SF1
PS版
【ヒューズ】がメインキャラになるはずだった没イベント。
【サガフロンティア解体真書】P.357に掲載されたインタビューにて、
【河津秋敏】氏が没になったヒューズ編について以下のように答えている。
彼はいまのリュートのさらに上をいく、
フリーシナリオの特性を徹底的に活かしたキャラクターでした。
なにしろ、ほかの全キャラクターの専用イベントにまでかかわることができたんですから。
また、【サガフロンティア裏解体真書】P.278に掲載された企画素案書によると、
以下のような初期案が出されていた。
リージョンを股にかける大掛かりな犯罪組織を叩き潰すのが目的。
いくつもの事件を解決しつつ、最終シナリオへ行く。
途中の経路で最終シナリオにいくつかのパターンがありうる。
例:古代の破壊機械が作動したのを食い止める。
裏解体真書では、【ベニー松山】氏執筆による没になったヒューズ編を元にしたギャグ小説【8人目の主人公になりそこねた男 CRAZY FUSE ヒューズのクレイジー捜査日誌】が掲載されている。
ちなみに【リュート】編は主人公のリュートを【入れ換え】で第1パーティから外せる特性があるため、代わりに第1パーティにヒューズを入れることで、バトル面だけなら擬似的なヒューズ編気分が味わえる。
もっともこちらは操作キャラクター自体はリュートのまま変わらないため意義は薄い。
没データ
PS版ではデータ改造により実際にヒューズを主人公に選択してプレイすることが可能だが、没になったこともあり【メインシナリオ】の中身はほぼ作られていない。
【ネームエディット】の際に【デフォルト】で【にながわ】にされているがこの際の入力に意味はなく、どの名前にしても「ヒューズ」で登録される。
全てのイベントフラグがOFFになっているため、設定上は多くのイベントを実行可能で、【リージョン移動】を使用できれば各【リージョン】が全てオープンされて移動可能になっている。
- 真っ暗な何もないマップから始まるため、別のチートでリージョン移動を強引に持たせないと進行不能になる。
- 【秘術の資質】は【IRPO】の受付に話しても【よう、今度デートしよう】と誘うのみで【盾のカード】を入手不可能。
【杯のカード】と【金のカード】の各イベントでは専用セリフがある。 - 【心術の資質】はヒューズ自身は免除されるが、他の仲間は戦闘が必要。ヒューズのみで行った場合は以降修行できなくなる。
- 【シュライク】の本屋では専用の台詞がある。
また、(改造でリージョン移動を持っていることが前提で)
メインイベントは【起動】・【生命の指輪】・【ブルー編ラストシナリオ】がプレイ可能で
生命の指輪のイベントで【ルージュ】を連れている場合は専用の台詞が聞くことができる。
- 改造して調整する事で他のメインイベントを進行することは可能。
- 改造でリージョン移動を持たせていた場合、【オーンブル】に行くと消滅するためクリア不能になる。
リマスター版
正式にヒューズ編が実装される。
前述のギャグ小説や、【インペリアル サガ】の【キューブルート】を執筆したベニー松山氏が今回もシナリオ協力として参加。
デフォルト7人のシナリオのいずれかを一度クリアーするとプレイが可能になる。
【追加要素】は強制的に「あり」にされる。
ストーリーは平たく言えば刑事ドラマ風の雰囲気。
各メインキャラの本編のイベントに対し、新たにヒューズが参入して来るifとも言えるパラレルな内容になっている。
加えて、各イベントはダイジェスト形式で大幅に短縮され、ダンジョン探索やラスボス以外のボス戦なども省かれていることが多い。
そのため、本編と大筋の流れこそ共通しているものの、セリフや展開が違ったり結末が異なったりする。
顕著な例はクーン編で、本編の【指輪】を全てヒューズが先回りして回収してしまう。
他にも悲劇的な展開だったものが死亡回避やハッピーエンド寄りに改変されているパターンも多く見られる。
特に本編では結末が曖昧な終わり方だったブルー編は、ブルー・ルージュの両ルートでそれぞれ異なるエピローグが用意されている。
後輩のレンが巻き込まれたエミリア編も必見。
他7人の主人公のシナリオをクリアすると、それに対応したシナリオが解禁される。
ヒューズ編の未クリアシナリオが残っている場合は未クリアからランダムで出現。
現在出現しうるシナリオを全てクリア済の場合は選択肢が出現する。
このため、通常主人公→ヒューズ編と交互にプレイすることでシナリオを確定することが可能。
以下はシナリオ全解禁時の並び順。
| ルート | タイトル | 事件ファイル | 備考 |
|---|---|---|---|
| 【エミリア】 | 【ジョーカー事件】 | No.143821081 | ルート分岐あり |
| 【リュート】 | 【某重大事件】 | No.143831010 | |
| 【レッド】 | 【ブラッククロス壊滅】 | No.143831012 | |
| 【ブルー】 【ルージュ】 | 【双子の術士事件】 | No.143839614 | ルート分岐あり |
| 【アセルス】 | 【シュライクの少女失踪事件】 | No.143821021 | |
| 【T260G】 | 【最終兵器事件】 | No.543236301 | |
| 【クーン】 | 【指輪の兄弟事件】 | No.143821015 | |
| ランダム | どれでもいい | 出現済からランダム |
ヒューズ編のシナリオどれかをクリアすると【リマスター版 開発室】へ行ける。
