FamiTracker/概念、テクニック等

Last-modified: 2016-11-04 (金) 12:25:33

FamiTrackerの概念

歴史的背景や成立ちなどは割愛します。

BPMとRowsとSpeedの関係

BPMはBeat per mimutsの事。一分間にBeat(拍)を何回鳴らすかという事。
時間解像度はファミコン音源の仕様に準ずる。

  • Rows
    1パターンのライン数、BPMを基準にするとSpeed=6の時1ラインは16分音符相当
    パターンRows=64で4小節となる。
  • Speed
    元々はBPMの概念を持たなかったTrackerでソングの速さを決めていた項目の名残りと思われる。
    現在ではSpeed = 1ラインのtickと捉える事が普通。TPL (Tick Per Line)とも言われる。

BPMをソングの速さとして扱う場合
4分音符 = 16分音符(6tick)×4 = 24tick となりFamiTrackerの音符分解能は 4分音符=24 と考える事が出来る

これを基に例えば32分音符を使いたい場合、1ラインを3tickに設定する必要がある。
Song settingsのSpeedを3にすると1ラインが32分音符相当になる
ただし流速が倍の速さになるのでデフォルトのRows = 64のとき1パターンは2小節になる。

緊急的に32分音符を使用したい場合はFコマンドでSpeedをセットする事でも対応できるが、そのぶんRowsを増やすか次のパターンにまたぐなどして帳尻をあわせる必要が出てくる。

音符の扱い以外でもSpeedの値とRowsはコマンドのパラメータにも影響する
「何tick毎にこれだけの効果」というコマンドが多いからだ。

Columnの挙動とトリガー

Trckerではパターンライン上をカーソルラインが通過する時Column上にある情報をリアルタイムに処理する事で演奏をする。
全てのColumnにおいてこの「処理される事、効果が発動する事」をトリガー(引き金、きっかけ)と呼ぶ。

全てのノートにはInstrument,Volumeがセットで打ち込まれるのが基本であるが
FamiTrackerではVolumeとEffectの一部で最後にトリガーされたものを維持し続けるという特性を持つ。

  • Note columnではノートが置かれていればその都度トリガーされる。
  • Instrument columnでは一度でもInstrumentナンバーがトリガーされていれば以降は何も入力されていなくても最後にトリガーされた物を引き継ぐ。
  • Volume columnでは最後にトリガーされた数値を維持するだけでなく、ボリュームスライド(Aコマンド)で変化中の音量もその時点での音量で発音する。
  • Effect columnはコマンドによって挙動が変わる。
    ボリュームスライドコマンドの場合は停止(A00)がトリガーされるまで音量が増加/減少し続ける。ただしVolume columnで音量がトリガーされればその数値から再び増加/減少を始める。
    ピッチ系コマンドの場合はコマンドの停止がトリガーされるまでノートがトリガーされる度に効果がある。
    アルペジオも同様。

トリガーされた状態はソングを停止した時点でリセットされる。

・N16x音源の波形変更

[xx] : 00~0Fまで設定することができます。

エフェクトを適応させたN16xの音色が持っている波形を切り替えることが出来ます。

【注意】切り替えることが出来る波形を持っていない場合は使えないので注意しましょう。

BG

SIZE(サイズ):

内蔵音源のinstrumentを細かく編集する

チュートリアルでは「instrumentを作る」というところまでやりました。

ここでは、volume以外のパラメーターについてみていきたいと思います。

module

上画像1番から、

  • Instrument settings

1 : volume…音色の音量をここで決めることが出来ます

2 : Arpeggio…オクターブを直接ずらしたり、アルペジオを直接かけることが出来ます。

3 : Pitch…音色のピッチを直接決めることが出来ます。タムを作る時に重要な役割を持ちます。

4 : Hi-pitch…Pitchよりもさらに激しいピッチ調節機能です。あまり使いません。

5 : Duty/Noise…内蔵音源では、ここはDuty比を決める場所となっています。
  (MMC5も同じ、VRC6はほとんど同じ。N163ではWaveモードを決める場所になっています)

  • sequence editor

6 : マウスを使って、パラメーターを直接決めることが出来ます。

7 : MML記述法を使って、パラメーターを直接決めることが出来ます。

  • その他

8 : 鍵盤です。マウスでクリックすると対応した音が鳴ります。キーボードを押す事でも鳴らすことが可能です。

内臓音源instrumentで出来る事

  • 矩形波(Pulse1,2)

矩形波chではinstrument settingsDuty/Noise
Duty比を変化させることが出来ます。
module

画像より、75%,50%,25%,12.5%四段階で切り替えることが出来ます。
内臓音源instrument矩形波お試しFTMを用意したので、動きや細かいところを確認してみて下さい。

音同士の間隔を空ける

Effect Sxxを使う方法とエンベロープで指定する方法がある。

  • Effect Sxxを使う方法
    16進数で音を停止するタイミングをTick単位で指定する。
    部分的に使用することが容易だが、Tempoの値によっては多少ヨレる。
    使用例
    C-3 00 - ---
    --- -- - S05
    C-3 -- - ---
  • エンベロープで指定する
    エンベロープの最初の音量を0にする。
    確実に同じだけの間隔を空けられるが、全てのエンベロープに同様に指定しないと発音タイミングがズレる。