【魔女考察】

Last-modified: 2023-11-27 (月) 08:32:15

アデル

仮説で『魔法のハイン』とは人間の女性に魔女の力を与える存在だとする。
この『魔法のハイン』がアルティミシアやイデアの力の源で、
アデルとは『抜け殻のハイン』でないかと解釈した。
これならなぜアデルがリノアから力を吸収するのか説明ができる。

「野蛮で粗野な腕力」
まるでアデルを連想させるキーワードです。
つまりこう考えることも可能です。
アデルが『抜け殻のハイン』であり、もとはハインの身体・力(物理的)である。
イデア等女性に宿ったが『魔法のハイン』であり、もとのハインの精神・魔力である。
だからアデルと対峙した時のBGMが魔女戦のとは違っていたのではないか。
アデルは『ハインの抜け殻』にしか過ぎないから……。

  • 抜け殻ならわざわざ女の子狩りする必要が無い。
    • 女の子狩りついて書き加えた。
      Disc3で明らかになるが、

博士の助手「魔女の研究のためと…世界各地から、強引に娘を連れてくるという噂を耳にしましたが…。
私も娘を持つ親として、心を痛めているのですが…。親の承諾は得ているのですか…?」

アデルが命じているらしいというのは噂でしかなく、実際はオダインの命令で女の子狩りを行っていた。目的は「魔女の研究」のため。魔女の研究のためにアデルが後継者を探すのはおかしすぎる*1
アデルの力を、誘拐してきた女の子に継承して研究するということは、アデルは何者でもなくなるわけで、アデルに得は全く無いが、オダインには美味しい話。魔女の力を持った子供のほうがアデルより遥かに魔女について研究しやすい。
オダインが女の子狩りを行ったのは、アデルでは自由に研究させてくれないから、アデルを倒した後の魔女の力をエスタ外に伝播させないために器を用意。自分の研究のことしか頭に無いオダインにとっては、他人の命などに興味は無く(女の子狩りによる犠牲者)、アデルを倒した後の魔女の力の行方のほうが大事。
(継承者を用意せずに)単にアデルを倒しただけだと魔女の力がどこに継承相手を探しにいくのかわからない。
簡単にいえば、

魔女の力は継承相手を探してどこかに行ってしまう。

見つけ出すのが事実上ほぼ不可能になり、魔女の研究としては完全ストップ

オダイン困る

アデルの後継者として若い(弱いという意味での)魔女の素質のある女の子を捜しておく。

アデルを倒したときに、近くにいるこの女の子に継承する可能性が高い。

オダインの研究は進む。

オダイン嬉しい。

案外、魔女の素質のある女の子が見つからない。ラグナの言うとおり自分の研究のことしか考えて無いオダインとしては抵抗する親は殺す(エルオーネの両親が殺害された)。

全然魔女の素質に見合う女の子が見つからないため、2回目の女の子狩りを決行。

エルオーネ発見。

魔女の素質があったかどうかは定かでは無いが、オダインの興味がこっちに移った。つまりアデルはもうどうでもいいから始末はラグナ達に任せた。

結局、女の子狩りの果てにオダインの興味はエルオーネに移った。
上の仮説になぞればオダインはアデルの力の源が『魔法のハイン』と考えていたなら筋が通る。

オダイン「研究の役に立てば、親も喜ぶでおじゃる!それでいいのでおじゃる!」
ラグナ(ホントに自分の研究のことしか考えないおっさんだった)
男 「博士がどうかしたのか?それとも、アデルがここの研究に見切りをつけたのか?」
博士の助手
「オダイン博士のほうですよ。博士……またやってくれました。
大~きいルナティックパンドラよりちっちゃな……ちっちゃなオモチャを見つけたらしいです。
博士の興味は……どうやら、その……エルオーネという子供に移ったと思われます」

