モンスター/ビシュテンゴ

Last-modified: 2024-03-19 (火) 23:45:41
種族
牙獣種(尖爪目 飛膜獣亜目 天狗獣下目 ビシュテンゴ科)
別名
天狗獣(てんぐじゅう)
異名
山林の荒法師
英語表記
Bishaten
危険度
MHRise・MHR:S:★4
登場作品
MHRise, MHR:S
狩猟地
水没林, 大社跡, 翡葉の砦, 密林, 獄泉郷,

目次

生態・特徴

現大陸の温暖湿潤な地域に生息する大型の牙獣種。
頭襟(ときん)のような角や、その角と繋がった嘴のような器官を有する顔、
「腕羽」と呼ばれる小ぶりな翼のような器官を生やした前脚、先端部が5方向に展開する尻尾など、
牙獣種の中でも一際個性的な姿をしており、ハンターズギルドからは《天狗獣》という別名で呼ばれる事もある。
自分の近くを通り行く生物にいきなり攻撃を仕掛ける姿がよく確認されるが、
これは縄張り意識や攻撃性の強さの表れというよりも、多くの個体が共通して持っている「趣向」によるもの。
非常に好奇心旺盛で悪戯が大好きであり、前述した攻撃もビシュテンゴにとっては悪戯の一環らしく、
襲撃した相手の反応を見て楽しんでいるような姿が度々目撃されている。
遠くへ逃げようとする相手をわざわざ狙って追撃するなど、その性格と手法は時に悪辣とさえ言え、
旅人や行商人などを襲撃する事案も少なくない。
しかし、遭遇する者に手当たり次第にちょっかいをかけようとするため、
自分の実力では手に負えないような強力なモンスターにまで手を出してしまう場合もあり、
結果的に手痛い反撃を受けて慌てて退散する姿も確認されている。
そのような様子から「山林の荒法師」や「慢心の権化」などの異名でも知られている。
余談だが、悪知恵が働く個体ほど角の形が立派になるという噂があり、
ある昔話においては身に着けると途端に賢くなる特殊な代物として語られている。
その真偽は定かではないが、少なくともビシュテンゴの角は同族間の力関係の基準となるらしく、
角の小さな個体はより大きな角を持つ個体に従うように行動する場合が多い。
雑食性で、特にを好んで食べる。
腹部にある袋状の器官の中に収集した食物を溜め込む習性があるが、
その中身はほとんどの場合、どこからか調達してきた無数の大きな柿である。
この袋は収納している食物を急速に熟成させる性質があり、
普段はこれによって熟成させた柿を好きな時に取り出して食事を取る。
なお、この袋による熟成は柿以外の食材でも作用するが、
あまりに急速に熟成するためか非常にクセが強いものとなってしまい、大概は人間の口に合わなくなってしまう。
熟成が進行しすぎると食材が毒性を持つ場合もあるため、食材の管理や調理への利用には不向きとされる。
しかし、カムラの里ではこの性質を利用して発酵させた食材の強い匂いを漂わせ、
