早乙女タケゾウ

Last-modified: 2023-05-10 (水) 18:13:06

人名/さ行

『Sea Tree』

早乙女タケゾウ

星都商会の会長。海木世界の経済界を牛耳るリーダーであり、政治的にも、王家に代わって現在の星都を実質的に治めている。紳士的で穏やかな物腰の人物だが、強大な権力の座にあるだけに、彼を批判し、あるいは敵視する者も少なくない。

  • 星都スターダンスの王族の住む上層にある会議室に普段いる。訪ねていくと星都商会の役割とその重い責任を語ってくれる。商会の長として、ゲーム中では「アルバイト制度」や「辺境支配」のルール解説も行った。
  • 世界最大の経済組織の会長であるとともに、星都の近衛軍的存在である「星軍」の顧問も務めている。早乙女の前歴が戦時中、軍の戦略諜報に与っていたことから、現在でも軍に発言権があり、星都の人々にとっては、星軍の動向は早乙女の意向とみなされている。
  • 西園寺の人物評によると、「謎多き、油断できぬ男」。もとは辺境地方の商家の生まれで、星都の貴族のような家柄ではないらしい。大王クドの在世の頃、戦争中には、早乙女は軍の諜報員を兼ねて国々を渡り歩き、各国の情報撹乱をするとともに自分の財産も肥やした。戦後、鳳凰寺家の末裔である熊一族と政略結婚して地位を得、星都のトップリーダーに躍り出る。その過程で大王クドの逝去、王子ゼアロの失踪、王女セアトレイの幽閉が続き、星王家と成り代わるように権力を占めた早乙女に対しては、旧族の西園寺らからは不信と警戒の目を向けられている。
  • 幽閉の身にある星姫セアトレイとは、経済政策についての意見の対立もあり、互いにあまり良い感情は持っていないようだ。早乙女の行った政策は「自由開放」を旗に、旧来は星都連盟が管理していた辺境地方の土地を民営化し、私企業や新興勢力の新風を入れることを図った。大胆な改革と規制緩和は辺境出身者の早乙女の心願だったらしく、実施の折には「楽しみだ」と上機嫌に語っていたが、星都中心の秩序に慣れた王族の目には、目先の市場加熱を当て込んだ国土の切り売りにひとしく、文化を破壊するものと映ったと思われる。*1
  • この世界の根本にかかわるエネルギーであるらしい星霊について、これも従来は星都の担っていた管理の一部を、早乙女は住民自身の手に委ね、星霊を商品化させることも指導している。このことは世界の星霊を管理すること、星塔を守ることを常に王家の義務と考える星姫の気分を害している。折しも星軍の一部が暴徒化し、各地の星霊力を安定制御する星塔を襲って星素材を略奪する事件を起こしており、これについても、星姫は星軍の背後にいずれかの権力者の思惑を疑い、西園寺目我(メガ)は、はっきり早乙女タケゾウの命令によるものと見ている。
  • 星都下層にいるぐるんぱは子息。早くに母を亡くしたせいで性格に難がある、と息子を評しながら息子の身を案じている。バニラ森林にいるぱぱんぱについては「知らんな」と言っている。
  • ぱぱんぱの教え子だったと思われる雷同博士は、世捨て人としてあまたの現実に失望しながら、早乙女のような権力者もまた、大衆の求める大衆の意思代表、時代時代に姿を変えて表れる一時の現象にすぎないと諦観し、世を嘆く。しかし、メガによれば青猫シー・ツリーの深層意識(竜の夢)にも監視を巡らし、夢世界について深く知る早乙女タケゾウが個人としても人並み外れた力をもつことは確からしい。
  • バージョンの推移としては、ぐるんぱより後に追加された父親キャラクター。ずっと後に登場した早乙女早紀は娘となっているが、早紀に台詞がないので家族関係等ははっきりしない。

*1 この前後は『白書』も参考に記述