場合の中身は作品によって異なる。
何色に光ったかはメッセージで表示される。
 
あくまでも色でしか判別できないので、中の金額や具体的なアイテム名、中身のモンスターが何かまでは分からない。
【ひとくいばこ】と思って開けたら【ミミック】だった」なんてケースも往々にしてある。
 
PS時代までの【公式ガイドブック】では宝箱の中身までは秘密になっていたが、近年は初心者向けの配慮なのか掲載されることが多くなり、【レミラーマ】などと同様に公式側から使う機会を奪われている不遇な呪文といえる。
 
また一部の作品では、【みる】コマンドに代わって手持ちのアイテムの鑑定も行える。
特に不思議のダンジョンシリーズではこの鑑定効果が生命線と言ってもいいほどで、本編とはうって代わって最重要呪文の一つである。

DQ3

【魔法使い】がLv18で習得する。消費MPは3。
 
トラップモンスターの導入に伴い、その対応策として登場した呪文。
「たからばこの なかは あおく ひかっている。」と出ればアイテムや【ゴールド】が入っており、
「たからばこの なかは あかく ひかっている。」と出ればトラップモンスターが潜んでいる。
しかし【ひとくいばこ】が脅威となる【ピラミッド】到達時点では、まず習得できないのがもどかしい。
とはいえその後も【ミミック】の脅威はゲーム全編を通して続くので使用機会は多い。
特に【サマンオサ南の洞窟】では大量の宝箱を考えなしに開けていると地獄を見る。
 
ちなみに今作のインパスは基本的に赤と青の2色だけで、ゴールドが入っている宝箱も青だが、実はピラミッド内の4Fにあり、開けると【ミイラおとこ】が出現して倒すとアイテムが出てくるという12個の宝箱のみ、特別に「たからばこの なかは きいろく ひかっている。」と表示させる。
アイテムもあるが敵も潜んでいるため黄信号というニュアンスだろうか。
このことは【取扱説明書】や各雑誌の事前情報でも記載されておらず、雑誌『ファミコン通信』では「禁断の秘技」コーナーで裏ワザ扱いで取り上げられていた。
ここに初めて来た時には魔法使いのレベルがそこまで上がってないことが多く、この時に全部開けてしまうと二度とこの反応を見ることができなくなってしまうため、人によっては気が付かないかもしれない。
このためか4コマ漫画劇場でもインパスで黄色く光る宝箱を見た勇者一行が「なんだこりゃ?」「こんな反応初めてだわ…」と驚くネタを【新山たかし】が描いていたりする(4巻P59)。
なおこのネタの落ちは黄色だから○○○という……ここでは書かない(書けない)ので各自確かめて頂きたい。一応原作通りちゃんとミイラ男は出てくるが。
 
空っぽの宝箱に対して使うと空っぽだと分かる。このときは宝箱は光らない。
ただし、ラスボスを倒した後はすべてのミミックがタダの空箱に変わるのだが、元々ミミックだった空箱はゾーマを倒した後でも赤く光る。

スマホ版

非常に使いにくくなってしまっている。
インパスの呪文の効果が変わった訳では無く、スマホ版のUIの問題なのだが…。
 
中央で押すと決定ボタンになる、アナログスティックのような形の移動ボタンが画面上に表示されるのだが、インパスはその左または右にあるメニューボタンでコマンドを開いて使用する。
「決定ボタンを押して宝箱を調べること」は宝箱の隣にさえいればどっちを向いていても有効なくせに、インパスは宝箱の方を実際に向いていないと効果を発揮してくれない。そして上述の通り、移動ボタンは決定ボタンと兼ねられているため、宝箱の方を向こうとして宝箱を調べてしまう、という操作ミスが非常に起こりやすい。
調べられる・話しかけられるものの隣にいると決定ボタンの判定が巨大化し、決定ボタンの周辺を押しても決定ボタンを押してしまう事になるのもこの操作ミスを助長する。

小説版

透視術の一種という設定。【バラモスの城】の宝箱に対し使用したのみ。
中身は【まじんのオノ】だった。

DQ4

消費MPは2。
【ブライ】が習得するのだが、FC版ではLv23~25と異常に遅い。
スタメンに起用されることも少ないことから経験値を得る機会もなく、覚えるころにはゲームが終わっていたりする可能性も…
今作以降、ゴールド入りの(および空っぽの)宝箱に対して「きいろく ひかっている」と表示されるようになった。
こちらは、ゴールド=金をイメージした色だろう。
DQ4以降はトラップモンスターが弱体化していったため、次第に影の薄い存在になってゆく。

リメイク版

さすがに見直されLv15~16で習得する。
だが、呪文自体の出番がほとんどないのは相変わらず。
Lv23では、代わりに【レミラーマ】を習得するようになった。

DQ5

【主人公(DQ5)】がLv12で、【男の子】がLv18で習得する。消費MPは3。
 
今作ではトラップモンスターが高確率で【ちいさなメダル】を落としていくうえ、スペックも全体的に下がっているため、どちらかというと戦闘を回避するのではなく、事前にその存在を知ってから開けるのに役立つ。
赤く光ったなら、戦う前にマホトラ、【マホカンタ】を使える(もしくは【てんくうのたて】を持たせた)素早いキャラ、あるいは【ザキ系】完全耐性を持つ仲間モンスターのみでパーティーを編成しておけば安全に開けられる。
この呪文で場所を把握しておき、開ける前にセーブして落とすまで粘るということも可能。
 
