【退却】

Last-modified: 2024-04-28 (日) 22:43:04

概要

【戦闘】において選択出来る、【逃げる】ためのコマンド。選択するとパーティ全員が戦闘から離脱する。
他のRPGにありがちな成功率の概念はなく、退却可能な相手であれば必ず成功する。
ただし、退却した場合には対象の敵シンボルは消滅せず、戦闘が発生しない、いわゆる【無敵】時間も存在しないため、退却後は敵シンボルから離れるように移動しないと再度戦闘になることが多い。
既に【戦闘不能】になっているキャラがいたとしても退却時には一緒に戦闘離脱し、戦闘後は【HP】が全回復する。
また、【ターン外行動】なので、ターンが開始する前に離脱できる。
その上、退却することによる直接的なデメリットもない。
不利な状況になった、【陣形】を乱された、強力な敵が出現してしまった、単に戦いたくなかった、と様々な理由により戦闘を継続したくない状況で選択できる強みがある。
ボス戦については基本的に選択できないが、一部例外も。

RS2

退却を選択出来るのは【皇帝】のみ。
したがって、皇帝が【気絶】してしまったり、行動不能になってしまったりすると、退却出来ずに【全滅】不可避ということも有り得る。
冷静に考えれば、皇帝を差し置いて部下が勝手に退却の判断をすることは許されない、というのはその通りなのだろうが、その結果として皇帝本人も含め全滅してしまったとすれば本末転倒と言わざるを得ない。
皇帝が行動不能の際に代行で判断出来る人物を用意しておくというのがある意味自然とは思われるのだが、致し方ないことなのだろうか。

概要に記載の通り、退却そのものは退却が可能な相手であれば、確実に成功し、ターン外で戦闘から離脱出来るため、選んだものの退却するまでの間に全滅してしまったり、行動不能になったりして退却がキャンセルされることはない。
退却が不可能な相手については退却を選んだ時点で退却出来ない旨表示され、移植版ではそもそも退却のコマンドが出ない。
そして、戦闘から退却することによる直接的なデメリットは確かにない。

ただ、本作では、敵の強さは【戦闘回数】によって決まる仕様となっており、戦闘に勝利した場合だけでなく、退却や【敗北】?した場合でさえ結果的に敵は強くなっていくことになる。
その為、単純に戦闘を回避したいから、という理由で退却を繰り返していくと、こちらは強くなっていかないのに敵は強くなっていく、という事態が生じてしまう。
そして、敵が強いから戦わない(戦えない)と考え退却すると更に敵が強くなっていく、という文字通りの悪循環に陥ってしまう。
その為戦闘を回避出来るのならまだしも、戦闘になってしまった場合にはできる限り戦闘していく方が無難である。

もっとも、本作では、「逃げすぎると、敵が強くなっていき詰んでしまう」と評されることが多いものの、これは完全に間違いというわけではないが、やや誇張的表現といえる。

前提として本作では【術・技レベル】【WP】【JP】といったパラメータは成長するが、【腕力】等の能力値は変動しない。
したがって、最序盤から最終盤までキャラそのもの能力的な強さには変更がない、ということである。
これは、逆に言ってしまえば、能力値そのものは最初から最後まで一緒、ということを想定して敵の強さが設定されているということであるため、敵が強くなったからといって、絶対にこちらより先に行動してくるような【素早さ】になることはない。

そして、出現する敵が強くなると言うのは、出現する敵のランクが上がるという意味なので、戦闘回数に応じて無尽蔵に敵が強くなっていくわけではない
具体的に言ってしまえば総戦闘回数が1224回の時点で出現する敵のランクを決定する戦闘回数のカウントは上限となるため、1224回を超えた時点で退却しても、敵のランクが更に上がるということはない。
そして、1224回の時点でも出現する敵の幅はあるため、最高ランクの敵しかでなくなる、というわけでもない(おおよそ、ランク13以上の敵であれば出現しうる)。

