イベント名
概要
シナリオ傾向:シリアス[少] コミカル[多] ほのぼの[多] 恋愛[有] 欝、人死に[無] 百合、大統領ネタ[有]
登場人物関係:登場人物の制限[無し] キーキャラクター[] 敵対キャラクター[無し]
攻略関係:イベント発生時期[] 総所要日数[3日] 他シナリオとの平行[] 戦闘難易度[] 攻略中ヒロインの関与[大有り]
第一日目、開始直前(8:00~10:00)
- 8:00生徒会の憂鬱
この数日、教師より何より最も忙しい人たち…生徒会。
数週間前から始まった戦争はいよいよ佳境を迎えつつあった。
「チッ…なにが悲しくて朝5時なんてクソ早ぇ時間から仕事しなけりゃならんのだ…」
「いい加減うるさいですよ。このイベントの成功はひとえに我々の双肩にかかっています。そんなに口が回るようなら最高に忙しい総合案内を1人で回させますよ?」
「それはマジでやめていただけますか会長^^;;;;;」
「あぁ、それが終わったら校門前に注文してある三尺玉が届いてますから受け取って所定の場所に運んでおいてください」
「了解…(会長マジくたばれ^^#)」
「まったく…こんなに忙しいなんて…はぁはぁ…一般生徒が妬ましいわ…ぜぇ…」
「はいはい、お疲れ様です水橋さん。とりあえずこの荷物搬入したら一息入れましょう」
「ナズーリン!衣玖さん!生徒会の認証印がどっか行っちゃいましたー!;;;;これじゃ予算で落とせません!探すの手伝ってくださいー!!:::::」
「ご主人、いい加減にしてくれないか…^^#」
「姉さん!早く生徒会のタイムスケジュール印刷してきてよ!」
「うっさい穣子!このパンフの整理終わったら行くから待ってなさい!…ちょっと恵、あんた何やってんの…」
「来場者のアンケート用チェックシートを作っているんです!私の独断で!」
「「そんなのいいから手伝え!!」」
彼女たちはまだ知らない。
学園祭がこの後、本当に地獄のような慌ただしさに見舞われると言うことに…。 - 9:30クラスの出し物
「さーやってやるわよー!」
博麗霊夢が燃えている。比喩表現だが、本当に火がついてもおかしくない勢いだ。
午後には燃え尽きそうな勢いじゃないか。
「何言ってるのよ、この程度序の口よ?」
そんなバカな。
聞いていた者全員がつっこみたそうな顔をした。口に出さないのは、今の霊夢をどう扱っていいか分からないからだろうか。
しかし、どうしてそんなにテンションが高いのか。
「祭りと言えば神社、神社と言えば博麗、博麗と言えば私。ね?」
つまり…祭りになると燃えるのだと。そう言いたいのだろうか。
「そうそうそれ! そんな感じ!」
本当にハイテンションである。
こんな一面もあったのかと驚きが鬼なるのを隠せなかった…「あ、そうだ。あんたシフトどこだっけ?」
選択してください
『午前の部 (10:00~12:30)』
『午後の部1(12:30~15:00)』
『午後の部2(15:00~17:00)』 - 9:35料理研究会準備中…
学園祭の始まるまで30分を切った。
各クラスや部活は自分達の出し物を用意する最中で、その中を優雅に歩いていく天子の姿が。
彼女は料理研究会を訪れた。
「お空ー準備は進んでる?お、いい匂い」
「あ、天子だ。もうちょっと掛かるよ。…それはそうと、天子は自分のクラスを手伝わなくていいの?」
「いいのよ、任された分はもう終わらせた」
「さっすが~優等生は違うね」
「それほどでもない。お空、貴方ももっと手際よくならないと」
偉そうに言ったが、天子にはまともな料理が作れなかったり。…絶賛練習中ではあったが、決して他人に努力しているところは見せなかった。
そんな天子に対し、お空が悩むような表情で。
「…いつも思ってたんだけど」
「あによ」
「私って、天子よりお姉さんだよね?」
「今更ね。そりゃそうでしょう、2つ年上よ」
「その割には、年長者に対する敬愛の念が見えないなぁ」
「はぁ?」
天子とお空が知り合って、まだ半年も経っていない。とはいえ、疑問に思うならちょっと遅いか。夏休み中はずっとこれで通っていたのだから。
「…「先輩っ♪」…って呼んでくれてもいいんだよ?(チラッ)」
「…お空が、先輩…?………ごめん、ないわ」
「なんで!」
「貴方が先輩風吹かす様がこれっぽっちも想像できないのよ」
「どうしてよ!?」
「…チラッ(胸を見る)…身体的にはともかく、精神的には確実に私の方が上だもの」
「そ、そんな!」少女たちの微笑ましい(?)やり取りを見るガダラル先生。
「…俺から言わせれば、どっちも大差ないんがな…」 - 9:45踊るのばら大捜査線
クラス内での出し物の準備も終わり、ティーダとスコールとセシルはつかの間の休息を過ごしていた。
そんな時ドアが勢いよく開かれ、フリオニールが血相を変えて飛び込んできた。
「み、皆…助けてくれ…」
「どうしたんだいフリオニール?そんなに汗だくになって」
「何があった、話してみろ」
「あ、ああ、実は…」
「実は、何があったッスか?」
(それを今から聞く所だろうが)
「実は…のばらをなくしてしまったんだ!」
「…はぁ?」
「な、なんだってー!」
「のばらって、フリオニールがいつも持ってるアレッスよね!?一体どこにやっちゃったんだよ!」
「ああ…教室の準備を始めた時には確かにあったんだ。その後で荷物運びをしている途中で行方がわからなくなって、必死に探したんだが、見つからなくて…」
(いや、花くらいまた買えばいいだけの話だろう。そもそもあれはのばらじゃなくて別の花)
「そうか…だとしたら急いで探したほうがいいね」
「そうッスね、もうすぐお客も来て探すのが大変になっちゃうからな」
「皆…手伝ってくれるのか?」
「いや、俺は手伝うなんて一言も」
「何言ってんだよのばら!オレ達は仲間じゃないッスか!」
「そうだよフリオニール。僕達が仲間の頼みを断るわけないじゃないか」
「ありがとう……みんな!俺についてきてくれ!」
「ああ!」
「了解ッス!」
「おい、待てお前等!」