その匂いによってモンスターを誘導するという特殊な罠の開発に成功している。
尻尾は普段は窄まっているが、展開すると手のような構造となっており、
実際に手のようにものを握ったり、地形や壁をしっかりと捉えて張り付く事ができる。
尾甲を有しているため見た目以上に頑丈で、特に強靭な個体の尻尾は勢いよく叩きつければ岩石をも穿つ殺傷力を持つ。
また、尻尾で立っている状態のまま先端を窄め、
その状態で独楽のように回転しながら地面を滑るように移動するといった器用な動き方も可能。
尻尾を利用して不規則に動き回るビシュテンゴを追い回すのは容易ではなく、狩猟時に翻弄されるハンターも多い。
牙獣種の中では珍しく、腕羽を用いて完全な飛行を行う事ができる。
しかし、この腕羽はそもそもはどんな体勢でも上手くバランスを取れるように発達した器官であり、
飛行が可能とはいえ決して得意としているわけではない模様。
ビシュテンゴが積極的に飛行するのは、敵から逃れて態勢を整えるためか、
あるいは勢いに任せて外敵に突撃を仕掛ける場合などに限られる。
尻尾で立っている場合は巧みにバランスを取りつつ腕羽を振るって打ち払うように周囲を攻撃する事もある。
外敵と本格的に戦う場合は大声を張り上げて威嚇し、
袋の中に隠し持っている大量の柿や頑丈で強靭な尻尾を主な武器として活用する。
特によく行う攻撃が、前脚や尻尾で持った柿を全力で投げ付けるというもの。
ビシュテンゴが特に好んで食べる「デカデカ柿」は人間の頭よりも大きく、
それなりの硬度もあるため、直撃すればそれだけで怪我をし兼ねない。
また、袋の中で熟成された柿は、その過程で特異な性質や毒性を得ている場合もある。
特に毒々しい紫色の果汁が染み出した柿や、一部の個体が用いる緑色の柿は、
それぞれ別々の強い毒性を持っている事が確認されている。
また、やけに眩しく輝く柿を取り出す事もあり、こちらは割れると同時に強い閃光を発する。
ビシュテンゴはそのような柿の性質を理解した上で武器として活用してくるため、
こちらもビシュテンゴが取り出した柿を見極め、それに応じた対処を行う必要がある。
なお、ビシュテンゴ自身も熟成された柿の毒性に耐性を持っているわけではないようで、
破裂した柿から噴き出した毒素を自分の鼻や口を腕で塞ぐ事で回避する様子が確認されている。
もしビシュテンゴから毒性を持った柿を奪い取る事ができれば、
それを狩猟に利用する事も不可能ではないだろう。
一部地方ではビシュテンゴは「神の使い」として奉られており、
質の良い爪はお守りの首飾りに加工される事などから高額で取引されている。
また、その素材から作られた衣装は山の神々と語り合うための正装として古い文献の中に登場し、
徳を引き寄せ、穢れから身を守ると伝えられている。