上の台詞から参照。

  • アデルは魔法を使えるし、「抜け殻のハイン」は地質学に関係があるとのことなのでアデルは対象とはならない気がする。
  • 地質学という観点からだと、「抜け殻のハイン」をアルテマウェポンと見ることもできるのではないだろうか。
    海洋探査人工島は軍艦島とも呼ばれるが、現実の日本にも存在し、地質学と関係が深い。地球深部探査船「ちきゅう」等も現実に存在する。
    そもそも『ハイン』は「大地が産み出した、たくさんのケモノとの長い戦いに勝ち抜いて大地の支配者になった。」とあるが、これは、月の涙で落ちてきたモンスター同士が争って勝ち抜いたと想像することもできる。現実の世界でも、各国の創世神話に洪水が描かれる理由として、氷河期が終わる際に世界規模で洪水が起こったことに起因するとの説もある。
    また、この時期の各FFでの「アルテマウェポン」という存在は、その作品の世界観の古代との繋がりが深く、また、強力な戦力(武器)をパーティにもたらす。
  • 大海のよどみは海底遺跡であるが、セントラ文明の可能性もあるのではないだろうか?エスタはセントラ文明を継承している国であるが、エスタでは魔女の起源が『ハイン』であると信じられている。大海のよどみでエンカウントする敵は月の涙後のものばかりである。
  • アルティミシアの名前の由来はアルテマ(ultima)からだろうが、アルテミス(月の女神)も含んでいるのではないだろうか?『ハイン』が月の涙で地球に落ちてきたとの考察を前提とした場合、その力を継承してきた「魔女」はやはり月が関係しているとも考えられる。

アルティミシア

登場時のセリフの不可解さや逆さ吊りのアルティミシアから推測して、あの最終形態はもはやアルティミシア本人ではなく、魔女の力と言われている魔法のハインが表出したものではないか、と考察するプレイヤーもいる。


結局、上の部分のアルティミシアとは何だったんだろうか。
彼女にジャンクションした魔法のハインの力が表面化したものだという見方もあるが。

  • ガワとしての魔女でありアルティミシアの名を持つパーツそのものだと思われる。
    魔女(ハイン発祥)の本体と言うべき魔力をただのジャンクション源として、
    もはや半暴走状態で力を奮っているのでは。

アルティミシアが世界の敵になったのは、イデアを操っていた時演説イデアの台詞から察するに、いわれなき偏見と心の支えになってくれる魔女の騎士がいなかったためのようだ。

  • 自業自得だという説もある。
    時間圧縮を決意したアルティミシアが過去に介入した結果、人々の魔女に対する心象が悪化し、
    そのことが、アルティミシアのいる未来の世界においてもなお
    魔女に対する畏怖視や偏見が残る原因となってしまったと推考するもので、
    アルティミシアもループを作り出していたということらしい。

アルティミシアが時間圧縮により自分の思うがままの世界を作り出そうとした理由については、いくつかのセリフから考察ができる。ただしどれも明確には理由として語られていないので、推測にすぎない。

イデア(アルティミシア)
「古来より我々魔女は幻想の中に生きてきた。おまえたちが生みだした愚かな幻想だ。恐ろしげな衣装に身をまとい残酷な儀式で善良な人間を呪い殺す魔女。無慈悲な魔法で緑の野を焼き払い温かい故郷を凍てつかせる恐ろしい魔女。…くだらない」

イデア
「騎士がいない魔女は多くの場合、力を悪しき道のために使ってしまうのです。魔女アデルには騎士はいなかったと聞いています。おそらく未来の魔女アルティミシアにも騎士はいないのでしょう」

これらのセリフからは、アルティミシアが一般の人間が魔女に対して抱いてきた幻想=偏見の中で生きてきたこと、偏見による迫害や精神的な孤独から守ってくれる騎士=恋人がいなかったことが窺える。
そして一人偏見と孤独に苛まれた結論が、

イデア(アルティミシア)
「ならば、愚かな者、おまえたち!こうするしかない。(中略)私はその幻想の世界でおまえたちのために舞い続けよう!私は恐怖をもたらす魔女として未来永劫舞い続けよう!」

となる。
一般の人間に偏見と迫害をされ、心の支えになってくれる人もおらず、孤独の果てに絶望したアルティミシアが自暴自棄になって、そちらがそう見るのならその通りに振舞ってやろうと悪に染まり、最終的には魔女への偏見に満ちた世界を壊そうとした……と推測すれば、彼女の心情が理解できなくもない。さすがに時間圧縮はやりすぎだが。
魔女になる前、人々に偏見と差別をされる前の普通の女性であった時のアルティミシアとはどのような女性だったのか、気になるところではある。
……もしかしたらあの独特の衣装も化粧も個人的なセンスではなく、人々の幻想(恐ろしげな衣装)を再現したものかもしれない。

時間圧縮

未来の魔女アルティミシアジャンクション・マシーン・エルオーネエルオーネの能力を用いて、
自分の意識を過去に飛ばした後に発動することで、過去から未来までの全ての圧縮を目論んだ。
彼女が『時間圧縮』を行う目的は、ラストバトルでライブラをかけると明らかになる。