勢いよく駆け出していくフリオニール。それに続くティーダとセシル。そんな3人を慌てて追いかけるスコール。そして今ここに、多くの人々(主にスコール)を振り回すことになるのばら大捜査線が幕を開けるのだった… - 9:40鬼と姉妹とナルシスと
学園校舎の一角、けして広いとは言えない放送室にて
「はわー!あと20分で始まりますよー!」
「リリーホワイトさん落ち着いてください。タイムスケジュールの紙を取ってきてくれますか」
「放送の台本持ってきたわよー」
「ありがとうございます。そこに置いて下さい」
「フハハハハ!この俺の美しい放送で華麗に皆を誘惑してやろうではないか!」
「ユダさん、腎臓は二つ有るから…一ついりませんね」
「すいまえんでした;;」
「ふぅ…あれ?鬼灯先生どうして隈ができてるんですかー?」
「昨日の夜楽しみで眠れなかったんですってー」
「えっ」 - 9:50リアルエースロケット~始まりの狼煙~
学園祭開催までのこり十分。
陸上部での出し物の準備を済ませたリューサンはトイレからの帰りに奇妙な人影を見つけた。
そこには神奈子と諏訪子と諏訪子が何やら思案げな様子で話し合っていた
「それで一体こいつをどうするのさ神奈子。このままじゃ宝の持ち腐れだよ~」
「【むむむ】。一体どうしたもんかねぇ…」
「何がむむむだ!」
「どうしたんですか八坂先生、洩矢先生。何か問題でもあったんですか?」
二人の切羽詰った様子に思わずリューサンは思わず声をかけていた。困った人に親切にするという彼としてはごく当たり前の行動であったが、これが彼の運命を大きく左右する事になる。
「おや、誰かと思えばリューサンじゃないか。まずはこいつを見てくれよ」
「これは…花火玉であるか^^随分大きいであるな^^」
「神奈子がサプライズにって用意したんだけどね、大筒を用意するの忘れててこのままじゃ打ち上げられないんだよ」
「今から買いに行くことは出来ないんですか?」
「私もそう言ってるんだけどさ、神奈子が」
「どうせなら始まる時にドッカーンとやりたいじゃないか!」
「って言って聞かなくてさぁ」
「やっぱり無理なのかねぇ…せめてこの大玉を一気に空まで持っていける人がいればどうにかなるんだけどねぇ…」
と、そこまで言って突然神奈子の視線がリューサンに向いた。諏訪子もほぼ同時にリューサンを3回連続で見つめる。二人の視線に恐怖を感じたリューサンは思わず後ずさりするが
「な、何故俺の制服の袖を掴むんですか八坂先生。洩矢先生も目が怖いのである^^;;;;;;;;;;お、おおおおお落ちおちおちtおtきたたままあm」
そして学園祭開始の10:00。陰陽鉄学園の上空に一発の大きな花火が打ち上げられた。その光景に生徒たちはこれから始まる激動の三日間に思いを馳せる。あるものは胸を躍らせ、ある者は謀略を(出し物的な意味で)巡らせ、またある者は草を生やし。
――今ここに、陰陽鉄学園学園祭が幕を開ける――
そしてリューサンが学園祭の表舞台に再び姿を現すのは学園祭開催より30分後のことになる。 - 10:00祭りの幕開け
――えー…本日はお日柄も良く…
――…え?つまんない世間話はいいって?せっかく今日のために考えてきたのに、我が侭な生徒たちですね
――ちょっ!一部の教師陣まで乗らないデ!ゆかりん泣いちゃう;;
――…コホン!…今日という日のために、生徒も教師も、一丸となって手を取り合い、推敲を重ね、準備をしてきたと思います
――今日という日は…今日と後2日のために尽くした努力の全てを生かし、きっと例年よりもより良い思い出にすることが出来れば、感無量です
――この学園の皆さんであれば、それは決して難しいことではないと、私は信じています。これは確信です
――この連日が終わる時には、誰しもが笑顔でいられるに違いないと、そういう確信なのです
――…ええ、あまり長くしては皆さんの楽しむ時間が減ってしまいますね。それでは
――学園祭、スタートですっ!!!
――あら綺麗な花火
第一日目、午前の部(10:00~12:30)
- 10:01踊るのばら大捜査線~花は花に~
開催宣言を聞く魔理沙。その手には見慣れぬ花があった。
「なんとなく拾っちゃったけど・・・私には似合わないかな?」
くるりと手の中で花を踊らせる。ほのかな香りが鼻をくすぐった。
「ん・・・しかし、どうしてバラなんかが落ちてるんだか。まあこの学校では何があっても不思議じゃないか」
くるりくるりと花を弄びながら歩く。
直後、バラが重くなった、ような錯覚を受けた。
じわりと手のひらに汗をかく。並々ならぬ気を向けられているのだ。バラに。
「あら、素敵な花ね」
現れたのは花壇番長、風見幽香だった。その目線は魔理沙の手の中にじっと注がれている。
魔理沙にはなんとなく次のセリフの見当がついた。
「良かったら、それ、下さらない?」
「ああ・・・別に、拾い物だからな。いいようにしてやってくれ」
少なからず驚きを表した幽香を見て、魔理沙は少しだけ“してやったり”と思った。
同時に“そんなに自分が物をすんなり渡すのが意外か”と不愉快にもなった。
「花は花にってね。私の手の中で踊るよりはいいさ」「なあアンタ! のばら知らないっスか!?」
「のばら? ・・・バラ? ひょっとして・・・」 - 10:20祭りの中の難題
主人公が祭りを回っていると…そこに見知った顔が。
輝夜じゃないか。お前も学園祭に?
「ん…まあね。しかし…想像より遥かに騒がしいわね、ここは」
こんにちわ輝夜さん
「何か用かしら」
祭り騒ぎに圧倒されてますか?
「されてない」
そうですかありがとう疲れた顔も可愛いですね
「言ってろ。今は反応する気力も勿体無い」
やはり圧倒されていた!しかも始まったばっかりなのにもう帰りたそうだった!
輝夜はどうやら、自分が騒ぐのは好きなのに、周りが自分関係なく騒がれるのは苦手らしい。箱入りの弊害なのかもしれない。
「うう、やっぱりこんなとこ、」
*おおっと*「来るんじゃなかった」は無しだぜ?今日のためにたくさんの人が頑張ってきたんだ、たかたが数十分で帰るとかあまりにも非情すぐるでしょう?
