《キャラクター》/【シャルトルーズ・バズ】

Last-modified: 2023-09-07 (木) 22:32:39

XF

XFの敵役NPCの一人。
現在のエレシウス王国の国政を牛耳る「王国元老院」の議長を務める。

パーソナリティ

性別:男性
年齢:37歳
身長:178cm
好きな煙草の銘柄:カーネル・ローズ
CV:石川和之?


37歳という政治家としてはかなりの若さながら、怜悧冷徹な思考と徹底した現実主義的思想を併せ持つ生粋の謀略家。伝統と貴族主義を尊ぶ保守的な人物であり、現国王であるラスニール?が推し進めている国体の改革を苦々しく思っている。

彼の生家であるバズ家は名目こそ貴族ではあるが家格は低く、エレシウス王国の政の暗部において暗殺や謀略といった血腥い仕事を代々請け負ってきた、その闇の生業故に忌まれ蔑まれてきた一族であった。
そんな一門に生を享けたシャルトルーズは、しかし濡れ仕事で使い捨てられるには不釣り合いなほどの優れた才覚を備えており、身分の別なく才ある者を登用するラスニールの治世下において、下級貴族出身でありながら元老院議長就任という異例の抜擢を受けるに至る。
暗殺者の家系であるバズ家が脈々と伝えてきた死霊魔術にも通じており、15歳の誕生日を迎えた折には負の生命力を操る秘術を体に刻まれている。この秘術と、発禁無修正の死霊魔術を収めた魔道書「エクスモルテス?」を組み合わせた不死者の大量召喚および使役こそが彼の切り札であるが、秘術を刻印された代償として、彼の両腕は生きながら腐ってゆく呪いに蝕まれている。


王の勅命なしに動かすことが叶わない王国騎士団に代わり、渡り鳥を中心とした「治安警衛隊」を手駒の戦力として組織したのを皮切りに、二十年に亘るラスニール王の穏健な治世を否定し、強壮な軍事大国としての在りし日のエレシウス王国を復活せんと画策している。
名実共に、新生ブランクイーゼルが敵対する、エレシウス王国守旧勢力の筆頭格と言える人物である。

本編中での扱い

エネミーとしてのシャルトルーズ

敵ユニットとして対決するのは死者の都シュネルギア?における、Act.4-7A、4-11A、4-11Cの合計三度の戦闘。
死霊魔術を得意とするだけあって、いずれの戦闘でもジョン・ドゥをお伴として大量に引き連れているのが特徴。
また、本編のイベントシーンでも描写があったように、シャルトルーズにはシュトラルゲヴェイアを用いた攻撃が一切通じない(ロックオンとコンビネーションアーツは有効)。クラリッサにシャルトルーズを攻撃させる場合には注意しよう。

1戦目(Act.4-7A【シュネルギア・埋葬都市-1】)

カティナ王女奪回のために、シュネルギアへ乗り込んできたブランクイーゼルの前にいきなり登場。
この時点ではまだまだ本気は出しておらず、通常攻撃以外では八割方フラジャイルを唱える程度。
ただし、やるせないのオマケがついてくる無属性魔力攻撃「デストラクションダーク?」は素の威力も手伝ってかなりの脅威となる。
積極的に間合いを詰めてくる傾向にあるのであまり使ってこないのが救いだが、運悪く喰らってしまった場合に備えて回復手段を用意しておくのを忘れないように。

2戦目(Act.4-11A【シュネルギア・不浄なる痕】)

2戦目は1戦目でも使用したデストラクションダークに加え、隣接したユニットのHP&MPを奪い取る「エネルギードレイン」と、こちらの攻撃に対する反撃として隣接空きHEXにジョン・ドゥを1体召喚する「サーバントコール?」を使用してくる。
瀕死状態でエネルギードレインを撃たれると300以上のHPを一気に持っていかれるため、レベルが十分でない時に戦う場合はシャットアウトなどで極力接近されないようにしよう。
こちらから攻撃を加えると反撃でジョン・ドゥを呼ばれてしまうが、フォーメーションアーツやコンビネーションアーツに対しては反撃が発生しないので、召喚されたくない場合はこれらで攻撃するとよい。

  • ちなみに、デストラクションダークはアゲインストで妨害できるほか、レジストブロックリフレクトでも防げる。
    これを利用してデストラクションダークの射程内、かつシャルトルーズが動きださないギリギリの間合いにクラスをマスターしたスペルキャスターを配置し、インヴォークをかけてデストラクションダークを跳ね返し続ければノーダメージで撃退することも可能。
    フィブルマインドでMPを干上がらせてもデストラクションダークは封じられるが、シャルトルーズ側にターン時MP回復があるので確実ではない上、万一接近を許してエネルギードレインを撃たれると悲惨なことになるため、やめた方がよい。

