ウォールパネル

Last-modified: 2013-03-08 (金) 16:58:27

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電源制御

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*1)"АВТ" :自動,"РУЧН":手動,中央:無変換

  • 地上電源なしでエンジンやAPUを始動する場合、バッテリーをONにする必要がある。通常は1と2の両方を使う。
  • 飛行場やFARPに着陸しているなら、通信でDC/AC地上電源を要請し、地上DC/AC電源スイッチを入れることで、APUやエンジンの始動に地上電源を使用することが出来る。(発電機まで始動が完了したらスイッチを切り、通信で地上電源を切り離すこと)
  • エンジンが完全に始動し、スロットルが自動モードでRPMが83~85%以上で安定すれば、左右の発電機スイッチを入れてよい。直流・交流の電力が供給され、バッテリーにも充電される。
  • 電力インバータ切替スイッチは3つの位置がある。上の "АВТ" では自動変換、下の "РУЧН" では手動変換、中央では変換なし。

ラジオ(無線)・データリンク動力制御パネル

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  • これらの電源を入れる前に、AC電力の供給が必要である。
  • SPU-9はR-800無線機、R-828無線機、地上インターカム、音声メッセージシステム(VMS)、警告音をヘッドホンに伝えるシステムである。

燃料ポンプ制御パネル

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  • APU及びエンジン始動にはブーストポンプが必要。エンジンが始動した後は必ずしも必要ではないが、少なくとも前方・後方燃料タンクのポンプは、エンジンが動いている間常に作動させておくべきである。

消火装置制御パネル

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  • 1及び2のランプは、消火剤ボトル1及び2が準備されていることを示す。ボトル1は自動または手動、ボトル2は手動のみ。
  • 警報ランプの下のボタンを押すことで、手動で消火剤を噴射できる。
  • 火災消火自動・手動切替スイッチは、左の“АВТ”にするとボトル1が自動または手動で使用される。右の“РУЧН”にすると、手動でのみボトル2が使用される。

燃料遮断バルブ制御

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  • 燃料クロスフィードスイッチは通常は閉じておき、片方のエンジンが故障した時、両方のエンジン/APUに1つの燃料タンクから供給する時(タンク被弾時など)、どれかのタンクに残量110kgの警報が出た時などに開く。

エンジン出力指示器

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*1)"В" :離陸時,"Н":最大連続出力,"К":巡航時

トランスミッション/エンジン油圧・温度ゲージ

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機内設備制御パネル

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*1)"МК" :磁気,"ГПК":ジャイロスコープ,"ЗК":手動

  • メイン油圧スイッチは操縦系の油圧源を切り替える。
  • 方位測定器切替スイッチは、INUの校正に使用する方位データを切り替える。デフォルトはジャイロ(中央)。上は磁気方位、下は手動。
  • IFFスイッチは機能しない。
  • 右半分のコクピット与圧スイッチ、コクピット暖房スイッチ、ガンカメラ切替スイッチ、防氷システム切替スイッチ、エアコン切替スイッチは機能しない。

照明装置制御パネル

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  • ローター端灯は障害物とのクリアランスの確認や、編隊飛行に用いる。
  • 編隊灯のスイッチは4つの位置があり、OFF、10%、30%、100%に切り替わる。編隊灯は機体後部と翼にあり、近距離でないと見えないので、夜間の編隊飛行で敵に見られたくない場合などに使われる。
  • 暗いところで暗視ゴーグル(NVG)を使わない場合はコクピットパネル照明とSAI・ADI照明を用いる。NVGを使う場合はこの2つを消し、ナイトビジョン照明を用いる。

エンジン電子調速機

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Ka-50にはERD-3VMA電気式エンジンガバナーが装備されている。各ガバナー(EEG)は電気式エンジン制御システムの一部で、その目的はガスジェネレータ(GG)RPMが高い時に燃料流量を制御し、パワータービン(PT)が過速の時にエンジンを停止することである。
各EEGはGG RPM制限と自動PT防護の機能を持ち、その内容は以下の通りである。
GG制限:

  • 気温と気圧から最大GG RPMを制限し、一定の離陸出力を維持する。
  • 物理的なGG RPM限界は101%である。

気温と気圧から決まるGG RPM上限に達すると、EEGはソレノイドバルブで燃料流量を減らす。同時にオーバーヘッドパネルの“ОГРАН РЕЖ ЛЕВ” (LEFT ENG PWR LIMIT) 又は“ОГРАН РЕЖ ПРАВ” (RIGHT ENG PWR LIMIT) ランプが点灯する。

PT防護:

  • エンジン停止信号を出し、計器パネル左のMWLが光って“n ст ПРЕД ЛЕВ ДВИГ” (LEFT ENG PT OVRSPD) 及び“n ст ПРЕД ПРАВ ДВИГ” (RIGHT ENG PT OVRSPD) が点灯する。同時に“Раскрутка турбины левого двигателя” (Left engine power turbine over-speed) 又は“Раскрутка турбины правого двигателя” (Right engine power turbine over-speed) の音声メッセージが流れる。

EEGスイッチのパネルは右のウォールパネルに存在する。各EEG(左右エンジン)のスイッチ、GGテストのセレクタスイッチ、最後にPTの2つのチャンネルのテストスイッチがある。
“ЭРД ЛЕВ” (EEG LEFT) 及び“ЭРД ПРАВ” (EEG RIGHT) スイッチがON(上)で2つの“КОНТР. ЭРД” (EEG TEST) セレクタスイッチが“РАБОТА” (OPERATION) の位置にあれば、ガバナーは正常に動作するようになっている。
“СТ-1” (PT-1) 及び“СТ-2” (PT-2) チャンネルは互いに独立して働く。エンジン停止信号を出すには、両方のチャンネルが0.2秒以内の時間差でPT過速を検知する必要がある。1つのチャンネルだけでPT RPM上限感知した場合、時間差が0.2秒より長かった場合は、信号は無視され何も起こらない。
テストモードで警告灯が点灯し、ローターRPMが86.5%の場合、セレクタを中央の“РАБОТА” (OPERATION) で止めずにもう片方のチャンネル(СТ-1 - СТ-2)に素早く切り替えると、テスト中のエンジンは停止する。

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