「む…」
ネガる前に楽しむ努力をするべきそうすべき
「そこまで言うならエスコートしてよ」
えっ
「この私に、今回の祭りは楽しかったと言わせてみなさい」
…おいィ?いきなり難題押し付けるとかお前絶対お転婆姫だろ… - 10:30踊るのばら大捜査線~花を抱いて竜は舞う~
先程もらったバラを片手に携え、幽香は人気の少ない通りを歩いていた。
「調子が狂うわね…」
魔理沙があっさりとバラをくれたのは意外だった。
いつもだったら一言二言お ね が いしてからもらっていく所なのだがあまりにも普通にバラを渡してくれたものだから幾分気が削がれてしまった。
まぁ弱者をあまり苛めるのは自分の流儀に反するのだけれど。
と、そんなことを考えていると突然足元にぐに、という感触が走った。
驚いて足元を見ると
「う、うう…」
何故かあちこち焼け焦げて真っ白に燃え尽きたリューサンがいた。
「…何をしているのかしら?」
「そ、その声は風見さんか…?俺は今地獄にいるのか……?」
「生きながらにして地獄を味わわせてもいいのだけれど?」
「そうか…なら俺はまだ生きているのか…それなら、俺のポケットに入っているポーションを、どうか・・・」
ポーションだけ頂いて放置する、という考えが頭をよぎったがすぐに幽香はそれを否定した。それは自分の流儀に反するし、何よりそんな気分ではないのだ。
彼のポケットからポーションを取り出し、リューサンに振りかけていく。たちまちリューサンの体のあちこちにできていた火傷が癒えていき、彼の顔に生気が戻る。
「ふう…助かったよ風見さん。生きているということはこんなにも素晴らしいことだったのであるな;;」
滂沱の涙を流して喜ぶリューサン。一体どんな悲惨な目にあったというのだ。
「…貴方がどうしてボロボロになっているのかとか、何をそんなに喜んでいるのかは聞かないであげる。それよりも貴方、早く行かなければならない場所があるんじゃなくて?」
「そ、そうだ、早く陸上部に行かないと!衣玖さん、怒ってるだろうな…」
リューサンの顔が曇る。それを見た幽香は
「これ、あげるわ」
「バラ…?どうして風見さんがそんなものを?」
「貴方に質問する権利は無いわ。さっさと受け取りなさい。バラの一つでも贈れば、言い訳ぐらいはできるでしょう?」
「そうか、ありがとう風見さん。俺、校庭で露店やってくるからさ、風見さんもよかったら来てくれ、歓迎するよ!」
そう言ってバラを受け取るととリューサンは大きく跳躍し、天へと昇っていった。
…途中で力尽きて墜落していく様にも見えたが、そこまでは自分の管轄外だろう。
(それにしても、歓迎する、ねぇ)
はみだし者の自分には少しばかりこそばゆい言葉だ。
「――ホント、調子狂うわねぇ」
そう呟いた幽香の口には僅かながら微笑みが広がっており、そして――「いたッスよー!風見幽香、発見したッス!!」
「あ ら ?」
(小傘…リノア…俺はもう二度と、お前たちに会えないかもしれない……)――のばらとのばら達の運命や如何に。
- 10:00~11:30働く白蓮
定時制初日の出し物は写真展示会。
普段の自分や関連する仕事の理解を知ってもらおうと言う趣旨である。
そんな中一際目を引くのは白蓮の写真である
長い髪を後ろに束ね作業着を着て工事をしている白蓮の写真があった。
普段は保険医をやっているにも関わらず、自己強化魔法を使って自分から進んで力仕事を手伝っているんだとか。
ふと展示室の隅に目をやると白蓮の姿。写真について話しを聞くと話を聞いた村紗が撮ってくれたのだそうだ。
他を見て回ろうと展示室を出ようとする主人公に、白蓮は昼からオープンする定時制の屋台があるので良かったら食べに来てくれと声を掛けてくれた。
昼からの屋台…覚えておこう。 - 10:30ファイナル祭囃子
「「「おおー…」」」
学園祭の様子を見た園児達が感嘆の声を漏らす。
大人が見ても驚きを隠せない騒ぎに、成長途上の彼女たちが圧倒されない訳もない。
「ようこそ、陰陽鉄学園最大の祭りへ」
そんな園児達を、子供に対するそれとは思えないほど丁寧に出迎える瀟洒なメイドさんがいた。
キョロキョロと周りを見渡して若干でもなく引きつるレミリア。
「…お嬢様、ご安心を。私も園長も付いてますから」
「うう…その園長はどこにいるのよ」
「申し訳ありません、暇ではないので…ですが、彼なら必ず来ます。それに…」
「それに?」
「…早く行かないと、みんなに遅れてしまいますよ」
「えっ…ああっ誰もいない!?ちょと!わたしを置いていかないでー;;」 - 11:00生徒会の奮闘
「「ようこそ陰陽鉄学園学園祭へ!!」」
「こちらは総合受付になっております!迷子センターもこちらでーす!」
「校内にお入りの際は靴の汚れを落としてください!」
開幕から1時間、人の波は収まるどころかお昼時を迎えてますます膨れ上がるばかりだった。
総合受付・迷子センターの陣頭指揮を執る汚忍も忙しそうに働いていた。
「いらっしゃーい、入り口はこっちでござるよ^^」
「…チッ!一息入れる暇もねぇ!こんなとこに回しやがって会長のやつめ・・・ん?」
汚忍の視線の先にある人ごみの中には…
「うー!;;しゃくやー!;;・・・どこー…しゃくやぁー…;;;;」
(もしかしなくても迷子だよなぁ…めんどくさ…なんだ?見たことある気が…)
「お嬢ちゃん、迷子でござるか?^^」
「うー…?・・・そ、そんな!このレミリア・スカーレットがまさか迷子なんt」
「そうでござるな、ところでレミリアさんとやら涙の跡すごいですね^^;;;」
「それほどでも…うぅ…しゃくやぁ…;;;」
「さくや?もしかしてうちの学年の十六夜咲夜のことか?ははぁ、てことはお前メメ子…メディスンの友だちか?」
「…あなたは咲夜とかメディスンの知り合いなの…?」
「あぁ、咲夜は同じ学年でメメ子にいたっては妹だ。それはいい、とりあえず迷子センターに来てもらうぞ
。咲夜を呼んでやる」
「…し、仕方ないわね!そんなに熱心に誘うならそこに御呼ばれしようかしら!」
「まぁ俺は面倒だし別にお前がそのままでもいいんだg」
「行くます!;;;;」
こうして、レミリアは汚忍の元に保護されたのであった…。 - 11:00踊るのばら大捜査線~花を挟んで槍と剣~
衣玖さんは手の中の花をくるり、と回した。
何やらボロボロで、息も絶え絶えのリューサンが『申し訳ないっ!』の一言と共に差し出したのだ。
あんまり遅いので少しくらい叱ろうか、などという考えが萎えていったのはまだ記憶に新しい。それにしても……バラなんて、誰の入れ知恵なのだろう?