本作からは【壷】にもトラップモンスターが潜むようになっており、こちらの鑑定も可能。
しかし今までの作品では安全に調べられた物品であるため、大抵のプレイヤーがまず一度はトラップに引っ掛かることになる。
その後は安全のためにインパスを使う必要性を理解はしても、宝箱と違って空っぽであるケースも多いためそれら全てにインパスを使うことに徒労感を感じてしまう・ほとんどの壷は町中にあるためセーブしてから調べるのが容易、といった理由でインパス無しの漢探知を行うプレイヤーが続出した。
壷相手にインパスを行うのはよほどの慎重派プレイヤーくらいだろう。
 
上記の通り、今作から宝箱の鑑定に加えて手持ちのアイテムを鑑定する能力がインパスに統合された。
これを唱えるとアイテム選択ウインドウが開き、パーティ内での装備可能者や特殊な効果の有無、売却価格などを知ることができる。
宝箱の前で唱えた場合は、最初にまず対象を宝箱かアイテムかを選んでからになる。
ただしデメリット効果や呪いを鑑定することは出来ない。
と言っても、本作では呪い武具を自由に外せるので問題ないが(装備時に【呪いのモチーフ】が流れるので、デメリットの有無もわかりやすい)。
SFC版では宝箱の鑑定同様、アイテム鑑定でもMP3を消費するので一応注意。
 
【チート】をしないとわからないが、実はオープニングの船に積まれた鍵のかかった宝箱はインパスで調べると青く光っている。アイテム(物資)が積まれていることがわかる、
細かい作りこみである。

PS2版

宝箱・壷に対して使用すると、実際に宝箱自体や壷自体が変色するようになった。
鑑定の場合はMP消費なしで使えるようになっており、地味に利便性が上がっている。
 
ちなみにPS2版のみ【パパス】【ベラ】がパーティーにいる時にこの呪文でアイテムの鑑定を行うと、この二人の装備の可否についても判定される。
……それによって【かわのドレス】【ヘアバンド】パパスが装備可能という衝撃の事実が発覚するが。
何故こうなるのかというと、内部データ上では前者は【ビアンカ】、後者は【男の子】と同じ【装備グループ】に属しているため。
ただし装備可能と判定されても実際にそのアイテムを渡すことは出来ないが(バグを用いればその限りではない。この二人の装備を変更する手段についてはパパスの項目を参照)。

DS版以降

他のDS版天空シリーズに倣って、宝箱などは変色せずメッセージのみに表示される。
また【どうぐ】コマンドでのアイテム選択時のサブコマンドに「インパス」が追加された。

DQ6

【主人公(DQ6)】がLv6で習得するほか、【商人】★1で習得できる。消費MPは1。
今回もアイテム鑑定に使えるが、【おしゃれなかじや】で鍛えた【オーガシールド】など、一部メッセージの設定にミスもある。
 
【魔術師の塔】では入口の開錠呪文としてイベント起用される。前作の【ルーラ】に続いて、メインストーリーでの使用が必須となった呪文の2例目であり、キャラの育成で覚えさせることが必須となったのはこれが唯一の例。
なんとなく取ってつけた感があるが、インパスは主人公が初期に自力習得する呪文であり、パーティーのメンバーや職業による習得漏れがない、という配慮によるものと思われる。
それでも【低レベルクリア】の条件次第では主人公のレベルのボトルネックになるのだが。

リメイク版

DQ5と同様にアイテム鑑定は無消費で行え、どうぐのサブコマンドでも使用できるようになった。

DQ7

【吟遊詩人】★3で習得できる。消費MPは2。
PS版では宝箱・壷の鑑定のみとなっている。
他作品よりもトラップ系のモンスターが出る時期が早い一方、こちらが覚えられるのはそれよりも後で転職が解禁されてからとなる。
 
また本作では【本棚】からも、また前作同様に【井戸】からもトラップモンスターが出るが、これらはインパスでは鑑定できない。その代わりに【レミラーマ】を唱えるとこれらが潜んでいる場所が光るので見破ることは可能。
【ユバール族の休息地】にあるつづらにインパスを使っても効果が無いが、つづらを開けてもモンスターが出る事はない。

リメイク版

【盗賊】★4で習得に変更された。
アイテム鑑定にも使えるが、覚えた者がいると道具コマンドに【みせる】が追加されるだけのため、ゲーム中ではインパスの効果であることが分からない(説明書には載っている)。
その上、元々解説文付きのため見せても新たにわかるのは装備可能者と売値くらいである。

DQ8~DQ10

DQ8~DQ10では登場していない。
DQ8での削除理由は不明だが、DQ9ではトラップモンスターが青い宝箱からしか出現せず、青い宝箱の中身は乱数処理によって常に変化し続けているために、事前に予測する処理が困難であるためかと思われる。
久しぶりにトラップモンスターが脅威となった作品なのにもどかしい。
 