第一形態:全ての時代に生きる魔女の力を取り込んで、
      世界を己の思うままに作り直そうとしている
最終形態:すべての時間と空間を圧縮し、体内に取り込むために体を変化させた

『FINAL FANTASY ファイナルファンタジー大全集 Vol.2 COMPLETE WORKS VII through X』
によれば、彼女が求めたのは究極の支配で、これは時空間の己の体内への内包を意味しており、
時間と空間の束縛から解かれ、宇宙を“外側”から観る存在になることが、彼女の目的だったらしい。

  • イメージすると「母<アルティ>の腹に擁かれた胎児<世界>」のようなものか。
  • 宇宙の地母神(ガイア)になりたかったということかもね。

『時間圧縮』で存在が消えてしまう仕組みは、アルティミシアとCC団のダイヤのセリフから推測できる。

アルティミシア:おまえらの存在など時間圧縮の
         アルゴリズムに溶けこんでしまうがいい!!
         激しい痛みとともに思考が分断され
         記憶も思い出も極限までにうすめられるのだ
ダイヤ:個人は、連続した時間の同じ軸にはいないから、
     圧縮が進めば進むほど希薄な存在になるということね


まじめにイメージすると,四次元(X軸,Y軸,Z軸,時間軸)である世界を魔女の力で,無理やり1つの点に収束させる感じだろうか?それにより,もともと四次元で生きている存在は消える(1つの点ではどうあがいても四次元は表現できない。)

  • いや、時間のみを集めているのでは。しかし、それだけだと全時代の全存在が大集合した世界になるだけ。
    実際はそのあとに、各空間地点(任意のXYZ)において「全時間で割った平均の存在を算出する」という
    2段階目の処理をおこなうのだろう(魔女の言うアルゴリズム(演算手順)はこれを指すのではないだろうか)。
    すると、ダイヤが言うように時間ごとに空間位置を変えて生活する存在(人間や動物がいい例)の
    時間圧縮世界での各地点における存在率はほぼゼロになる。対照的に地形などは生き残りやすい。
    (まあ厳密に考えると、ゲーム的に重要な存在である「モンスター」もほとんど消滅することになるし、
    さらに対流する大気・水やはえかわる植物も消えそう?…まるで火星のような世界になりそうだが)
    で、例外が「詠唱者本人」と「魔女の力(これだけは全時代大集合が起きる)」となっている。
 時間圧縮とは
この世界は縦軸、横軸、高さ、時間で1点を特定できる4次元時空です。これが前提。時間圧縮とは文字通り時間をギュギュッと圧縮し過去と未来を極限まで短い時間に押し込むこと。そうすることで本来の 時間における全ての存在感が薄れる。例えば山とか海はずっとその場に居続けるから存在感は薄くならないが、常にXYZ軸において移動している生物はその時々で別の場所にいるから、時間軸だけが圧縮された時存在が希薄になり消えてしまう。
ほら、動画を時間ごとに切って透明なフィルムに写して、それぞれのフィルムの色を超薄くして重ねたら、動かないものは色が重なって元の色まで濃くなるけど、動いてる人は重ならないから色が薄いままでしょう?そんな感じ。

これは個人的な解釈だが、そう離れていないと思う。

  • この解釈に基づけば、批判されがちなDisc4での「時間圧縮が行われたはずなのに、地形がそのままで街だけ入れなくなっている」という設定にも説明がつく(月の涙で新たなクレーターができたりはしていないのか?という疑問は残るが、エンディング後の世界ではエスタの当初の思惑通りルナティックパンドラを海中に沈めたままにして、地表に影響を与えることはなかった、と考えればいい)。本来なら、「街には入れるが、人っ子一人いない」という状況が一番近いのだろうが、容量が無駄に逼迫するため再現しなかったのだろう。

魔女

魔女は力を宿したままだと死ねないことから、寿命が尽きても生きられるとする説はあるが、
FF10の死人の様に、本人の意思に基づき自由に活動可能なのか、本編では触れられていないため、
寿命が尽きる前と同じように生存していられるかについては、人によって意見が分かれる。