リューサンはそういうことに全く疎いわけではないが、だからと言ってバラを用意するような人ではなかった筈なのに。
などと考えを巡らせているいたせいか、表が騒がしいことになっているのに気付くのが遅れるのだった…竜騎士と暗黒騎士が睨み合っていた。
「そののばらを ゆずってくれ たのむ!」
「そうは いかないのである」
リューサンにとっては、どうあっても譲れない話であった。
失態の埋め合わせでもあるが、女性への贈り物なのだ。今更“返してくれ”とは言えない。
セシルにも、曲げられない事情がある。
友の、仲間のだいじなものなのだ。何があってもフリオニールの元に返してやりたい。
―――男が二人、譲れないなら……勝負でしょう。勝負は衣玖さんが事態に気付くまで続き、のばらはとりあえずセシルの手に収まったのだった。
果たしてこのまま無事フリオの手に戻るのだろうか…… - 11:00ドキドキ♡おしゃべりタ~イム!!
学園祭… この時に陰陽鉄学園にやって来るのは生徒や職員、OBといった学園の関係者だけとは限らない。他校の生徒や地元住民もやって来るのだ
崖下高校から来たカメレゴンもその中の1人である。(♪ウキウキ☆チョウチョさいしゅう)
彼は写真展示会を見に行く、という建前で陰陽鉄学園の女子生徒を見に来たのだが…
「ま、迷ってしまった…」
なぜか学園内で迷っていたのであった。
そこに(ヒロイン)が話しかけてきた。
「ちょっと、何してんの?」(セリフはキャラによって多少変わる)
「ダ、誰なんだな、お前は? 気安く僕に話しかけるなんて… ビックリしたじゃないか」
「怪しげな格好ね。さては、盗撮でもするつもり!?」
カメレゴンが振り向いて彼女を見た途端、彼は大いに驚いた。
「き…君は!?」
「何よ?」
「カ…カ…カ…カ…カワイコチャン キタ―――(゚∀゚)―――!!!!!」
突然興奮し、パニックに陥ったカメレゴン。
「どどど… どうしよう!?リアルな女の子… それも二次元にいるような美少女に話しかけられるなんて~~!!!」
(え!?何コイツ?ふざけてるの?)
「こここここここここここここここ興奮して、ううううう上手く喋れないんだな!こ、こうなったら…」
カメレゴンはおもむろにノートパソコンを取り出し…
「起動せよ!『ドキドキ♡おしゃべりモード』!!」
『ドキドキ♡おしゃべりモード』
ここではヒロイン視点でカメレゴンと会話する事になる。
会話の内容はキャラ毎に異なるものの、「自己紹介⇒褒められる⇒プレゼントされる⇒キャラ毎のオチ」という流れになる。
途中では3択の選択肢が4回出てくるのだが、どれを選んでもカメレゴンの好感度*1が一方的に上がって行き、最終的にキャラ毎の決まったオチになるので好きな選択肢を選ぼう。
選択肢によってはそのキャラの照れ顔やうっとり顔、怒り顔などが見れたりするぞ。ヒロイン オチ 博麗霊夢 夢想封印で成敗される 霧雨魔理沙 マスタースパークでパソコンごとぶっ飛ばされる アリス・マーガトロイド フィギュアについての談義を交わし続けた末に、軽くあしらわれて逃げられる 魂魄妖夢 パソコンが一刀両断される 鈴仙・優曇華院・イナバ 永琳の矢がパソコンに当たってパソコンが壊れる 射命丸文 カメラについての談義を交わし続けた結果、カメレゴンが先に寝てしまう 小野塚小町 映姫が現れて二人とも説教される 鍵山雛 カメレゴンのパソコンに何かしら不具合が生じ、おしゃべりモードがフリーズして強制終了する 水橋パルスィ なぜか嫉妬され、ジェラシーボンバーでパソコンを燃やされる なお、成敗されたりパソコンが壊されるオチの場合はカメレゴンが逃げていくシーンが追加される*2。
- 10:55受難優曇華院(トリック・オア・トリック)
―あ、PC。
―・・・な、なーに、怪訝な顔してるのよ。
―む、う、ウェイトレスの格好、そんなにおかしい?
―い、イメチェンってやつよ!べ、別に罰ゲームとかそういうんじゃ・・・
―ひゃっ!?
―お、お尻!だ、だ、誰かにお尻さわられたぁ!
―あ。こ、こら、す、スカート引っ張んな!
―きゃわ!水かけないで!
―あ、あんたもみてないで助けてよー!
あなたの目の前で、ウェイトレス姿のうどんげが周囲から心温まるスキンシップ(と言う名の悪戯)を受けていた。
あなたはうどんげを助けてもいいし、まわりの連中と一緒にうどんげを愛でてもいい。
(ちなみに悪戯しているのはてゐやお祭りでハイになった女子生徒)連中の悪戯に混ざると好感度がやや下がるが、後のイベントで・・・?
- 12:00受難兎休憩時間(ブレイクタイム)
「ふぃ~・・・つ、つかれたぁー・・・」
休憩時間に、ぐったりと椅子にもたれかかる鈴仙。
自分の仕事も忙しかったが、ウェイトレス姿のせいか、普段の三割増しでいじられた気がする。
そんなうどんげにジュース(PCが汚い忍者ならちくわ)をおごり、苦労を労う主人公。
「な、なに・・・私にくれるの?」
鈴仙はPCの心遣いに驚いたが、照れながらも受け取ってくれた。「折角だしもらってあげるわ。・・・・・・あ、ありがと。」
さて、そんなこんなでもう昼。・・・そろそろ飯にありつこうか?
「あ、ほんとだ。・・・早く行きましょ。」
- 10:00~12:30意外な一面
茶道部に何となく向かう主人公、向かうとやはり出し物は茶を点てる事だった。
だがそこで見たものは衝撃的であった…霊夢が…着物着てる…脇も出てない!
「…あんた今失礼なこと考えたでしょ。まあ良いわ一服していってよ」
いくら?