もちろん、こちらが弱いと敵より先に行動したとしても敵に与えられるダメージは少なく、逆に敵の攻撃を一度でも食らえば一撃でやられてしまうことは往々にして有り得る。
じゃあ、やっぱり倒せないじゃないか、と思われるかも知れないが、そもそも普通にダメージを与える手段で倒せなくとも、【即死】技が効く相手であれば即死技を放てば倒せる可能性はある
たとえ最高ランクの敵であっても即死が効く相手はいる(例として【人間系】【ミスティック】など)ため、敵より先に行動して即死技を打てば、敵の方が圧倒的に強いという状況であっても勝利が狙える

いやいや、即死技を覚えてないんですけど、という場合であっても、敵が強いということは閃くことが出来る技も高位ということである。
本当に何の即死技も覚えていないのであれば、【小剣技】【ファイナルレター】が即死の成功率が高いためオススメ。
これは単体技なので、複数の敵が出てくると対処しづらいため、最終的には【グリムリーパー】を取りに行って【皆死ね矢】を覚えると全体即死技が使えるようになってくる。

閃きそのものは敵を倒せなくても構わないため、敵の背後から接敵(【バックアタック】)することにより1ターン安全な状況さえ作れば比較的閃きも楽に行うことが出来る。

そして、敵が強いため【技術点】は多く貰えるため、レベルは上げやすい。
レベルさえ上がれば徐々に敵との強さの差は埋まっていくので、最終的には敵の強さに追いついていくことが可能、というわけである。

なお、【HP】については戦闘回数に依存するため、現在のパーティで逃げまくったという場合であれば、敢えて【皇帝継承】するということでHPは底上げできる。

……確かに、通常プレイと比べると大変であるのは確かであるが、詰みというわけではない。
頑張れば十分挽回出来るため、諦めずに戦い抜くのがいいだろう(なお、本当に詰みかねないのは前作である)。

なお、ボスについても一部は退却可能なものがいる。
例えば、【クジンシー】第1形態、【門】【クィーン】【スプリガン】【守護者】(ただし、【ロックブーケ】のイベントの進行上倒さなければならない状況を除く)、【海の主】【ノエル】(ロックブーケ撃破前に限る)が挙げられる。

RS3

本作からは、誰でも選択できるほか、退却しても敵が強化されるような形は無くなり、【ピドナ工房】で武器防具を発注している最中などに何度も退却を繰り返して武器防具を量産していくようなテクニックを用いる事もできる。
したがって、終盤の戦力を育てるためには、どこかの場面で戦闘勝利を重ねるか、あるいは固定敵を利用するなどの方法がある。

【勝利の詩】を使うと自発的に退却不可能になる。

SF1

製品版では存在しない。
【サガフロンティア解体真書】にて、メディアがCD-ROMになったことでどうせ読み込みを行うのなら最後まで戦闘させようと退却を削除したことが語られている。
内部的には没データとして存在しており、戦闘中に「退却」コマンドを選ぶとその戦闘を抜け、戦った敵シンボルが消滅するというものだった。

SF1(リマスター版)

リマスター版で追加されたコマンド。【追加要素あり】の場合のみ選択可能。
没データと同様に敵シンボルは消滅。敵ランクには影響しない。
なお、退却した場合も内部的に戦闘した敵パーティの履歴は残る。

ただし、各種イベントボス戦や、【朱雀の山】の宝を守る【黒竜】【杯のカード】イベントで【ヨークランド】【沼地】で酔っ払っている最中など、退却が選択不可能になっているバトルもいくつか存在する。

実質的なデメリットはないが全体のゲームデータに退却回数が記録され、【リマスター版 開発室】【マスキャット】のバトルデータ閲覧の際に退却回数が多いと「ちょっと逃げすぎじゃぁないかな?」とコメントされる。
頑張れば退却回数を0にキープすることも一応可能だが、その場合の特別なコメント等は何もない。
なお、退却回数のカウントには一部設定ミスがあり、【術屋】で術について聞いた場合の説明戦闘にて「終了」を選んでバトルを抜けると退却回数が+1加算される。
本来なら退却が存在しない「追加要素なし」でも加算されてしまう。

その他