イデアは、自分が魔女になったことについて整合性の取れない発言をしている。
「私は……子供のころに魔女になりました。そして13年前、もう一度魔女になりました」
とDisc3の時に語っていたが、Disc4ではアルティミシアから魔女の力を引き受ける前に
「私も……魔女だからわかります」と話している。
前者によれば、誰かに魔女の力を引き継がせて普通の人間に戻った時期が存在することになるが、
後者によれば、5歳の頃から13年前に至る時まで魔女であり続けたということになるので、矛盾してしまう。

  • 「魔女になりました」ってのは「魔女の力を受け継いだ」って意味で、
    「子供の頃に一度魔女の力を受け継いだけど、その後にもう一度別の魔女からも受け継いだ」
    ってことで、単なる言い回しの違いであって別に矛盾でもないと思う。
  • 『ファイナルファンタジー 20th アニバーサリー アルティマニア File:2 シナリオ編』で、
    「イデアは魔女となったのちに、さらにもうひとつの魔女の力を継承した珍しいケース」
    と書かれているため、5歳の頃から13年前に至るまで魔女だったようだ。

この時代には魔女が2人いるでおじゃる。魔女リノアと魔女アデル。

とオダインがスコール達に話しているが、チュートリアルにある魔女の用語解説では

現在、魔女が何人いるのかは分かっていない。
これは魔女が名乗り出ることが少ないためであり、正確な把握は難しい。

と書かれているため、リノアとアデル以外の魔女が同時代に存在する可能性がある。

  • 『ファイナルファンタジー 20th アニバーサリー アルティマニア File:2 シナリオ編』でも、
    魔女の力はただひとつではなく、世界に複数が受け継がれている。
    ただし、迫害を恐れてか表に出てこない魔女も多く、その総数は判明していない。
    と書かれており、存在する可能性は否定できないようだ。

魔女の力が魔法のハインであるなら、複数いるのは魔法のハインがバラバラになったことを意味する。
ライブラでわかるアルティミシアの目的は上記
「全ての時代に生きる魔女の力を取り込んで、世界を己の思うままに作り直そうとしている」
であるが、魔女を全部取り込むと世界を作り変えられるのは「魔法のハイン」として完全体になるということかもしれない。
だとするとアルティミシアの時間圧縮の真の目的は「完全な魔法のハインをこの世に現出する」ことにあったということになる。
(作中の時間に戻るだけでは足りず、エルオーネの力でさらに過去の魔女を探す必要があったのは「欠けているパーツがあると完全な魔法のハインにならないから」と考えられる)


物語の最後、未来の魔女アルティミシアは同時代に生きる女性ではなく、
過去の魔女イデアに力を継承した。
そのためアルティミシア以降の時代にはおそらく魔女はいなくなったと推測される。
しかしその一方、FF8は歴史が延々とループを繰り返す世界観でもあるので、
ある意味「魔女の力」は永遠に途絶えることなく、
時間の環の中を循環し続けることに成功したとも言える。

  • アルティマニアのリノアのキャラクター解説で、それを示唆するような記述がある。
    新たな魔女として望まぬ力を受け継いでしまうが、
    それこそが最後に魔女をめぐる悲劇の連鎖を断つカギとなる。
    もっとも本人は
    アルティミシアを倒してもアルティミシアが生まれたという事実は変わらない……
    わたしの魔女の力がず~っと未来のアルティミシアに引き継がれる……
    ええと、アルティミシアの力を引き継ぐのは……ええと、どういうことかな……
    と言ってるため、そのことを自覚してないようだが。

リノア=アルティミシア説

FF8の考察の中でも有名であり、かつ最も物議を醸し続ける説。
エンディングのムービーの中で、リノアとアルティミシアの顔が一瞬完全に一致して見えること、
リノアの服の背中にある白い羽が、一瞬黒く変化すること、*2
OPムービーでもリノアは黒い羽の中から現れること、
宇宙空間でリノアのヘルメットのバイザーが砕ける=リノアの死を暗示するかのような映像が流れること、
エンディングムービーで一連の流れを見終わったスコールが涙を流すこと、
そしてスコールとリノアしか知らないはずのペンダントの名前をアルティミシアが知っていることなどから、
アルティミシアは遠い未来のリノアであると解釈する説である。
 
即ちリノアは、ED後、更にはスコールの死後も魔女の系譜を断つために永遠に生き続け
(魔女は力を他人に与えない限り死ぬことができない)、
最終的にG.Fの副作用により記憶も過去も愛も何もかも失って悪しき魔女・アルティミシアと化し、
それでも心のどこかに残っていた「自分が悪い魔女になったときは、スコールに殺して欲しい」
というかつての約束を果たそうと、愛した人に殺してもらうために時間圧縮を行ったことになる。
これを踏まえた上で8をプレイすると、ストーリーの印象が大きく変わってくる。
真否はともかく興味深い説ではある。
 