「無料」えっ?「興味持ってもらうのが主体だし金なんて取れないわよ…取りたいけど」
じゃあ一杯頼むよ。
…意外なほど綺麗に手際良く茶を点てている、普段からは想像できない意外な一面だ。
「はい、どうぞ」
…苦げえ「それが美味しいんじゃないの」
「私は…少なくとも昼まではここでお茶を点てているからまた飲みに来ていいわよ」
そして、口の中の苦味に耐えながら主人公は他の出し物を見に行った。 - 12:00踊るのばら大捜査線~花結ぶは兄と弟~
ガチャ「フリオニール!」バタン
ガラッ「フリオニール!」ピシャ
スタッ「フリオニール!」バッ「困ったな…フリオニールはどこにいるんだろう」
衣玖さんから受け取ったのばらを返すべく、フリオニールを探すセシル。しかし今度はフリオニールが見つからない。
「どうしよう…昼からは出し物のシフトが入ってるのに…」
「そこで何をしている」
不意に後ろから声がかかった。とても聞き覚えのある声…もしかして。
「兄さん?」
「セシル。こんなところに何かあるのか?」
鎧姿の大男。誰あろうセシルの兄のゴルベーザであった。
―――その時、セシルに電流が走る。
「兄さん! 頼みがあるんだ!」
「頼み、だと?」~かくかくしかじか~
「だから兄さんがフリオニールを見つけたら、こののばらを渡して欲しいんだ!」
「ふむ…」
ゴルベーザは空を仰いだ。
この兄弟、過去には並々ならぬ因縁やらなんやらが絡み付いている。
だから、弟にこんなささやかな頼みごとをされるなどとは考えたことも無かった。
敵としてではなく、戦士としてではなく、兄として。ちょっとした頼みを聞いてやるなどと。
―――つまるところ、ゴルベーザは、嬉しかったのだ。「いいですとも!」
だから考えなしに返事をしてしまうし、『電話で位置を聞けば良いのでは』とか『私のシフトは確認しないのか』とか『お前たちは同じクラスだったような気がしたが』とか、セシルがド忘れしていることを確かめるのを忘れてしまうのだった。
「セシル! のばらは見つかったか?」
「あちこち走り回ってクタクタっスよ~」
(ヤツから逃げ切れたのは奇跡だな…)
「―――あ」
「ん?どしたんスか?」
第一日目、午後の部①(12:30~15:00)
- 12:30~14:00女テラコック
白蓮に言われた定時制の屋台。
それを思い出した主人公は地図にある「定時制の屋台」に向かった。
近づくごとになにやら腹の底に響くような音が聞こえて来る。
その音に空腹を揺さぶられながらも屋台に付いた主人公が見たものは…恐ろしいスピードでの包丁二刀流で野菜を刻む白蓮の姿、先程からの音はこの刻む音だったようだ。
余りの激しさに話しかけることは一段落するまで無理そうと思った主人公は、取り敢えず屋台で「揚げたてテラ盛りコロッケ丼」を注文し食べることに。
出てきたのは巨大なコロッケとキャベツがどっさり乗ったほかほかご飯の丼、さらに揚げたてのコロッケには特製ソースがたっぷり掛かりジュウジュウ音を立てている。
この堪らない持ち重り…いただきまーす!…テラウマーッ!!
空腹を満たした主人公は満足感に包まれながら他の出し物を見に行った。 - PM12:30~15:00シンのサラダ
そろそろお昼時、確か料理研究会がレストランをやっていたはずだ。
腹も減ってきたのでレストランに向かうと既に行列ができている。
そして野菜の瑞々しい香りと「フハハハ!」と言う叫び声…えっ?
そこにはバスケ部のハズのシンが手刀で野菜を切り刻み、高速でさらに取り分けている。
食堂内に小さなサラダ屋が出来ていた。
…なんじゃこりゃ。
傍らで恐ろしく渋い顔をしている天子に事情を聞くと。
「あいつからくり部と兼業でしょ?それで人手の居ないにとりの手伝いとかできゅうりを届けに来たのよ…そして私達の調理を見て『何だこの無様な切り方は!これではにとりのキュウリが涙を流すわ!そこで見ているがいい…南斗聖拳により生まれる究極のサラダを見せてくれよう!』とか言い出して即興で店作ったのよ」
「うにゅ…こっちよりお客さん多いよう」
…確かにシンの作るサラダはとても美味しそうだ。
二人には悪いがサラダを購入…よく見たらこれはライスサラダ?
…あっさりして美味しい、それでお腹も膨れる。
「…ねえ、私たちの料理は?」
ごめん、お腹いっぱい。
「…………いいわ、明日また来て頂戴。明日は余計な邪魔が入らないだろうし私たちの手作り料理をご馳走してあげる!」
なにやら負のオーラに燃えている天子を余所目に、主人公は他の出し物を見に行った。
明日は邪魔が入らないといいのだが…。ところで天子さん。
「あによ」
あなた中等部で、料理研究会とは何の関係も無いはずですよね?
「そうだけど…悔しいじゃないの、あんなの見せつけられたら」
…さいでっか。 - 12:30~15:00たい焼き屋にて
「へいらっしゃい!焼きたてのたい焼きはいかがッスか!!」
「はい、たい焼き3つですね。全部で300ギルになります」
「たい焼き5つ、まいどあり!えーお代は……」
「…………(SatoriはAkiraをジッと見つめた。)」
「……500ギルです、はい」「……アキラさん?」
「いや、ほら……これだけお客さんいると値段高くても買う人いるだろ?」
「いつものアルバイトの時ならともかく、今は学園祭です。お客さん相手に値段が変わってるなんてすぐに伝わってせっかくの出し物が台無しになっちゃいます」
「えー」
「えー、じゃありません」
「露骨に人の心を読んで釘を刺してくる……いやらしい……」「ところでさとりさん」
「…………(パチン。チャリンチャリン)」
「はいまいど」
「露骨に人の心を読んで代金を請求する……いやらしい……」
「つまみ食いするほうが悪い(キリッ)」「いらっしゃいませー。美味しいたい焼きはいかがですかー?」
「安いよ安いよー。値段が変わらないタダ一つのたい焼き屋だよー」
「いや、普通の屋台は値段変わりませんから」
「えっ」
「えっ」 - 13:00~17:00花壇にて
――あら? 何か用かしら。
出し物の手伝いはしなくていいの? まあ、サボっていようと私は構わないけれど。――素敵でしょう。私の話が右から左に抜ける程度には。
何かするつもりは無かったのだけれど…この子達も学園祭を盛り上げたいみたいだから。
花だって学園の一員ですものね。――私はあまり動く気はしないわね。忙しないのは嫌いなのよ。
あ、そうだわ。良かったら目ぼしい物を見つけたら私の所に持ってきてちょうだい。
無理に、とは言わないけれど……そうね、持ってきてくれたら私の手持ちと交換してあげるわ。ね? おねがい
あなたには、あの おねがい がいつもの脅しなのか、ただのお願いなのか分からなかった…
ただまあ、さして難しい事でもなし。良さそうなものを見つけたら花壇に持って行ってもいいかもしれない。 - 13:35店番とお土産
『射撃部主催 本格射的』『一回100ギル』
ポップな題字でそう銘打たれた屋台の目の前に、一人の少女がどことなく興味深そうに見つめている。
「・・・?」
店員役を務める鈴仙が少女の視線に気が付き、少しだけためらった後に声をかけた。
「・・・貴女、コレやりたいの?」
言った後に後悔した。なんとぶっきら棒な言い方か、とても店員が客に話し掛ける態度じゃない。
しかし少女は鈴仙の態度にも大して気を悪くせずに訊き返した。
「・・・私でも、やっていいのか?」
「・・・・何言ってんの?当たり前じゃない、お祭なんだから。誰だって参加できるわよ。」・・・本当に、なんでいちいち上から目線になってしまうのか・・・。
・・・会話が成立できるという時点で、これでも大分改善された方なのだけど・・・。
(あー、だから店員だけはやりたくなかったのにぃー・・・)
内心で頭を抱える鈴仙。
「・・・」
それに対して少女は100ギルを鈴仙に差し出す。
参加料金だ。つまり・・・
「・・・お願いします。」鈴仙はコルクと銃(当然おもちゃ)を差し出した。
「・・・はい、弾と銃。一回につき、撃てる弾は三発までよ。」
「ありがとう。」
渡されたコルクの弾とおもちゃの銃を受け取って、少女ははにかんだ。
無垢な微笑みに釣られて鈴仙も同じく、はにかみながら応える。
「どういたしまして。」・・・・・・・・・
少女は銃を構える。
獲物に狙いをつけ、そして迷いなく引き金を引いた。カァオ! カァオ! カァオ!