概要

幽明の際 番人気取りの 悪たれ坊
獲物めっけと 尾っぽを振って 柿を礫に 勝手次第
慢心の権化 不届き千万
  • 別名通り天狗がモチーフだが、どちらかと言えば近いのは烏天狗の方であり、
    一見猿のようだがクチバシのように尖った鼻先などに類似点が見られる。
  • 発売前はPV2でイソネミクニと共に公開された。
    立った状態から大量の黄色や紫の柿を投げまくる攻撃を披露し、
    その尻尾で立つというユニークな姿も相まって注目を集めた。
  • この柿はPV通り、戦闘中でも頻繁に投擲したり、柿を叩きつけてその効果を発動させたりする。
    これらの柿には名前が付いており、橙色の柿はデカデカ柿、紫の柿はドクドク柿
    薄い黄色の柿はピカピカ柿、緑色の柿はシビシビ柿と言う。
    デカデカ柿は特に何も効果は無いが、ドクドク柿は毒煙が発生し、ピカピカ柿に至っては閃光を発する
    閃光を発する時の予備動作はわかりやすいので準備をしておきたい。
    シビシビ柿は上位から使用し、麻痺になる煙を発生させる。
    • 柿の使い方は妙にバリエーションが豊富で、
      普通に手を使ってほぼストレートにぶつけてきたり、
      尾で二つ同時に握りこんでスライダー軌道を描くように飛ばしてきたり、
      手で顔や腹部を隠しながら柿を取り出し尻尾に握らせてから地面に叩きつけたり、
      尻尾で立って両手でいくつも乱れ投げしたり、
      こちらを挑発するようなおどけた調子で横歩きしながら山なりにぶつけてきたりと様々。
      ストレートと横歩きからの投擲は非常に精度が高く、ハンターのいる場所を正確に狙い撃ちしてくる。
      疲労していてもストレート投げは使用するが、完全なノーコン状態になる。
    • ちなみに、柿による毒には特段耐性が無いようで、ドクドク柿やシビシビ柿を使う時は
      自らの顔を覆って煙を吸わないようにしている。ハンターが投げた柿で毒や麻痺にもなるし
      また、ピカピカ柿を使う時には目を覆う。この様子は三猿のようである。
      耳を覆う行動はないが。
  • 弱点属性は氷、次点で火。熟成作用のある腹袋に温度の変化が悪影響だからだろうか。
    先述した通り無効化されるわけではないため、毒や麻痺武器、閃光玉も効く。
  • ドスマッカォを思わせるような、手のような形に発達した尻尾が特徴的。
    用途もやはり類似しており、尻尾だけで立った状態から前脚でなぎ払ったりしてくる。
    また、唐傘お化けか何かのように一本足でスムーズに移動もできる。
    空中で前転するように何度も尻尾を叩きつけてくることもあり、受け身を取るタイミングには注意。
    更に、体を捻る予備動作からホロロホルルのように回転しながら突っ込んでくることもある。サイコクラッシャー
    この大技の構えを取った時はハンターが警告する。
    • この尻尾を活かし、特定のエリアでは壁に張り付き、その状態で柿を投げて攻撃してくる。
      加えて、壁からハンター目掛けて回転突進も行ってくる。
  • 尻尾に攻撃を当てて怯ませることで思い切り転倒してチャンスを作れる他、
    同時に大量の柿が周囲にばら撒かれ、落とし物として拾える。
    これらは精算アイテムなどではなく、実際に使用可能なアイテムとなるため拾っておいて損はない。
    • ピカピカ柿は閃光玉と同様に使え、デカデカ柿は食べた時点で即座に体力を少量回復する。
      ドクドク柿は毒投げナイフ、シビシビ柿は麻痺投げナイフと同様のものであり、
      使用すると一直線に素早く飛んでいく。ぶつけると割れるエフェクトがあるが性能は同等の様子。
      • ただし、これらの柿はクエスト終了時に回収されてしまうので注意。
        どれも危険だからギルドが預かるという名目にはなっており、
        安全そうなデカデカ柿もビシュテンゴの腹袋の影響かすぐに腐ってしまうとのこと。
        探索ツアーで何時間放置してもドクドク柿に変化したりはしないが
      • また、効くとはいってもビシュテンゴは状態異常の耐性がそこまで低いわけではないため、
        1度目はともかく、拾った柿だけで2度以上の状態異常を狙うのは厳しい。

