バズーリア(戦車)

Last-modified: 2021-09-29 (水) 13:14:02

バズーリア(スィーザー語:Bazylya)とは、スィーザーラント共和国ならびにスィーザーラント王国が開発した第3および第3.5世代主力戦車のシリーズである。スィーザーラント国防軍ならびにスィーザーラント王立軍?で運用され、スィーザーラントの特殊な事情を色濃く反映した設計となっている。
バズーリアの名称は、スィーザー王国時代のスィーザー傭兵の異名に由来し、"バズーラ山脈の雪豹"を意味する。また、ユキヒョウはスィーザーラントの国獣である。

バズーリア
Bazylya
Bazylya Mk2E photo.png
スィーザーラント陸上軍のバズーリア Mk2E戦車
性能諸元
全長8.94 m
全幅3.14m
全高2.20m
重量Mk1/46t(全備重量)
Mk2/約42t(全備重量,)
Mk3/約47t(全備重量,)
Mk2E/約46t(全備重量,)
速度Mk1~3/70km/h(整地)
73km/h(不整地)
Mk2E/72km/h(整地)
74km/h(不整地)
主砲Mk1/ワイゼルヴォ― 105mm戦車砲
Mk2/ファング 108mm戦車砲
Mk3/バニシュ 144mm戦車砲
アンターチ重機関銃
Mk2E/バニシュE 117mm砲
アンターチ重機関銃
副武装シガール18.6mm 重特殊機関銃(遠隔操作)
AA-89 99mm対空ミサイル
AA-69 79mm対空ミサイル
Pak-1 対戦車ミサイル
エンジンMk1~3/70km/h:V型8気筒ディーゼル
4ストロークV型12気筒液冷ディーゼル
乗員3名
開発国スィーザーラント共和国
運用スィーザーラント共和国
スィーザーラント王国
サラトレア連邦共和国
トンブ社会主義共和国
サレヒローニア
アイレク社会主義国

開発経緯

スィーザーラントの戦車はもともと、1971年のソヴェル条約?においてライセンスを獲得したグラス連邦が設計したP-70?、またはそれを改良したP-86?であった。これらはロマーシャ戦争10月戦争において高い戦績を残し、スィーザーラント陸上軍の主力として君臨していた。しかしながら、これらは硝子戦争時代に運用されていた第2世代主力戦車で、最新式のAPFSDS砲弾や携行対戦車兵器への防御に難を抱えており、1984年の第二次十月戦争?においては主戦場となったバズーラ山脈や山岳スィーザー、トルトーリアの樹海などのスィーザーラントの過酷な地形に対応するには機敏さが足りず、中央州連邦?軍の運用したジョゴルワ製対戦車ミサイルにより多大な被害を被っていた。
これらの経緯を踏まえ、スィーザーラントは十月戦争終結時の1985年に戦車開発を決定。開発はミットリー・ホーン?戦闘車両部門とスィーザーラント陸上軍設計団?によって、これまでの戦争での教訓とスィーザーラントの戦場の独自性を踏まえて行われた。
バズーリアの開発には、建国以前より繰り返されてきたスィーザーラントの山岳・樹海での車両戦闘・歩兵戦闘のデータや、多くの鹵獲品や他国製戦車を整備してきた経験が生かされている。特にグラス製戦車がバズーリアの開発に与えた影響は大きく、車体はP-70の設計をそのまま引き継いでいる部分も多い。

Mk1

Mk1の設計思想はロマーシャ戦争にてトルトーリア軍が運用した中央集連邦?製の軽戦車部隊に着想を受けている。トルトーリア軍の軽戦車はバズーラ山脈での鉄道輸送時において、当時のスィーザーラント軍主力戦車P-70よりも効率が良く、更に大口径砲の搭載が可能であったためにスィーザーラント軍の運用したグラス製戦車と渡り合った。
また、途中で介入した人民共和国軍のT-62が採用していた大口径車載機銃の有用性が確認され、また同国の歩兵戦闘車が採用した無人砲塔の採用を行なっている。
生産数は500両ほどで、うち293両はP-86の車体を流用して制作されている。