3戦目(Act.4-11C【シュネルギア・堕ちた聖域】)

これまでの二度の戦闘と違い、この戦闘でのジョン・ドゥは召喚者であるシャルトルーズにも襲いかかるほか、スティグマホーリーオーダーの効果によって復活を阻止するか奈落に落とすかしない限りHPを0にしても必ず復活する(勿論その度にパラメータは爆発的に強化される)という特徴がある。
ただ、撃破ターゲットのシャルトルーズ本人は対アンデッド用のスキルやアビリティを一切持っていないため、レベルが低い場合やまともにやり合いたくない場合などは「防衛術」をセットしたユニット(MPが高くRESが低いラブライナあたりが適任)を単騎で出撃させ、マップの片隅でフォースフィールドを使い続けて自滅するのを待っていればよい。


正面から戦って倒す場合は、超広範囲&高火力&病気付与効果のある「ブラックコロージオン」への対策が必須。
ステータスロックプロテクトなど大ダメージと病気に対抗するオリジナルは勿論、出来れば病気を治療しつつHPを回復できるウィッチメディシン+1かウィッチメディシン+2も事前に用意しておきたい。
接近してしまえばほぼエネルギードレインしか使わなくなるので、いかに手前のジョン・ドゥをスティグマなどで速攻で潰し、迅速にシャルトルーズに近づけるかが明暗を分けるだろう。

 

なお、最終戦のシャルトルーズをクラスレベル7のワンダーシーカーで倒すと、コーイヌールをドロップすることがある。これは、ジオニックルーラー用のジュエル系防具の中でも準最強となる逸品。上述のように直接戦うにはかなりの強敵だが、その分見返りも大きいので、シュネルギア突入時点で主力のユニットがワンダーシーカーのクラスを極めているなら、狙ってみる価値はある。

  • ちなみにシャルトルーズのドロップテーブルはレア枠がコーイヌール、通常枠がその1ランク下となる炎水晶?月光石?黒瑪瑙?となっている。
    ドロップ率も素で100%(=トドメにアイテムゲットが発動すれば必ず落とす)に設定されているので、「ワンダーシーカーのマスターは居ないけれど高ランクジュエル防具は取っておきたい……」というならば挑戦するのも悪くないだろう。

余談

上記の通り、出自を考えればそもそも国政を担えるような地位に昇りつめられるはずがなかったシャルトルーズ。そんな彼が元老院議長に抜擢されたのが真逆の政治的信条を掲げるラスニールの治世あってのものだったというのは皮肉と言うほかない。


彼が焦がれるほどに昔日の軍事大国としてのエレシウスを求めたのは、自分たちバズ家一門を忌まわしき血脈とした存在であり、元老院議長という立場でそんなエレシウスを掌握したかったという、ある種の私怨も働いていたようだ。
その気になればもっと堅実な統治を行うこともできたはずなのに、敢えて国民にストレスをかけるような圧政を敷いたのは、国民に不満・不安を溜めこませた上で他国への侵略をそのはけ口とし、国民総兵卒という状態に焚き付ける人心掌握の一環でもある。


政治的手腕に限って言えば間違いなく作中最高の能力を持つ人物であり、仮に彼が万全の態勢で臨んでいればブランクイーゼルなど敵ではなかったと評されたことからも、その辣腕さが窺える。
シャルトルーズ自身の方針や行動には一見、何ら落ち度はなかったのだが、手駒としてルパートを引き込むことで彼を因縁の敵と定めるクラリッサをも呼び込んでしまうという、失態続きの両生類も真っ青な「ババ」を知らぬうちに引いている(フィアースを求めるヴァイスハイトの誘導も多分に影響はしているが)
また、WAXFという作品をメタ的な観点から見た場合、彼の思惑通りに事が運んでしまってはゲームとして成立しないのは勿論、物語的にも盛り上がりや山場を欠いたつまらないものになってしまう。このためシャルトルーズは知らぬ間に抱えた「ババ」に端を発するエグララグやカティナら味方の想定外の行動に振り回され続け、本懐を果たせないまま退場することになってしまった。
「頑張っているのに報われない苦労人」という意味では、3rdのリヒャルトと共通するものがある。
リヒャルトの場合は「どう逆立ちしても敵わないくらい有能な(元)同僚」に悩まされていたのだが、シャルトルーズの場合は「思い通りに動いてくれない頼りない味方」、ひいては「ストーリーの都合」に悩まされたと言えるかもしれない。


エグララグ共々、脚本担当の金子氏のお気に入りのキャラクターであり、WAシリーズ歴代の登場人物の中でも屈指の感情移入度合いであったと語られている。