MHRise

  • 最初に登場するのは里★4の緊急クエストで、加工屋のハモンに依頼されて対峙することになる。
    目当てはビシュテンゴの腹袋で、これの特性を利用してマガイマガドを誘い出す罠を作るという、
    緊急クエストに抜擢されたモンスターの中でもシナリオに関わる重要な要素を担っている。
    ちなみに、素材としての登場はない。
  • 登場ムービーでは大社跡エリア1にある巨大な石鳥居にぶら下がりながら、眼下を歩くブンブジナに柿を投げつけ、
    爆ぜる様を見てケラケラ笑う……という中々ショッキングな光景が展開される。
    自身の生理的欲求を満たす以外の目的で他のモンスターを害する一面を持つという意味では、
    同じく狡猾・知恵者なモンスターとして知られるイャンガルルガと通じる所があるかもしれない。
    攻撃が決まった際にこちらをあざ笑ってくるケチャワチャとも近いものを感じる。
    こんな事をやらかす悪辣さ故か、
    登場ムービーのナレーション担当琵琶法師には上述のように悪たれ坊だの慢心の権化だのボロクソに貶されている
    • なお、このムービーの台本が発売前に公式Twitterで一部公開されていた。
    • 後述するが、MHR:Sではビシュテンゴ亜種の登場ムービーに出演しており、
      そちらではド直球にと言われた挙句、亜種に翻弄されてしまう役回りになっている。
  • 悪戯好きの性格故か、リオレウスオロミドロという格上のモンスター相手に縄張り争いを繰り広げる。
    • リオレウス相手にはアンジャナフと同一のモーションで、炎ブレスを喰らった上に一方的に空から落とされて負けてしまう。
    • オロミドロとは固有のモーションであり、
      まずオロミドロが飛びかかり、立て続けに尻尾を振るって攻撃するが、
      ビシュテンゴは華麗な動きでこれを回避。
      オロミドロの頭に飛び乗ると、頭に柿を砕ける勢いで打ちつけて攻撃する。
      この時オロミドロに割合ダメージが入る。
      しかしここでオロミドロが尾でビシュテンゴを捕らえ、
      地面を溶かして潜りながらビシュテンゴを泥の中に埋めてしまう。
      もがいた末に泥から飛び出て脱出したビシュテンゴをオロミドロは逃さず、
      空中でくわえて地面に叩きつける。この時ビシュテンゴに割合ダメージが入る。
      ビシュテンゴが操竜待機状態になることで、縄張り争いが終了する。
      ビシュテンゴは柿、オロミドロは泥と、互いに武器を使い合う個性あふれる縄張り争いである。
      オロミドロは格上のモンスターだが、
      ビシュテンゴは割合ダメージを与える活躍を見せている。
  • 百竜夜行にも登場。柿を投げて遠くから狙ってくる遠隔型…ではなく、
    意外にもハンターを直接狙ってくるため武器であるはずの柿を殆ど使わず、
    精々、近距離からデカデカ柿を1発投げてくる程度で、連発したり状態異常系の柿を使ったりはしない。
    メタ的なことを言うと大量のモンスターに加えて大量の柿まで散らばると処理落ち等の危険もあったのかもしれない
    柿を殆ど使わない関係上、頭の位置が高めなのでバリスタで徹甲榴弾を当てやすい
    ……かと思いきや、アクロバティックにグルグルと回転するため案外当てづらい。
    素早い動きの関係で不意を取られることも多いため、後退弾で怯ませる等上手く対処したいところ。
    • ビシュテンゴは攻撃モーションを開始(逆立ち)するまでは攻撃対象の方向を向かない。
      また、遠くから回転攻撃を仕掛けてくるために、一見誰を攻撃対象にしているのか分かりにくいという
      なかなかに厄介な特性があり、対策を怠ると奇襲攻撃で狩猟設備を破壊されてしまう。
      勿論、ハンターも負傷は免れない。
      特に射撃型・破壊型と組んで登場した時には、
      そちらに気を取られてビシュテンゴの体当たりを食らわないように細心の注意を払いたい。
    • こちらでも尻尾で立っている時に怯ませることで特殊ダウンはするが、
      柿を落とすエフェクトは出るものの残念ながら専用の落とし物を落とすことはない。
      落としてくれればサブ任務の達成に大いに貢献してくれていたであろうが……。

