Tier 1 フランス 軽戦車 / 略称:FT / 日本語表記:ルノーFT
↑ Renault FT Berliet + 37 mm APX SA18
MS-1・Renault NC-31・Renault Otsu・Fiat 3000など、このRenault FTの派生型は数多く存在する。
↑ Renault FT Berliet + 13.2 mm Hotchkiss mle. 1930
現代「戦車」の元祖と言える車両であり、Tier1戦車の中では最も史実的な知名度が高い。
スペック(v1.10.0)
車体
耐久値 | 245 |
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車体装甲厚(mm) | 16/16/16 |
最高速度(前/後)(km/h) | 21/8 |
重量(初期/最終)(t) | 4.82/4.79 |
実用出力重量比(hp/t) | 8.15 |
本体価格(Cr) | 0 |
修理費(Cr) | 0 |
超信地旋回 | 不可 |
武装
名称(通常砲) | 発射速度(rpm) | 弾種 | 平均貫通力(mm) | 平均攻撃力 | AP弾DPM | 精度(m) | 照準時間(s) | 弾速(m/s) | 総弾数 | 弾薬費(Cr) | 重量(kg) | 俯仰角 | |
37 mm APX SA18 | 24 | AP APCR HE | 29 46 18 | 30 30 36 | 720 | 0.54 | 2 | 600 750 600 | 545 | 0 800 6 | 100 | -2°/+35° | |
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名称(機関砲) | 連射弾数/間隔(s) | 弾倉交換時間(s) | 弾種 | 平均貫通力(mm) | 平均攻撃力 | 弾倉合計攻撃力 | 精度(m) | 照準時間(s) | 弾速(m/s) | 弾倉/総弾数 | 弾薬費(Cr/G) | 重量(kg) | 俯仰角 |
13.2 mm Hotchkiss mle. 1930 | 5/0.13 | 5.8 | AP APCR | 23 36 | 8 8 | 120 | 0.58 | 2 | 800 1,000 | 15/1,665 | 1 400 | 70 | -10°/+35° |
砲塔
名称 | 装甲厚(mm) | 旋回速度(°/s) | 視界範囲(m) | 重量(kg) |
Renault FT Berliet | 22/22/16 | 34 | 280 | 200 |
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エンジン
名称 | 馬力(hp) | 引火確率(%) | 重量(kg) |
Renault | 39 | 20 | 266 |
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履帯
名称 | 積載量(t) | 旋回速度(°/s) | 重量(kg) |
M26/27 | 6.8 | 60 | 1,200 |
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無線機
名称 | 通信範囲(m) | 重量(kg) |
ER 52 | 300 | 100 |
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乗員
1 | Commander(Gunner/Radio Operator/Loader) | 2 | Driver |
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拡張パーツ
× | × | × | × | × | × | ||||||
× | × | × | × | × |
隠蔽性
非発砲 | 発砲時 | |
---|---|---|
静止時 | 13.57% | 3.23% |
移動時 | 10.2% | 2.43% |
派生車両
派生先 | FCM 36(LT/280) |
---|
開発ツリー
37 mm APX SA18 (初期/0) | ━ | 13.2 mm Hotchkiss mle. 1930 (30/1,500) | ━ | FCM 36 (280/1,950) |
Renault FT Berliet (初期/0) | ||||