連続して放たれたコルクは、全て景品に命中。
三個の景品はぱたり、と音を立てて倒れた。「・・・やるじゃない。」
景品を渡しつつ素直に称賛する鈴仙。
「昔取った杵柄ってやつ・・・かな?」
少女は照れながら、銃を鈴仙に返す。
「あら、もういいの?」
「うん、・・・欲しいものはもう手に入れたから。」
そう言われて鈴仙は彼女に手渡した景品を見つめる。某オービタルフレームのリボルテック、
今年発売した、新型のゲーム機。
そして、可愛らしい妖精のぬいぐるみ。「・・・・誰かへの贈り物?」
「え?ああ・・・妹に。」「そ、妹さん、喜んでくれるといいわね。」
「・・・うん、ありがと。」(・・・なんだか、久々に良いことをした気がするなぁ。)
思わず笑みがこぼれる鈴仙。
別に、特段大したことはしてないけど。
(・・・・・・えへへ。)
・・・店員、やってみてよかったかもしれない。「あの、射的一回お願いしまーす。」
「あ、は、はい!」通り掛かったお客に呼び止められて、慌てて対応する。
これからどんどん忙しくなる、学園祭もまだ賑わったばかりだ。 - 14:00 双雷、二輪を踊る
剣道部の出し物に向かう主人公。チラシには「スリル満点!二時から二輪祭り」と歌われている。
スリル満点とはなんじゃい…?
そう思い剣道部の所に行くと…カイと楓が互いに刀を向け合っている…ありゃ真剣じゃねえか!
そしてソル先生が「剣道部伝統芸能…二輪…仕れ!」と言った次の瞬間。
楓とカイの両名は超高速で剣舞を舞っている、互いに当たらないのが凄まじい。
…どうにか最後まで終わったらしい、途轍もないスリルで確かに息を付く暇もない。
主人公の分も含む満場の拍手の中ある疑問を抱く主人公。
これ…妖夢もやんのかな?…まあ今日は多分やらないだろうし別にいっか!
覚め遣らぬ興奮に包まれながら、主人公は他の出し物を見に行った。 - 14:00~15:00嵐の前の静けさ、か?
廊下を歩いていると、ふと目に入るものがあった。
何か…何とも言いがたい造詣の人型。
…これは?
「よくぞ聞いてくれた!」
いやお前には聞いてないし。いつからそこにいたんだ魔理沙よ。お、にとりも一緒か。
「私と魔理沙が造った、『ミニ八卦ロボ』だよ!」
周囲の祭り騒ぎにつられてか、元来の機械好き故か、妙にテンション高くにとりが話しかけてきた。
「今は飾ってるだけだけど…実はちょっとした秘密があってね」
秘密?
「えっ私も初耳なんだが…」
「オートマトン技術を応用した自動ロボなのさー!明日になったらデモンストレーションする予定だから、良かったら身に来てよ!」
「ほう。事前に伝えておいてくれなかったのは、まあ許してやろう。こいつ動くのか!楽しみだぜー」
その場は曖昧に返事しておいたが…妙に嫌な感じがするような…。 - 15:00踊るのばら大捜査線~花持て駆ける黒き羽~
ゴルベーザはとても困っていた。
昼前に弟のセシルからのばらを受け取ったはいいものの、未だにそれをフリオニールに渡せていないのだ。
というのも、何も考えずにセシルの頼みを聞いてしまったが、ゴルベーザは午後から出し物のシフトが入っていた。
「どうしたものか」
どうしようもない。フリオニールの位置も分からない状況で、持ち場を離れるわけにはいかない。しかし、セシルの頼みは何としても達成したい……
内心の悩みを表には出さず(鎧姿だから見えるわけないとか言わない)、ゴルベーザは苦悩した。
「むう……」
「お悩みのご様子!」
そこに颯爽と駆けつける黒い影!
その正体は! そして目的は何か!? 以下次週!
「おお、射命丸殿」
「あやや、秒単位でネタばらしとは流石ゴルベーザさん。メタに流されない人ですね」
次週どころかすぐさま明かされた正体は、新聞部の清く正しい射命丸文であった。
ゴルベーザとはそこそこ親しかったりする。
「何やらお困りに見えましたので飛んで駆けつけました」
「心遣いは有難いが、射命丸殿も忙しいと聞いている。私の問題に巻き込む訳には……」
「いいんです! 私が首を突っ込むと決めたんですから」
梃子でも動かない、と言わんばかりの表情の文。
これは話すより他にないだろうと、ゴルベーザは早々に折れることにした。
「実は……」巻いていこう!