操竜

  • 操竜状態では、多くの攻撃が尻尾で立ち直してから放つ為に初動が遅く、
    リーチがさほど無いことから、攻撃を当てる前に潰されやすいという特徴がある。
    • 弱攻撃1(X / ↑+X)は尻尾をグルグルさせて突進する攻撃。
      弱攻撃の割りに発生は遅く、ダメージもショボい。広範囲に攻撃できるので百竜向け。
      モーションは5回ほど回転しているが1体に対して2回HITまでしかしない。
      判定を出しつつ長距離前進するため、乱戦やぶつかり合いに強い。*1
    • 弱攻撃2(→+X / ↓+X)は尻尾でドクドク柿を持った後、ジャンプして叩きつける攻撃。
      弱攻撃の割には出が遅く潰されやすい上、威力も上記の回転攻撃1発分しかない。
      あくまで毒付与がメインの技となる。
      毒にできる範囲は広いので、百竜夜行で複数体に毒を付与したい時に使う程度か。
    • 強攻撃1(A / ↑+A)は尻尾ぶん殴り。
      通常の単発大攻撃といった感じで、発生が遅い代わりに威力が高い。
      正面から無理やりダメージを稼ぎに行けるので、ゲージを溜めるのには向いている。
      一方で初動の遅さが足を引っ張り、回避と交互に連続して出すのには向いていない。
      攻撃後に突進離脱を行うと、向いている方向とは逆方向に走り出すので注意。
    • 強攻撃2(↓+A)だけは別格の柿投げ攻撃。
      その場でバックステップしながらドクドク柿を投げつける技。
      左投手でストレートをよく出す模様。
      威力は↓Xよりもやや高い程度だが発生速度が速く、かなり遠距離からでも届く優秀な技。
      威力はAには及ばないのでラッシュには向かない。
      • この柿投げは相手の中心をかなり正確に狙うが判定は狭い。
        この為アンジャナフ等の足元の判定が薄いモンスターには、
        棒立ち状態でも足の間に着弾して当たらない事がある。
      • 柿投げ後にAを追加入力すれば、そのまま飛行して接近し、滑空飛び込み攻撃を行う。
        柿投げで怯んだ相手に確実に追撃できるので、一転してこちらのペースに回せるようになる。
    • 強攻撃3(→+A)は上記の滑空飛び込み攻撃だけを発動できる。
      ホーミングするため距離に関係なく当てやすい。
      威力は高め……なのだが、発動と接近がやや遅く、威力も突進尻尾ぶん殴りには及ばない。
      空中で迎撃されると大きな隙を晒すため、素直に柿投げから派生した方が安定する。
      大技ゲージが溜まりきってダウンさせた後は、密着してこの技を連打するのが一番稼げる。
    • 操竜大技(X+A)は翼回転攻撃から尻尾立ち前進叩きつけを2回、そして尻尾立ち旋風コマ突撃
      威力はそれなり。特殊な効果は何も無いので操竜中に毒柿だけはぶつけておこう。
      • 慣れないうちは↓A連発でいいのだが、流石に↓AだけではDPSに欠けるほか、
        後ずさりし過ぎてしまい柿が届かないといったロスに繋がる。
        弱攻撃は両者ともコンボパーツには不向きで、A単発は発生が遅く普段使いしにくい。
        事前に行動を把握して対処するタイプの上級者向けモンスター。
      • 定番の立ち回りは、柿投げで怯ませてから滑空飛び込み攻撃を行い、
        危ないと思ったら即座にキャンセルして逃げる……を繰り返す不届き千万なヒットアンドアウェイだろうか。
        怯みにくいヌシ相手でも、柿投げ→回避で逃げ回り、無限の柿製していれば完封できる。
        大技が発動可能になったら、ゲージぎりぎりまでAを連発すればそこそこのダメージになる。
      • 一見すると微妙に感じるものが思わぬところに優秀技を持っているモンスターは数多い。
        時間に余裕がありそうならどんな技や派生技があるか色々試してみよう。
        使えるものはなんでも使って最終的に勝てれば良いのだ。