ちなみに8の総合スレでは、かつてこの説を巡って長くスレが荒れた過去があるので、
この話題を出すと嫌がられる。注意。

  • 8の総合スレでなくても、TPOを弁えない説の主張・発言が忌避されるのは言うまでもない。
    KYやトラブルメーカーというレッテルを貼られたくなければ、注意する必要がある。

肯定派と否定派の主要な対立点

  • イデアの発言
    「アルティミシアは未来の魔女です。私の何代も何代も後の、遠い未来の魔女です」
    ↑ソースは原作のDisc3
  • 魔女の最期の設定
    「魔女といっても永遠の生命を持つわけではない」
    ↑ソースはスクウェア協力のFF8特設サイト
    「寿命も人間と同程度だが、力の継承を行うまで魔女は死ぬことができない」
    ↑ソースはFF8アルティマニア
    「魔女は瀕死の状態となっても、誰かに力の継承を行うまでは決して死ぬことができない」
    ↑ソースはFF20thアルティマニア
  • 魔女の読心能力の有無
    • 肯定(無い)派:サイファーの拷問「SeeDとはなんだ? イデアが知りたがっている」
      ↑ソースは原作のDisc2
    • 否定(有る)派:グリーヴァ召喚「スコールの心にイメージされたグリーヴァをG.F.として実体化」
      ↑ソースはFF20thアルティマニア
  • ディレクターの北瀬の発言
    「とりあえず今回は、ストーリーがすごく希望のもてる明るい話になっていますよ」
    ↑ソースはファミ通のインタビュー

イデアの「アルティミシアは何代も後の遠い未来の魔女」という発言についてだが
イデアはアルティミシアのことをリノアと/リノアのことをアルティミシアと認識してないのでこう発言するのは無理もないのでリノアル説否定の根拠としては弱いと思う。


  • 時間圧縮時にイデアの家を目指したはずなのに、何故最初にたどり着いたのはリノアがスコールに恋をしたきっかけの場所『はじまりの部屋』なのか?
  • 何故アルティミシア城はイデアの家に鎖で繋いであるのか?
  • アルティミシア城の画廊で完成させた絵はイデアの家に似ており題名は『庭園で眠る使者』、対してスコールのキャッチコピーは『Sleeping Lion Heart』
  • アルティミシア撃破後に帰るために必要だったイメージすべきものは『時代』『場所』『一緒にいたい人』だが何故瀕死のアルティミシアはスコールが偶然迷い込んだ本編13年前のイデアの家にやって来れたのか?
  • EDムービーで一瞬だけ最終アルティミシアの様に顔の大部分がくり抜かれた状態のスコールが映るがあれは何なのか?

この辺は実に興味深い。


G.Fの副作用でリノアの顔が思い出せず帰ることが出来ない→探しに来たリノアによって帰ることが出来た、だけをしたいならばあんな意味深な映像を作る意味が無いのと、
シナリオ担当の野島氏はX-2→VII説の様にそれとなく匂わせるような設定を盛り込んでユーザーに考察させるシナリオを書く場合が多々あるので、
説の成否は公式がそう明言しない限り何とも言えないが敢えて明かさない事でこの説はFF8という作品に色々と深みを与えていると思う。

  • 2017年12月22日 FINAL FANTASY VII Remake Producer Q&A(1:01~1:09)にて、北瀬から否定されている。
    よって製作者個人がそういう意図を込めてたとしても非公式設定・裏設定レベルに留まる事になる。
  • しかし北瀬は、その後に行われた光は我らとともにある DFFNT ONLINE交流会(41:16~44:01)にて、この件の回答を「訂正しないといけない。あの答えはなしで」としている。
    理由としては、北瀬、野島、野村の三人でシナリオを弄っていたため、それぞれの解釈がまるで異なっていたこと。FF10-2におけるシンラ君が、FF7における神羅カンパニーの始祖という裏設定を野島が入れたらしいが、それと同様で他二人が意図的にそのニュアンスを入れたかもしれないため、としている。
    北瀬はそういう内容を盛り込んでおらず、最終原稿にもそのような記述はなかったが、シナリオに関わった他の二人がそういう内容を盛り込んだ可能性がある以上、100%の否定はできないため余地を残しておきたかったのだろう。
    ちなみに北瀬自身はこの説を知らず、またあのQ&Aは前準備もなしに勢いで答えていくものだった為、自分の解釈で咄嗟に答えたものが「公式が否定した」と全世界に広まってしまったとのこと。
  • これを受けて野島氏もインタビューにおいてリノア=アルティミシア説について質問された際「ファンの想像によって信じられないような繋がりができたシナリオは、自分のよりも出来が良いと思う事がある」という趣旨の答えを残し、やんわりと否定しており、あくまでファンによる非常によくできた想像として認識している事が窺える。
    名言こそしていないものの公式ライター達は否定寄りの立場のため、「リノアル説を公式の解釈」として流布することは控えるべきである。