「……という訳だ」
「成程。ならば話は簡単です! 私がそののばらをフリオニールさんに渡してきましょう!」
この申し出にゴルベーザは大いに渋ったが、結局文の強引な押しに屈することとなった。
校内最速(?)の天狗の足をもってすれば容易いミッションである……並行して取材を行うのでなければ。
「まあ楽勝でしょ。人一人見つけるだけの話だし」
人それをフラグと言う。
第一日目、午後の部②(15:00~18:00)
- 15:00~16:30軽音部のコンサート
そういえば、そろそろ軽音部のコンサートが始まる時間だったような……
そう思い、第三体育館に足を運んだ主人公。どうやら丁度準備をしているところだったようで、舞台の上でギターのチューニングを行う海堂とイヴェール、発声練習をしているミスティアの姿が目に入った。
それにしても凄い客の数だ。ほとんど席が空いていない。……うちの軽音部って、こんなに人気があったのか。
主人公が何とか空いている席を探し出して座るのと同時に、マイクを手に取って叫ぶミスティア。「諸君に、ハッピィニューYeahhhhhhhhhhhhhh!」
スピーカーを通し、体育館に彼女の声が響き渡る。それを聞いて沸き立つギャラリー達。
「ここには二種類の人妖がいる!! 君たちはどっちだ! やるのかやらないのかどっちだ!」
そして両手の親指を立て、「Yeahhhhhhhhhhhhh!」と叫んだ。普段の彼女からあまりにかけ離れた姿にちょっと引いた主人公だったが、周りの客は気にせず「Yeahhhhhhhhhhhh!」と返している。
…えぇ何、これが普通のノリなの?というか正月じゃないのに何でハッピーニューイヤーなの?
戸惑う主人公を置いてけぼりに、体育館内のテンションはずんずんと向陽していく。
それを見て満足したように微笑むミスティア。そして後ろに立つイヴェール達と頷きあい──「それじゃあ皆! 私の歌を聞けえええええええええええええええええええええ!」
お化け屋敷のある階へ進んでみた。だがこの階だけなんだか雰囲気がおかしいような……。まるで会ってはいけない存在が徘徊しているような気がする……。
ここで一旦上か下のどちらかの別の階へ行くか、それともここに留まって探索するか、お化け屋敷へ急ぐかの選択が出てくる。別の階に移動するとイベントはこれで終わるが探索かお化け屋敷へ急ぐを選ぶとイベントは続くぞ。
ふとお化け屋敷の方を見てみたら、真っ黒な何かがお化け屋敷からPOPしてきた。さてどうしよう……。
ここでまた選択肢。
「全力で逃げる」と「会ってみる」の二つの選択肢からどれかを選べるぞ。「全力で逃げる」を選択するとイベントはここで終わる。「会ってみる」を選択するとイベントが続行。おもむろに、お化け屋敷の扉を開けてみた。すると……。
「やあ」
漆黒の騎士がまさかこんなお化け屋敷から……だと……?!
「このしっこくハウ……いや、お化け屋敷に行かれよ」
「どういうことだってばよ……」
「なかなか良かった」
ああそういうことか。というかこんな所で会うだなんて心臓に悪いにも程があるでしょう?
「所で、四季映姫さんのやっている出し物は何処にいけばよいだろうか?」
………とりあえず何も聞かなかったことにして、さっさとお化け屋敷にのりこめー^^しようそうしよう。漆黒の騎士と知り合った。
スキル「ガラスの心」取得! - 17:00~18:00フォークダンス
時計の針が5時を指すと同時に、グラウンドに軽快な音楽が流れ始めた。
一日目名物、フォークダンスの始まりだ。
多くの出し物は5時に合わせて営業を終了することだろう。あなたは気になるあの子の手を握っているかもしれないし、友達とお茶を濁しているかもしれない。
それらを遠巻きに眺めているだけかもしれない。いずれにしても、幕はもうすぐ…
- 18:00一日目閉幕
皆が色々思いながらフォークダンスを踊り終えると、同時に校内放送が始まった。
――陰陽鉄学園第…何回だっけ?9回でいいや
いや短けぇ!学園祭始めてからそんなしか経ってないの!?
生徒一同が心の中で突っ込みながらも、理事長の放送は続く。――とにかく、今年の学園祭第一日目は、ここで終了です。保護者や参観者の皆様にはお帰り頂き、また明日もイベントは続きますので、よろしければまたご来場下さい。生徒の皆さんは明日の準備を始めて下さい
何とも言えず長い一日だった様な気がするが…そうか、まだ三分の一が終わっただけなのか。
これは…明日が楽しみだな。「おーい、そこのあんた!あんたもちょっと手伝ってよー!」
誰かが呼ぶ声がした。それ応え、立ち上がる。
学園祭は、まだまだ続くのだ。
第一日目、夜(18:00~24:00)
- 18:01踊るのばら大捜査線~集え花の元~
「ぐ…ぐぐ……ぐぐぐ……」
満 身 創 痍
射命丸文は限界であった。
スクープを求めて東奔西走する、フリオニールを見つけてのばらを渡す。両方こなすなどたやすいこと。
その目論見は脆くも崩れ去ったのだった。
何処の神の采配か、新聞のネタは山ほど見つかれどフリオニールだけは一向に視界に収まらなかった。
別にフリオニールが隠れていた訳ではなく、偶然に次ぐ偶然が生んだ奇跡(笑)である。
「このまま、では……」
このままではいけない。ゴルベーザさんに任せろと言った手前、結果を出せないなどとは。
しかし体力が限界だ。いかに天狗と言えど飛び回りすぎた。この上無理をすれば墜落しかねない。
いかにすべきか……さっきからフォークダンスの音が頭に張り付いて集中が……ハッ!
その時、文の頭頂部に電球が輝いた。
恥を捨てろ。今必要なのは努力じゃない、成果だ!『○年×組の フリオニール 君 落し物の届出がありますので……』
校内放送がフリオニールを呼ぶ。そう、放送室を使えば呼び放題伝え放題じゃないか。
「ああ……これで、開放される……」
文は壁にもたれかかり、そのまま崩れ落ちた。
シエスタである。邪魔をしてはいけない。「落し物? ハッ! まさかのばら!?」
- 18:05稲田姫様から贈られて
夕暮れに包まれる陰陽鉄学園校舎。
生徒会の仕事も一段落し、PCは玄関前の階段に座り込み息をついた。「はい、どうぞ。」
その一言と共に、PCへ紙の袋を差し出す穣子。
・・・これは?なんか温かいけど。
「自家製の焼き芋、焼きたてのホカホカよ?」
・・・これ、くれるのか?「うん、生徒会の仕事を手伝ってくれたお礼。・・・これくらいしか用意できなかったけれど・・・。」
別に、お礼なんていいのに。
・・・しかもあんなに忙しい中、いつ作ったのやら。
苦笑いと同時にどこか嬉しくなってしまう。・・・ありがとう、頂くよ。
渡された袋を開け、中に入っていた芋を半分に割る。黄金色の中身が見えたその瞬間、甘く芳しい香りが辺りに広がってゆき、PCの鼻腔をくすぐった。
・・・美味しそうなお芋だ、それに凄くいい匂いがする。
「気に入ってくれた?」
ああ、流石豊穣神の焼き芋スキルはA+といったところかな。
PCの賛美(芋)に誇らしげに胸を張りつつも照れる穣子。
そんな穣子にPCは割った芋の半分を差し出した。折角だし、一緒に食べないか?