DQ10オンラインでは青い宝箱の中身が出現時に決定されるのか、宝箱がトラップモンスターか調べることができるが、インパスは登場せず【みやぶる】に統合された。
レベルアップで覚える呪文ではなくスキルポイントで覚える特技なら、転職しても使用可能であるためかと思われる。
DQ10オフラインにおいても同様である。

DQ11

【カミュ】がLv22で習得する。消費MPは1。
今作は宝箱の鑑定のみとなっている。
例外としてダンジョンに置かれたスロットマシンにも対応しており青く光ればそのスロットからカジノコインが得られ、赤く光れば【スロットマジーン】系統に化けていることを意味している。
習得Lvが微妙に遅いが、【トラップモンスター】が出る位に丁度習得するので寧ろ妥当な頃合いである。
 
だが厄介なことに、カミュの数少ない習得呪文に【リレミト】があり、移動中に使えるのがインパスとリレミトの二つのみ。
なのでちょっとした手違いや操作ミスで押し間違えてしまうことがあり、特に3DS版だと一番上にリレミトがあるため便利ボタンを押しすぎるとリレミトが暴発してしまう。
入り口やキャンプ地から離れた宝箱を調べようとしたのに入口に戻ってしまった、という経験をした人も少なくないだろう。
 
3DS版等では唱えたときのメッセージが従来の「宝箱の中は ◯く 光っている。」から変更され、

赤い光が 見える。
用心して 開けた方が よさそうだ。

のようになった。

モンスターズシリーズ

インパス自体は登場しないが、
イルルカでは「踊る」が代替スキルに近く、トラップモンスターなら反応する上、すぐに戦闘すれば1ターン目は踊りにつられて行動不能に陥っている。
勿論、踊ってもゴールド・アイテム等のチェックは出来ない。

DQMJ3では【リアクター】がインパスの役割を果たす他、共通の【天敵】となっているスライム系に乗ると逃げるようになっている。

不思議のダンジョンシリーズ

未識別アイテムの識別を行う役割を果たす。
また、同様の効果を持つ【インパスの巻物】【インパスの壺】【インパスの指輪】など、
この呪文の名前を冠したアイテムも登場しており、どちらかと言うとこれらのアイテムの方の印象が強いだろう。
トルネコ3には、【インパスの石像】という【石像】も登場する。
 
本シリーズは後半になるにつれ正体の分からないアイテムが増えていく傾向がある。 
アイテムを識別する手段としては、そのアイテムを実際に使ってみる等いくつか手段があるが、それらはマイナスアイテムだった場合のリスクや、貴重品を無駄遣いしてしまうリスクなど、いずれも多少なりともデメリットを抱える手段ばかりである。
一方でインパス関連はアイテム識別を専門としているため、ほぼノーリスクでそれらのアイテムを識別することができる。
本編以上に重要かつありがたい存在である。

トルネコ2

【魔法使い】の習得する呪文の一つ。
消費HPは15で、手持ちのアイテムの一つを識別する。
 
インパスの巻物とは異なり、識別するアイテムを指定することはできない。
そのためピンポイントで識別したいものがあるなら、それ以外のアイテムを全て床に置いてから使う必要があるため、かなり面倒。
巻物が使用できない戦士と異なり、魔法使いは普通にインパスの巻物も使えるため、限られた呪文習得枠を消費してまで覚えておきたい呪文とは言い難いだろう。

少年ヤンガス

消費疲労度は20で、持っている未識別アイテムを全て識別する。
ただし、に入っているアイテムは対象外。
呪文を習得しているモンスターとの合体中にのみ使用可能だが、合体のタイプが「融合」の場合は使用することができない。
【プチヒーロー】(Lv15)、【ベビーサタン】(Lv8)、【ベホイミスライム】(Lv16)、【ミニデーモン】(Lv16)、【闇の司祭】(Lv12)が習得する。
 
トルネコ2のものと比べて利便性が格段に上がっているため、あるとけっこう便利。
その反面当然戦闘では全く役に立たないので、リレミトや【シャナク】などの非戦闘用の便利呪文とまとめて、誰か一人に覚えさせておいても良いだろう。

シアトリズム

【盗賊】【レンジャー】などの職業が習得する、FMS専用の呪文。
ステージ中1回だけ発動し、【樽】アイコンのタッチトリガーでCRITICALを出した時のアイテム入手率が上がる。
消費MPは4。

ダイの大冒険

【レオナ】が使えるようだが、【破邪の洞窟】では呪文が使えない為に未使用。その結果、【ひとくいばこ】に引っかかって怒られていたが、ひとくいばこ自体は【マァム】が一撃で粉砕しており、そこまで強くなれば使う必要がないのはある意味ゲーム通りだったりする。

蒼天のソウラ

17巻で登場。鑑定呪文と書いてインパスと読む。使い手は【ライセン】
【<早撃ち>ダン】が愛杖を捨てて逃げた事に違和感を感じて発動。
隠匿された爆裂呪文の魔法陣によるトラップを看破した。