デュアルクラス

Last-modified: 2019-06-19 (水) 00:32:09

デュアルクラスとは?

二つのクラスの特性を併せ持つキャラクターを作成する方法の一つ。平たく言えば転職。
BGシリーズでは種族人間のみが行える。ただしパラディンなど一部クラスはデュアル不可。デュアルができるのはマルチクラス可能な組み合わせに限られる。

 

一つのクラスからキャラクターを始め、しかるのちにキャラクターシート画面のデュアルクラスボタンから別クラスを選択することでデュアルクラスすることが可能。
デュアルクラス自体はほぼいつでも行えるが、その前に条件を満たす必要がある。
そしてデュアルクラスを行った後は、デュアル前のクラスはそれ以上レベルアップしない。デュアル後に得た経験値は全てデュアル後のクラスに配当される。
また、デュアル後しばらくはデュアル前のクラス特性は封印される。封印が解除されるのはデュアル後のクラスのレベルがデュアル前のクラスのレベルを上回ったときである。

 

例:ファイターで始め、レベルが2になったあとにデュアルクラスボタンからメイジを選択する(このときINTが不十分だとメイジを選べない)。
メイジにデュアル後は、メイジのレベルが3になるまでファイターの特性は封印される。
一度メイジのレベルが3になればファイター2/メイジxとなり、以降はメイジのレベルのみが上昇していく(ファイターとしてはこれ以上成長しない)。

デュアルクラスの条件

  • 最低でもレベル2以上でなければならない
  • 現在のクラスの主要能力が15ポイント以上でなければならない
  • 変更したいクラスの主要能力が17ポイント以上でなければならない
  • アライメント制限をクリアしていなければならない。(例:ローフルニュートラルのファイターはドルイドにデュアルできない。なぜならドルイドはトゥルーニュートラルでなければならないから)

各クラスの主要能力値

ファイターシーフクレリックメイジドルイドレンジャー
STRDEXWISINTWIS, CHASTR, DEX, WIS

デュアルクラスの長所と短所

シングルクラスと比較するとどうしても成長が遅くなる。
また、デュアル前のクラスの特性が復活するためにはデュアル後のクラスを相応に鍛えなければならないため、しばらくはパーティのお荷物と化すことも少なくない。
能力値もあらかじめデュアル化を念頭において配分しないと、後の祭りとなることもある。計画性が大事。

しかし組み合わせ次第では頑強なメイジ、異常な近接攻撃力を誇るシーフなども作成できる。
シングルで物足りなくなったらいろいろ試してみるのも面白いだろう。

マルチクラスとの違い

デュアルクラスはデュアル前のクラスは低レベルのままだが、デュアル後のクラスは高レベルに成長させることができる(このため一般に、デュアル後のクラスに晩成型のクラスをあてることがほとんどである)。
デュアルクラスはデュアル後のクラスこそメインと考える。それにプラスアルファとして欲しい特性を、デュアル前のクラスから持ってくる形になる。

 

対して、マルチクラスは複数のクラスが満遍なく成長する。個々のクラスがそこそこに成長するが、経験値が分配されるというマルチクラスのシステム上、レベル上限が低くなってしまう点がデメリットとなる。
もちろん、一概に弱くなるわけではなく、クラスの組み合わせやパーティ構成次第では強力になりうる。

 

メインとなるクラスにはない特性が、他クラスから低レベルで得られるならデュアル、複数のクラスの特性をほぼ全て欲しいのならマルチに分がある。
またデュアルクラスは、各クラスのキットを導入できる点が大きな利点の一つである。

デュアルクラスの実践

大抵の場合、ファイター(or シーフ)から他クラスへとデュアルすることになるだろう。
呪文詠唱クラス(メイジクレリックドルイド)は低レベルのままではあまり活躍できないため、デュアル元になることはほとんど無い。
ファイターの高攻撃力と高HP、あるいはシーフの技能をある程度取得してから、呪文詠唱クラスへとデュアルするパターンが多い。

 

ウォーリアー系(ファイターレンジャー)は7と13レベルでそれぞれ攻撃回数が1/2回ずつ上昇するので、デュアルするタイミングはそこを目安にするのもいいし、HPを目当てとする場合は9レベルでデュアルすることが多い。

 

シーフはデュアル元にしてもデュアル先にしても優秀なクラス。
シーフの能力は低レベルでも十分役に立つのでデュアル元にしてもいいし、あるいは高レベル技能であるユーズ・エニィアイテム目的でデュアル先にするのもいい(ユーズ・エニィアイテム:24レベル以降に取得できる能力で、全ての武具と道具を扱えるという胡散臭い性能)。

 

また経験値の上限を考慮すると、デュアルは基本的にSoA以降に行うものと思った方がいいかもしれない。
デュアルは入念な育成計画が必要なので、BG1, 2ともにやり慣れた人向けのシステムと言えるだろう。

