GUIの各部品や、概念等の正式名称がよくわからないので適当な名前で呼んでいるところもあります。
スクリーンショットが足りない
概念の説明が足りない?
はじめにすること 
公式サイト*にアクセスします。
すると上画像のページに行くので、
赤枠で囲まれている部分のDownload(最新バージョン)をクリックしてFamiTrackerをダウンロードします。
ファイルがダウンロードされたら、解凍して、Demo songsというファイルの中にあるサンプルを聴いてみましょう。
(ファイルが開けたら、エンターキーで再生できます。)
実際に聴くことが出来たら、いろいろといじって、なんとなくでもいいので雰囲気をつかんでおきましょう。
作成の基本的な流れ 
FamiTrackerでのソング作成手順は次のようになります。
- Instrument(音色)作成
- パターン作成
- パターンを並べる
基本的なキー配置 
キーボードとドレミの対応 
一般的に、TrackerではPCのキーボードをピアノの鍵盤に見立てています。
(http://www.mars.dti.ne.jp/~odaki/mod/ft2kbbind.htmの最初の図を参照。)
現在のバージョンでは日本語キーボードのことは考えられていないため、以下のアスキーアートで示したキーのみが鍵盤っぽく並んでいます。
オクターブ選択 
テンキーの" / "でDown " * "でUpになります。
または、shiftキー + ファンクションキー(F3=オクターブ1 ~ F10=オクターブ7)で変更できます。
MIDI入力 
一般的なMIDIインターフェイスに対応しているようです。基本はノートonメッセージの受信
リアルタイムレコーディングも出来ます。
設定によりシンクやベロシティ、マッピング(MIDI chをNESのchに合わせられる)も可能。
ピッチベンドやコントロールチェンジには対応していないようです。
*KORG nanoKEYで検証
コントロールパネル 
Frame editer(パターンリスト) 
ソング全体を編集するリストです。
枠で囲まれている部分の一番左が現在編集もしくは再生されているフレーム
以降は各チャンネルのパターンナンバーです。
選択中のフレーム内と同じパターンはハイライト表示されます。
下部の[+][-]ボタンでパターンナンバーの増減ができます。
Change allにチェックを入れると全チャンネルのパターンナンバーを一括して増減できます。
Song settings 
- Speed
1ラインあたりのTickの数値です。
デフォルトは6で1ラインあたり16分音符に相当し、数値が小さい程ラインの流れが速くなります。 - Tempo
BPMです。 - Rows
1パターンのRow(行数)を設定します。 - Frames
ソング全体の長さです。
最初に設定するものではなく楽曲を編集しながら足していくものです。
Edit settings 
- Step
パターンエディタ編集の際に、ここで指定した数値分自動で行送りされます。
全てのcolumnへの入力と方向キー入力で有効になります(Alt + up/down でこの数値に関わらず1行ずつ移動します)
Key repetitionにチェックを入れるとキーを押しっぱなしで連続で入力になります。
Song informatoin 
作者名や著作権情報を入力します。
ここで入力した情報はNSFなどに書き出した時にも反映されます。
Scope 
出力を視覚的に表示します(画像でFAMITRACKERと表示されている所)
クリックすることによって表示を変えることが出来ます。
Songs 
マルチプルソングの場合、現在選択中のソングがここに表示されます。
マルチプルソングの設定はModuleメニュー > Module propertiesから行ないます。
Instrument(音色)エディタ 
上画像の番号の説明
1 : 選択されているinstrumentです。
2 : add instrument…新しくinstrument(音色)を作ります。
3 : Remove instrument…選択されているinstrument(画像の1番部分)を削除します。
4 : Clone instrument…選択されているinstrumentを複製します。
5 : Load instrument…保存されているinstrument(FTIファイル)を読み込みます。
6 : Save instrument…選択されているinstrumentをFTIファイルで保存します。
7 : Edit instrument…選択されているinstrumentを編集します。
8 : 選択されているinstrumentの名前を決めることが出来ます。
新しいinstrumentを作る 
- メイン画面で、Add instrument(上画像2番)を押します。
- 右上にinstrumentが新しくできるので、それをクリックします。
- 下の名前入力フィールド(上画像8番)で名前を入れます。(あとまわしにしてもOK)
- Edit instrumentボタン(上画像7番)をクリックします。(または、今作ったinstrumentをダブルクリック)
音色を編集する 
- ボリュームエンベロープを作りましょう。VolumeのチェックボックスをONにします。