ER 52 (初期/0) | ||||
Renault (初期/0) | ||||
M26/27 (初期/0) |
車両に関する変更履歴
v0.9.14 | 一部モジュールを削除 |
v0.9.17.1 | HDモデル化 |
v0.9.18 | 砲塔装甲(mm)を16/16/14から22/22/16に変更 |
v1.9.0 | 37 mm APX SA18の総弾数を237発から545発に変更 13.2 mm Hotchkiss mle. 1930の総弾数を720発から1,665発に変更 収益性を26%ダウン HPを115から245に変更 派生先車輌を変更 |
解説
- 概要
v0.7.1で追加されたTier1のフランス軽戦車。
第一次大戦後期、ルノー社が開発・量産した史上初の有砲塔戦車である。
撃破されても修理代がかからず、初期砲(37 mm APX SA18)のAPであれば弾薬代もかからない。 - 火力
いずれの砲も、搭載できる弾数が半端なく多いので弾切れの心配はない。
クレジットに余裕があれば課金弾もいっぱい積み込むのもよいだろう。
なお、25 mm Canon Raccourci Mle. 1934はv0.9.14で削除されてしまった。- 37 mm APX SA18
射程距離が約700mの単発砲。
他のルノータイプと同じく口径が大きいが、貫通力が低い。
また、この37mm砲を装備した時のみの隠れた欠点として俯角が-2°しかとれない。
すなわち下方向には砲がほぼ動かないので、坂や崖の上はもちろん、ちょっとした段差でも敵が撃てないことがある。
欲張りすぎて高台から落ちたりしないように気を付けよう。 - 13.2 mm Hotchkiss mle. 1930
射程距離が400mの機関砲。
機関砲は通常砲と比べて射程距離が短く、遠距離狙撃には適さない。
つまり上述の37mm砲がバランス型ならば、こちらの機関砲は接近戦向きという事になる。
この砲は貫通力は低いものの、装甲の薄い相手に全弾貫通できれば一気にHPを削り取れるのが魅力だ。
なお、37mm砲よりも俯角-10°と広いので、坂や崖の上からでも射撃がしやすいというメリットもある。
- 37 mm APX SA18
- 装甲
日本のTier1戦車Renault Otsuに次ぐ、Tier1戦車としては高い防御性能を持つ。
砲塔は堅いものの、車体の装甲は一回り薄くなっている。
車体を隠して砲塔だけを出して砲撃できるように、周囲の障害物や地形を上手く使っていこう。
この事から、逆に敵となったこの車両を狙う際は砲塔より車体を狙うのが良い。
どの戦車にも弱点部位はあるので、この車両に限らず、各戦車の特性をしっかり把握するようにしよう。 - 機動性
初期戦車の中ではかなり鈍足。
最高速度21km/hと遅く、味方に置いて行かれやすいのが頭痛の種。
孤立した時の取り返しが付きにくいので、ミニマップをよく見て味方のいる場所を常に意識し、集団行動を心掛けよう。 - 総論
フランス低Tier戦車の入門編である。
「低い速度と厚い装甲」というのがフランス低Tierの特徴であり、この戦車で十分に慣れておこう。
13.2mm Hotchkiss mle.1930の弾倉式の装填システムは、高Tierフランス戦車では頻繁に見かける事になる。
Tier2以降ではしばらく扱う機会が無いが、一度触れて概要を知っておくといいだろう。
史実
第一次世界大戦当時、シュナイダー突撃戦車の開発に功績を残したフランス陸軍のJ.E.エティエンヌ少将は、視界の悪いシュナイダー突撃戦車やサン・シャモン突撃戦車を装備する戦車部隊の指揮用に、より小型の戦車を開発することを提案し、パリのルノー社にその開発を依頼した。
しかし当時のルノー社は軍用自動車の生産に追われており、新たな車両、しかもまだ未知の分野に属する戦車を開発する余力など無く、さらにこのエティエンヌ少将からの依頼を受ける前にも、フランス陸軍から出された戦車生産への協力を断ったという経歴があり、少将の依頼も素気無く断られてしまった。
しかし、彼はそれにもめげずルノー社への説得活動を続け、これが功を奏して1916年後半にルノー社が開発を引き受けることとなった。
こうなると動きは早く同年12月には木製モックアップが完成し、翌17年2月にはルノーFT(Faible Tonnage:軽量)と呼ばれる試作車が完成して、シャンプリュー・キャンプで軍の試験に供されることとなった。