MHR:S

  • MHR:Sにももちろん続投。しかしMRのビシュテンゴを最初に見ることになるのは、
    本種のクエストではなくビシュテンゴ亜種の登場ムービーになる。
    • 相変わらずブンブジナに柿を投げつけては爆発させてケラケラ笑っていたが、
      転がったブンブジナが偶然ビシュテンゴ亜種に激突。
      怒った亜種から駆けつけてきた仲間諸共松ぼっくりをしこたま投げつけられた挙句、
      トドメに火炎放射での火炙りをくらって慌てふためく様を亜種にケラケラ笑われてしまった。
      絵に描いたような因果応報、そして嘲笑の連鎖である。
  • 亜種の登場ムービーにて初っ端から醜態を晒してしまった通常種だが、
    MRでは亜種と同じ★2からの登場となる。
    亜種がMR2への昇格クエストを担当している都合上、
    通常種の方が亜種よりも遅れて登場するという珍しい現象が起こっている。
    また、新たに復活フィールドである密林に進出した。
  • MRでの追加行動は豊富な部類であり、上位までと同じ感覚で挑むと面食らうことになる。
    下位上位で狩り慣れているからと、こちらが慢心の権化にならないよう注意。
    • 追加行動の一つは、ドクドク柿を両手に持って地面に叩きつける攻撃。
      大抵は亜種が使ってくる松ぼっくり爆破の方を先に見ることになるだろう。
      通常種の場合は爆発の代わりに毒霧が発生するようになっており、その場にしばらく滞留する。
    • もう一つの追加行動は尻尾立ち状態で行うサマーソルト
      転倒を狙って正面に群がるハンターを迎撃するための攻撃である。
    • また、大技である尻尾立ち旋風コマ突撃には強化が加わり、
      なんと突進の軌道上に大量のデカデカ柿・ドクドク柿・シビシビ柿をばら撒くようになった。
      突進の後を追うようなことをしなければ当たるリスクは低いが、
      範囲内に入ってしまった場合は、飛んでくる柿のどれが当たるか分からないガチャ状態に陥る。
      状態異常柿、特にシビシビ柿を引かないように祈るほか無いだろう。
    • この他にも、尻尾のサイドスローで投げてくる柿の数が3個に増えていたりする。

傀異化

  • 傀異クエストではEX★2に登場。傀異化素材は「傀異化した血」。
    力押しのモンスターが多いこのランクの中では攻撃力は低めの部類。
    当然ながら柿に当たったところで劫血やられにはならないため、通常種とそこまで大きな差は感じないだろう。
    破壊可能部位が低い位置にとどまりやすく、数が多い点も素材集めにおいてはメリットになる。
    ただ、MRでの追加行動が豊富なのでそれらの行動には慣れておきたい。
    • 傀異核が出現するのは前足、尻尾、そして後ろ足。
      後ろ足は非常に小さく、大きな前足や尻尾に攻撃を吸われがちで核の破壊にはやや骨が折れるかもしれない。

武具

  • 武器は良く言えば素直、悪く言えば特徴の無い性能の無属性武器。
    Lv3のスロットが1つ開いているので拡張性は多少高い。
    また、ビシュテンゴ自身が然程強敵ではないことや、
    獣玉ぐらいしか難しい素材が無いのもあり生産難易度は低め。
    • スラッシュアックスは数少ない滅龍ビンを持つという独自性がある。
    • ライトボウガンは毒弾と麻痺弾それぞれLv1が歩き撃ちかつ速射に対応している。
      小回りを利かせつつ状態異常をばら撒けるため、百竜夜行の状態異常任務を達成しやすい。
  • 防具はテンゴシリーズ。
    かなり派手な色彩だったり装飾が大量に付けられているが、
    一応天狗らしく山伏の服装をモチーフとしているようだ。
    説明文によるとかつて山奥で修行する者のために作られた服装であるらしい。
    詳しくはこちらへ。

余談

  • 開発者へのインタビューによると、尻尾を軸に回転するアクションには
    お正月に回す独楽の動きがフィーチャーされているのだとか。
  • MHRise発売前のPVでのお披露目以前から公式が存在を匂わせており、
    公式Twitterアカウントが天狗らしきゆるいイラストを「新モンス〇ー情報」と題して公開していたため、
    同作発売前からそれなりに注目度は高かった。
    • その後、同作の超大型拡張コンテンツであるMHR:Sの発売を控えた2022年3月に入り、
      上記の天狗らしきイラストを左右反転させ、色違いにした画像が公式Twitterアカウントで公開された。
      そして3月15日に配信されたサンブレイクスペシャルプログラムにて、
      MHRiseシリーズとしては初の亜種である(あけ)天狗獣”ビシュテンゴ亜種であると発表された。
      メインシリーズにおいては二例目となる別名が漢字4文字で表されているモンスターである。
      その後は氷人魚竜イソネミクニ亜種など、漢字4文字の別名のモンスターが続々登場している。