Mk2

Mk2の設計コンセプトはそれ即ち"来るべき戦争へ"であり、関係が悪化気味であったエスティオ連邦共和国との戦闘を考慮して制作された。
主に複合装甲、国産APS「アルーン」の採用、対空ミサイルの搭載が行われており、エスティオ戦車と戦える性能を目指して設計された。
しかしながら、新型のVostok V3戦車が出現するとエスティオ軍への優位は失われ、第二次北西ゲランド戦争?にて初撃で生産数の6割が失われる悲劇に見舞われている。
初撃での喪失数や戦車砲以外の武装への偏重から"珍戦車"として扱われることも多いが、戦争後半での丘陵戦闘では高い生存率と破壊力を誇り、エスティオ戦車相手に優勢を保ちヴェレーン以南への侵攻を阻止している。

Mk3

結果、スィーザーラント軍上層部は

特徴

バズーリアの特徴として、乗員の削減と撃破率の低下、戦闘効率の上昇と一車両当たりの戦闘力の独立を徹底していることが上げられる。これは十月戦争?において中央州連邦軍のヘリコプターによる航空攻撃で大損害を出したことや、対空車両や指揮車両との速度の差による行動効率の低下、「撃破時に5人もの専門家を無くす」などの劣勢時における人的資源の消費の速さなどを教訓としていると考えられる。
その思想が端的に出ているのは無人砲塔とC4Iの採用で、砲塔撃破時の乗員死亡率を低めているほか、全周囲カメラを装備し自動索敵・データ化・ネットワーク共有の一括化によって無人砲塔の難点の解消を行いつつも連携戦闘能力を向上させている。

Bazylya Prott.png
バズーリアのプロトタイプ

また、対空ミサイルを標準装備し、ヘリコプターや近接航空支援に対する自衛が可能。服武装の18.6mm機関銃も半自動遠隔操作となっており、ヘリへの攻撃が可能となっている。
装甲面においても車体・砲塔に複合装甲を採用・前面のみならず側面も保護し、サイドスカートやシュルツェンの装備、対地雷を意識したV字型車体に加え、独自開発したAPS(アクティブ・プロテクト・システム)を採用し、対戦車ミサイルへの防護も考えられている。
主砲は砲身冷却用の放熱材を装備し命中精度を高めつつ、Mk1、Mk2ともに射程・火力をそれぞれ重視した弾薬を用意することで時と場合で積み込み弾薬を変え、平野での戦闘と樹海・山岳での戦闘両方に対応できるようになっている。主砲口径が小さいのは自動装填の簡略化と砲弾積載量の増加を狙っていると考えられている。
射程重視のM1L砲弾は4000mの最大有効射程を持ち、仮想敵の戦車をアウトレンジで撃破できることを目標としている。
スィーザーラントの外交面も踏まえ、部品製造はエンジン・戦車砲・複合装甲などの機密性の高い部分を含めても国内生産で86%が賄えるよう設計されている。
また、P-70と同じく機械的信頼性を重視し、異物やチリ、泥、水の流入に耐える設計にされている。
Mk1、Mk2ともに輸出も積極的に行われており、サラトレア陸軍やトンブ陸軍において運用実績が存在する。