当初は軽戦車に対してその必要性を感じていなかったフランス陸軍であったが、試作車による試験においてその優秀さが判明したため直ちに制式化が決まって、1917年4月にまず150両の生産型が発注されることとなった。
これがその後、総計3,187両という当時としては画期的な大量生産が行われることになるルノーFT軽戦車の初めの一歩であった。
ルノーFT軽戦車は様々な画期的な特徴を備えていたが、中でも最大の特徴は全周旋回式の砲塔を初めて採用したことであろう。
今でこそ当たり前となっている砲塔だが、当時としては他に装備する戦車は存在していなかったのである。
さらに、それまでの戦車では車体の中に機関と乗員が共存していたが、ルノーFT軽戦車では戦闘室と機関室を分離し、その間に隔壁を設けたことも特筆に値する。
最大厚16mmの装甲をリベット接合した車体は後部に特殊なテールを設け、塹壕を越える能力を高めていた。
足周りは転輪をリーフ・スプリングで支え、上部支持輪はプレートを介して装着され、これを独立したコイル・スプリングで支えるという当時の常識を破る新しい方式が採用された。
エンジンは出力35hpのルノー社製直列4気筒液冷ガソリン・エンジンが用いられ、車体後部の機関室に収容され後部に設けられた起動輪を駆動した。
面白いことに誘導輪には合板が用いられ、補強のため周囲に鋼製のリムが装着されていたが、後期生産車では全鋼製誘導輪が使用されている。
初期生産車のごく数両には鋳造とプレスの部品を組み合わせた砲塔が搭載されたが、製造が容易ではなかったために、平面装甲板を組み合わせてリベット接合した8角形の砲塔に変更され、FT18からはさらに鋳造製の砲塔に変更された。
砲塔には当初オチキス社製の8mm重機関銃M14を装備していたが、1917年末の生産車からは国営プトー工場製の21口径37mm戦車砲SA18に換装されて火力の向上が図られた。
もっとも、旋回式砲塔を生産するのは当時の技術ではまだ難しく、このため生産は思うようには伸びなかったが、それでも初期生産車150両に続いて1918年1月には1,000両が追加発注され、さらに同年秋にも追加が行われて、その発注数は最終的に4,635両にも達した。
この内、1,830両が37mm戦車砲搭載型であった。
本車の生産はルノー、ベルリエ、ソミュア、ドローナ・ベルビューの4社が担当し、シェフィールドのミリス製鋼所を始めとするイギリスの製鉄所が装甲板を供給した。
ルノーFT軽戦車が初めて実戦に投入されたのは、1918年5月31日のレッツの森での戦闘だった。
この戦闘で本車は高い実用性を発揮したが、反面、この成功がその後のフランス戦車開発に大きな影を残すことになってしまったのは否めない。
1918年11月に第1次世界大戦が終了したため、3,187両が完成した時点で残りの発注はキャンセルされている。
大戦終了後、ルノーFT軽戦車はベルギー、ブラジル、カナダ、中国、チェコスロヴァキア、フィンランド、オランダ、日本(甲型軽戦車と呼ばれた)、ポーランド、ロシア(捕獲したもの)、スペイン、アメリカに輸出され、アメリカやイタリアなどではライセンス生産も行われた。
また本車をベースとして、砲塔の代わりに箱形の戦闘室を搭載したルノーTSF指揮戦車、7角形のリベット接合砲塔に75mm短砲身砲を搭載したルノーBS火力支援戦車、車体前部に束柴を運ぶクレイドルを装着した束柴戦車、誘導輪の車軸から左右にそれぞれ伸びたアームに鋤刃2枚を装着した地雷処理戦車、最上部に下方を照らす回転式サーチライト2個を装着した、背の高い鉄柱を砲塔上面に装着した投光器戦車など様々な派生型が作られている。
フランス陸軍に配備されていたルノーFT軽戦車は、1930年代に8mm重機関銃M14から7.5mm機関銃M31に武装が変更されている。
1940年5月10日のドイツ軍のフランス侵攻時点においても、フランス陸軍は2,500両以上のルノーFT軽戦車を所有していた。
この内、第一線部隊に配備されていたのは520両程度で、残りの車両は空港警備程度に使われただけだが、全独立軽戦車大隊の1/4は本車装備のままだった。
同年6月22日のフランス降伏後この多くをドイツ軍が接収し、フランスにおける国内防衛や警備といった二線級任務に使用している。
一部の車両の砲塔は、キューポラを装着し車体から外して大西洋沿岸の固定砲台として用いられた。
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