- 右側のSequence editorにあるスクロールバーを操作して、適当にitemの個数を増やします。エンベロープ時間の長さに対応しています。
- マウスでエンベロープを描きます。右クリックで直線を描くこともできます。
- 下の鍵盤をマウスで操作するか、PCのキーボードを叩いて音を鳴らしてみます。
- Sequenceは数列という意味です。MMLフィールドに数列が表示されています。細かい編集にはこれを使用すると良いでしょう。数字の編集は、Parseボタンを押すかReturnキーで反映されます。
気に入った音色ができたらInstrument editorウィンドウを閉じます。
もう一つinstrumentを作ってみましょう。
2番目の音色に対してInstrument editorウィンドウを開いたとき、おそらくさっき作ったエンベロープが表示されていることと思います。あるSequenceを異なるinstrument間で共有して利用することもできますし、それぞれのinstrumentに対して異なるsequenceを割り当てることもできます。
まだ使ってないSequenceを選択するにはSelect next empty slotをクリックします。
Patternエディタ 
メイン画面の下半分をパターンフィールドと呼びます。
編集モード/通常モード 
ツールバーの赤い丸印(録音)のボタンを何度かクリックしてみてください。パターンフィールドの枠の色が赤と青で交互に変わりますね。枠の色には重要な意味があります。
- パターンフィールドが青い時は通常モードです。
ノートの入力、Instrument,Volume,Effectの入力は出来ませんが、カット・ペースト・トランスポーズ・インサート・デリートなどの編集が出来ます。
- パターンフィールドが赤い時はエディットモードです。
ノートの入力、Instrument,Volume,Effectの入力と編集と、カット・ペースト・トランスポーズ・インサート・デリートなどの編集が出来ます。
パターンフィールドの枠が暗く表示されていることがあります。例えば、Song Infoを編集するために文字列のフィールドをするとそうなります。これはパターンフィールドにフォーカスがあたっていないことを示しています。このときは一部キー操作が思ったように動かなくなります。こんなときは、パターンフィールドの適当な場所をいったんクリックしてください。
編集モードと通常モードの切り替えは、次のどれかで行えます。
- ツールバーの赤い丸印のボタン
- Spaceキー
- メニューのTracker -> Edit
パターンを入力する 
- 編集モードにします。
- 使うinstrumentを選択します。
- ノートを入力したいところをクリックします。ノートを入力する場所は、各チャンネルの最初のcolumn(欄)です。
- キーボードを使って入力します。基本的なキー配置を参照してください。
- Deleteで消したり、マウスで選択してカット・コピー・ペースト等ができます。
- 少し作ったら、演奏してみましょう。Key commandsを参照して、演奏のためのショートカットキーを覚えておきましょう。
- ノートカット
ノート音量をオフにします。ノートカットはエディタ上で" ━ "で表示されます。
Patternエディタ上で、"1"キーでコマンドを入力できます。 - ノートリリース
Instrumentで設定されたリリースポイントに従い、ループしていたノートをリリースします。エディタ上で" 〓 "で表示されます。
Patternエディタ上で、"\"キーでコマンドを入力できます。
Column 
パターンフィールドに演奏情報を入力する欄をColumn「コラム」または「カラム」と呼びます。
基本的に1ch,1ラインにつき4種類あり縦に流れます。
Rowは曲の進行を表す行番号です。
Note column 
各チャンネル1番目のcolumnはnoteを表します。
音階C ~ B の後ろにオクターブの数値が入ります。半音は "C#3"のように表示されます。
Noiseチャンネルは音階名ではなく0 ~ F の番号で表示されます。
ノートカット、ノートリリースもこのcolumnに入力します。
Instrument column 
各チャンネル2番目のcolumnはinstrumentを表します。
音源毎に特性があるので(ファミコン音源詳細参照)Instrumentリストのアイコンを見ながらチャンネルにあったInstrumentを選択します。
Instrument columnに何も入力しないと直前でトリガーされた音色を引き継ぎます。
存在しないInstrumentナンバーを入力すると赤字で表示され、発音しません。
Volume column 
各チャンネル3番目のcolumnはvolumeを表します。音量を指定できます。ボリュームエンベロープの値 + (volume - 0x0F)になるようです。
0 ~ F の16段階で入力します。
VRC6のSawtoothやFDSチャンネルでも同様です(FDSはInstrument editerで32段階のエンベロープができるようです)
Volume columnはノートが無いラインでも有効です。
例えば発音中に段階的または急激に音量を変えたいラインに置く事もできます。
