剣士用、ガンナー用に続く3種類目の防具で、そのどちらでも装備可能な防具のこと。
共用装備と呼ばれる事もある。なお公式での呼称は兼用防具である。
目次
概要
- 従来は例外的な存在だったが、MHWorld以降は殆どの装備が共通装備になっている。
シリーズ別の特徴については以下の項目で解説する。
無印~MHXXまでの各作品
- 大半の防具は剣士専用かガンナー専用の区別がある一方で、
頭用の装備のほとんどは剣士かガンナーかに関係なく装備できる。
また、ある意味ではお守り等のシステムもこの類の装備と言える。
この項目では主にそれ以外の部位(胴・腕・腰・脚)について取り上げる。
- 代表的なものはとしてはレザーライトシリーズ、マフモフ、ユクモノ等の初期装備や、
ランポスーツ、メイドシリーズのような一風変わった装備が挙げられる。
- ガンナーでも装備できるため、基本的に総防御力は低い。
かと言って耐性やスキルが強力という事もあまり無く、突出して高い性能を持っている訳ではない。
剣士でも装備できるのにガンナー用のスキルが発動したり、あるいはその逆だったりする事も多い。
中には剣士用とガンナー用のスキルが同席している装備や、全スキルポイントが0という装備まである。
その代わりと言っては何だが見た目がなかなか面白い物が多く、
ネタ装備の一種と考えるプレイヤーもいる。
- 単純に防具の特性として見た場合、共通装備であることのメリットは特にない。
防具を変更せずに武器だけ持ち変えられるような状況が存在しないために、
剣士・ガンナーそれぞれの専用防具であっても全く支障は無いのである。
よって、あくまでも装備が整っておらず試行錯誤を行う期間である序盤向けだったり、
戦闘主体ではない採取用の装備といった位置付けに留まっていることが多い。
- そのためか、シリーズを重ねるごとに影が薄くなる傾向にある。
下位防具では共通だったものが上位になると剣士とガンナーで分かれるなど、
全く同じ外見なのに剣士用とガンナー用が別に用意されているケースも増えている。
- もっとも、特徴的なスキルが付く場合もあり、局地的に役に立つ場面が存在する例もある。
有用なものとしてはMHG時代のクロオビシリーズがあり、
頭と腕に「胴系統倍加」が付く貴重な防具として持て囃されていた。
しかしながら、この様な場合でも防御力の低さが欠点となり使用機会は限られてしまう。
主な特徴・利用例
- MHPまでの初期の作品では、ごくごく一部ではあるが、
剣士またはガンナー防具の一部のパーツが剣士/ガンナー兼用となっているものが存在した。
特に無印のレイアフォールドは本来は剣士防具でありながら兼用装備であり、
下位で作れるにもかかわらず上位ガンナー防具と同等の防御力を持っていた。
腰防具なのでスキルに干渉しない場合が多く(当時は主に胴・腕・脚の組み合わせで発動した)
防御力の低いガンナーにとって非常にありがたい存在だった。
他にはフルフル胴が上位剣士用を除きいずれも兼用となっている。- ただし、スキルを発動させるためには剣士/ガンナーでシリーズを揃えなければならないので、
敢えてガンナーで剣士用の胴を装備する場合は防御力とスキルのトレードオフになる。
今では考えられないが、当時はスキルの比重が軽かったので
「防御重視でスキル無し」というのも場合によっては十分選択肢に入る。
- ただし、スキルを発動させるためには剣士/ガンナーでシリーズを揃えなければならないので、
- 無印やMHGにおいては装備のマイセットが存在せず、1部位ごとに装備変更するたびにローディングが発生する。
このため、剣士とガンナーを頻繁に切り替えるならば共通防具で揃える事でクエスト準備が快適になる。- 似たような運用はMHFのパートナー装備でも見られる。
パートナーはマイセット非対応で、なおかつスキルポイントの概念が存在しないにもかかわらず、
防具の剣士/ガンナー区分はしっかりと分けられているので武器変更時にわずらわしさがある。
よって、あらかじめ共通防具のみを装備させることで武器を変えても防具を替えずに済むようになる。
パートナーの装備は元の装備の性能が無視される仕様である点からも相性がいい。
- 似たような運用はMHFのパートナー装備でも見られる。
- MHXXで実装された防具合成においては、剣士とガンナーの両方の装備に見た目を合成できるという利点がある。
そのため、見た目の上では剣士とガンナーで同じ装備を使っていくということはしやすくなった。
また、一応共通装備に他の装備を合成することも可能だが、
専用防具の見た目を合成した場合、見た目に使用した装備に合わせて装備制限が発生する。
と言っても実用性を考慮すれば、実際にこの仕様で困るような場面は、