デュアルクラスの紹介

  • 剣聖/メイジ
    最も有名なデュアルかもしれない。剣聖の最強の物理攻撃力にメイジ魔法の高威力が組み合わさるのでその強さは半端ない。一人旅でも敵の群を薙ぎ倒すほどの強さを発揮する。
    鎧やブレーサーを着用できない剣聖は基本ACが悪いのが弱点であるが、メイジの防御呪文を詠唱すればカバーできる(デュアル後はローブも着れるようになる)。
    メイジの呪文は戦闘以外にも役立つため、剣聖/メイジただ1人でほとんど何でもできる点も素晴らしい。
    また何より、メイジの近接戦闘用呪文*1の効果を存分に発揮できる点がこのデュアル最大の強さ、面白さであるかもしれない。
    効果的な魔法の選択と状況に応じた戦術が求められるので十分な強さを引き出す為にはプレイヤーの知識と熟練が求められる。
    剣聖が9、12、13レベルのときにデュアルするのが一般的。剣聖の強さをより引き出したいなら13レベルがオススメ。
     
  • ウィザードスレイヤー/シーフ
    シーフのユーズ・エニィアイテムが、マジックアイテムを使用できないというウィザードスレイヤーの弱点を払拭する。
    またレベルあたり1%のマジックレジスタンスを得られるというウィザードスレイヤーの特長を考慮すると、マジックレジスタンス100%を達成することもできる。
     
    一例として、ウィザードスレイヤーレベル15(15%)、カーソミアー+5(+50%)、ヒューマン・フレッシュ+5(+20%)、リング・オブ・ガックス(+10%)、アミュレット・オブ・パワー(+5%)で計100%。
    レベルドレインへの耐性はなくなるが、アミュレット・オブ・パワーをアミュレット・オブ・セルダリン(+10%)に変更してもOK。この場合はウィザードスレイヤーのレベルは10で構わない。
    限定的だが、クレリックのホーリーシンボル(+5%)も使えるし、2周目ならピュリファイヤー+5(+30%)の二刀流もアリだ。
     
  • 剣聖/シーフ
    シーフのユーズ・エニィアイテムが鎧を着れない剣聖の弱みを解消する。
    せっかくなのでカーソミアー+5など、普通のファイターでは持てない武具を使ってみてもいいだろうし、バックスタブ可能な武器を用いて爆発的な威力で攻撃するのも面白いだろう。
    デュアルするレベルは剣聖/メイジと同様9、12、13。
     
  • レンジャー/クレリック
    レンジャーは3レベルまでのドルイド呪文しか覚えられないが、クレリックにデュアルした後はクレリック呪文の修得と共に全てのドルイド呪文を取得する。
    もちろんアイアンスキンも、だ。ヒーラーとしてもタンクとしても素晴らしい能力を持つキャラクターとして活躍するだろう。
    ウォーリアーの高レベル技能を習得できない点だけが寂しい。デュアルは目的に応じて7~13レベルの間で行うといい。(主に回復役として運用するなら低レベルでデュアル)
     
    レンジャー/クレリックのデュアルは旧版では全ドルイド呪文と全クレリック呪文を取得できたが、BG2EEでは不可能になった。一般のデュアル同様、デュアル前に取得した呪文と、デュアル後に取得した呪文のみが使用できる。
    旧版の設定に戻したいときは、ドキュメントのBGEEフォルダにある"Baldur.lua"ファイルをメモ帳で開き、
    『SetPrivateProfileString('Game Options','Cleric Ranger Spells','1')』
    の1を0に変更のこと。

コメント欄

  • BGEEv1.2、BG2EEv1.2時点でともにインポート時にキャラクターHPがデュアル後のクラスで計算されてしまうバグがあります。EEKeeper等でインポート後のセーブデータを手動で修正する必要があります。デュアルクラスのHP基本値は、デュアル前のクラスのレベル分+それを超えるデュアル後のクラスのレベル分です。たとえば、剣聖Lv13/メイジLv28の場合は、(9d10+12)+{(9d4+19)-(9d4+4)}で最大値は117になります。イベント等で増減があった場合はそれもこの値に加減してください。 -- 2014-08-11 (月) 11:46:45
  • BG2EEv2.5で確認したところ、カーソミアーの効果が表記通りにマジックレジスタンス+50ではなく、マジックレジスタンスを50にする仕様になっていた。したがって、他にマジックレジスタンスが上昇する装備を装着しても50以上にはならない模様。 -- 2018-10-03 (水) 19:02:29
  • たしか最初にカーソミアー装備してから他の装備すれば50にプラスしていけるって仕様だったよね。それが修正されたってことか。 -- 2018-10-04 (木) 09:21:49

*1 スピリットアーマー、ミラーイメージ、ブラー、ヘイスト、ストーンスキン、テンサーズ・トランスフォーメーション、ブラックブレード・オブ・ディザスターなど。もちろんいつも通り攻撃魔法、補助魔法(シミュレイクラム)も併せて使う。