説自体の是非とは別に。「恐れられる前に、嫌われる前に、いなくなりたいの…」と自分を封印する道を選んだリノアの頭にはその可能性はある程度あったのではなかろうか。
アルティミシアが未来の魔女であったこと以外にも、エルオーネを知っていた事、サイファーに目を付けた事など「もしかしたら…」と不安になる情報がリノアには複数提示されており、その可能性を踏まえての自己封印だった可能性は無くはない。
まあ時間圧縮の原理上、圧縮後の世界で別人として存在していた者は別人確定なのだが…。


この説を見ながら某動画サイトにあるエンディングを見てて思ったんだが花畑の場面でリノアがスコールを見つけたときの反応がすぐに駆け寄らなかった事も含めてものすごく淡白に見える。まるでスコールをスコールとして認識していないかのような感じがする
この時のリノアは笑顔ではあるが明らかにスコールに会えた喜びの笑みではなくどこか薄ら笑いにみえなくもない笑みになっている
この事からこのリノアは記憶をなんらかの影響で失っていると思われる
そして思い出したのはスコールを膝枕してスコールの名前を呟いた時だと思われる
このリノアがアルティミシア戦まで一緒だったリノアかどうかは一切不明。そもそもスコールが倒れたところも未来なのか現代なのか過去なのかも不明ではあるがいずれにしても時間圧縮の影響下のはずなので何が起きても(アルティミシアになるほど未来ではないが未来のリノアが現れたり、別な時間軸のリノアが現れたり、別な時間軸の未来のリノアが現れたりなどが起こっても)不思議ではないだろう


リノアル問題ってかなり色々なヒントがあるのにどれもミスリードの可能性があって、確証とまで言えないのよね。
グリーヴァの名前をプレイヤーに入力させる演出とか明らかに仄めかしてると思うんだけど、やはり確証とは言えない。

少し前につべの動画で触れられていたアルテマウェポン=力のハイン説とかもそうで、
名前とかチュートリアルで読める設定とか背景とかヒントらしきものが大量にあるのに確定とまでは言えないっていう。
他にも魔法使用時のエフェクトの敵味方の違いとか、ムービー中のリノアの指輪の数や羽の色の違いみたいな、そういう明らかに考察要素として用意されたカットもリノアル説を補強するけどあくまで仮説でしかない。それなのに仮説と仮説がうまく噛み合う
アルティマニアの小説のラストにある「(魔女の正体の)真相は分からないけど、仮説の中に真実があるかもしれない」みたいな教師の言葉って、このことを言い表しているんじゃないかな。

それで思うのが、FF8というゲームの変な部分、G.Fとかドローとかジャンクションなどの妙なシステム、「任務」と関係ないところに隠されているサブイベント(わざわざ道路まで敷いてあるのに)、
シドやNPC一人一人の台詞…特に大人と子供の関係性、カードゲームの存在意義なんかも、実はそういう相互に補強し合うヒントというか演出の一つなんじゃないかと。
そう考えて一つ一つ掘り下げてみると妙に辻褄が合うんだよね。魔法の属性とドローポイントの配置とか、ケツァクアトルの由来にすら意味がある。
個人的には釣りじいさんとかシュミ族関係が真の最重要イベントなんじゃないかと思う。
地味だけど技術の功罪、趣味と平和、共生に関する深いテーマがあって、それがリノアルとかその他の様々な考察要素に絡んでくる。
直接リノアルの話じゃないけど、令和にもなってFF8の考察してる猛者がまだいるなら、ぜひ上記を意識して再プレイしてみてほしい…。
公式の見解がいまいちハッキリしない理由もわかると思う。


*1 設定資料集では真実視されている
*2 アルティミシアの羽の色は黒い