ISのキューブルートと同様、選択されたルートによって【ラストバトル】の最終ボスが変わる。
また、ラストダンジョン直前に【IRPO応接室】を必ず経由し、本編クリア済みの主人公キャラクターを加入している場合はここで話すと対応するボスと戦える。
他の編の最終ボス6体を全て倒した状態だと、メインのラストバトルに進む際に【タダゴトじゃない気配がするな⋯⋯。】のセリフが出現し、「覚悟は決めた、いくぞ!」を選択すると、最終ボスが最強状態に変化する。
攻撃は強化されている代わりに、それまでの戦闘回数に比例したHP増加がない所が唯一の救い。
一度ラストダンジョン前イベントを経験している場合、【ラストバトル前までパッと行く?】を選ぶとショートカットできる。
ただし、アセルスシナリオに限りラストダンジョンにも任意イベントが存在するため、これを選ぶとアイテム入手や仲間加入の機会が損失される。
特にシナリオのメインキャラはヒューズと並行して事件を追っている関係上、最終決戦直前まで正式に仲間にならないケースが多いので要注意。
他のキャラはともかく絶対に注意したいのは「最終兵器事件」。【ゲン】がラストバトル直前まで仲間にならないせいで育成できないだけでなく【ワカツ】にも行けず、秘術の資質の会得もできない。しかも【資質イベント強制終了】などの救済措置もない。
T260Gやレオナルドも最終決戦直前まで仲間にならないが、メカは装備が充実していれば気になるレベルではない。
その他、「ブラッククロス事件」でのレッドは道中のボス戦毎に常にアルカイザー状態で現れては去っていく珍しいスポット参戦形式だが、生身のレッドとしての成長は不可能なので、素の能力値が低いと戦力としてあてにできない。
また、エミリアはエミリア編本編を未クリア、もしくはエミリア編とヒューズ編「ジョーカー事件」を両方クリア済でないとヒューズを見て逃げてしまい仲間にならない。
その他、ヒューズ編共通の独自要素は以下の通り。
- 本人以外がメインのルートなら、【レッド】&【BJ&K】が【マンハッタン】で、【アセルス】&【白薔薇姫】が【ネルソン】で加入可能。
【ブルー】は【ドゥヴァン】、【ルージュ】は【ルミナス】にそれぞれいるが、どちらかが択一加入となり、【マジックキングダム】に行こうとすると外れて交代可能。 - ヒューズ編限定キャラの【レン】が「ジョーカー事件」を除いて加入可能。「双子の術士事件」以外ならIRPOの受付付近で待機している。
他のIRPO隊員もシナリオに関わっていない限りは任意加入可能で、【ドール】は【シンロウ】、【ラビット】は【京】、【サイレンス】は(【オーンブル】不要で)【ルミナス】で加入できる。
【コットン】は【生命科学研究所】のままだが、レッド編と同じ専用会話がある。 - 【秘術の資質】は、【盾のカード】イベントで【IRPO】の受付右横に上司からの依頼を持った女性が現れるという独自の内容になっている。
- 【印術の資質】は、【勝利のルーン】イベントで【武王の古墳】に行っても【ルーファス】とは会話イベントのみとなる。
【保護のルーン】取得前に【イタメシ屋】へ行くと、ルーファスと【ライザ】が同時加入し、ヒューズがクーロンガニのクリームパスタを御馳走になるという独自の内容になっている。 - 【心術の資質】はヒューズ自身が修行済みのため「一度限りじゃ」と言われるが、仲間にも修行させてやってくれという展開になり、対象者全員が自動取得する。ヒューズのみだった場合は断られるが、後で仲間を連れてくれば修行可能。
- IRPOからの移動はパトカー型の【IRPOのリージョンシップ】に乗ることになり、シナリオの進行に応じて自動で行き先が変わる。
また、本来なら「追加要素あり」で適用されるはずのシップ全回復機能がこのシップに限り適用されない。
リマスター版PV「第8の男」
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発売に先駆けて公開された公式PV。
このPV限定でヒューズの【声優】を諏訪部順一が担当した。
なお、PV内では「ゲーム内にボイスはありません」としつこく強調している。
没データ
通常プレイではありえない状況だが、ヒューズ編未解禁の状態でヒューズ編を開始した場合はいきなり選択肢が現れるが「どれでもいい」しか選択できない。
この場合は7つのシナリオのどれかがランダムで選ばれる。
また、強引に「追加要素なし」に設定した場合もシナリオに変更箇所はなく、事実上【退却】ができなくなる・シップで回復できない程度の違いしかない。
PS版と同様にチートでリージョン移動を持たせた場合、マジックキングダム(崩壊後)からゲームクリア可能だが、
「ヒューズ編を通常クリアすると必ずリマスター版開発室に行ける」という条件と
「本編シナリオではリマスター版開発室に行けない」という条件が混線するためか
リマスター版開発室ではなく、システムデータの条件を満たしていなくても【開発2部】に到達するようになっている。
なお、一度IRPO応接室に入ってからリージョン移動で脱出すると二度と正規ルートに戻れないため、【地獄】経由でのクリアしか不可能になる。
開発中は現在の形式とは異なるシナリオ選択案も存在した模様。
IS
【キューブルート】が、SF1で没になったヒューズ編を意識してベニー松山氏により構成された内容となっている。
前述のリマスター版SF1には、このキューブルートから逆輸入されたと思われるシーンも一部存在する。