HUD情報

Last-modified: 2011-07-29 (金) 20:19:59

パイロット・フライトマニュアルより抜粋

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8-2: Display of Flight-Navigation data on the HUD (1)

 

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8-3: Display of Flight-Navigation data on the HUD (2)

 

1. 目標方位マーカー
中心にドットのあるこの小さな円は目標方位目盛り上に配置され、目標に対する機首の角度を示す。このマーカーが目盛りの中心にある場合、目標は機体の正面方向にある。

 

2. 目標方位目盛り
目標が指定されると、進路目盛りは、機首正面からの目標方位の偏差を示す目標方位目盛りに切り替わる。目盛りの中央は機体正面方位を指し、両端は機首正面から左右30度の角度であることが示される。目標方位が機首正面に対して左右30度を越えると、目盛りは自動的に左右180度の表示に切り替わる。この目盛り上の目標方位マーカーの位置は、機首に対する目標の相対方位を示す。

 

3. 対地速度数値
これは、対地速度(機体が地面を横切って移動する速度)に対応する対気速度のデジタル表示である。前方、もしくは後方に移動中は、"+"記号が数字の頭に付加される。

 

4. 最大対気速度マーカー
50km/h以上の速度で飛ぶ時、IAS(指示対気速度)目盛りがHUDに現われる。IAS目盛り上の小さな水平線が最大安全速度を示す。速度超過をすると、注意警告灯が点灯し、最大速度警告音が聞こえる。

 

5. 指定されたIASに対する現在の速度の偏差
以下を参照。

 

6. 指定されたIASに対する速度偏差の目盛り
ルート・モードでの飛行を開始すると、このマーカーと目盛りが表示される。トリム・ボタンが押されるごとに、新たなIASが指定される。この後、偏差マーカーは最後のトリムで指定されたIASに対する速度偏差をkm/hで示す。この表示は、偏差キャレットおよび偏差参照目盛りから成る。

 

7. 現在のIASを示すキャレット
この小さなキャレットは、IAS目盛りに沿って垂直に動きながら、機体の現在の指示対気速度(IAS)を示す。最大速度マーカーで示される速度を超過すると、このキャレットは明滅する。

 

8. IAS目盛り
機体速度が50km/h以上の時、HUD左脇のこの目盛りは-100から+500km/hの範囲で、IASキャレットによって現在のIASを示す。

 

9. 最大加重(G)マーカー
この水平線は加重(G)目盛りの最上部に位置し、機体が許容する最大荷重(G)を示す。

 

10. 現在加重(G)
キャレット。この小さなキャレットは、加重目盛りに沿って垂直に移動し、機体上の現在の加重を示す。キャレットが最大加重(G)マーカーに達すれば、主警告灯が点灯し、最大加重警告音が発せられる。

 

11. 加重(G)目盛り
HUD左底部のこの目盛りは、加重(G)キャレットによって現在の加重(G)を示す。目盛りは最上部で+4G、最下部で-1Gに相当する。

 

12. 距離
武器が選択されセンサーが解放されている場合、任意の位置、目標への距離を表示する。

 

13. 警告キュー
様々な警告および通知は、HUDのこのエリアで表示することができる。26.警告キューディスプレイを参照。

 

14. 機首方位目盛り
この水平の目盛りはHUDの上部に位置し、左右に回転して機体の現在の機首方位が目盛りの正面中央に来るように360度表示する。

 

15. 現在の機首方位マーカー
このマーカーは、方位目盛りの中央に位置し、機体の現在の機首方位を表わす。

 

16. 所要方位キュー
航行目標地点がPVI-800制御パネルによって設定された時、ダイヤモンドが機首方位目盛りに沿って現れ、航行目標地点の方位を示す。所要方位キューが機首方位マーカーと重なっている場合、機体は航行目標地点へ直進コースを飛んでいる。しかし、所要方位キューが機首方位目盛り上でどちらかに偏って位置しているなら、航行目標地点に到達するために機体の進路を修正する必要がある。

 

17. レーダー高度
機体高度が300メートルかそれ以下である場合、レーダー高度が表示される。これは、デジタル呼び出しの次に“р(キリル文字エル)”として表示される。

 

18. 気圧高度
機体が対地高度300メートルを越えると、気圧高度が海抜によって表示される。

 

19. レーダー高度目盛り
機体の対地高度が50メートル以下にある場合、HUDの右側に垂直のレーダー高度目盛りが表示される。この目盛りは、最下部が0メートル、最上部が50メートルである。

 

20. 現在のレーダー高度キャレット
レーダー高度目盛りの範囲内に沿って置かれているのは現在のレーダー高度を示すキャレットであり、機体のレーダー高度に応じて目盛り上を上下に移動する。

 

21. 昇降速度表示
この2桁の数値は、プラス(+)とマイナス(-)方向の機体の昇降速度の変化をm/sで表示する。例として:“+03”という表示は、機体が高度を毎秒3メートルで上昇させていることを意味する。

 

22. 指定レーダー高度に対する現在の偏差
以下を参照

 

