4つの心理傾向軸
1.関心を寄せる方向について
外向(E) <---> 内向(I) |
意識が外に向く傾向が強い人と、意識が内に向く傾向が強い人がいます。
2.情報を受け取る際の姿勢について
感覚(S) <---> 直観(N) |
物事を五感を通してありのままに受け取る傾向が強い人と、 物事の関連性や隠された意味を捉えようとする傾向が強い人がいます。
3.価値判断もしくは選択時における意思決定の熟考の仕方について
思考(T) <---> 感情(F) |
判断や意思決定が効率性や合理性に基づいて行う人と、 心の調和や人間関係に基づいて行う人がいます。
4.物事に臨む態度、戦略について
規範(J) <---> 柔軟(P) |
外的にはっきりと認められた基準に従って行動し、秩序を維持しようとする傾向が強い人と、 いつでも、状況に応じて変更可能で臨機応変に対応しようとする傾向が強い人がいます。
両極を同時に満足させることは困難であり、 大抵の場合、各個人はどちらか一方に偏った心理的傾向を示しています。 以下、外向(E)、内向(I)、感覚(S)、直観(N)、思考(T)、感情(F)、規範(J)、柔軟(P)のそれぞれについて、簡単に説明します。
外向 (Extroverted)
心のエネルギーは外側へ向かいます。 環境からの刺激や身の回りの様子に強く関心を示し、積極的に働きかけます。 客観性があります。
内向 (Introverted)
心のエネルギーは内側へ向かいます。 自己の内面で起こっていることに意識を向け、少数の限られたことを深く掘り下げてゆきます。 そのため、強い確信に至ったり、深遠なる理解に到達します。 主体性があります。
感覚 (Sensation, Sensing)
五感を通じて事実をありのままに詳細に捉えます。 現実的で地に足がついています。 個々の情報をよく観察しますが、 そのことに注意が向き過ぎると、 物事の関連性や全体像を捉えることが困難になります。
直観 (iNtuition, iNtuiting)
パターン認識、物事の関連性や解釈を行います。 背後にある意味を捉えることができ、全体像を把握します。 アイデアや概念に興味を持ちます。 抽象的で理論的になる傾向があります。 この傾向が行き過ぎると、 個々の事物に対する詳細な観察がおろそかになります。
思考 (Thinking)
論理や推論に従って、合理的な判断を行います。 分析によってシステムを理解し、片付けるべき課題に集中し、効率よく問題解決しようとします。 効率と利益にこだわるあまり、他人に対する影響や倫理的価値観を度外視してしまうことがあります。
感情 (Feeling)
「どのように感じるか」が判断と意思決定の基盤になります。 人間関係や心の調和を大切にし、倫理的価値観に基づいて、適切か不適切か、善か悪か、について判断を行います。 とくに、他者を思いやり、利他的な行為によって全体に利益をもたらす行為に深く感動させられます。 感性が培われ、芸術によって表現された人間性に関心を抱きます。 心の調和、人間関係の調和にこだわり過ぎると、合理性を無視したり、非経済的な判断を行ってしまうことがあります。
規範 (Judging)
外的な基準に従って、価値判断を行い、意思決定をします。 誰もが、その基準を客観的に認め得ることが大切です。 物事は秩序に従って整然としているべきだと考えます。 身の回りは、きちんと整理をし、用意周到に、計画はきっちりさせてから行動したいと考えます。 また、他人も枠組みに従うものだと考えます。
柔軟 (Perceiving)
自立した価値基準を形成しており、主体的に判断し、行動します。 状況に応じて、即興で適切な対応を取ろうとします。 ルールや権威はそれが自分で考えて適切であると判断している限りにおいては守ろうとします。 そうでない場合は、押しつけがましいものと考えるか、そもそも無意味だと思って無視します。 一般的な価値観や常識に懐疑的です。 いつでも結論は変更可能で、より正しいことを探求することができます。 そうやって常日頃から熟考してきた価値基準に従って臨機応変に対応します。