Effect column 
各チャンネル4番目以降のcolumnはエフェクトです。
一般的にTrackerのエフェクトは3文字で表されます。1文字目はエフェクトの種類を表します。2,3文字目はパラメータを表します(16進数)。パラメータの意味はエフェクトの種類によって異なります。
例えば、"047"のようになります。最初の文字0はアルペジオを表します。4,7は、ノートから4半音上の音(長3度)と7半音上の音(完全5度)でアルペジオをかけることを表します。つまり、メジャーコードのアルペジオになります。
1つ目の文字とエフェクトの対応、2,3文字目のパラメータの意味についての詳細はChannel effect codesを見てください。
*効果持続系のエフェクトは再生を停止するまでの間、最後にトリガーされた値を維持し続けます。
パターン毎に編集/プレビューをした時点では正常に鳴っていても通して聴くと掛かりっぱなしになる事があるので
効果を止めたいポイントでエフェクトナンバー + 00 などとしてニュートラルにしておきましょう。
エフェクトは4つまで同時がけできます。Square 1, Square 2などのチャンネル名の横に表示されている小さな三角の印をクリックしてください。
パターンを並べる 
パターンエディットが終わったら新しいフレームを足して曲を組み立てていきます。
コントロールパネルのFrame editerやModuleメニューでも編集できますがToolbarを使うのが効率的です。
全てのボタンは全チャンネルに一括で働きます。
左から解説して行きます
- Add frame
Frame editerで選択中のフレームの直下にまだ何も入力されていないパターンを数字の若い順に並べます。
- Remove frame
Frame editerで選択中のフレームを削除します。
- Move frame down
Frame editerで選択中のフレームを下のフレームに移動し、下のフレームのパターンと場所が入れ替わります。
- Move frame up
Frame editerで選択中のフレームを上のフレームに移動し、上のフレームのパターンと場所が入れ替わります。
- Duplicate frame
Frame editerで選択中のフレームを直下に複製して挿入します。
その他、Frame editerで変えたいチャンネルを選択してコントロールパネルの[+][-]ボタンで変えたり
Frame editerをダブルクリックまたはF3でフォーカスを合わせて数値を直接編集する事もできます。
DPCMを使う 
FamiTrackerのDPCMチャンネルでは、DPCMサンプルをノートに割り当てて使用することができます。
まず、DPCM専用のInstrumentを作りましょう。
新しいinstrumentを作るを参照して、「DPCM」という名前の新しいinstrumentを作ってください。 PatternウィンドウでDPCMチャンネルのどこかをクリックしてから(こうしないと後でテストができない)、Instrument Editorを開き、DPCM samplesタブをクリックしてください。
DPCM samplesダイアログの説明 
- Load sample
DMCファイルをロードします。 - Unload sample
右側リストにて選択されたDMCファイルを解放します。DPCMのトータルサイズには制限があるので、不要なサンプルはこのボタンで捨ててください。 - Save sample
右側リストにて選択されたDMCファイルを保存します。 - Import sample
MS WAVE形式のファイルをインポートし、DPCMにコンバートします。Quality(音質)は16のままでよいでしょう。Volume(音量)は適当に調整してください。
サンプルをロードしたらノートに割り当てましょう。左側リストでOctaveとKeyを選択し、下のリストボックスから割り当てたいサンプルを選択します。
割り当てたら、下の鍵盤をマウスで操作するか、PCのキーボードを叩いて音を鳴らしてみましょう。
DPCMチャンネルの打ち込みのときは、今作成したinstrumentを選択してください。また、オクターブが合っていないと音が鳴らないので気をつけてください。
セーブ、Song info記述、NSF作成 
その他 
- チャンネルミュート
パターンフィールドのSquare 1, Square 2などのチャンネル名をクリックすると、チャンネルミュートができます。 - Edit settings -> Step
トラブルシューティング 
音が鳴りっぱなしになってしまった 
F12を押してください。
PCが遅いのか?音が途切れ途切れ 
File -> Configuration -> Sound -> Buffer lengthを増やしてください。
Bxx, Dxxコマンドで思ったところに飛んでいかない 
数字は16進数指定です。rowを10進数で表示している場合は16進数に変換してください。
File -> Configuration -> General -> Show row numbers in hexをチェックするとrowが16進数表示になります。このほうがわかりやすいかもしれません。