23. 指定レーダー高度に対する現在の偏差の目盛り
このインデクスと目盛りは、ルートモードで高度保持が設定された場合に現れる。高度の設定はコレクティブ・ブレーキをリリースするごとに行われる(コレクティブ・スティックの解説を参照)。希望する高度に達してコレクティブのブレーキを解放すると、その時の高度が指定高度として設定される。これによって偏差インデクスは、メートルで指定高度からの偏差を示す。

 

24. 現在の昇降速度キャレット
このキャレットは、昇降速度目盛りを上下に移動して、機体の現在の昇降率を示す。例として:キャレットが中央にあれば、高度変化が0であることを示す。また、目盛り上の3/4の高さにあるなら、+15m/sを示す。

 

25. 昇降速度目盛り
HUD右底部は昇降速度目盛りであり、これは機体の昇降率を計測する。目盛りの中心は、高度変化が0、最上部、最下部はそれぞれ+30と-30m/sを表す。目盛りは昇降速度キャレットを参照して使用する。

 

26. 警告キューディスプレイ(不可視)
様々な警告および通知は、HUDのこのエリアで表示される。下記のHUDキュー解説を参照。

 

27. ピッチ(勾配)目盛り
このピッチ目盛りはHUDの中央部にあり、10度ごとの一定間隔で配置されそれぞれの中間部に5度のマークがある。ゼロピッチはシングル・ドットで表現され、90度の範囲まで表示される。

 

28. ホバー・ポイント偏差マーカー(動的)
ホバー・モードが活性化された時、この小さな正方形のマーカーがHUDに現われ、モードを開始した瞬間の地上ポイントを表わす。ホバー・モードの開始、または初期化後、機体の移動に従い、マーカーはホバ-開始地点と機体との位置関係を示すようにHUD上を移動する。例として:正方形がHUDの底部に移動する場合、機体が前方に移動し過ぎていることを示す;正方形がHUDの右側に偏っている場合、機体がホバ-・ポイントの左側に移動してしまっていることを示す。マーカーがHUDのホバ-・ポイントのレファレンス・サークル(33を参照)内の中心を保持していれば、機体は初期ホバ-・ポイントを維持していることを意味する。

 

29. バンク及びピッチのステアリング・キュー(ロール入力に追従して傾斜する)
"ДИРУПР"の場合 - ディレクター・コントロール・チャンネル・オートパイロットがルート・モードにおいて選択されている。バンク及びピッチのステアリング・キューがHUD上に現れる。これらのキューは、PVI-800ナビゲーション・パネルによって設定された航行地点へ向かうために要するバンクとピッチの角度を表示する。このキューは二重水平線として現れ、航行地点や目標に向かう機体が、そのための進路変更に必要な機体の傾斜を示す。

 

30. 傾斜目盛り(0°を示すマーク)
HUDの中心部分では、0度(水平)、30度、60度の傾斜が示される。

 

31. 速度ベクトル
対気速度が50km/h未満である場合、速度ベクトル線がHUDの中心から伸びる。この線は機体の移動方向を指し、その長さは機体の移動速度に比例する。この線は、機体がいずれかの方向に50m/hで移動している場合に最長になり、ホバ-かそれに近い状態で最短化する。戦闘ポジションを保持するためには、速度ベクトル線はホバー・ポイント偏差マーカーと共に利用することが有効である。

 

32. 中央ディスプレイ・ボックス(不可視)
これは、ピッチ目盛り、および機体の諸データを表示するHUDの中央領域である。

 

33. ホバー・ポイント・レファレンス・サークル(静止)
ホバー・モードが始められた場合、静止した円がHUDの中心に表示される。この円はホバ-・ポイントを表わす。

 

34. 機体データム(動的に傾斜する)
HUDの中心に位置し、データムは航空機の機首がどちらを指すかを示す。データムはまた、バンク角に従い、傾斜目盛りに対して回転する。

 

35. 指定高度インジケーター(昇降キュー)
"ДИРУПР"の場合 - ディレクター・コントロール・チャンネル・オートパイロットが高度ホールドおよびルート・モードの状態で選択されている。指定高度インジケーターがHUDに現われる。バンク及びピッチのステアリング・キューから上または下に伸びる二重線は、指定高度に到達/維持するために修正を必要とすることを示す。

 

36. クロス・トラック・エラー(XTE)レファレンス・マーカー(静止)
マーカーはXTE目盛りの中心上に位置し、クロス・トラック・エラーがゼロの方向を示す。

 

37. 発砲禁止クロス
選択された武器が発砲を禁じられる場合、大きな「X」のクロスがHUDの上に現われる。この禁止の最も一般的な理由は、選択武器の最短発砲距離である。

 

38. XTE目盛り
HUDの底を横切るこの点線は、XTEステアリング・キュー(39参照)を参照するために利用される。ステアリング・キューが目盛りの中央(レファレンス・マーカーの位置)から遠ざかって行く場合、機体は選択されたステア・ポイントへのコースラインから逸れていることを示す。

 

39. XTEステアリング・キュー
ステア・ポイントへのコースに対するクロス・トラック・エラーを示すために、XTE目盛りの下のこのダイヤモンド形のシンボルは、目盛りに沿って動く。キューがレファレンス・マーカーの真下に位置することは、機体のクロス・トラック・エラーがゼロであることを示す。

 

HUDキュー詳細
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