「・・・・・。」
思わずきょとんとした穣子だったが、やがて差し出された焼き芋をおずおずと受け取った。
「う、うん。」
穣子と隣同士、焼き芋を仲良く口に含む。
黄昏を浴びて色めく芋の味わいは、普段とはまた格別なものだった。
- 18:35小さな贈り物の顛末
「あ、いたいた。・・・おねーちゃん!」
「ち、チルノ・・・。」
「・・・どうしたの? なんだかモジモジしてる。」「その、・・・これ、なんだけど・・・」
「ぬいぐるみ・・・?」
「うん・・・」
「どうしたの、これ?」
「か、可愛らしいのを見つけて・・・チルノが喜んでくれるかな、って・・・」
「・・・もしかして、くれるの?あたいに?」
「う、うん。だ、駄目だった・・・?」
「ぜんぜん!すっごくうれしい!」
「・・・本当?」
「うん、おねーちゃんからはじめてもらったプレゼントだもん、あたいうれしい!」(・・・・・・はじめて、か。)
(私は今まで戦いに明け暮れて・・・チルノに何一つ、姉らしいことをしてあげられなかった。)(でも・・・)
(・・・こんな私でも・・・ようやく、お姉ちゃんらしいことが、できたのかな・・・)
「おねーちゃん、はやくいこ!
今日、コキュートスさんと一緒においしいもの食べにいくんでしょ?」「あ・・・う、うん!そうだな、早く行こうか。」
(・・・これからは、ずっと、一緒に。)
- 20:00建築(調理)素材仕入れ
片付けを終えた後で何気なく駐車場に向かうと、そこでは白蓮が自家用車に乗り込むところだった。
一旦家に帰るのか?そう声をかけると。
「違います」これから仕事?「いえ…ちょっと仕入れに行ってきます」…何を?
「牛一頭」えっ「牛さん一匹獲ってきます」
「一頭買いの方が安いんですよ?明日の屋台はドガッツリ系なので楽しみにしてくださいね」
そういって白蓮は車を走らせ去っていった。
明日はどうやら牛肉の料理らしい…一頭…牛一頭も使うのか…
拳ひとつで牛を仕留める白蓮が頭に浮かんだが直ぐに消し、自分の用事を果たしに行った。 - 21:00お姉ちゃん、確認する
―もしもし? あたしあたしー!
―そうそうあたしよあたし! 今銀ゴキ撥ねちゃってさー、今から言う口座にって……どこまでやらせんのよ。
―ツッコミなさいよ……まあいいわ。
―今忙しかった? そう、ならいいんだけど……
―や、大したことじゃないんだけど……ホラ、明日あたしのエスコートしてくれるのよね?
―えーっと……あたし何時にいけばいいんだっけ?
―忘れたわけじゃないのよ!? 確認よ確認間違えたら困るじゃない、ね? ね?
―11時? そっか……(あっぶなー12時じゃなかったわー……)え? 何も言ってないわよ?
―ん、それじゃあ明日ね? けっこー期待してるから♪
- 23:24徹夜準備という名の地獄
……夜の新聞部
夜更けにも関わらず、新聞部には未だ照明が灯り、
中からはキーボードを叩く音と、ペンが走らせる音が延々と響き渡る。
……会話などといったものはそこには殆どない。
あるとしても、部員達の簡潔なやりとりだけ。
即ち、出来上がった記事の内容が及第点かどうか否か。「し、射命丸先輩……、
記事完成しまし「却下。」 ……即決ですか。」「内容とテーマ性が薄い、何なのコレ。『学園祭でお薦めの食事処』……?
んなもんパンフの方に詳しく書いてあるわよ。書くんならもっと大衆の気を引くような内容にしなさい。学園祭なんだから材料には事欠かないでしょ。」「……前々から思ってたんですけど、無茶すぎませんか、この企画!」
「無茶?何がよ。」
「先日の学園祭で起きた出来事を記事しようなんていうこの企画内容自体がですよ! まともに見れる記事を作るには時間が足りなさすぎます!」
「……この程度の修羅場、何度も潜っているでしょ。貴方なら何とかできるわ、頑張って」
全く感情が籠もってない声で後輩を励ます文。
その文は先程から城戸に目を合わせず、物凄い勢いでデスクワークをこなしている。
……寸評する時、一体どうやって記事の中身を見ているのやら。とはいえ、お互い体力的に限界なのはバレバレで……
事実、文も平然とした態度だが、目の下のクマがえらいことになっている。
同僚の姫海棠はたnなんて、記事が完成したと同時に倒れたっきり、ぴくりとも動かない。
ちなみに親御さんなどには予め連絡はとってあるので、そこんとこの心配は無用。
学園祭なんだし、泊まり込みになるのは仕方がないよね。「兎に角無理!間に合いない!ストレスで寿命がマッハ!過労死するって、コレ!!」
堰を切ったかのようにまくしたてる城戸。もはや敬語を使う余裕すら無くなってきたようだ。
それに対して、射命丸はフラットな表情で城戸に宣告する。「……城戸」
「は、はい?」
「もし死ぬつもりなら記事を完成させてから死になさい。
それまで、黙って書け。……いいわね」「;;;;」
新聞部の夜は長い……。
- 23:59花開くために
他の部がそうであるように、からくり部にも未だ明かりが灯っていた。
悔いを残さぬよう、満足のいくまで。からくりに群がる生徒達。
日付も変わろうかという時刻。誰もが顔に疲労を浮かべていたが、それ以上の喜色をたたえているのが何とも不気味である。集団の中、一際怪しいオーラを纏う少年。彼こそが今からくり部が心血を注ぐものの設計者、コウ・ウラキである。
コウはひどく興奮していた。自分の設計が形になる、そしてその初お披露目が文化祭という大舞台。
技術と資金と時間の不足のため、中身は殆ど空のハリボテ寸前の代物となってしまったが構わない。
と言うより、設計の段階で巨大すぎたため、学生の領分では完成させることは不可能と理解している。「俺の……ガンダム」
それでも、始まりがここにある。
少年の夢が、花をつけようとしていた。
コメント欄
- 掲示板の通り初日を作成 随時編集していきます -- 2011-09-30 (金) 21:03:52