モチーフについて

  • ビシュテンゴというネーミングは、のように器用な(→尾手(びしゅ))と
    てんご」(大阪や京都の方言でイタズラ・わるふざけの意*2 )、または天狗(テングザル)からか。
    民話では天狗達も中々のイタズラ者とされており、天狗の住む山中に立ち入った人間に
    火の玉などの幻を見せる、家や小屋を揺する、大木が倒れる音や岩雪崩の音をさせて驚かす、
    落書きをするなど様々な逸話が残されている。
    • また、ビシュは「美酒」とかけられている可能性もある。天狗はしばしば酒好きの妖怪として扱われることがあり、
      加えてデカデカ柿はすぐ腐る事が示唆されており、
      これは猿酒*3に関連づけられている(発酵しかけている=すぐ腐る)と見る事もできる。
      登場ムービーの口上でも、まるで「自分の悪行に酔いしれている」かのような言われ方をしているため、
      名前に酒のイメージが含まれていても不思議ではない。
    • イタズラ者としての面がある一方、天狗たちは学問や知識、技術に長じているという一面もあり、
      気に入った人間に自身の持つ知識や術を授けたり、病を治す薬の作り方を教える事もあるなどかなりの教えたがり。
      現在の天狗のイメージのモデルとなっているのは密教や山岳信仰との関わりが深い山伏であり、
      山野の動植物などに関する深い知識を持っている事から根付いたものと考えられているが、
      中世以降の仏教的観点では仏道を知っているために地獄に行くことはないが、
      傲慢さや邪法を使う事から極楽にも行けない天狗道にある者たちとされる。
      現代でも増長する事を「天狗になる」と慣用的に言うが、これは傲慢な性格の僧侶や戒律を破った僧侶が
      こうして来世で天狗に生まれ変わると言われていた事からきた言葉である(「鼻が高い」も同根)。
      非常に高い知能を持つ一方でそれをイタズラに活かしてくる
      ビシュテンゴのイメージに通じる所があると言えるだろう。
    • 尾は主に手のように使うが、その形状は「天狗の葉うちわ」ことヤツデの形に似ていなくもない。
  • 柿を投げる猿、ということで昔話の「さるかに合戦」を思わせる面もある。
    ダイミョウザザミとの縄張り争いなどがあれば見てみたかったがRiseでは残念ながら不参加。
    ふせ栗だんごを食べて、ふんなど用いて出演できなかった彼の無念を晴らしてやるのも一興か。
    MHR:Sでは将軍大名の両蟹が復活登場し、水没林へも出現しているため、
    操竜による直接対決を繰り広げる事が可能である。特に理由のない暴力がビシュテンゴを襲う!!
    さるかに合戦を意識したタイトルのクエストもいくつかあり、いよいよ公式対決が…
    …と思いきや、そちらに参戦した猿はなんとビシュテンゴよりはるかに危険な猿であった。
    • 柿を投げつけたり、落とし物でばらまくという行動を見るに、
      柿の木の妖怪であるタンコロリンもモチーフの一つになっているのかもしれない。
  • 牙獣という事でヒンドゥー教(サンスクリット語)のビシュヌ神や、
    英名のBishatenから毘沙門天もチラつくが、
    ラージャンやガムートに比べると流石に仰仰しすぎるか。
  • メキシコにはイステンコ(Ixtenco)という名の地域が存在する。
    が、文化的接点も特に無いため音だけが偶然一致しただけであろう。
  • 天狗の由来は「空で咆哮を上げる物」という意味で、今で言う流星や隕石(凶星)の事を示していた。
    やがて「月や太陽が欠けるという不吉な出来事は、天の狗が月や太陽を食うから(=月食・日食)」と考える信仰が生まれ、
    次第にそのまま「災いをもたらす存在」として天狗という妖怪が誕生したとされる*4
    ……ある意味MHRiseにモンハン界の凶星の化身が現れる前触れだったのかも知れない。
    彗星の前にあらわる天狗獣