各型

Mk1

バズーラ山脈や山岳スィーザー、北トルトーリアの丘陵と樹海に対応できる戦車として設計された。1987年に運用開始。
対空ミサイルの搭載は当初より行われており、トルトーリアのゲリラ戦役や対クルーダー国境紛争で対ゲリラ性能を示し話題となった。
第二次北西ゲラノド戦争にも参加し、ゲリラ戦でMk2と共に高い戦果を残している。
現在は既に第一線を退いている。

missiles.png
バズーリア Mk1に装備されているAA-69対空ミサイル

Mk2

バズーリア Mk2のMk1との最大の違いとして、高度な電子情報システムの実装、複合装甲の搭載が挙げられる。

最初の実戦配備は1989年で、アスハーシン平野?での戦闘に対応する為に長射程の砲弾を発射できるよう主砲がMk2/ファング 108mm戦車砲に置き換わっている。射程距離は3,200mほど。
Mk2はブロック式組み立てやモジュール装甲で被弾時の生存性が向上され、また敵弾による損傷後、被弾した部分だけを比較的短時間で取り換えられるよう設計されている。また対BC防護装備を標準装備し、複合装甲やサイドスカート、対空ミサイルの改良の他、発煙筒や熱線探知装置、照準用赤外線/レーザー光線探知装置も新式に換装されている。対空ミサイルの射出機は対戦車ミサイル発射機も兼ねれるよう設計されている。

Mk1との最大の違いとして国産C4Iシステム"Gilld"が新たに搭載され、部隊間での連携や他兵科部隊との戦場での高度な連携戦闘が可能となっている。外部視察と後進走行のため360度カメラの他前後左右にカメラを2つずつ有し、自席ディスプレイで目視での索敵・自動情報共有が可能である。カメラは赤外線探知や熱探知にも対応している。
APSも独自設計の"アルーン"(”鎧”の意)が前後左右に搭載され、備え付けのレーダー、カメラで全周警戒しつつ、対戦車ミサイルやロケットの飛来時は機構が自動展開し迎撃を行う。
2004年の北西トーラサズ戦争にて、バズーラ山脈の丘陵地帯でエスティオ陸軍車両を圧倒する展開機動速度を見せ、ヘリを対空ミサイルと機関砲で追い返して歩兵部隊を蹂躙している。

Mk2E

Mk2Eはバズーリアシリーズ正式型番の最新バージョンで、スィーザーラント陸上軍の現在の主力戦車である。

また2010年代よりドローンの搭載試験が始まっており、対空ミサイルとは別口でドローン発射ミサイルの展開、ドローン砲弾の試験とC4Iとの連携が試行されている。

Mk1.jpg
バズーリア Mk1

比較

無題68.jpgVostok 4A1Switherllant Republic.pngBazylya Mk2soviet.jpgSU-140ritowa.pngKpt-E20トンブリア.pngCESAR-25
画像Vostok 2A4.jpgP-11.png311333E4-38C1-4048-9C04-57B0C394DF32.jpeg
開発形態発展拡大新規車台流用
全長12.7m9.04 m10.5m
全幅4.3m3.14m3.59m
全高3.51m2.50m2.28m
重量55.1t/62.6t42t45t
主砲KOD 45口径130mm戦車砲ファング 108mm戦車砲89式43口径140mm戦車砲
副武装同軸7.62mmMG110R
RWS 7.62mmMG110R
or
12.7mmMG98M
シガール18.6mm 重機関銃(遠隔操作)
Antallch 7.9mm重機関銃(同軸)
AA-89 99mm対空ミサイル
Pak-1 対戦車ミサイル
78式30mm機関砲(同軸)
61式G 7.62mm機銃(車体機銃)
70式A 12.7mm機銃
装甲複合装甲/モジュラーパッケージ複合+増加
(外装式モジュール)
内装式複合装甲+爆発反応装甲(後期型)
エンジンV0DOM 1990hpV型8気筒ディーゼルV-91 V型12気筒850hp
最高速度72km/h70km/h路上65km/h
乗員数4名3名3名
装填方式自動自動自動
C4IKelme N2GilldSOA/2
8888888888888888888888888888888888888888888888888888888888888888888888888888888888888888888888888888888888888888

主な配備部隊

スィーザーラント陸軍

第22機甲師団

第23機甲師団

第24機甲師団

第25機甲師団

第26機甲師団

サラトレア陸軍

トンブ陸軍