「剣士とガンナー両方で使っている頭防具にスカルフェイス系統を合成する」という場合のみだろう。
- MHFの韋駄天クエストなど、武器は持ち込みだが防具は固定というクエストでは貸与品として用意される。
普段あまり着る機会のない防具なので新鮮に感じる人も多いだろう。- かつての韋駄天クエストにおいて頻繁に登場したのはコムラダシリーズ。
防御力は剣士なみ・スキルも剣士用だが、何故か共用防具である。
特に強化3段階目のコムラダLは、フル装備するだけで646もの防御力がガンナーでも扱える。
ただし、ガンナー用のスキルは一切発動しない上に(当時は)作成・強化が恐ろしく面倒、
スロットも頭以外は2個までと、韋駄天以外でまともに使われた例は皆無に近い。
- かつての韋駄天クエストにおいて頻繁に登場したのはコムラダシリーズ。
- MHFにおける防具の外装変更は剣士/ガンナーの区別なく行える。
MHWorld以降
- 新大陸を舞台にしたMHWorldでは剣士装備・ガンナー装備の統一化がなされている。
剣士用、ガンナー用の区別はなくなり、両武器種を切り替えても装備を脱がされることがない。
ゲームバランスについては、剣士かガンナーかで付与されるボーナスが切り替わる形で対応された、- 近接武器(剣士)装備中の場合は「物理ダメージを軽減するボーナス」
- 遠距離武器(ガンナー)装備中は「属性ダメージを軽減するボーナス」
武器自体のカスタマイズ要素が増えたことで、防具付与スキルにそこまで依存しなくなった。
無論武器種によって相性の良いスキルがあるため、1式だけ用意すれば済むという話ではないが、
剣士中心でプレイしているハンターがガンナーに転向する分には一応の装備が揃うことになる。
この仕様変更はBCで装備が換装できるMHWorldの特徴が一因と目されている。- 一方、デザインも共通化されてしまったため、その点を勿体なく感じる人は多い様子。
ただし、MHWorldの防具は、
スキルポイントが高いがスロット数が少ないα装備、スキルポイントが低いがスロット数が多いβ装備の、
2種類が用意されているためバリエーションが減った訳ではない。 - 世界観上では第2期調査団が新大陸に渡って真っ先に取り組んだ事業とされる。
さまざまなトラブルが予見される新大陸において、汎用性の高い防具の開発は急務だったようだ。
MHWorld主人公が所属する第5期調査団派遣時点では新大陸での主流装備となっているが、
昔気質の「ソードマスター」は今なお旧式の剣士装備(レイアシリーズ)を着用している。
一方、5期団は新大陸到着直前のトラブルで持参した装備品を喪失した人も多く、
大部分がこの共通装備化された現地の防具を利用しているようだ。 - 剣士やガンナーの専用スキルについては心眼/弾導強化のように統合されている場合が多く、
剣士とガンナーを切り替えればそれぞれ違う効果が同じスキルで発動する。
一方で匠や○○弾強化などのように相変わらず専用のものもいくつか存在し、
それらは対象外の武器だと死にスキルと化してしまう。
- 装備の統一化が行われたことで、従来よりも剣士/ガンナーで装備品のやりくりがし易く、
普段使わない武器種にも挑戦しやすくなったり、更にはクエスト状況に合わせて切り替えたりといった、
これまでの作品においては考えられない運用が可能となっている。- 一方、初登場作品故の大味な調整が見られる部分もそこそこある。
防御力は防具の数値依存、剣士武器の場合はそこに物理ダメージ軽減ボーナスが加わるが、
そこまで強烈に高い訳ではなく、ガンナー有利なのではないか? との指摘がされることもある。
- 一方、初登場作品故の大味な調整が見られる部分もそこそこある。
- MHRiseでも同じ仕様が続投しているが、複合されていたスキルは再び切り離されている。
一方で昔の共用装備のような剣士とガンナーの両方のスキルを兼ね備える装備もあまり多くないため、
どちらかの専用スキルのみを持つような装備は半ば剣士やガンナーの専用防具として扱われがちである。
前述のように、共用なのにどちらか専用のスキルを主に持つ防具と言うのはMHWにも存在していたが、
共用のシリーズスキルが無くなった分、僅かだが形骸化している面が否めない。
とはいえ、一式揃えればあらゆる武器種で使用できる快適さは変わらずである。- また、新大陸で開発された技術である(性能の高い)共用装備の技術が、
どのようにして現大陸、そしてカムラの里にやってきて定着したのかは作中で語られていない。
メタ的な都合で見れば、設定の整合性よりもゲームとしての快適性を重視した物とも考えられる。 - 本作では、α装備とβ装備の区分が廃止され、
デザインのバリエーションが少ない点を惜しむ人は多い様子。
- また、新大陸で開発された技術である(性能の高い)共用装備の技術が、