素材

天狗獣の毛
ビシュテンゴの毛。
それなりに丈夫であり、首周りの毛は外敵に噛まれた時の緩衝材になる。
上質なものは「剛毛」と呼ばれ、丈夫さに加えて毛並みも整っており実用性が高い。
最上級のものは「豪剛毛」と呼ばれ、仄かな柿の香りが漂う事から、
服を仕舞う際にこれを共に入れ、香りを移すのに使う人もいるらしい。
天狗獣の爪
ビシュテンゴの爪。
器用に物を扱えるように小振りに発達しているが、それでも油断できない攻撃力を持つ。
より鋭さを増したものは「尖爪」と呼ばれ、ビシュテンゴを神の使いと奉る山村では
この爪がお守りの首飾りとして使われるという。
最上級のものは「剛爪」と呼ばれ、山中安全の祈願として年に1度これを社に奉納する村もある。
天狗獣の腕羽
ビシュテンゴの腕の羽。
尾で直立した際は、この羽を使って安定を保つ。自由奔放な動きの要。
一時的な飛行も可能なほか、自らの柿による毒や閃光を受けないように顔を覆うのにも用いられる。
上質なものは「上腕羽」と呼ばれ、その奔放な動きに合わせて浅葱色の軌跡を描く。
最上級のものは「豪腕羽」と呼ばれ、吹き付ける風をこの仰々しい羽で受ける事で動きを更に加速させる。
天狗獣の頭襟
ビシュテンゴの頭襟のような角。
身に着けると、途端に賢くなる……という昔話が存在する。
悪知恵が働く小賢しい個体ほど立派になると言われる他、
ビシュテンゴにとって個体同士の格も表す物で、彼らは己より長い角を持つ者に従う。
より堅牢に発達したものは「堅頭襟」、最上級のものは「重頭襟」と呼ばれる。
  • 「頭襟」とは、山伏が被る多角形状の帽子のこと。
    山伏の装束を纏う天狗もこの頭襟を身に付けている。
    仏教の考えの一つである十二因縁にちなんで12の"ひだ"を持ち、
    無明暗黒の煩悩を表すために漆黒に染められているのが一般的。
    ちなみに読み方は「ときん」。「ずきん(頭巾)」ではないため要注意。
天狗獣の尾甲
ビシュテンゴの尾の甲殻。
とても硬く、尾を軸にして独楽のように回転しても支障が無い。
長年使い込まれ、巨石をも穿つほど硬質化したものは「堅尾甲」と呼ばれる。
軽く振るうだけで大木すらへし折る剛力を秘める最上級のものは「重尾甲」と呼ばれる。

関連項目

モンスター/ビシュテンゴ亜種
武器/テンゴ武器
防具/テンゴシリーズ
アイテム/デカデカ柿 - 食糧兼武器
モンスター/ケチャワチャ - 前脚に翼のような器官を持つ猿仲間。いたずら者という点も共通している。


*1 ↓Aで柿を礫に勝手次第+飛び込み派生した方が安全で強い。
*2 さらに発祥を辿ると、子供のぐちゃぐちゃな落書きを意味する『転合(てんごう)書き』に行き着く。
*3 猿が巣などに溜め込んだ果物がアルコール発酵してできるとされている酒のようなもの。
*4 北欧神話にもにたような話が存在しており「太陽をスコル、月をハティというオオカミが常に追いかけている」とされている。